昨日、5/9(木)は昨年の秋講座以来の寺地五一先生の 「アメリカ映画を読む」 (1.5h✕全6回) の春講座第1回目。今期のテーマは 「ハリウッドの小さな物語」 ということで、ハリウッド映画としては比較的低予算で制作されながら、映画としては質の高い5作品が取り上げられます。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240510/12/451skibaka7440/7c/60/j/o1080059715436835348.jpg?caw=800)
今回の作品は、スタンリー·キューブリック監督の 「突撃」 (1957) 。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240510/12/451skibaka7440/35/13/j/o1080060615436835352.jpg?caw=800)
【作品紹介:「Wikipedia」ご参照下さい。】
「突撃」 (1957) は、キューブリックの第4作目の商業映画。第一次世界大戦下のフランス軍か舞台ですが、軍隊の非人間性·不条理性を告発した一種の反戦映画で、のちの 「博士の異常な愛情」 (1964) や 「フルメタル ジャケット」 (1987) に通ずるものがあるかもしれません。キューブリックはこの映画が縁でカーク·ダグラス主演の超大作 「スパルタカス」 (1960) にも (途中降板したアンソニー·マン監督の後釜ではあったものの) 監督として起用され、巨匠へと昇りつめて行きます。
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【スタンリー・キューブリック監督作品リスト:「Wikipedia」より引用】
① 恐怖と欲望(1953年3月米国公開/日本未公開)
② 非情の罠 (1955年9月/1960年9月)
③ 現金に体を張れ (1956年5月/1957年12月)
④ 突撃 (1957年12月/1958年2月)
⑤ スパルタカス (1960年10月/同年12月)
⑥ ロリータ (1962年6月/同年9月)
⑦ 博士の異常な愛情 又は私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛する様になったか (1964年1月/同年10月)
⑧ 2001年宇宙の旅 (1968年4月/同年同月)
② 非情の罠 (1955年9月/1960年9月)
③ 現金に体を張れ (1956年5月/1957年12月)
④ 突撃 (1957年12月/1958年2月)
⑤ スパルタカス (1960年10月/同年12月)
⑥ ロリータ (1962年6月/同年9月)
⑦ 博士の異常な愛情 又は私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛する様になったか (1964年1月/同年10月)
⑧ 2001年宇宙の旅 (1968年4月/同年同月)
⑨ 時計じかけのオレンジ (1971年12月/1972年4月)
⑩ バリー・リンドン (1975年12月/1976年7月)
⑪ シャイニング (1980年5月/同年12月)
⑫ フルメタル・ジャケット (1987年6月/1988年3月)
⑬ アイズ ワイド シャット (1999年7月/同年同月)
⑩ バリー・リンドン (1975年12月/1976年7月)
⑪ シャイニング (1980年5月/同年12月)
⑫ フルメタル・ジャケット (1987年6月/1988年3月)
⑬ アイズ ワイド シャット (1999年7月/同年同月)
【スタンリー・キューブリック展 (2019/4/26~9/15) @デザイン ミュージアム, ロンドン】
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「突撃」 は、私も最後に観たのは20年以上前で、細かいところはだいぶ忘れてしまっていましたが、今回の授業でかなり思い出しました。キューブリック作品の中でも物語の構造もシンプルで、極めて判り易いのですが、アングル (シンメトリカルな構図·一点透視法等) やキャメラワーク (移動撮影等) は非常にキューブリック的です。また、シニカルな視点はのちの作品と同様ですが、のちの作品には殆ど影を潜めた希望·ヒューマニズムが僅かに見出だせるところもキューブリック作品としては珍しく、また機会あらば、是非再見したい映画です。
No.13030 Day 5422