早稲田大学オープンカレッジ春講座 「アメリカ映画を読む」 第1回❗ | It’s not about the ski 遅れて来た天才スキーヤー???、時々駄洒落(笑)、毎日ビール!(爆)

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スキー大好き、ゴルフ、読書、映画、演劇、音楽、絵画、旅行と他の遊びも大好き、元々仕事程々だったが、もっとスキーが真剣にやりたくて、会社辞めちまった爺の大冒険?


昨日、5/9(木)は昨年の秋講座以来の寺地五一先生の 「アメリカ映画を読む」 (1.5h✕全6回) の春講座第1回目。今期のテーマは 「ハリウッドの小さな物語」 ということで、ハリウッド映画としては比較的低予算で制作されながら、映画としては質の高い5作品が取り上げられます。


今回の作品は、スタンリー·キューブリック監督の 突撃」 (1957) 。



【作品紹介:「Wikipedia」ご参照下さい。】


突撃」 (1957) は、キューブリックの第4作目の商業映画。第一次世界大戦下のフランス軍か舞台ですが、軍隊の非人間性·不条理性を告発した一種の反戦映画で、のちの 「博士の異常な愛情」 (1964) や 「フルメタル ジャケット」 (1987) に通ずるものがあるかもしれません。キューブリックはこの映画が縁でカーク·ダグラス主演の超大作 「スパルタカス」 (1960) にも (途中降板したアンソニー·マン監督の後釜ではあったものの) 監督として起用され、巨匠へと昇りつめて行きます。


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スタンリー・キューブリック監督作品リスト:「Wikipedia」より引用


① 恐怖と欲望(1953年3月米国公開/日本未公開)
 非情の罠 (1955年9月/1960年9月)
 現金に体を張れ (1956年5月/1957年12月)
 突撃 (1957年12月/1958年2月)
 スパルタカス (1960年10月/同年12月)
 ロリータ (1962年6月/同年9月)
⑦ 博士の異常な愛情 又は私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛する様になったか (1964年1月/同年10月)
⑧ 2001年宇宙の旅 (1968年4月/同年同月)
⑨ 時計じかけのオレンジ (1971年12月/1972年4月)
⑩ バリー・リンドン (1975年12月/1976年7月)
⑪ シャイニング (1980年5月/同年12月)
⑫ フルメタル・ジャケット (1987年6月/1988年3月)
⑬ アイズ ワイド シャット (1999年7月/同年同月)


【スタンリー・キューブリック展 (2019/4/26~9/15) @デザイン ミュージアム, ロンドン】

①を除く②~⑬の全作品鑑賞済。青太字をクリックすると、過去の感想または関連記事に飛びます。

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昨年冬期に寺地先生の授業を初めて受けて以来、早くも2回目のキューブリック作品になります。先回取り上げられたのは 「シャイニング」 (1980) (⬇) でした。


突撃」 は、私も最後に観たのは20年以上前で、細かいところはだいぶ忘れてしまっていましたが、今回の授業でかなり思い出しました。キューブリック作品の中でも物語の構造もシンプルで、極めて判り易いのですが、アングル (シンメトリカルな構図·一点透視法等) やキャメラワーク (移動撮影等) は非常にキューブリック的です。また、シニカルな視点はのちの作品と同様ですが、のちの作品には殆ど影を潜めた希望·ヒューマニズムが僅かに見出だせるところもキューブリック作品としては珍しく、また機会あらば、是非再見したい映画です。






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