DIYで防音対策をしたいと思ったら

 

自分で防音をしたいという事はそれぞれ理由があると思いますが、DIYで防音対策を考えるということは、費用を抑えてなるべく効果的な方法で音の悩みを解消したいというところが1番の目的になりますよね。

楽器/生活音/ペットの鳴き声などが部屋や家の外に漏れないようにする【音漏れ対策】

集合住宅など隣人や上下階からの音を防ぐや、近くの道路や工場などからくる音などを防ぐ【騒音対策】

どちらも費用や状況により対策方法はいろいろありますが、防音対策するための第一歩は同じになります。

 

とはいえ初心者の人には何から始めればよいかよく分かりませんよね。

 

でも安心してください。

現在まで私がDIY対策方法の提案と作業説明をしてきたお客さんは、95%以上がDIYの経験がない女性の方達です。

 

私は住宅防音工事専門の施工技術者(大工職人)で、自分の手で防音リフォームを長い間やってきているので防音効果の出し方施工方法のレパートリーは数多く持っています。

 その施工方法の中からDIY初心者にも作業がしやすいように変換してレクチャーをしているので、どのような対策でも問題なく作業が完了して効果のほうも防音仕様(使うものや工法)なりにしっかりと出ています。

 

この記事では私の経験から言えるDIY防音対策の始め方について紹介します。

はじめの一歩でつまずかないように初心者でも分かるように詳しく説明していきます。

 

 

  DIY防音対策は何から始めればよいのか?

 

先ず最初にやるべき事は、防音の目的はなんであれ建物や部屋の状況を知ることから始めます

自分の住まいがどんな状況なのかを知ることで、その場所に適した対策ができ、費用も効果も無駄のない防音対策になります。

 

自分で防音しようと思ったらほとんどの人がいきなり商品を探そうとすると思いますが、それは良くないです。

 

防音は部屋の状況からその場所に適した対策を立てて行うのが基本で、それはDIYも工事も一緒です!

 

たとえば病院に行って診察をせずにいきなり手術をするところなんてありませんよね。

DIY防音対策の失敗の原因を挙げればいくつもありますが、部屋の状況も分からずに先に商品を購入して結果的に駄目だったという人が大半を占めています。

 

防音工事を依頼するなら業者が現場調査に来て調べてくれるので何もする必要はありませんが、DIYで防音対策となると自分で調べる必要があるということです。

商品を探すよりも部屋の状況を知っておいたほうが商品選びがスムーズになり、業者に相談する場合にもやりとりが楽になります。

 

そのようなことから建物と部屋の構造や使われている素材について調べることは重要になります。

 

 

  防音する部屋の状況を調べる《場所と方法》

 

調べる事(場所)については、建物の構造防音する部屋の構造と使われている素材になります。

 

これらの事を調べてどのような状況(部屋)なのかを知った上で、自分の目的に合わせて商品を探したり業者に対策を立ててもらいます。

先走って商品の購入をするのはハイリスクとなるのでやめておきましょう。

 

業者に相談をする場合は分かる範囲でOKですが、相談をしないで自分で商品を探そうとしている人はできるだけ詳しく調べるようにしたほうがよいです。

全くわからない場合は、建物を建てた業者(工務店)に聞くのもよいですし、賃貸なら大家さんや管理会社に聞いてみるのもよいと思います。マンションでは図面やパンフレットで確認できる場合もあるので、入居前に貰ったものがあるなら確認してみてください。

 

しかし、マンションなどの集合住宅で騒音対策をする場合は隣近所に知られたくないケースがほとんどだと思いますし、中古物件だと分からないこともあると思います。

そこで、そのような人達のためにどのように調べればよいかと、業者へどのよう伝えればよいかを詳しく書きますので参考にしてください。

木造住宅とマンション(コンクリート住宅など)に分けて説明します。

 

四角オレンジ木造住宅の場合

 

・木造住宅はその名の通り木材でできた住宅です。

 

戸建てや小規模のアパートが主で、マンションのように使う部材や工法がまちまちではないので調べるのは難しくありません。

木造は在来工法ツーバイフォーなどがあるのでその辺も伝えられるとよいです。あとは持ち家と賃貸ではできる事(対策の内容)に違いがあるので伝える必要があります。

 部屋の構造は木造では似たような形なので、防音したい部屋の天井/壁/床の素材を調べます。

 

・天井/壁/床の下地は全て木材になるので、表面が石膏ボードなのか合板か、またはその他なのかだけ確認しておけばOKです。

余り気にするほどではありませんが、天井と壁を一度リフォームをしていたりハウスメーカーの工法で部分的に軽天(軽量鉄骨)が使われている場合もあるので、分かっている場合は伝えてください。

 

天井/壁の表面素材は洋室ならほとんどが石膏ボードになると思いますが、虫ピンのようなごく細い鋲を使う施工の場合は合板だと曲がってしまい刺さらないので、心配な場合は壁や天井の目立たない所に画鋲を刺して調べてみてください。画鋲を抜いた時に針が白くなっていれば石膏ボードです。

 

クロス(壁紙)仕上げではなく珪藻土などの塗壁やタイル貼りの壁で分からない場合はそのままを伝えてください。

和室も壁紙仕上げではなく、塗壁(聚楽壁など)の場合や、天井が木材ならそれを伝えればよいです。

 

床はフローリング/畳/タイル/クッションフロアなど表面の素材が分かればOKですが、床暖房が設置されている場合は防音材が影響を受けることがあるので伝える必要があります。

 

 

四角グリーンマンション(コンクリート住宅など)の場合

・マンションは規模の違いで複数の構造がありますが、一般的な分譲マンションは鉄筋コンクリート造(RC造)がほとんどです。天井/壁/床がコンクリートで、さまざまな部材や工法で内装工事がしてあります。

賃貸などの小〜中規模なマンションではRC造以外のコンクリート造であったり、鉄骨造であったり外壁がヘーベル(ALC)などだったりがあります。

木造に比べると少し種類があるので、見た目や調べても分からない場合は建物の階数や世帯数から予想できることもあるのでそれらを伝えてみてください。工事経験が豊富な専門店なら大体分かります。

・戸建てコンクリート住宅で分からない場合は、建てた工務店や不動産業者に聞いたほうが詳しいことがすぐに分かります。

 

・天井の構造と表面の素材を調べるのは簡単で、ドアをノックするようにコンコンっとしてみればすぐに分かります。

 

 

音が響いて天井裏に空間があるなら二重天井で素材は石膏ボードになり、固くて音が響かなければコンクリート直の天井です。

下がり天井(梁の部分)も同じ要領でチェックできます。

下地の素材の確認は業者に相談するなら対策方法が決まるまで調べなくてもよいですが、自分で商品を探す場合は下地探しなどでチェクしておきましょう。

 

軽天(軽量鉄骨)、木材どちらのパターンもあるので先端に磁石がついたものをお勧めします。

 

・壁の構造と表面の素材を調べるのも天井と同じ要領でOKです。

間仕切り壁も戸境壁もノックして音が響けば裏に空間があると言うことなので、木材又は軽天(軽軽量鉄骨)の下地に石膏ボードが貼ってあるか、GL工法(GLボンド)で石膏ボードが貼ってあるかになります。

もし微妙な硬さでコンクリート直でないような感じを受けた場合は目立たない所にに画鋲を刺して確認してみてくだい。古いマンションなどではボード状の発泡断熱材の上に石膏ボードが貼ってあり壁裏に空間がない場合もあります。

壁下地の素材の確認も業者に相談するなら対策方法が決まるまで調べなくてもよいですが、自分で商品を探す場合は下地探しなどでチェクしておきましょう。

 

・床の構造と素材を調べるのも難しくありません。

構造は二重床なのか直床なのかを確認するのですが、ベランダに出る窓(掃き出し窓)を開けてチェックできます

窓を開けたらベランダの床の高さと部屋の床の高さを比べます。この時に部屋の床のほうが高く段になっていて、ベランダに出るときに降りるという感じなら二重床です。

ベランダと部屋の床の高さがほとんど変わらずに窓の下枠(サッシのレール)の出っ張りをまたいでベランダに出るようなら直床です。

 

 

表面の素材については、フローリング/畳/タイル/絨毯などが分かればOKです。

DIY防音対策で床下地を触ることはないので二重床の下地の素材については調べる必要はありませんが、床暖房が設置されている場合は防音材が影響を受けることがあるので伝える必要があります。

 

 

ダイヤグリーン下地の構造と素材について

業者に相談をせずに自分で商品を探す人は出来る限り詳しく調べたほうがよいので下地について少し説明をしておきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

どの構造で防音対策をしても大なり小なり下地の影響を受けて効果の出方(削られ方)が変わってくるので、各構造でどんな影響があるかをしっかり調べるようにしましょう。

簡単に説明すると、壁の防音対策では木材/軽天/GLの順で効果が出にくく、特に騒音対策では効果を感じない場合が多々あるので選ぶ商品や施工方法はかなり慎重に検討する必要があります。※ここが効果の出る出ないの分かれ道になります。

天井の騒音対策は本格的な工事が必要なことがほとんどなのでDIY対策はお勧めしません。

もし予算の都合などでどうしてもDIYで対策したいというのであれば、経験豊富な施行技術者がいる専門店に相談をしてみてください。

 

 

マンションの騒音対策は基本的に難易度が高いので、簡単に考えることのないように注意してください。

 

 

ダイヤオレンジ木造とマンション(コンクリート住宅など)の調べることにつては以上のことが分かれば目的に合わせた対策が立てやすくなります。

防音効果に関わる大事なポイントなのでDIYで防音をするなら部屋の状況は必ずチェックしましょう。

業者に相談する時には調べたことをまとめて悩みや目的も一緒に伝えてください。部屋全体の防音でも、壁や床のみの部分的な防音でも上記の項目全てを伝えましょう。

そうすることで対策案が出るのが早いし、自分で商品を探すのにも使える使えないの判断が早くなります!

 

 

DIY防音対策は部屋の状況を調べるのが第一歩 

 

防音対策をDIYでやりたい!と思ったら先ずは部屋の状況を調べることが最優先です。

そこから始めれば必要のないものは選ばないで済むし、その場所に適した対策ができるので効果のロスも最小限となり良い防音対策になります。

 

先に商品を購入しても自分の目的に適応しなければいくら高い性能の商品といっても効果が大幅に削がれてしまい気休めになってしまいます。

そうなれば余計な出費をした分無駄となり、費用対効果が下がる事になってしまいます。

 

そんな事にならないように是非部屋の状況から確認するようにしてください!

自分の目的に合う商品や方法でやる防音対策のほうが、結果的に防音効果も高いし費用も安く済むことになります。

 

住まいの状況を把握することで失敗のリスクは小さくなり、無駄のない防音対策になります!

 

部屋の状況を確認したら商品探しや業者探しを始める事になりますが、探し方や選び方にも失敗しないコツがあります。

そのへんはまた改めて記事をにするので、この記事を読んで良かったと思った方はまたチェックをしに来てください。

 

良い商品や工法が見つからない場合は、妥協をして変な物は購入せずに当店にご相談ください。

防音工房 真のDIY防音対策は、質の高い住宅防音工事をしてきた施工技術者が考える防音対策です。

あらゆる住まいの防音工事をしてきた経験から、目的に合わせた対策案をお出しできると思います。

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