今日は七夕… 織姫と彦星が年に一度会える
という中国伝来の七夕伝説からきた日で
短冊に願いを書いて笹に吊るし星に願いを…
なのにこちらでは曇り空で星が見えません…
昨日は小暑… 夏らしい暑さが始まる日との
ことですがとっくにもう猛暑ですよね…
でもこちらでは毎日ジメッとしています…
7月から電気代が値上がるというのにこの
気候ではエアコン代が心配というもの…
9月から3ヶ月は補助が再開するそうですが…
6月後半に始まった旅行は、去年と同じく
太平洋岸を北上していくことに決めました。
前回は一泊目は宮城県に泊まりましたが
今回はもっと南、福島県からです。
今から8年前、東日本大震災から5年後に
福島県の双葉町辺りの国道6号線が再開通し
私もはるばる通ってみたことがあります。
その時脇道という脇道が全部バリケードで
塞がれ警察官がいたるところに詰めていて…
帰還困難区域も狭まりあれからどのくらい
普通になってきたかただ知りたかっただけ…
なにも自分はできやしないのに…
廃炉となった福島第一原子力発電所より
5kmほど北に向かった場所にある
福島県復興祈念公園に佇む建物…
東日本大震災・原子力災害伝承館
ただ、ここにたどり着いたのは偶然でした。
近年オープンした福島県双葉郡浪江町にある
道の駅に行くつもりが間に合わず海岸の方に
新しい建物があると向かってみると…
もうここも時間外で入ることはできません。
右側の入口らしき場所に置かれている看板?
「原子力 明るい未来のエネルギー」
いや、これここで言うの?
福島県においての被害は天災と言うより人災
と言うべきものでは?
3kmほど行くとまた曰くありげな建物が…
震災遺構 浪江町立請戸小学校
ここは津波の被害で校舎は壊されましたが
素早い判断で避難をし児童、教師全員が
「奇跡」的に助かったとのことです。
海岸からほど近い校舎には2階に届く高さに
津波が届いたことが表示されていました。
夕暮れ間近な誰もいない校舎はまさに廃墟で
今日は日の入りも寂しく私の心を映すよう…
請戸川を渡り、山に陽が落ちそうなころに
雲が少しずつ少なくなってきました。
東の海岸側にまた眼をやると工場のような
近未来的な建物… 浪江町減容化施設
災害廃棄物の仮設焼却施設でした。
遠回りして海側から見てみると雲がまるで
生き物のように舞い上がっていて怖さを忘れ
見とれてしまいました。
そうこうしているうちに空が暗くなってきて
宿泊先に急ぐのですがマジックアワーの
美しさに時々車を停めてしまい…
田植えしたばかりの苗が針のように生えて
田んぼと山が灼熱地獄を思わせるほど…
私はこの夕焼けは一生忘れないでしょう…
後日調べたら原子力災害伝承館のあの看板は
四半世紀前に募集、採用されたPR看板で
当時は原子力発電がなんの不安も持たれず
明るい未来のエネルギーと子供たちが思った
ことを知るための反面教師的役割なのか…
もう一つ北海道に入る前に寄ってみたかった
場所がありました。
青森県の六ヶ所村… 下北半島にあります。
私が勝手にさい果ての暗いイメージを持って
しまっていましたが実際はどうなのか…
行ってみたら水と林に囲まれたのどかな
田園といっていいような場所でした。
途中いくつかある沼の一つ市柳沼を眺めて…
もっといろんな人に来てもらいたい景色…
夕方になってしまいましたが町役場に寄って
原子力の説明を聞くことができる施設を
教えていただきました。
六ヶ所原燃PRセンター
日本原燃という原子力発電の前後行程を担う
会社の原子燃料サイクルのPR館です。
この中でエネルギーの基礎的な説明を受ける
ことができます。そして六ヶ所村がどんな
役割を担っているか知りました。
原子燃料サイクル施設… 使用済み核燃料を
再処理して新たな燃料にし、最終的には
埋設する準備をする… があり、
また国家石油備蓄基地や、風力発電基地等も
あり、原子力に従事した作業員の衣服など
低レベル放射性廃棄物の埋設センターそして
いわゆる核のごみ、高レベル放射性廃棄物を
最終処分施設に埋設するまで貯蔵管理施設に
保管する… 等、エネルギー事情を支えて…
窓から眺めるとこの豊かな自然の中になんと
多くの施設を引き受けていることか…
でもここは最終処分場を引き受けないと
いうこと、まだその場所は未定なのです。
原子力による発電の恩恵を受けている全ての
人たちが考えなくてはいけない問題です。
今、北海道では道南の寿都町と神恵内町が
調査する名乗りは挙げていてくれていて
道北の幌延町では処分場にしないとの条件で
地下300mの穴を試掘しているとか…
核のごみの最終処分は、はっきりしたことは
まだなにも決まっていない状態なのです。
日本は地震や津波、火山活動等地形的に
いろいろ問題が山積みで処分先もない…
なのに政策や経済で進んでいくことの問題を
一人一人が我が事として考えてみませんか。