先日インスタグラムからのピアノ防音相談で、いくつかある質問の中に他社の防音商品は効果がないということを見たという人がいました。

調べている人はよく調べているのでそういうところもきちんと見ています。

 

高音ばかり吸収して低音〜中音に効果が薄いということを確認しているところがポイントでここが成功と失敗の大きな分かれ道になります。

 

ピアノは音域の幅が広く低中音域の振動も大きいので、それを抑えないと防音効果というものをあまり感じません。

床に設置する楽器のため、床から壁や天井などに伝わり音に弱い(気密性の低い)部分から音が回り込んだり直接外へ抜けたりしていきます。

生活騒音の足音や道路騒音なども低音域の音なので一緒です。

 

 

ネットでいろんな商品を見て理論的な説明と試験場で出した効果だけを見ると効果があるように感じてしまいますが、DIY用に売られている商品はほとんどが誇大広告並みの説明になちゃっています。

理論的な説明があっても実際の効果が説明に比例していない物なのでどうにもなりません。

 

高音域の音はどこの商品を購入しても減りますし、食器を洗うスポンジを壁や天井の1面に貼っても効果は似たようなもです。

実際にやる人はいないと思いますが、それくらい高音を減らすのは簡単で防音の知識や技術がない業者でも素人でも出来てしまうものと知っておいてください。

DIY対策で使う吸音系の商品は主に反射音(反響や残響)を抑えるためのもので、音は簡単に通り抜けてしまいます。

誤解を招かないように一言付け加えますと、間違えた防音対策をしなければわざわざ気にする必要がない音域ということです。

 

 

しかし低音となるとそうはいきません。

低い音ほど振動も大きくなるため遮音対策が絶対に必要になります。

遮音材を使い遮音と防振をしっかりやって、吸音と併せることで皆がやりたい形に近い防音対策になります。

でも注意しなければならない点があります。

 

遮音材を使えば音は通さないと思っている人も多いと思いますが、厳密に言えば遮音材も音を通します。

なのでよく見る1.2ミリ程度の遮音シートなんかは割と簡単に音が抜けてしまいます。

私の場合は使ったり使わせたりすることのない製品です。

それに費用をかけるならもっといい製品や方法を知っているからです。

 

遮音材も音を通すというところを知らないと損することもあるのでよく調べた上で購入すようにしてください。

 

ポイントは違う素材と組み合わせて音をできるだけ通さないような防音構造を作ることです。

防音の施工(作業)とはそういう知識や技術を持った人がやるか、詳しく教えてもらってやる以外に方法はあまりないです。

私はそこを理解しているのでお客さん一人一人に専用の説明書を作って教えているというわけです。

 

下の写真のような対策をさせて失敗させる業者が防音のプロとか防音専門なのでしょうか?

失敗したら効果抜群とかコスパ最強とは真反対ですよね。

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このへんはしっかり調べてよく検討したほうが良いと思います。

 

失敗する原因はいろいろありますが、失敗した方が購入した業者は知ってかしらずかは分かりませんが肝心なことは何一つ教えないまま商品を勧めて買わせています。

 

最初の相談メールにあるように自分で調べられるところは調べ、分からないことや疑問は信頼できそうな人(業者)に聞くというのは賢い方法になると思います。

面倒でも多くの情報に目を通しておくと近道になったりするものです。

 

調べるのが面倒で一度で良いところに辿り着きたいと思う場合は私に相談してください。

それでもある程度は調べてみるほうが良いと思っています。

 

 

高音がいかに簡単に減るかは下のYouTubeの動画を見ればわかります。

 

 

上の動画を見た上で壁の防音パネルの効果をみればもっとよくわかります。

最高音域付近は音抜けを感知しないくらいの効果が出ています。

 

 

当店の防音パネルを使った対策と素材(防音材)のみを使った対策は、どちらもDIY対策としては低音から高音まで高い効果が見込めます。

後から性能アップもできるため、DIY防音対策という意味では他では出せない効果になると思います。

世の中に出ている商品を上の動画と同じ条件で計測すれば更に分かるのですが、私がそれらを購入しても損するだけで得は取れとれそうもないのでやめておきます。笑