仏教の大改革者である法然上人を学ばずして仏法なし、と思われるのです。
兎角、真宗系は親鸞聖人のみの教えを学ばれておられるようですが、その源であり親鸞聖人の師匠でもある法然上人こそが親鸞聖人を出現させられたのです。
苦しみ抜いた親鸞聖人が法然上人に引き付けられたのは何であるかが仏教の根本問題なのです。
その根本が大原問答に凝縮されているのではないでしょうか。
日本には多くの仏教宗派がありますが僧侶の皆さんが、この大原門答の法然上人の回答に異義を称えられる事ができるのでしょうか。
法然上人の浄土門の教えの方が聖道門の教えよりも大乗仏教として勝っている事が実証され、もう既に決着がついているのです。
にも拘らず日本においては坐禅や加持祈祷が行われています。
全ての僧侶達は今一度、法然上人の教えを学ばなければ日本の仏教が名ばかりの仏教国になってしまうのです。
大原問答とは、天台宗は比叡山のトップになる顕真が、法然上人に「最近浄土仏教を学んでいるのですが、わからないところがあるので、大原の勝林院にてお尋ねしたい」と申し入れたのが始まりです。
参加者は真言宗、東大寺の復興を果たした重源、真言宗、高野山の明遍僧都、法相宗、笠置の解脱貞慶、華厳宗、栂尾の明恵をはじめとする日本中の博学の僧侶380余人、有象無象も入れれば2千人の僧侶が集まって、大原に法然上人を迎え撃つ準備を整えたのです。
「あれは日本中の学者が集まって、今日、法然上人と問答して打ち破るんだそうですよ」という位、大勢の僧侶達が集まったそうです。
つづく