治療中のトラブルとして、鍼の抜き忘れがあります。


下手をすると、鍼を付けたまま患者さんが帰宅してしまうこともあります。



その予防策として以下のことを注意しています。


①あちこちに置鍼をしない。

 

置鍼する場所は1ヶ所のみとする。


②置鍼したところを見えるようにしておく。


寒い時はタオルをかけずに赤外線を当てる。


どうしてもタオルをかける場合は赤などのめだつタオルにすると良いです。



③鍼柄に色のついたものを使う。


銀色の鍼柄では刺鍼しているかどうかわかりにくいです。


ところが、色のついた鍼では一目瞭然です。


④置鍼をしない。


究極の方法です。



⑤他の鍼灸師が抜鍼する場合は、具体的に抜鍼部位を指示する。


置鍼を多くしたり、複数の鍼灸師で治療している時に抜き忘れが発生しやすいので意識的に注意されるといいと思います。








鍼をした後、その場所に痛みが残ることがあります。


そんな時はどうしたらいいでしょうか?


教科書には後揉を良くすることと書いてあります。


実際問題としては、痛みが出てしまったら、後揉だけでは痛みが取れないことが多いです。


その様な時には、刺鍼して痛みが出ている部位へ施灸をして下さい。


23壮で痛みが取れることが多いです。

患者様の中には非常に鍼を痛がる方があります。


痛みを緩和するための残りの3つのポイントについてお伝えします。



④刺鍼を浅くする。


刺鍼は浅い方が痛みが出にくいです。


深く刺鍼し、直接神経や血管を刺激したり、骨膜に当たると痛みが出現しやすいです。


⑤手技鍼はしない。


雀啄術・旋捻術といった手技鍼は痛み・鍼響が出やすいので控えてください。


⑥上質の鍼を使う。


細い鍼の方が痛くないことは前述しましたが、同じ太さでもメーカーによってかなり痛みの出現の仕方が異なります。


セイリンの鍼を用いると痛みの出現がかなり抑えられると思います。


患者様の中には非常に鍼を痛がる方があります。


痛みを緩和するためには6つのポイントがあります。


今回は3つのポイントについてお伝えします。


①細い鍼を使う


手足の末端・顔面部などが最も痛みが出現しやすいです。


0.10㎜またや0.12㎜の鍼を使うと痛みが出にくいです。


②百会に刺鍼したまま鍼治療をしていく。


この方法は代田文彦先生に教わりました。


かなり痛みが緩和されます。


③患者さんに息を吐いていただき、同時に切皮や刺入をする。


呼気の時に刺入をすると、かなり痛みが軽減します。

次回は残りの3つのポイントについてお伝えします。

略歴



1981年  鍼灸師免許取得


1983年  日産玉川病院東洋医学内科に入り、代田文彦

       医師(元・東京女子医大教授)に師事。


      入院患者の治療・外来患者の治療の他、陣痛誘

      発・逆子の治療・卒後教育として研修生の指導に

      も携わる。 

   

1988年~日本鍼灸理療専門学校講師


2002年  自由が丘ムトウ針灸院開院


2011年 卒後研修:五枢会の活動開始

   

主な著書

図説東洋医学 鍼灸治療編  学習研究社


臨床鍼灸生情報 医道の日本社


鍼灸osaka vol5.3/1989.9.頭痛の治療


鍼灸osaka vol10.No3/1994.Aut.眼科疾患(ドライアイ・老眼)


鍼灸osaka vol10.No4/1994.Wint.更年期障害


鍼灸osaka vol15.No3/1999.Aut.産科疾患(陣痛誘発・乳汁分泌不全)


臨床針灸vol3.No2.1986.10.Trigger Pointを使った頭痛治験例


臨床針灸vol8.No1.1992.8.陣痛誘発の治療と適応


1.観念的治療

本を読んだだけで何の検証もされないまま治療しているケース


2.主観的治療

客観的な所見も取らずに「治った」などとしているケース


3.危険な治療

胸背部に深刺したり、置鍼したりなど。気胸を起こす可能性がある。

1.再現性のある治療

同じ治療を行なうと同じ結果が得られること


2.効果的な治療

直後効果を出す:痛みの軽減・関節可動域の改善・筋力の改善・症状の消失など


3.誰でもできる治療

方法論を学べばマニュアル的鍼灸だけではなく、実験的鍼灸・感覚的鍼灸も出来るようになる。


4.安全性の高い治療

気胸などの過誤を起こさない治療を行なえるようにする。


5.進化できる治療

マニュアル的鍼灸は第1ステップである。

実験的鍼灸・感覚的鍼灸を習得することで治療穴を開発することが出来る。

アドバンスコース

感覚的鍼灸・実験的鍼灸を実践するうえで必要なテクニックを学習する。

実技指導も行なう。


内容


マイナスのエネルギーを受けない方法(スイッチングの取り方)

筋力テストの方法、筋力テストによる診断(募穴)


感覚力の高め方-異常部位・治療ポイントを触れずに検出する


治療ポイント発見法

実験的鍼灸の方法

マスターコース

 内科疾患を中心に学習する。

 実技指導も行なう。





内容(1

内容(2


5月

眼科・耳鼻科疾患(眼精疲労・めまい・耳鳴)

治療総論⑦ 病態把握(1


6月

呼吸器疾患(風邪・喘息

治療総論⑧ 病態把握(2


7月

循環器疾患(高血圧・低血圧・胸痛)

治療総論⑨ 治療方針


9月

消化器疾患(食欲不振・嘔気・腹痛・便秘・下痢)

治療総論⑩ 虚証の治療


10

婦人科疾患(月経困難症・更年期障害・胎位異常・陣痛誘発)

治療総論⑪ 実証の治療・熱証の治療


11

泌尿器疾患(排尿障害・膀胱炎)

治療総論⑫ 直後効果


1

関節痛、慢性関節リウマチ

治療総論⑬ 多症状の時の対処法


2

精神科疾患(不眠・うつ)

精神疾患の患者さんへの対応


3

雑病

統合医療

ベーシックコース

 整形外科疾患を中心に学習する。

 実技指導も行なう。





内容(1

内容(2


5月

頚部疾患

治療総論① 五枢会の治療法について


6月

肩の疾患

治療総論② 快適な治療をこころがける


7月

腰の疾患

治療総論③ 初心者が効果を出すコツ(1) 治療法


9月

膝の疾患

治療総論④ 初心者が効果を出すコツ(2) 刺激量


10

上肢の疾患(テニス肘・腱鞘炎)

治療総論⑤ 反応穴の見つけ方


11

下肢の疾患(捻挫・外反母趾)

治療総論⑥ 客観性・再現性


1

頭痛

リスク管理① 血圧の測定、気胸・鍼の抜き忘れ防止


2

顔面の痛み・麻痺

リスク管理② 症状悪化を防ぐ方法


3

脳卒中後遺症

リスク管理③ 症状が改善しないときの対処法