先頃投稿したばかりで取り敢えず手を付けてみた状態ですが、

宜しくお付き合い願います。

 

 「大空に突き上げる拳骨」

 シーハリアー配備当時、現地のエアショウで垂直離陸直後に

機首を真上に向けて上昇していくシーハリアーのアナウンスです。

 デモ機のテストパイロットにしかできないクレイジーな技だとか。

 尾翼に描かれた羽を付けた拳のエンブレムが上を向けている

写真がかっこよかったでした。

 折しもクラウンで新発売の1/144シーハリアーを買って

早速手を付けたのですが、何故か熟成されて今に至ります。

 

 当時のクラウンの1/144飛行機の最終期のモデルで、

LSを意識した凹モールドと丁寧な仕上げに感心したものです。

 4つの排気ノズルが可動するのは、当時の飛行機のプロペラが

回るギミックの応用で、ノズル周りの塗装が楽でした。

 しかも、エアインテイクからファンブレードが見える!

 1/144でここまで再現したものは初めてだったはずです。

 オオタキは2mm程度、LSは1cm程度で塞いでいたので、

ダークグレーに塗って胡麻化すしかなく、ある意味トップに

躍り出た感がありました。

 当時の他のラインナップにはミラージュF1Cがあったはずです。

 今後、さらに素晴らしいモデルが出るかと期待したのですが、

残念ながら各メーカー共後発のモデルは長らく出ませんでした。

 最後の輝きといったところでしょうか。

 運良く店晒し品が見つかったら即買いをお勧めします。

 私もあと何機かストックがありますが買います。

 

 当時の加工では、キットには無かった胴体下のアデン砲パックを

自作して取付け、主翼の動翼と機首のアンテナは切り離していました。

 アデン砲パックは、垂直離陸時に排気を受けるフェンスの役割を

兼ねており、離陸重量が増加するため、当時の標準装備になって

いたので、写真から採寸して積層プラ板と伸ばしランナーで作って

いました。

 着陸時の状態を再現するため、動翼は下向きになるので、主翼の

動翼は切り離して、水平尾翼は取付部を塞いでいます。

 機体は本来はダークシーグレイですが、当時の写真の色に近い

コバルトブルーに塗っており、塗り分けも違っています。

 ここまで出来ていれば、さほど問題なく完成できそうなものですが、

どうして熟成になったのでしょうか?

 根性が足りないぞ、昔の私!

 

 何も加工しないと製作記事にならないので、できる時間の範囲で

加工をやってみました。

 機首のアンテナですが、1/144では伸ばしランナーは強度が

足りずにすぐに折れてしまいます。

 ホチキスの針では太くて、せっかくここまで作った成果が台無し

です。

 そこで、シャープペンの折れ芯抜きを使います。

 昔のシャープペンの消しゴムの後に必ず付いていた細い針金です。

 今では付いているものは高級品くらいしかありませんが。

 折れた芯が先端のパイプに詰まると、後の芯が出なくなることが

あるので、つついて出すためのもので、0.5mm芯用で0.4~

0.3mmのステンレスのピアノ線でできていました。

 壊れたシャープペンは他のシャープペンの修理用にパーツを取って

おいていたので、何本かストックがありました。

 機首に0.3mmの穴を開けて、折れ芯抜きをゼリー瞬間接着剤で

固定し、硬化後に所定の長さに切断しました。

 折れ芯抜きは細めのものをチョイスしています。

 これならちょっとやそっとでは折れません。

 

 

 この後、機首の黒塗りをするため、マスキングをおこなっています。

 

 前作ではかなり時間と手間がかかったので、今回は手軽に済ませ

たいと思っています。

 改造病が再発しなければの話ですが。