フリークがヨダレを垂らす!? その名はモンキー「NMR」
下の写真を見て、
「随分と気合の入った4ミニカスタムだね。
カウルはワンオフかな?」
なんて思った人もいるでしょ?
写真はかつてミニバイクレースでも活躍した
「スーパーモンキー」というパーツメーカーがプロデュースした、
知る人ぞ知る「NMR」というモンキーカスタムです。
ちなみに写真は、
フレディー・スペンサーのライディングで注目を集めた、
NS500レプリカ。
1984年に50万円弱でコンプリート発売されていました。
50万円! あれから四半世紀を経た今でも、
新車のビッグスクーターが1台買えてしまう結構な額です。
目からオロナミンCが飛び出そうな価格はもちろん、
そのカッコ良さから、
当時はモンキーフリークにとって憧れのマトだったようです。
ちなみにNMRとは「ニュー・モンキー・レーシング」の略。
コヤツはノーマルフレームやノーマルエンジンをベースに、
26φ正立Fフォーク、Fディスクブレーキ、前後10インチアルミホイール、
プロリンク式アルミ製ロングスイングアームなどなど、
とにかくたくさんのカスタムパーツで構成されています。
NMRは写真のホンダワークス風の他、
ヤマハワークス風、スズキワークス風、
そしてカワサキワークス風がありました。~風と書きましたが…。
NMRの凄いところは、
各メーカーのGPワークスの外観を忠実に再現するためにカラーリングはもちろん、
フルカウル、タンク、フェンダー、シートカウルを“各車別”に作ってしまったところ!
つまりカウルやタンクの形状は、
各GPレーサーごとに変更するという、
徹底したこだわりようなのです。凄すぎる!!
「テメエら、目ん玉カッポじってよく見てろよ。
確かに遊ぶモノなんだけど、遊びじゃねえんだ!
作るからには、とことん作りこんでやる!!」
という製作者の意気込み、気迫、執念、職人魂が随所に感じられます。
実際に見てみれば特にね。
さて、このNMR。中古車市場はもちろん、
ネットオークションなんてのには、
そう簡単に、というか、
まず登場しません。
つまり、超お宝車です。
プレミアの付いたそのお値段は…。想像もつきません。
多分所有している人は、当然室内に保管。
やや度数の高い酒なんぞをチビチビやりながら、
磨き込まれたNMRを夜な夜な眺めつつ、
ニッヒッヒと笑っていることでしょう。
あくまでも勝手な想像ですが。
NMRの詳細は4ミニ.netを見てください。
ご存知ない方は、その魅力が、何となく分かるはずです。
横型エンジンと縦型エンジン。凄いのはどっちだ?
モンキー系の横型エンジン↓
エイプ系の縦型エンジン↓
「横型と縦型、どっちが凄い(速い)?」
というのは永遠のテーマでしょうね。
縦型エンジンは、
ピストンやコンロッドなどの重さ(物が地面に落下する万有引力)を利用できる。
従って、クランクシャフトの動きがスムーズになり、パワーを出しやすい。
耐久レースでも今やすっかり定番のエンジンとなりました。
一方、横型エンジンは、
縦型エンジンよりも一つひとつのパーツが軽量だから、
鋭い加速力が生み出せるとも。
耐久レースでは並居る縦型勢を抑え、
上位に食い込んだという例もあります。
同じ4ミニでも、
両者ってエンジンはもちろん、
かなり異なっているのが面白いところだと思います。
例えば横型と縦型のカスタムを比べてみた場合。
同じ4ミニといえど、
モンキーやダックス、そしてエイプはベース車両の特性上、
方向性がかなり違ってきます。
また、カスタムする人もモンキーやダックス好きの人とエイプ好きの人とでは、
気質自体がやや異なるような気がします。
あくまでも個人的な意見ですが、
モンキーやダックス系はヘビーなイメージ、
エイプ系はライトなイメージですね。
さらに縦型カスタムを細分化してみれば…
4ミニ耐久レースなどで、
「4ミニレーサー」と呼ばれるマシン、そしてライダーたち。
彼らの多くは、元々2ストでバリバリとレースをやっていた人たちで、
縦型のカスタムはある程度速くするため、
または勝つための「手段」である傾向が強い気がします。
(横型チューンよりも縦型チューンの方がコスト安。
また縦型は耐久レースの定番だから
データが多い等々が主な理由なのでしょう)
モンキーやダックスをカスタムしている人たちはもちろん、
エイプを普通にカスタムしている人たちとは
かなり違いますね。
モンキーやダックスを熱心にカスタムしてる人たちは、
カスタム自体がレースに出るためや
速くするための「手段」ではなく、
「最高のフォルムにするぞ!」とか、
「世界でたった一台のマシンに仕上げたい!」等々、
「目的」である人が多いような気がします。
とまあ小難しい理屈をこねてしまいましたが、
手段であれ目的であれ、
4ミニは趣味の領域なんですから、
楽しんでナンボ。それでOK!
そんなとことを少し心に留めながら、
4ミニ,netの「横型エンジンと縦型エンジン」を
読んでいただくのも面白いかと。
詳しくは下記まで!
横型最強のSS50エンジンを、モンキーに載せ替えた猛者も!
管理人です。
写真は1967年に発売された
ベンリイSS50というビンテージ4ミニです。
1967年といえば、昭和42年。
おもちゃの缶詰でおなじみの
森永のチョコボールが発売され、
サッカーの三浦カズが生まれ、
ケビン=シュワンツ(カズと同い年だったの!?)が生まれた年です。
ちなみに民主党の蓮舫さんも昭和42年組です。
さてさて、このSS50の“SS”とは、
「スーパースポーツ」を指すそうです。が…。
今となっては、あまり速そうに見えません。
良く言えばシブイ、
言い方を変えればオヤジ風。
地方の駐在所なんかで、
これと似た黒色のが止まってたりします。
とまあ、かなり小馬鹿にしているこのモデル。
エンジンはボア39mm×ストローク41.4mmの横型OHC49ccとカブと同じなのですが、
ノーマルながら、
高圧縮型ピストンや、
「Yカム」と呼ばれるハイカムシャフトなど、
随所にレーシングパーツ(CS50用Yキット)と
同スペックのパーツを導入。
最高出力は、
横型エンジン最高峰の6.0ps/1万1000rpmを発揮!
で最高速度は…、何と95km/hをマーク!
このバイクは「横型エンジン最強」として、
今でも一部のコアなユーザーに人気が高く、
ハイエンドユーザーに中には、
モンキーにSS50用エンジンを載せちゃった人も。
ちなみに載せ替えは、
ハーネスの総入れ替えや電気系統のカスタマイズ等、
かなり厄介だったとか。
SS50の詳細は、
4ミニ.net「懐かしのパーツ・車両」をご覧くださいませ。



