Ψ(さい)のつづり -48ページ目
ねえ
わたしのことを
思い出して
あなたは
池のほとりで
ひとり
釣りをしていた
あなたは
海辺で
天涯孤独の身になった
あなたは
海が暴れて
波が次々と
道を覆っていくのを
目にした
川は溢れ
あなたに迫った
水は
あなたを
恐れさせる
一方で
水は
あなたを
招き
魅了する
どんなに
恐ろしくても
近づき
見て
できることなら
触れてみたいと思う
何度そこで
おわりを知る
ことになろうとも
水がなくては
もともと
存在することは
かなわないのだから
いまでも
わたしは
水に
招かれる
わたしは
水を恐れ
同時に
強く
魅かれる

こうあらねば
と
やらなきゃいけない
を
全部すてて
夏に
飛び出そう
自分がこうなりたい
自分がやりたい
たのしい
うれしい
わくわく
やる氣満々の
エネルギーを
夏から
いただこう
この世界は
愛に満ち溢れていて
ここにも
そこにも
呼吸をすれば
愛のパワーが
わたしの中にも
入ってくる
胸にも
お腹にも
パンパンに
雷鳴は
地球の
鼓動に
共鳴する
心臓の
鼓動にも
共鳴する
わたしは
地球の
宇宙の
一部分
わたしが
笑えば
地球も
愉快
わたしが
やる氣
元氣
みなぎれば
地球も
満充電
すべては
つながっている
すべては
わたし

麦は
芽を出すと
踏まれる
また
伸びようとすると
踏まれ
さらに
踏まれて
誓う
大風にも
大雨にも
日照りにも
負けないよう
太くて
丈夫な茎を
天に向かって
まっすぐ
伸ばそう
黄金の実りを
天に捧げるには
ぼんやりひょろひょろでは
だめなんだ
そして
太陽めざし
穂を伸ばす
無駄に
食べられないように
みをかたくして
お守りの針もつけて
伸びてきたみどりの稲と
実りを迎える黄金の麦の
パッチワークは
強いものが手に入れた美
刈り取ったあとの
麦わらぼうしは
強いものからの愛
冬の厳しさを
生き抜いた優しさ

あれあれ
当たり前にできると
思っていたことが
うまくいかない
これが
野球なら
9回あるし
9人いるし
試合の中で
瞬間瞬間の
つみかさねの中に
いろんな波があるから
上手く波をつかまえれば
流れが変わる
だけど
何だか
現実感のないまま
現実が進んでいるときがあって
波に乗ろうとしては
のまれ
乗ろうとしては
横滑りし
本当のことなのか
実感がないまま
中盤にきて
疲労だけがたまっていく
疲労が
現実だということを教えているのか
夢の中でも
疲労することもあるから
よくわからない
それでも
信じて
待って
辛抱して
きっかけは
かっこよくなくても
泥臭くても
汗まみれでも
それをつかみさえすれば
ひっくり返せる
でも
つかみ方が
中途半端で
本当に
そのまま
終わってしまうこともある
どんな喜びも
どんな哀しみも
すべて
天への
お捧げ
汗も涙も
なにもかも

祓い清めの稲光
雷鳴のあとの
めぐみの雨
ハチの巣にも容赦なく降りかかり
からからの紫陽花や
こうべを垂れたひまわりや
大地を潤す
雨が降りやんだのちも
雲が幾重にも
幾重にもかかり
空を低くする
分厚い雲の
向こう側に
うっすらと明るい場所がある
だんだんと
光の範囲が広がり
まばゆさを増していき
雲を
掃っていく
到底望むことはできないと
思っていた
お顔が
少し
光の場所からずれて
きらびやかに
覗く
時間をかけて
ゆっくりと
姿をあらわした
光り輝く
お月さまと
向き合う
ここで生まれ変わったことを
感謝し
涙とともに
誓う


