最初は感謝も不満になり得る

さて、今回は「当たり前」について。

皆さんは、日常の生活に、

どれほどの価値を感じていますか？

私たちは、"慣れる"という機能を、

個人差はあれど、誰もが持っています。

例えば、車や家、高級なアクセサリーなども、

買ったときには、しばらく眺めるだけでも楽しい気持ちになりますが、

しばらくすれば、日常のひとつになっていきます。

『蟲師』というちょっと不思議な漫画がありますが、

そこで、こんなエピソードがあります。

ある漁村に男がいました。

男は、しばしば"予知夢"を見ることができて、

人々から感謝されていたのです。

ところがあるとき津波が起きて、

自分の娘や、多くの村を失いました。

そんなときに村人から「肝心な時に役に立たねぇ。」

といった言葉を吐き捨てられるのです。

私たちが、ありがとうと思うことは、

比較的、新鮮なことのほうが多いですよね。

そして、何もかもが思う通りに、

周囲が動いてくれるわけでありません。

自分も然りですよね。

"ありがとう"は、

同時に"期待"を生み出します。

"期待"は、"当たり前と残念"を生み出します。

"ありがとう"が見えなくなったとき、

人は片手に不幸を掴み、もう片方の手で、

"楽しい"を掴もうとしてしまうのです。

いつも有難うございます。

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