サザエさん―面白い落ち(154)
春の陽気で眠りこけて、アレ生きているのと思われたお婆さんがいました。
朝日文庫版43巻〔131頁〕・昭和47年
『コメカミに絆創膏を貼って、着物を着てエプロンをした、相当にお年を召し、顔中皺だらけのお婆さんが、お茶のみ茶碗を乗せたコタツに足を突っ込み、座布団の上に腰をのせ、柱に凭れて眠りこけています。何処からか、おばあさん!おばあさん!!と呼ぶ声が聞こえてきます。お婆さんは、何の反応を示さず、続けて眠りこけています』
『サザエさんのお父さん、カツオくん、ワカメちゃんが、お婆さんが柱に凭れて、深く眠りこけている縁側にやってきました。お父さんが、「おばァさーん!」と大きな声で呼びかけると、カツオ君とワカメちゃんも、負けじと、大きな声で、「おばァさーん!!」と呼びかけています』
『すると、お婆さんは、目を覚まし、スクッと身を起こし、膝まづくと「ハイハイ」と言っています。そして、着物の襟口を合わせて、身を整えると「いらっしゃいまし!!」と大きな声で言いました。ワカメちゃん達3人は、驚いたような表情で、ホッとしています』
『カツオ君が「ホラ、生きてるじゃないか」と言い、三人は、立ち去りました。起こされたお婆さんは「なによあんたたちおだんごじゃないの!!」と傍にあったお盆を掴み、皺だらけの顔面の中で、目玉だけを大きく見開き、大きな口を開けて怒っています。ホッとした様子のお父さんとカツオ君とワカメちゃんはホッとして、笑いながらその場を離れました』
お婆さんは、梅林のお団子屋のマカナイさんだったのです。
どうやら、客もなく、初春の陽気とコタツに突っ込んだ足の温かさに、つい、柱に凭れて眠りこけてしまったようでした。
そんな年老いたお婆さんは、カツオくんたちには、
「あのお婆さん死んじゃっている」
ように見えたようです。
この梅林は、何処かで見たような梅林にそっくりに描いてあります。
確か、横浜の三渓園の梅林の中のお茶屋さんによく似ています。
似ていると言うだけですが、眠りこけたお婆さんがいたら、同じような思いをするかもしれません。
カツオ君達は、お婆さんに呼びかけて、目を覚ましてくれたので、ホッとしています。
面白いのは、このお婆さんの姿、生きてはいないのではないか?と思わせるように、深く眠りこけてしまった姿、呼びかけられて目を覚ました姿、大きく口を開けて起こっている姿など、実に面白く可笑しく描いてあります。
カツオ君達が、眠りこけているお婆さんを見つけ
あのお婆さん生きていない
と思った表情もまた可笑しい。
春の陽気のなかではこんな光景もあるのかもしれませんね!
日本テレビ番組の「笑点」は、大好きです。
放送時間に直接視ますが、その後、録画しているのを1回以上必ず見ます。
司会の歌丸さん以下皆さん実に面白い応答をしてくれます。
三遊亭園楽さんは、行き過ぎですね!
まだ、元気に頑張っている歌丸さんを拝んだりしています。
歌丸さん、何時までも長く続けて欲しいと願っています。
このお婆さんは、笑点の歌丸さんにそっくりだ。
もし歌丸さんが柱に凭れて眠りこけているのを、園楽さんが見たら、駄目ですよ!手を合わせる悪戯は!
ホラ、歌丸さん目を覚まして、園楽さんの座布団、みんな取りあげたではありませんか!