■広告に過度に期待すべからず

私は独立をする前は広告代理店に勤務していました。

 

だからポスター、チラシ、DM、FAXといった広告物の反応率を知っています。


インターネットを使ったビジネスが日本で生まれた頃からネットで広告を出稿してきたのでネット広告の反応率も知っています。

知っているから断言しますが、あなたが思っているほど広告で集客はできませんし、申し込みもありません。

 

広告の反応率を高く考えている人が案外多くいます。

媒体や商品、価格、広告内容にもよりますが良くて0.01~0.3%だと考えてください。

 

今なら1%の反応が取れたらあなたには広告やコピーの才能があるかもしれません。

ということは1万通のDMを送っても1件の反応の場合も結構ある、ということです。


1万通の郵送物の制作費と郵送代で100万円くらいかかります。

1000枚のポスティングを行っても反応がゼロの場合も普通にある、ということです。


地域によって異なりますが1000枚のポスティングに1日はかかります。

比較的ターゲット層を絞りやすいフェイスブック広告に出稿してもクリック率は1%以下です。しかもこれは申し込み率、購入率ではありません。単なるクリック率です。


1クリック単価を格安で10円で設定していたとしても広告をクリックしてサイトに100件のアクセスを集めるだけで1000円のコストがかかるということです。

私の知人はパソコン教室を開校して、来る日も来る日もポスティングを行いました。


しかし、生徒はなかなか集まりませんでした。
彼は「こんなに一生懸命にポスティングしているのになぜ生徒が集まらないのだろう」と途方にくれました。

しかし、広告の反応率を理解していればそれは当たり前のことだと分かったはずです。

広告の反応率は案外低い。

 

過度な期待はせずに利益計算をしっかり行いましょう。
 

 

累計講演回数1000回超!ビジネス心理学講師・酒井とし夫

■取引先・上司・同僚・部下・友人・知人・家族・親戚を頼るべからず

私は独立をする時に

「独立したら協力するよ!」

と周りの人から言って頂きました。

 

とてもありがたかった。実際に仕事も発注してくれました。

しかし、独立して今の会社の取引先や上司、同僚、部下が仕事を出してくれるのは1年までと思ってください。彼らにも自分の仕事と人生と家庭と都合があります。

同様に友人、知人、家族、親戚を当てにしていてはダメです。


それらの人があなたをフォローできるのも1年程度です。

以前、保険業界の方に伺いましたが保険外交員の多くは一年で契約がどれなくなるそうです。それは取引先・上司・同僚・部下・友人・知人・家族・親戚を一巡してしまうからです。

取引先・上司・同僚・部下・友人・知人・家族・親戚というのはどちらかというとあなたの商品やサービス、経営能力に対してではなく温情で仕事を発注してくれます。

その状態ではあなたの商品やサービスの強み、他社商品と比べての優位性、長所、あなた自身の市場での客観的な評価というフィードバックがもらいにくくなります。


そのため正確な自社のポジショングや訴求すべきポイント、ニーズに合った客層の把握が難しくなり、経営のブラッシュアップが遅れます。

また、「独立早々、皆が仕事を発注してくれた。やっぱり自分には才能と能力がある」と勘違いしがちになります。

むしろ、マイクロアントレプレナーとして独立するのであれば最初から取引先・上司・同僚・部下・友人・知人・家族・親戚はお客様として付き合わない、という覚悟を持った方が良いです。

最初からこれらの人をある意味でアテにしないことで、小さな失敗経験を早く積むことができます。それは試行錯誤と仮説、実行、検証の繰り返しを企業後の早い期間に何度も経験できることになるので、結果として経営実力が上がります。

独立に際して取引先・上司・同僚・部下・友人・知人・家族・親戚はお客様として付き合わない、という覚悟を持ちましょう。
 

 

累計講演回数1000回超!ビジネス心理学講師・酒井とし夫

■下請けに入るべからず

私の知人は広告制作会社を立ち上げて独立しました。

 

そして、彼はある大手企業A社の下請けに入りました。彼はその大手企業A社のディレクターという肩書の名刺を持って相手先企業との打ち合わせを行っていました。

相手先企業からは彼がA社の広告制作部門の社員のように見えますが、実際にはA社の下請けの仕事を行っているのです。

彼は直接、相手先の企業と打ち合わせを行い、広告制作を行いました。


しかし、お金の流れは下記のとおりとなります。

クライアント企業→A社→彼

当然、彼のもとに入る制作費はA社に中抜きされますから、受け取る利益は少なくなります。そのため彼は忙しい年月を過ごしましたが、結局、利益はそれほど出ませんでした。

弱者の経営戦略の基本は直接戦です。

 

ビジネスで言うと問屋や代理店を通さずにお客様と直接取引をするのが基本戦略となります。

今の私は講演会の講師を主な仕事にしていますが、多くの講師志望者が講師派遣会社に登録をして仕事を得ようと考えます。つまり仕事の流れは下記のようになります。

講演会主催者→派遣会社→講師

これだと前述の広告制作会社を立ち上げて独立した知人と同じです。当然、手に入る利益は少なくなります。

それ以上に問題なのは受注確率です。


たとえば講師派遣会社A社に登録している講師が100人いるとします。

そして、講演会主催者から講師派遣会社A社に対して講師の派遣要請が来ます。


講師派遣会社A社は登録している講師100人全員を主催者に紹介するわけではありません。

せいぜい登録している100人のうち講演主旨に適した3人~5人程度です。


この段階で一回目の競争確率が発生します。つまり、登録している講師同士の競争に勝たないと主催者には紹介されないのです。

しかも日頃から講演会主催会社の元には講師派遣会社B社や講師派遣会社C社も訪問していますから、B社やC社にも講師の派遣要請が行っています。

B社とC社も5人程度の候補講師を紹介しますから、結局、講演会主催者の手元には総勢10~15名程度の候補講師の資料が届くことになります。


この段階で二回目の競争確率が発生します。つまり、他の派遣会社に登録している講師とも競争しないといけないのです。

しかも、講演会で登壇するのはたいてい一人です。


A社に登録してこういった競争を勝ち抜き、たった一人の枠を獲得して登壇する講師になる確率がどれほど低いか簡単に想像がつくはずです。

しかし、もし講師自身が講演会主催者にアプローチして交渉をすることができれば競争確率がぐんと下がります。

この考え方が理解できれば、なぜ弱者は下請けに入ってはいけないのか、あるいは弱者は直接戦で仕事を行うべし、と言われるのかがわかるはずです。

あなたもマイクロビジネスを軌道に乗せたいのであれば卸、代理店、エージェント、販売店を通してビジネスを考えてはいけません。

弱者企業の戦いの基本は直接戦です。

問屋や代理店を通さずにお客様と直接取引をする方法、仕組みを作りましょう。

 

 

累計講演回数1000回超!ビジネス心理学講師・酒井とし夫