ネットでDIYの防音商品を探している時によく送料無料という表示を目にする事も多いと思いますが、それを見てお得だと思いますか?

 

結論から言うと、得することはほぼありません。

 

ニュースをよく見る人は分かっている事と思いますが、配送業者がインターネット販売の送料無料表示をやめてほしいと言っています。

送料無料表示は消費者の購買意欲を誘う狙いがあるものの、消費者が物流コストを意識できなくなる恐れがあるということからです。

これを聞けば分かると思いますますが、物を運ぶ上で料金は絶対にかかります!

 

ガソリン価格ひとつとっても現在価格から物流コストが跳ね上がることが見てとれますよね。

私が今の商売を始めてから運賃の大幅値上げを2回は行っています。

例えガソリンが0円になったとしても運ぶのは人間です。

ありえない事があったとしても送料を無料にするのは到底無理な話です。

冷静になって考えれば当たり前のことですよね。

2024問題もあるのでこの先の運賃がどうなるのか予想がつかないところもあります。

 

今や個人レベルで依頼をするのに運賃が高いと文句を言おうものなら、『他に頼んでくれ』と言われるくらい配送業者の立場は強いです。(契約運賃でも一般の人より大幅に安くなることはありません)

昔は複数口で送っても料金は一律なんて時代もありましたが、現在は1口ずつ料金を取られますし、大きさと重さが規定以上になると配送を拒否されます。

 

 

ではなぜ無料とできる(表示する)のか?

それは簡単な話で、送料込みで商品価格を表示しているからです。

 

これは何を意味するのかというと、商品価値が薄れるということになり得は無いということです。

 

防音商品で言えば、素材元々の原価に業者の利益や送料が含まれているので、それらを差し引いたものが素材の元々の価値となります。

なので価格=見合った性能(効果)ではなく、その分価値が薄れるということになります。

ネットショップで販売されているものは安いと思う商品でも利益大の商品が多いです。

そういった商品でまともな防音対策はできないので、DIYできちんと防音対策をしたいと思っている人は注意したほうがよいと思います。

 

防音製品で大事なのは素材の価値(質)というところもあるので、安物買いの銭失いでは本末転倒になってしまいます。

価値の低いものは比例して性能が低いということになるので、じっくり調べて(費用対効果を考えて)商品を購入するのがベストだと思います。

 

ピンとこない人のために下図のようなイメージを例に挙げます。

問屋をはさむことなくメーカー直で取引できる場合もありますが、おおよそこのような感じになります。

会社の規模が大きく従業員を抱えていれば利益率が上がり、それに比例して質や性能(費用対効果)が薄れるということです。

宣伝広告費をかけていればその分も表示価格内に含まれることになります。

送料も大きさや重さに比例して上がって行くので、大きいほど重いほど料金が高くなります。

赤の送料は販売業者から購入者に届くまでのもので、メーカーから販売業者に届くまでの送料は商品販売価格に含まれます。

程度の低い安い商品からそれらを差し引くと、商品価値はほとんど無くなってしまいます。

 

 

私の場合は個人事業で大きい会社に比べ取引量が少ないため、防音材は業者を1つ通して仕入れています。

業務は私1人で問い合わせ対応から商品発送までの全てをやっているため利益は欲張っておらず、現在は実働からギリギリの利益を算出しています。

そして送料は配送業者に支払う料金に梱包の料金を足しているだけです。

広告も出してもいません。

 

防音材のみの注文は、問い合わせ対応▶︎対策方法の提案▶︎見積もり作成▶︎防音材発注▶︎防音材荷受け▶︎検品▶︎梱包▶︎作業説明書作成▶︎その他の書類作成▶︎配送の手配▶︎発送となります。

防音パネルの注文は、問い合わせ対応▶︎対策方法の提案▶︎見積もり作成▶︎防音材発注▶︎防音材荷受け▶︎防音材以外の仕入れ▶︎パネル製作▶︎検品▶︎梱包▶︎作業説明書作成▶︎その他の書類作成▶︎配送の手配▶︎発送となります。

防音材は工事に使う特注素材(受注生産品)で性能は高く、仕入れ値はネットショップや量販店の商品と比べるとだいぶ高いです。

あとは別の記事でも言っていますが、作業説明書は今のところ無料で作成しています。(本当の無料です)

性能(出せる効果)の面から価格を見るとかなり安く(費用対効果が高く)なっています。

 

 

ここでネットショップや量販店の商品について考えてみてください。

出来合いの商品は電話やメールで商品を発注した後は、多少の事務手続きはあるにしろ、配送を重ねて手元に届くだけです。

・自身の住まいに適した対策案を提案してもらえますか?

・商品について十分な(納得いく)説明はありましたか?

・説明書付きでも当店のように効果を引き出す詳しい方法などが書いてありますか?

・分からないことや困った時には対応してもらえますか?最後までサポートしてもらえますか?

オーダーメイド商品にも同じことが言えますか?

 

 

 

もう1つ例を挙げてみます。

※当店の送料は地域により多少の違いがあります。(上記は関東の場合)

送料無料で北海道や九州に送れるなんて、元々の素材の価値はどうなってんの?って感じになりますよね。

 

ネットショップの商品は『テレビ背面の壁に貼り付けると室内の音を吸収し、聞き取りやすい音になる』など、ほぼ同じような商品でも販売業者によっていろいろなことがと書かれており、密度や重さについては何も書かれていない商品です。

このような説明であれば、当店のフェルトでも同じような効果がありますし、他の用途で使用すればネット商品には出せない効果が得られるとても良い商品に変身します。密度も重さも表記しています。

 

これについては多くは語りませんので、ここまでお読みくださった方が上記の例を踏まえて考えてもらえればと思っています。

 

1つだけ言うなら、他所の商品は利益がかなり乗っています。中にはデタラメな利益が乗っているものもあります。

なぜそのようなことがわかるのか?と思う人もいるかと思いますが、私は防音リフォーム工事をメインにやっていたので材料全般の仕入れもやっていました。

なのでどの材料がどのくらいで仕入れられるかを大体把握しています。

業界関係者が見れば、『そんな物そんな高い値段で買うわけないだろ』というものがネットでは多数あるので頭い入れておくのが良いと思います。(価格の高い商品だから効果がある(性能が高い)とは限らず、業者の利益がてんこ盛りな場合は多々あります)

 

 

ここでもう1つ例を挙げます。

私が防音工事でよく使っていたロックウール ボードという吸音に優れた板状の断熱材があるのですが、正規品605ミリx910ミリx厚み50ミリの大きさを仕入れると1枚の価格は英世さん1人程度です。

ロックウール/グラスウールは素材的に繊維が舞うと体がチクチクするので生地で覆ってあるものもありますが、それらを含めた価格を調べてみるのがよいと思います。

これについては買うな!無駄だ!と言っているのではなく、仕入れから販売までにどのくれくらい価格が上がっているかを見てもらえればと思っているだけです。(性能が上がるわけではないのに価格がどれだけ上がるのか)

そして他の記事にも書いていますが、ロックウール/グラスウールを処分するには産廃処理費用がかかりますし、単品で使ってもきちんとしたDIY防音対策をするには無理もあります。

 

買うな!無駄だ!ではなく、安全で近い効果が出る価格を抑えた商品で対策するのはどうですか?と言うことです。

そこに別の素材を合わせてDIY対策では他所が出せないくらいの効果が得られるとしたらどうですか?

 

 

最後に

人により物の価値観には違いはありますが、送料無料のカラクリは上記で書いたようになるので、よく調べてなるべく損のないように時間をかけて検討してもらえればと思っています。

販売実績『何千枚!』『何万枚!』など、売れてます的な表記をしているところもありますが、実際に購入した人の中で成功(満足)した人と、失敗(損)した人の割合は表記していないので分かりませんよね。

なのでアピールワード(売り文句)も鵜呑みにせず気をつけて見るようにしたほうがよいと思います。

 

下記のリンクページも読むことで点と点が繋がり理解も深まると思うので、よろしければご覧になってください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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