あと一歩の難しさ
それは、「過去問、条文、テキストだけでは受からない」ということ。
正確に言えば、これらで基準点付近までは行くけど、合格ラインにはあと一歩なんだそうです。
そのときは深く考えてませんでした。これらをこなすことだけで精一杯だと思ったからです。
ただ、過去問分析してみて、わかったことがあります。
それは、基本は、テキストプラス古い過去問から何回もでてる過去問のみなのかなということです。
で、新しい過去問は、ある特徴があって、複数の知識を組み合わせて解答させる、しかも、それは須らく現場思考、ということです(実際には出題実績のない先例だったりしますが、考えれば○×はつけられる類の先例です)。だからこそ、過去問だけではだめ、ということなんでしょう。
たしかに、過去問やテキストに、「そのまま」書いてあるわけではありません。
ただ、この対策として、講師のストリーミングは、答練をうけましょう、と言ってました。私はこれに疑問を持ってます。
上記の通り、合否を決するのは、現場思考だと考えてます。そうすると、現場思考を訓練する必要があります。答練で訓練できるんでしょうか?
私は、意識の問題だと考えてます。今までも何回も書いてますが、理解なんですよね、肝は。
例えば、敷地権付区分建物について、仮登記が絡んできた場合、そのままの知識は持ってません。これは、合格レベルにあるかどうかに関わらず、同じでしょう。しかし、合格者は正解を出します。なぜか?
理解したことを運用できるからだと思います。
わからないけど、敷地権付区分建物だから、分離処分禁止だよな、ただし例外もあるな、仮登記に基づく本登記はどんなものだったかな、等と頭の中で無意識に考えて解答を出してるはずです。
分析してわかったのは、本当に基本的な理解と、過去問頻出レベルの基礎知識があれば、合格レベルには行くんですよね。そういう意味では、答練が必須ということはないと思います。答練には他に有用な効果があり、うけること自体に別の意味があることはもちろんですが。
司法試験からの転向が増えてる現状で、司法試験組は、司法書士は暗記だろ的なことを言う方は実際多いです。しかし、これだとほとんど確実に受からないと思います。なぜなら、膨大な知識の暗記は、過去問を見る限り求められてませんから。しっかりとした基礎知識、それを支える理解。これが合格の決めてであり、単にテキストを記憶したり、過去問を解いても惜しいところで落ちるような気がします。
この基本的な部分は、私はまだまだ全然だめです。ゴールが見える分、歯痒いですが、小手先に走らず、がんばるしかないですね。
出題分析 民事訴訟法
出題分析というほどのものではないです。
出題予測は、クレアールの講座で三枝先生がやってくれているので、ここでは省略して、自分的にちょっとメモしたいことだけ。
まず、感想ですが、過去問にでた条文や基本概念の理解が大前提。
で、これでもまだ足りない。出題分野に偏りが見られるので、重点分野について、テキストで条文チェックする必要がありそう。
細かい分析は置いておいて、H21を参考に。
まず、1問。
自白の拘束力の問題ですね。弁論主義第2テーゼです。
アは、反真実だけでOKという判例です。イは、補助事実だからです。
これで答えが出ちゃったんですが、一応他の肢を見ると、ウは抗弁と再抗弁だから主要事実に決まってる、エは間接事実、オは権利自白。
ということで、弁論主義という重要基本概念について、知識を具体的な事案に当てはめさせる問題です。弁論主義の各テーゼ、そこでいう「事実」が何を指すか、という基本さえ押さえておけば、あとは当てはめできれば簡単です。
次に、2問。
証拠ですね。ここは条文がそのままでます。
アは、「意見」はダメ。イは、「当事者以外の者」だから違う。ウは、そのまま。でないと、何のための送付嘱託だよって話になっちゃう。エは、条文どおり。オも条文どおり。
条文そのままでした。いかに条文のポイントを見抜いて読んでいるかが重要ですかね。漫然と素読してるだけだと間違えそうです。
3問。
イウオは条文そのままで簡単です。でも、まだ答えは出ない。
問題はアかエか。
ここで、「理解」を使います。
そもそも、補助参加って何?
自分の利益のために他人間の訴訟に参加するもの。あくまで自分のため。他方、他人の訴訟だから、他人であるが故の制約も当然ある。
これが、独立性と従属性という視点。ここから考える。
そうすると、エは〇っぽいですね。訴えの変更なんて、本人にとっても一大事なのに、従属する他人が勝手にできるわけ無いし。他人の人からしたら、なんで自分が提起した訴えなのに勝手に変更されるんだって感じです。
他方、アは×っぽいです。というか、なんで上告審だとだめなんですか。補助参加のそもそもの本質からすれば、上告審だろうと第一審だろうと、参加の利益があるなら参加させるべきです。
まあ、こんな感じで、「理解」を使えば解けそうです。
前から思ってましたが、「条文が出るから条文をやる」という発想は、間違ってはいないけれど、心もとない感じがしていました。じゃあ知らない条文でたらあきらめるのか?と突っ込みたいくらい。
知らない条文は、おそらく必ず出ます。そのときに頼れるのは、「磐石な基礎の理解」だと思います。
ちなみに、4問も。5問は条文なのでパスで。
これは既判力の基本を聞いてますね。
アは基準時の理解で解けます。イは当たり前。ウは既判力だけではなく、選定当事者が何かを理解してないと悩むかもしれません。エは自信なしで保留。オは当然×。
ということで、答えは簡単に出ます。この問題は、既判力という重要基本概念を、条文を押さえつつ、どのような場合に当該条文に該当するのか、を聞いています。重要基本概念については、できれば具体例とセットで理解したいところです。
他の年度もやってみたんですが、だいたい条文と基本概念の理解で満点取れるんですよね。必要な条文の範囲は、過去問+テキスト掲載条文でOKではないでしょうかね。また、基本概念の理解についても、弁論主義などの重要概念はもちろんとして、もう少し細かくやっておく必要がありそうです。
例えば、H20-2で、複雑請求が問われています。
これは、アが×なのは条文どおりです。
イウは一応保留。
エは〇ですが、これは知識なくてもできます。選択的併合って何か?ということを考えれば良いわけです。単純併合と何が違うか、なんで違うか、という部分を理解しておけば弁論の分離ができるわけないです。ちなみに、一部判決もできません。念のため。この点が、単純併合との違いなわけです。
オは、反訴って何か?ということを考えればよいわけです。本訴とセットでなければならないのかということですね。必ずセットじゃなければならないとしたら、もう反訴の意味ないですよね。独立性という本質を失っちゃいます。
まあ、こんな感じで、理解しておけば正解できます。これをあいまいな知識で解こうとすると、間違えちゃうでしょうね。
というわけで、民訴は、テキストの読み直しと条文のチェックします。結果、やることは普通なんですね。ただ、「理解」という部分で、条文とテキストをつないでいく意識でやるので、一定の学習効果は上がっているのかもしれません。
あとは、5問の部分(少額訴訟とか略式手続、手形訴訟等)は、通常手続と比較しつつ、しっかり条文を読んでおこうと思います。
新旧司法試験 続々発表
6月3日は、旧司法試験、新司法試験の択一試験の発表だったようです。
いずれの試験も足きりのためですが、法務省のデータを見る限り、その意味合いは全く異なるようです。
新司法試験は約8000人受験し、6000人弱が合格。一方、旧司法試験は約1万人受験し、700名強が合格。
同じ法曹になろうとする者が、これほど違う試験制度でよいのか、という疑問は残ります。
新司法試験の問題を見る限り、215点とれないというのはそもそもロースクールで何をやっていたのか、というレベルです。ただ、この点数が総合点で加算されるらしいので、合否は順当に出るのでしょう。
一方、旧司法試験ですが、47ですか。あの問題で。少なくとも私には絶対に取れない点数です。合格された方には、心から敬意を表します。
おそらく、最終合格者数は、新が2000、旧が50ほどだと思います。旧は、1万人中50人しか受からないわけです。そんな試験って、この世に他にあるんですかね。
まあ、国家プロジェクトとして、新制度が誕生した以上、新制度でいくべきであり、旧制度にとどまった者は、自己責任という見方もできます。そこに対しては異論はありません。
しかし、個人個人でいろんな環境があります。私の友人も今年旧試験を受験しています。彼は、ずっと夜勤のアルバイトをしています。彼は、早稲田大学を卒業し、家庭の事情から司法試験を断念しそうになりました。しかし、「法曹になってやりたいことがある」といって、彼は夜勤のアルバイトをはじめ、今でもそれで生計を立てています。とても真面目な人間です。人間的にも、受験生としても、私は尊敬しています。しかし、彼はロースクールにはいけない。多額の学費がネックなんです。奨学金という手段もありますが、それは借金を作ることであり、それも1つのリスクです。そのリスクをとらないことは、誰も責められません。また、奨学金を借りても、生活費と学費すべては賄えないようです。結局、ロースクールには進学できません。
彼は、今日、旧司法試験択一試験に合格しました。泣いてました。試験終了後は笑っていましたが、本当は自信がなかったそうです。今年だめなら、もう法曹への道はあきらめなければならないかもしれない。彼はそういう危機感と日々戦っていたと思います。そして、「ほっとした」と言って、「また勉強しなきゃな」と言って笑ってました。
事情があって、ロースクールにいけない人はたくさんいます。一方で、ブランドロースクールに行って、大手法律事務所に勤務する方もいます。どちらが幸せかは誰にもわかりません。ただ、私の中で1つ確かなことは、私は、彼のような方に、依頼したい。また、私もいつかそんな彼と仕事ができるようになりたい。そう思わされました。
そういう意味では、司法書士試験というのは、とても良い試験制度だと思います。一発勝負が正当な実力を反映するとは思えませんが、恣意の介入の余地がない点、何より受験資格制限がありません。受験料も安い。それでいて、司法書士の果たすべき役割はとても重要なものと思います。あらためて、やる気を頂いた1日でした。
アメンバー
アメンバー申請についてお願いがあります。
アメンバー限定記事を書いたところ、たくさんの申請を頂きます。
自分の知らないところでたくさんの方に読んでいただいていること、本当に感謝です。ありがとうございます。
ただ、普段交流のない 方だと、ちょっと不安になってしまいます。まあ、私も自分からコメントしたりはほとんどしないですけどね。
もともと受験ブログだし、限定記事も受験のことなんですが、個人的なことや公開に適さないことを書くかもしれません。
なので、コメントやペタなどをして頂いている方に限定させていただこうと思います。
ただ、私も一受験生であり、先輩受験生や合格者の方の話はぜひ聞いてみたいですし、私よりも初学の方にはぜひ刺激を受けたいと思っています。
なので、できれば、公開記事にコメントなど頂き、「お前の言ってる事は間違ってる」「まだまだだな」「あきらめたらそこで試合終了ですよ」的なことを言っていただけると幸いです。
勝手言って申し訳ありませんが、よろしくお願いします。
過去問分析ノート
過去問分析ノート
なかなか良いです。特に講評のところが独学者向けです。
ただ、思ったのは、こういう講評を自分でできるよう になって、合格レベルかなと。本を見てるうちはまだまだですねえ。
あと、詳細な過去問分析して思ったこと。
やっぱり基本の理解。
「基本」の「理解」なんですよね。一見意味不明な感じがする肢も、実は基本の理解で解けるようになってます。
問題なのは、基本の範囲、理解の仕方、にあるようです。
私の場合、ここまでは特に大きな問題はないと思われます。しかし、大きな問題が、
「記憶があいまい」
という点です。
いま急ピッチでやってますが、さてどうなることやら。。