時間が戻るならこの時に戻りたい 文章理解４問（下線部説明は平成２０～２３教材で作成）
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
文章整序：ア～オを、正しい順序に並べ替えてください。
＜ア＞
理性：角や脚が折れたヌーや、あごの骨をキリンに蹴り砕かれたライオンや、
オオスズメバチの他のハチへの集団強盗を、テレビや本で見ましたね。
感情：要するに、現実は、不運が原則で、苦しいほうが、むしろ普通なのさ。
理性：そんな単純な事実にすら気づけない体たらくだったわけですね。
感情：しょせん俺は、井の中の蛙で、木を見て森を見ずだったんだよ。
＜イ＞
感情：被爆者とかミャンマーとかウクライナとかの記事で、そう思ったんだ。
理性：パレスチナもですね。 最近では、地震なども起きましたね。
感情：天才や偉人でさえ、波乱万丈や短命な人生だった人もいたよな。
理性：ガリレイ・ゴッホ・メンデル・シューベルトなどですね。
感情：虫や動物の世界は、人間の社会に輪をかけて弱肉強食だし。
＜ウ＞
理性：かつては、運不運の原則と例外を、誤解していましたね。
感情：「幸運な人が原則で、不運な人は例外で、俺は後者」と、思ってたな。
理性：しかし、それは誤解でしたね。 少なくとも正解ではなかったですね。
感情：新聞や、他の方々のブログなどを拝読して、ようやく気づいたのさ。
理性：「むしろ、幸運や強運な人のほうが、例外的だ」ということにですね。
＜エ＞
感情：運も才能もないうえに、おろか者では、救いようがないよな。
理性：それで、それらのことに気づいたら、気分や価値観が変わりましたか？
感情：まあ、満足はできないけど、いちおう、ある程度納得はできたかな。
理性：もっとも、別の理由や意味で、むなしさは、ありますけどね。
感情：そして結局、「 ＜ １５字以内 ＞ 」という結論になったのさ。
＜オ＞
感情：だから、生まれ変わるのも、子供に戻るのも、冗談じゃないぜ。
理性：人間は、ただでさえ、子供の時期（弱い時期）が長いですしね。
感情：いっそのこと、行政行為や意思表示の取消しや契約の解除みたいに、
さかのぼって生まれなかったことにできればいいんだけど。
理性：それらの見解は、才能が欠缺している私だからこそ該当するもので、
他の方の生命および人生ならびに家庭を否定する意図はありませんよ。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
文章整序の解答
ウ・イ・ア・エ・オ の順
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
空欄補充：空欄に当てはまる記述（１５字以内）は？
ヒント
反出生主義
解答例 １２字
生まれないのがいちばんだ
もう二度と生まれたくない
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
内容把握（４０字程度）
筆者の「むなしさ」は、要するに、どのように変わったのか？
ヒント
●●が、「●●の●●さや●●さ」から「●●の●●さ」に変わったに●●●る。
●●（●や●●の●●）に●●てだったのが、●●に●●てになったに●●ない。
解答例 ３７字
理由が、「自分の不運さや無力さ」から「現実の残虐さ」に変わったにとどまる。
自分（運や才能の不足）に対してだったのが、現実に対してになったにすぎない。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
下線部説明（理由とともに３０字以内）
下線部の「契約」には、賃貸借や委任なども含まれるか？
ヒント（リンクは民法のイーガブ）
５４５・６２０・６３０・６５２・６８４条
解答例 ２６字
継続的な契約の解除の効果はさかのぼらず、含まれない。
それらの解除は遡及効がなく将来効なので、含まれない。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
もし人生をやり直せるなら？ 文章理解４問
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
文章整序：ア～オを、正しい順序に並べ替えてください。
＜ア＞
生徒Ｓ：「過去に戻って人生をやり直す」というふうな展開のドラマが、
ありますけど、先生も、やり直したいと思いますか？
先生Ｔ：微妙ね。 突発的で重大な失敗や災難があれば、思うだろうけど。
生徒Ｓ：やり直せるとか以前の問題で、子供時代には戻りたくないですよね。
先生Ｔ：子供時代は弱いし、人間は、ただでさえ子供時代が長いもんね。
＜イ＞
先生Ｔ：まあ、もしかしたら、理屈ではわかってたけど、認めたくないから、
自分をだまして、わかってないフリをしてたのかもしれないけどね。
生徒Ｓ：いずれにせよ、そもそも才能がない以上、何度戻ってやり直しても、
負けや失敗の回数とバリエーションが増えるだけですよね。
＜ウ＞
生徒Ｓ：そうなるくらいなら、やり直さないほうがマシですね。
先生Ｔ：一方、突発的な災害や事故のせいで人生が狂ってしまった人なら？
生徒Ｓ：それらを除けば（それらさえなければ）順調な人生だったのなら、
筆者と違って、やり直す価値がありますね。
＜エ＞
先生Ｔ：筆者も、かつてはやり直したいと思ってたけど、今は思ってないわ。
生徒Ｓ：筆者は、才能ゼロで負けっぱなしで失敗続きの人生ですよね。
先生Ｔ：だからこそよ。 かつては、「 ＜ １５字程度 ＞ 」とか、
多少は、思ってたわ。 絶望が完全ではなかったのよね。
＜オ＞
生徒Ｓ：筆者は、自分にも現実にも、ずっと前から絶望してたはずですけど？
先生Ｔ：まだ不完全だったのよ。 自己の無力さおよび現実の残虐さが、
想像以上に重大であることを、今ごろ、ようやく思い知ったのよ。
生徒Ｓ：淡い期待すら幻想にすぎないことを、やっと理解したんですね。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
文章整序の解答
ア・エ・オ・イ・ウ の順
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
空欄補充：空欄に当てはまる記述（１５字程度）は？
ヒント
「淡い期待」とは？
解答例 １５字
戻ってやり直せば順調にいくかも
再挑戦なら、うまくやれるはずだ
２周目は、失敗せずにすむだろう
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
下線部説明：下線部を１５字程度で言い換えるとしたら？
ヒント
イの生徒Ｓのセリフ・空欄補充の解答例
解答例 １５字
やり直しても五十歩百歩だという
何度挑戦しても代わり映えしない
２周目以降もどうせ四苦八苦する
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
内容把握（理由２つを３０字程度で）
最後（ウの最後）に、先生Ｔの理由説明のセリフを追加するとしたら？
ヒント
筆者との違いは？
解答例 ２９字
それらさえ防げればＯＫで、絶望的な才能不足ではないからね。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿