付き合い始めて三ヶ月。
なにもかもが楽しくて、あっという間に時が過ぎていった。
事件が起きたのはその頃だった。

中学時代の同級生で、私達が付き合っている事を知らなかった子と、偶然街で会った。
立ち話の中で、彼と付き合っている事を言った。
「いつから付き合ってるの?」
真剣な顔をしながら質問してきた。
「八月からだけど…。」
「私、八月に遊園地で見たよ。
他の女の子と遊んでたよ。」
えっ!!
付き合い始めたばかりの時期になんで?
頭が真っ白になった。

私はモヤモヤしたまま、彼との待ち合わせ場所へ急いだ。
何もしらない彼が、車の運転席でタバコを吸っていた。

休日、初恋の彼が家の近くまで迎えに来てくれた。

前日電話で、明日は最近出来たばかりの話題のテーマパークへ行こうと約束していた。


初恋の彼は、四駆の大きな車に乗ってやってきた。

初めて運転している姿をみて、ドキッとした。


テーマパークへ到着。

ファストフードでしかデートをしたことがなかった私達。

彼と人ごみを歩く。

彼と乗り物に乗る。

彼と買い物をする。

全てが初めてで新鮮だった。


夜になるまでテーマパークで遊んだ。

高校生だったあの頃、私の門限は19時だった。

今は24時になった。

今日中に家に帰ればいいのだ。

暗くなるまで彼と過ごすのも初めてだった。


楽しい時間を共有し、私達はテーマパークを後にした。

車で家の近くまで送ってもらい、少し話しをした。

「次はいつ会える?」

どういうつもりで誘っているのか…。

でも私も会いたいと思った。

「来週かな。」

そう答えると彼は

「そんなに先?こんなに近くに住んでいるんだから、仕事に帰りとか会えるじゃん。」

私は彼に聞きたくなった。

なぜそんなに会いたいのか。

「なんで?友達として誘ってるの?」

言ったあと、けっこうストレートに聞いている自分にビックリした。

間があった後、

「気持ち悪いかもしれないけど、ずっと気になってた。

また、付き合ってほしい。」

そう思って誘ってる。」

うれしかった。

「今度は色々なところに連れてってね。」


私達は再び付き合うことになった。

今度はきっとうまくいく…。

私は直感でそう感じた。

社会人となり、忙しい日々を過ごした。

慣れない社会で精一杯働き、休みの日はグッタリした。


夏の暑い日。

休日を家で過ごしていた。

夕方、電話がなった。

普段なら、家の電話には滅多にでない。

携帯を持ち始め、友人からの電話は家にはかかってこなくなった。

家にかかってくる電話といえば、保険の勧誘やセールスばかり。

ただ、この時の電話はなぜか気になった。


「もしもし。」

電話を取ると受話器から男の声が聞こえた。

男が名乗り、私はハッとした。

成人式から半年。

初恋の彼からの電話だった。


「どうしたの?久しぶり。」

「いや、どうしてるかなぁと思って。」

そのまま長電話をし、次の日の仕事終わりにご飯でも食べようか、という流れになった。


次の日。

地元の駅で待ち合わせをし、地元の居酒屋へ行った。

一緒にお酒を飲むのは初めてだったが、返ってお酒の力を借りながら色々な話をした。


帰りは家まで送ってもらった。

別れ際、

「次いつ会える?」

緊張した様子もなく、サラッと聞いてきた。

「どっか遊びに行かない?」

「うん。」

私達は次の休日を一緒に過ごす約束をした。