最近のことですが他社製品で床の防音対策を失敗した方から相談を受け、当店で対策をやり直す事になりました。
お客さんはフリーの打楽器奏者でスネアドラム、バスドラ、コンガ、などいろいろな打楽器を演奏される方です。
戸建ての2階で演奏していて苦情があったため慌てて床の対策をしたようですが効果がなく、それから私のところに相談に来ています。
効果があると思ってそれなりに価格が高いものを購入したのに上手くいかなかったため、『このままだと幾ら使うことになるか分からない』ということで相談に来たと仰っていました。
どんな商品を使って失敗したかというと、タイルカーペットタイプの商品です。
こういった商品は[床の防音 DIY]で検索するといち早くしかも数多く出てくる商品で、住宅防音工事を長くやってきた私から見れば防音という意味ではレベルが非常に低いです。(効果自体が高くない)
普通のタイルカーペットの裏面に不織布などの素材でクッションを付けて厚みを増しただけのもので価格も高いです。
こういう出来合いの商品はきちんとした防音構造が出来ていないため対応幅が非常に狭く、建物の構造や環境により効果を削られて使う場所により効果がばらつきます。
この相談者の場合は典型的なパターンで、建物の構造や環境に対して効果が追いつかずに気休め程度になってしまっています。
打楽器に限らず足音対策もピアノ対策も同じことで、こういう商品に期待を寄せるのはリスキーとなります。
このような商品を購入するなら住まいに適したしっかりとした防音構造を作り、安いタイルカーペットなどを仕上げに敷くほうが無駄が少なくよい対策が出来ます。
常に言っていることですが慌ててもよい対策にはならないので、時間をかけて調べてから進めていってもらえたらと思っています。
検索後はトップページだけではなく、数ページ先まで確認することをお勧めします。
ページ上の説明だけを読みクリックして注文するのは失敗のリスクもそれなりに高いということになります。
私に相談をいただければこのへんのリスクはほとんどありません。(そういう対応をしています)
価格や効果がいちばん気になるところとは思いますが、まずは防音の目的から自分の住まいにどんなことが出来て何が必要かを気にするように心がけてもらうのが良いと思っています。
私がDIY防音対策をする上で必要なことばかり書くのは、きちんとした対策をとれば効果はついてくることを身をもって経験しているからです。
いくら理論的で効果抜群という説明があっても、対策後にその通りの状態(条件)がトータルで作られてなければ効果は出ないものです。
私は私の持つ技術をお客さんに利用してもらいDIY防音対策をしてもらおうという考えでやっていますが、上の写真で紹介したような出来合いの既製品はどう考えるのがよいでしょうか?
個々の価値観により違いが出るとは思いますが、一度ゆっくり考えてみるのも悪くないと思います。