昆虫標本を作る際、昆虫の体に直接刺すための針を「昆虫針」といいます。

標本作りの用品のほとんどは一般流通品で代用できますが、
昆虫針に関しては専門のものを買うことを強くお勧めします。
時々、虫ピン・シルクピン・マチ針などで標本を刺している人を見掛けますが、
昆虫針は標本専用に作られているので長さがあり、
扱いやすいように出来ていますので、是非ともこちらをお薦めします。
…というコトで、
2020年に書いていた記事の焼き直しなのですが、
最近ブログ更新を再開したこともあり、
重要なモノなので少し加筆修正しつつ改めて出したいと思います。
以前に読んで頂いていた方には申し訳ないのですが…。
さて、
現在、日本国内で主に使われているのは
「志賀針」と呼ばれる国産針と、
「ナイロンヘッド」と呼ばれるヨーロッパ製の針です。
写真左が国産の「有頭シガ針」、写真右が「ナイロンヘッド針」です。

志賀針は安価で普及率も高いので入手しやすく、
ナイロンヘッド針はコシがあり針先が鋭いという特徴があります。
また、ナイロンヘッドの方が頭が大きく、掴みやすいので
たくさん標本をいじっても指が疲れにくいという利点もあります。
それぞれ号数があり、
数字が大きくなるほど針が太くなっていきますので、
虫の大きさに合わせて針の号数の変えていきます。
志賀針は00号、0号、1号、2号、3号、4号、5号、6号の8種類、
ナイロンヘッドは000号、00号、0号、1号、2号、3号、4号、5号、6号、7号の10種類があります。
特にどの虫に何号針を刺すという決まりはないのですが、
ミヤマクワガタなど大型種に0号や1号だと標本がフラフラしてしまいますし、
テントウムシに6号針を刺そうとしたら太過ぎて虫体が壊れてしまいます。
参考までに、私はこんな感じで号数を使っています。
2号:スジクワガタ大型、コクワガタ、モンシロチョウ
3号:ノコギリクワガタやミヤマクワガタの小型、中型タテハチョウ
4号:ノコギリやミヤマの大型、オオムラサキ、
5号:カブトムシ大型、メンガタスズメ(蛾)
…とは言え、これはあくまで私個人の判断であり、
これより細い針を刺す人もいますし、
逆に太い針を刺す人もいます。
多少の違いは個々人の好みで判断して構いません。
針の長さは、
志賀針は全号同じで約40mm、
ナイロンヘッドは000~6号は約38mmで7号だけ特大級甲虫(ヘラクレスオオカブトだのゾウカブトだの)用に52mmと長くなっています。
また、同じ号数で比べると、志賀針よりナイロンヘッド針の方が少し太いようです。
太さ:志賀2号 < ナイロンヘッド2号 < 志賀3号
…という感じ。
価格は号数やお店によって異なりますが、1包(100本入):400円~700円ぐらいです。
私自身は入手のしやすさから有頭シガ針を使用していますが、
知人にはナイロンヘッド針を愛用している人も多くいます。
…ちなみに、ナイロンヘッド針というのはメーカーではなく針の種類です。
針の後ろに溶かした(?)ナイロンを巻き付けて頭にしているので
ナイロンヘッドと言います。
なので、同じナイロンヘッド針でもメーカーが色々あります。
最近の日本国内だと、「Sphinx(スフィンクス)」や「Monarch(モナーク)」なんかのメーカー品をよく見ますね。
どちらも使い勝手はそれほど変わらないと思います。
…と、
ここまで昆虫針の紹介をしてきましたが、
この「標本に針を刺す」という行為は、
初心者の方からすると“壁”のひとつのようで、
「針を刺さないで標本にしたい」という意見を時々見掛けます。
針を刺すという行為が非常に残酷 に思え、どうしても抵抗があるとか。
では、なぜ標本に針を刺すのでしょうか…?
…ということで、次回は引き続いて昆虫針のお話、
「なぜ標本に針を刺すのか?」
を書きたいと思います。
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