乾ききった
大地を
慈しむように
雨がしとしとと降る
遠くから
サイレンの音
また
どこかへ
だれかを
迎えにいくんだろう
雨は
世界の穢れを
祓い清め
大地は
受け流していく
土にしみ込んだ雨は
木の根を潤し
眠りに入ろうとする木に
あくる年
芽吹くための栄養を
あらかじめ
与えておく
乾ききった
大地を
慈しむように
雨がしとしとと降る
遠くから
サイレンの音
また
どこかへ
だれかを
迎えにいくんだろう
雨は
世界の穢れを
祓い清め
大地は
受け流していく
土にしみ込んだ雨は
木の根を潤し
眠りに入ろうとする木に
あくる年
芽吹くための栄養を
あらかじめ
与えておく
わたしの時間は
わたし以外の
誰のものでもない
あなたの時間も
あなた以外の
誰のものでもない
だから
切り取って
きれいに
りぼんがけして
知らない
だれかに
みせるために
使える時間は
一秒もない
ちょっといいかなが
ちょっとで済んだためしはないから
当たり前に
わたしの時間を
奪おうとする
誰かを
ラグビー選手のように
かわしながら
走る走る走る
時間という
お宝を抱えて
跳び走り
トライ
何度でも
何度でも
世界は
愛に溢れている
目を閉じて
深呼吸して
地に足つけて
心を落ち着かせる
そうやって
感じてみれば
湧き水のように
こんこんと溢れだし
いつだって
身の回りに
たっぷりと
注がれている愛
そして
光
それらを
美しくたもつための
風
大団円に
向かって
舞台が
進んでいく
哀しみも
喜びも
幾年月
どんなことが
あっても
希望を
持ち続けて
何度でも
立ち上がり
前を向いて
歩む
諦めなければ
夢がかなうのは
それだけ強く思い描けば
夢が
夢じゃなくなり
現実に
変わるから
この舞台は
大団円を迎え
観客は
拍手喝采して
幸せな気持ちになる
そして
扉を開けたら
休む間もなく
そこから
舞台を移して
次の章の
幕が上がる
契約は
お互いに
不自由なことも
受け入れて
相手のために
きちんと
守ることが
期待されている
それは
お互いが
大切に
扱われている
ように見せる
しかけ
ただし当事者が誠実に
守っていても
間に入る者によって
平気で
踏みにじられる
これはいらないと
はっきり
断っても
いつの間にか
いることに
なっていたり
勝手に
情報が
漏れていたりする
ゆっくりと時間をかけて
おこなう
いい加減な
伝言ゲームを
仕事と呼び
高い報酬を得る
そして
契約と一緒に
配られる
紙の中に
逃げの口実を
巧妙に隠し
堅牢な
砦に
守られているという
安心感の中で眠る
審判は
時間の問題
そのとき
明らかになる