こんちはー、無憂でございます。
みなさん、いかがお過ごしでしょうか。
 

 

この週末はウィンブルドンの男女シングルズ決勝を

テレビ観戦して過ごしました。

 

 

この話を本題に入る前の挨拶代わりに書いていたら

結構長くなり、

しかも誤って全文消去してしまったのですが

いっそこの話を本題にしてしまおうと思いました。

 

軽い読み物としてお楽しみください。

 

 

今年は男女共に初優勝となったのですが、

勝者の優勝スピーチよりも

敗者の準優勝スピーチのほうが

印象深かったという点でも共通していました。

 

 

女子のシングルズ決勝は、

チュニジアのオンス・ジャバー選手が

三度目のグランドスラム決勝で「三度目の正直」を狙っていましたが、

ノーシード(上位32位に含まれない選手でドロー表では不利な)の

チェコのボンドロウソバ選手の前に敗れました。

 

ノーシードの選手が優勝するのはウィンブルドン史上初だったそうですが

ボンドロウソバ選手の喜びのインタビューよりも、

準優勝のオンス・ジャバー選手のインタビューのほうが

印象深く、

そこには敗者の美学とでもいうべきものがありました。

 

 

 

 

 

「写真にブサイクに写っちゃうわ」

とジョークを飛ばしていましたが、

本当に悔しそうでした。

 

負けた選手が悔しがっている姿は
必ずしも私の同情を呼びませんし、
このジャバー選手のこともほとんど知らず
ファンでもなんでも無かったのですが、
このスピーチは胸を打ち、
涙を誘いました。
 
なぜだろうと思ったのですが
悔しさを全身でまっすぐに受け止めつつも、
なぜ負けたのだ、
あそこでこうすればよかったのに
と後ろを向くのではなく、
「いつか必ず優勝するから待っていて」
と前を見据える姿勢ではないかと思いました。
 
 
優勝したボンドロウソバ選手のほうの
喜びのインタビューも初々しくて笑いもあってよかったのですが
厚みや深みはない。
 
これもまさに陰と陽のバランスだと思いました。
 
常識的には勝ったほうがいいにもちろん決まっていますが、
総体で見ると
敗者にしか表現できない美学があり
ジャバー選手がそれを見事に表したところに
スポーツの魅力、人生の味わいが出ていたのではないか。
 
 
 
男子シングルス決勝は、
前人未到(男子)のグランドスラム24回優勝を狙う
ジョコビッチ選手と、
成長著しい新時代のトップ、初優勝を狙う
アルカラズ選手の
注目の対戦でした。
 
フルセットの激戦の末に、
第5セットで勝負どころのポイントを
ミスショットで逃したジョコビッチと、
その後の勝負どころを取ったアルカラズの明暗が分かれ、
アルカラズ初優勝となりました。
 
 
フェデラー、ナダル、ジョコビッチ、マレーの
Big4」以外の選手がウィンブルドンを制するのは
実に21年ぶりと言いますから、
いかにこの4人の選手たちが
長期間に渡って君臨してきたか分かりますね。
 
 
第5セットでアルカラズにブレイクを許した直後、
ジョコビッチはお約束のラケット破壊をやらかして
警告を食らっています。
 
このラケット破壊だけはいただけないなあと思っていますが、
トロフィー授与のセレモニーでは
自分を取り戻して、
成熟したトップ選手として、
若き優勝者を称えるスピーチを
ジョークを交えてこなしたあたり
ジョコビッチ選手さすがだと思いました。
 
 
ここまではそつなくこなしていたジョコビッチですが
インタビュアーに家族へのことを振られたときには、
まだ幼い息子がまだニッコリ笑っているのを見て
思わず言葉を失って涙する場面がありました。
 
 
 
 
若きチャンピオン、アルカラズの初々しい喜びのインタビューもよかったのですが
ジョコビッチが敗れた姿にやはり
敗者の美学を感じたのでした。
 
 
それでも勝ちたかった、というのはもちろんですが
負けてこそ得られる何かがあるのでは
と思った次第です。
 
 

 

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