スカイライン400R LSD効果をサーキットで検証 | なかしん公式ブログ

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~A型理系男子の取扱説明書~

こんばんは、なかしんです。

 

先日、富士レーシングコースでLSDを試したので詳報をお伝えします。

LSDはAMS社のヘリカル式です。NISMOの機械式ではありません。

仕様や取付ショップに関する情報は以前の日記をご覧ください。

 

結論:速くなりました。

以前は空転してしまったダンロップコーナーの立上りで、トラクションがしっかりかかかり、「おっ 前に進むじゃん!」と、思わずニヤリとしました。

やればできる400R。

個人の感想だけだと正確に伝わらないので、定量データで検証したいと思います。

 

検証条件

対象区間は、LSDの恩恵を一番感じる、ダンロップコーナークリップ~13コーナー進入の区間としました。ここは以前から、LSD欲しいな~と思っていた区間です。

 

サンプルデータは、LSD装着前(23年6月3日)装着後(23年8月17日)それぞれの、検証区間通過タイム上位3Lapのデータをピックアップしました。

Best Lapだけの比較だと、バラツキなのか有意差なのか分からないからです。

検証に使うアプリはRace Chrono、GPSレシーバはDG-PRO1(18Hz設定)です。

 

検証① 13コーナー進入時Topスピード比較

平均5.2km/hの向上。この差は実際体感すると明確です。

 

検証② 区間速度差比較

平均7.1km/h向上。

シッカリ加速できている事が数字にも表われています。

 

検証③ 区間タイム比較

平均0.4秒短縮。

たった0.4秒ですが、10秒前後の短い区間における0.4秒。

114km/hは秒速32mなので、0.4秒で12.7mも進むんですよね。

コーナー2つでクルマ2台分以上の開きは、実際かなり大きいと思います。

 

いずれもN=3で有意差がある事から、バラツキではなくLSD効果と考えます。

実際の体感と、データは一致している印象です。

 

動画では伝わりづらいですが、LSD有無で比較してみました。

 

数値では測れない面の所感

作動タイミングが遅いとか、効きが弱いといった不満は感じなかったです。

ドリフトやジムカーナのような走りだと評価が変わる可能性はありますが、少なくとも富士レーシングコースでは期待通りの効果でした。

ストレスが減り、楽しさが増したのは間違いありません。

趣味なので、楽しさに直結する事が何より大事だと思います。

 

デメリットについて

街乗りでは機械式LSDの欠点と言われる、異音や車庫入れしづらさは感じません。

サーキットでも、VDCやTCSの誤作動や変な介入も皆無でした。

クラッチ摩擦を利用する機械式では宿命的に避けられない、効き低下やオーバーホールも心配ありません。

AMS社ヘリカルLSDは、これといった欠点が見当たらなかったです。

400Rとの相性バッチリ。

 

強いてネックを挙げるなら、日本における取扱店の少なさと、アメリカ製ゆえの納期の長さでしょうか。自分は近県に取扱店があり、且つキャンセルがあったとの事ですぐ対応して頂けたので、恵まれていました。

 

総評

400Rの本領を発揮させるためにはマストアイテムだと感じました。

なんでもっと早く入れなかったんだろう??

NISMOから機械式LSD発売がアナウンスされ、性能や価格にどのような違いがあるのかは分かりませんが、現状不満が無いので買い替える事は恐らく無いと思います。

工賃込で30万8千円でしたが、良い買物をしました。

アメリカのAMS社と、千葉のシード・レーシング社には感謝です。

 

クルマ楽しすぎ。

はまれる泥沼があって幸せです。

家族からは何かと不評なんですが...

 

2023年8月22日 なかしん

 

----9月13日追記----

NISMOからリリースされましたね。

スカイライン(V37)用機械式L.S.D.

「普段使いでの不快な作動音を抑えるセッティングとしつつ」との事なので、AMSに比べ入手性の良さも考えると、良い選択肢かもしれません。

めっちゃ気になる(爆)