ああ

 

絵が描けたら

 

このこころを

 

キャンバスにのびのびと

 

色鮮やかに

 

表現するのに

 

ああ

 

彫刻ができたら

 

このたましいを

 

石にまざまざと

 

目に見えるように彫って

 

あらわすのに

 

どちらの

 

能力も

 

宇宙のかなたに

 

置いてきてしまった

 

わたしは

 

ことのはを

 

つむいで

 

ことのはで

 

世界を

 

彩り

 

うそ

 

いつわりのない

 

ほんものを

 

愛して

 

表現しよう

 

 

 

 

そらは

 

冴えわたり

 

雲も芸術作品

 

こんなにも

 

世界は美しく

 

太陽の熱が

 

じんわりとあたたかい

 

季節は駆け足で進み

 

暦は巡る

 

追いつこうと

 

光のある

 

人々の歩みは

 

はやくなるのに

 

光のない人々の

 

仕事は

 

より

 

おそくなり

 

言い訳の砦を

 

張り巡らせ

 

自分のためだけに

 

最低限の

 

仕事をする

 

ホリデーや

 

ケーキや

 

何やかやの

 

ふわふわ甘いものが善で

 

仕事は苦くて

 

悪であるかのように

 

そうこうするうちに

 

気付いたら

 

春になり

 

夏になり

 

夏休みをにんじんにするころには

 

ありがたい仕事は

 

目の前から

 

消え失せているんだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いくつになっても

 

何回やっても

 

別れの時は

 

さみしいもんだ

 

いろんなことが

 

すべて

 

セロファンに

 

包まれて

 

少し焦点がぼやけて

 

つやっとした

 

きれいな

 

思い出にみえる

 

本当は

 

そんなことはなくっても

 

すべて水に流せば

 

区切りがつくんだ

 

いいことも

 

そうでないことも

 

理不尽なことも

 

ありがたかったことも

 

すべて

 

流れ流れて

 

自分とは

 

無関係なことになる

 

変わっていく

 

代わっていく

 

どっちも

 

いいこと

 

しがみついていたら

 

手や

 

足が

 

がちがちに

 

こわばってしまう

 

落ち着いて

 

いるときに

 

きれいに

 

別れるのが

 

一番いい

 

 

 

 

蜂くんと

 

ともに

 

暑い夏を

 

過ごした

 

蜂くんは

 

暑ければ

 

暑いほど

 

活発に

 

その金色の身体を

 

脱力させて

 

あちらこちらに

 

とびまわった

 

何かを手に入れ

 

巣に持ち帰り

 

また飛び立つ

 

働き蜂っていうことばのとおり

 

いや

 

それ以上の

 

働きぶりだった

 

でも

 

人間の働きバチとは違い

 

日が暮れるころには

 

ちゃんと巣に帰り

 

大きな身体には小さすぎる巣に

 

びっしりくっついて

 

お休みしていた

 

秋がきて

 

急に蜂くんは大人しくなった

 

巣をみると

 

ぎっしりの蜂くんが

 

何をするでもなく

 

飛び立つでもなく

 

ただもぞりもぞりと

 

存在していた

 

嵐のあと

 

巣をみたら

 

巣は壊れることなく

 

ちゃんとあって

 

蜂くんだけが

 

ちりぢりに

 

そこらへんの葉っぱに

 

団子になっていた

 

でもちゃんと生きていた

 

季節は冬に向かい

 

気温はどんどん下がり

 

寒い日が続いたあと

 

暖かい日がきて

 

蜂くんは

 

日の当たるところで

 

あきらかに

 

あったか~い

 

 

いかつい仮面に

 

似合わない

 

日向ぼっこをしていた

 

また寒くなり

 

暖かい日がきて

 

似合わない日向ぼっこを

 

しているはずの

 

蜂くんをさがしたら

 

跡形もなく

 

消えていた

 

いや

 

巣は残っていた

 

からっぽの空き家となって

 

あんなにたくさんいた

 

蜂くんは

 

消えた

 

まさに

 

消えたんだ

 

どこへいくとも告げず

 

かといって

 

死骸も残さず

 

きれい

 

さっぱり

 

消えてみせたんだ

 

巣もすでに

 

ぼろぼろで

 

土に還ろうとしはじめている

 

寒くて朽ちる前に

 

暖かい日に

 

消えるとは

 

想定外で

 

美しい

 

さりぎわ

 

 

からだよ

 

ありがとう

 

脚が太いとか

 

顔がいまいちだとか

 

なんだかんだと

 

なんくせつけたり

 

ないものねだりを

 

してきたけれど

 

そんなことは

 

意にも介さず

 

いままで

 

寒い日も

 

暑い日も

 

わたしを支えてくれて

 

本当に

 

ありがとう

 

暑い日に

 

冷たいものを飲んで

 

お腹をびっくりさせたり

 

西アフリカで

 

一週間も

 

お風呂に入れず

 

髪の毛がぐちゃぐちゃになって

 

ようやく入れた

 

一週間ぶりが

 

シャワーの行水だったり

 

なんだか

 

ずいぶん

 

ひどいことも

 

してきました

 

ごめんなさい

 

脚なんてほっといたって

 

細くなっていくし

 

顔もだんだん変わっていく

 

でもね

 

だれがなんといおうと

 

良い方に変わっていっている

 

だって

 

わたしは

 

アクエリアスピープル