2PIECES! LCCで地球をさすらおう -世界一周ブログ- -12ページ目

読者よ、このラルンガルゴンパを見よ。

緊張のモーニン。
すなわちナーバスな朝。


そう今日は、先日の記事の大・大・大ハードル上げ前フリのとおり、
中国共産党の伝家の宝刀・THE★隠蔽が炸裂ゆえに 外国人立ち入り禁止地区となっている
色達のラルンガル・ゴンパへ潜入する日なのであーーる。
さあ読者諸君、心して読んでくれたまえ。
このブログが終わる頃、きっとキミは目の前に広がる景色に心奪われ放心状態に陥っていることだろう。











緊張モーニンがゆえ、我々平均年齢30歳チームは多少身支度に手惑い
というかあまりに緊張した唯一オーバーサーティのショウさんが突然
『オレ、カップ麺が食いてえ。』というのを アンダーサーティの我々3名が止めることをできるはずもなく 注:ショウさんはコワい人ではありません
ゆっくりと色達の宿を出発し、ラルンガルゴンバ行きのバンへ乗り込んだのであった。












ラルンガルゴンバ行きの乗り合いバン乗り場は、警察署の目の前だった。
朝も早よからご苦労なことに、見張り小屋にも見張り台にも、なんなら道路にも
パっと見10人以上の警察官が、明らかに意識してコワい顔をして立っている。

中国は、というかウイグルとチベットは、私が今まで旅した国の中で、最も警察官が多い国な気がする。
そりゃ、中国に入国する前に、
中国で警察官に殴られたとか、役人に魚釣島は中国のものだって100回書かされたとか、
そんな実話を友人たちから聞いていたから、
意識して警察官の前に出ないようにとか、日本人ってバレないように、とかしてたから
犯罪者心理的なもので多く感じたのかもしれないけど。
でもやっぱりそれを差し置いても、ウイグル&チベットの警察官の数は、
NYやコロンビアの比でないレベルで異常な気がする。




あら脱線した。
先を急ごう。今日は写真がたっぷりあるのだ。


ラルンガルゴンバ行きの乗合いバンの乗客は、90%くらいがお坊さんで残り10%が普通のチベット人だ。
どうやったって、我々が4人も固まって乗り込むのは明らかに変で、目立ちすぎる。
とウロウロ警察の前で挙動不審していたそのとき、













中国人グループが乗車したバンが停車した。
-捕まると思ったか?!つかまらんヨ。笑


スーパーラッキーちゃんだ。
中国人の立ち入りはOKだからね。
つまり、かなりイヤだけど、中国人に混じっていればうちらが外国人だとはまずバレまい。
彼らの中でうちらは韓国人ってことになってたけど。

つかさ、中国来て、ただの一回もリーベン(日本)?て聞かれたことない。
100%の確率でハングア(韓国)?って聞かれるのね。
なんで?なんでなんでなんで??
トルコ人が外国人=ドイツ人と認識してるのと一緒で、ここでは外人=韓国人なのかな。
それか、日本人?って聞くと政府に抹消されるとかか??

ってなワケでほいほいと乗り込み、無事バンはラルンガルゴンバへ向かって出発した。










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途中、タルチョがたくさんかけてある場所で停車した。
ご覧よ、白く見えているのは霜だよ。
寒いのだよ。


中国人グループが途中の売店でタルチョを購入してたので、
ああ漢族にもチベット仏教徒がいるんだなあ なんてちょっと心穏やかになってたら
ヘラヘラしながら旗をぶらさげ、お経が書いてる紙を空に投げるただの観光客だった。

きっと我々の平均年齢マイナス10歳くらいの青年たちは、
この場所について一体どんなことを教えられ、どういった点にどんな風に興味を抱いてやってきたのだろう。

こういうことを思うたび、一人でも中国で育った中国人の友だちがほしいなと思うけど
残念ながら私には、アメリカやカナダに暮らす中国人の友人しかいない。
カンディン(康定)の宿で一緒だった成都出身の大学生の男の子が、
「チベットへはリフレッシュしに来た!」と言っていたけど、
彼らにとってチベットは、中国政府が発表している通り
「少数民族と漢族が仲良く暮らす、貴重な文化が残るけどもっと石油掘らなきゃいけない場所」程度のものなのかしらん。
教育ってこええ。日本も一緒か。











話は脱線するけどバンは大した脱線もなく、順調にラルンガルゴンバの入り口に到着した。
ウワサに名高い、警察官による検問はもうすぐそこだ。

ショウ氏、サオリ氏、そしてつんまりの4人は
準備してあった装備にて変装を施し、息を潜めて警察官がチベット人ドライバーの席をノックするのを見守った。


・・・中国人グループと警察官のやりとり。
・・・ドライバーと警察官のやりとり。

・・コワい。

っつーか中国の警察官に理不尽にボコられるのなんか、人生最大の屈辱絶対経験したくないってゆー意味不明なプライドが本音だ。











そして、、、、通過。

したっぽい!!!
したっぽい!!!!













バンが駐車場に停車する。
周囲に警察官の影はない。
代わりに目に入るのは、エンジ色をまとった大小の人々の背中。


思わずサオリ氏とハイタッチする。
彼女のラルンガルゴンバにかける情熱はハンパなかったから、
そりゃもーー、涙ちょちょギレんばかりに嬉しいハズだ。
マリエ氏だって、目の前に広がる”あの”景色を見たとき、全身にイナズマ走ったからね。


と、その景色の前に 4人の変態 いや変装っぷりをお披露目。














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マリエ氏。
うん、変装しててもその輝きは色あせないよね!!















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サオリ氏。やりすぎてイスラム化してますけど。
ってかブログランキング3位だってよ!! サオリ氏のブログ でも東チベット編始まってるからね!!
んでもって2PIECESのブログめっちゃおもろいって褒められてるよ!! 3位の人に褒められてる!!
そんなサオリ氏にクリックしたげてーー!!!
















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ドラエモン。というかショウさん。
マイナス30度対応のニット帽が30元(≒390円)だったと非常に喜んでおりました。
もちろん、ニット帽はユニクロのフリース生地より薄めだったことは、誰も指摘しておりません。

















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え!!
キミだけNO変装?!
なのにこの完成度?!
ハンパねえ、 
普段からの中国人ぽさハンパねえ!!!!!














と、ツンが落としてくれたところでその景色を。






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どうすか!!
よかんべ?

キタ??
長年の読者のみなさん、ここ2PIECESランキングでキてるでしょう?!






ここは、1980年代に東チベットでものすごーーく人気があった高僧が開いた場所。
あまりの人気っぷりに、たった20年で1万人近くの修行僧・尼を集めたため
それを危険視した中国共産党が武装警官隊を突入させ、一部の寺や僧房を破壊したんだそう。
この話、2001年ね。
ナチスドイツの時代じゃないからね。たったの10年前のお話。
今回のチベット編はそのあたりに言及しないことにしているのでインフォ程度に留めておきます。


このインフォがどこに繋がってくるかってゆーと、
我々日本人4名⇒
チベタンから見ればどう見ても中国人(外人入れないわけだし)⇒
チベタンにめっちゃ睨まれ不審がられる
ってとこです。
カシュガル現象 ですわ。

でももう、身体は憧れの地ラルンガルゴンバにいるワケで。
おもいっきしフレンドリーにいってみました。

その様子と美しい景色はこちらの動画で(youtubeリンク)













こんな風に、タシデレ、タシデレ(チベ語でこんにちは)を連発しながらお坊さんたちが暮らす中へ入っていく。
違反をして潜入しているのに、「中国人じゃないよ、中国人じゃないよ」って言いながら進むのは
なんだかヘンな気分だ。


そして、町というか僧房の隙間に入って驚く。

何に驚くって、
そこに「人が暮らす町」があることに驚く。






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成都と同じようにポッキーやオレオを売るキオスク。

生理用品やタワシを扱う日用品店。

白菜やなんだかよくわからん乾物の量り売りに群がる女性たち。

子供の手を引いて歩くお母さんに、日向ぼっこしながら水筒のお茶をすする家族。

寒いから余計にもくもくもくもく立ち上る湯気に、

どんぶりひたひたに真っ赤なスープが入った水餃子をハフハフする食堂。






「聖地」であって
「お坊さんだけが住む場所」のラルンガルゴンバは、本当に生活のにおいに満ち満ちていた。
考えてみれば大都会の成都や新宿よりも、こういう場所のほうがそうであるのは当然なんだろうけど
「お坊さんはゴハンも食べずに滝に打たれて修行している」的な
偏りまくった自分の想像を思いっきりひっくり返されて 私はとても感動していた。


そもそも、この場所において「お坊さん」ってのは
かならずしも丸坊主のおじさんばかりではなかったんだ。







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女の子の修行僧もてんこもり。

まるで女子高校生が文化祭の準備をしている的な、妙な熱気を帯びたお経がゴンバに響く。
動画はコチラ(youtubeリンク)












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こっちは青春の香りというか独特の男クサイ臭漂うメンズ坊さんたち。



















気づけば朝のどんより雲が薄れ、空は天に近い場所独特の超特濃の青色に変わっていた。

つい最近までこのあたりは吹雪きだった、という情報を聞いていた我々4人は、
この幸運に素直にテンションをだだ上げ、標高3,700mということすら忘れ
はるか高くそびえる丘に登りだす。





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吹雪の跡っぽく雪が残るお坊さんの家周辺。





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見ての通り、家は木を組み立てて3時間で作りましたっ!!!
的なシンプルな作りで、ここで暖房もなく暮らしてるのかと思うと 滝に打たれるよりキツそうだななんて勝手にもだえてしまう。















さあさあお待ちかね、
丘の上からの景色です。

心臓賭けて撮ってきたんで凝視よろしく。




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サオリフォトより









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もうおなかいっぱいです。
かけずりまわって足もガクガクです。
シビれて脳もメロメロです。




さて、ここに来たい!!
って思ってしまったアナタ。

残念ながら、現在の日本企業のシステムの中で与えられる休暇日数では、来ることはできないでしょう。
定年後??
ここ標高3,700mですよ。

さあ、いますぐ外資か松屋銀座あたりに転職するか不正産休でも取っていらっしゃい!!
そんだけの価値がある場所です。
なんちって。無職がエラそーにすみません。



















あと、
ラルンガルゴンバでは、たくさんの祈る人を見ました。

みーーーんな座って、働きもせず数学も勉強せず、
なーにやってんだろうなあ~


って真剣に考えてたんだけど、
ここに暮らすお坊さんたちは、毎日毎日ほぼ祈っているだけなんだそう。
これは、数日間ここのお坊さんの家に泊めてもらいながら生活していた人のブログで読んだだけなのだけど、

朝起きて読経、
配給される朝ごはんを食べ、また読経。
座りながらお茶すすって、仲間と談笑しながらマニ車をまわし、
また読経。
お寺の中でも読経、そしてマニ車をまわす。

だそうです。








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五体投地

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ここに来て、イランのアシュラーのときに涙を流してまで感動した
「人が祈る姿の美しさ」 「人が信じる姿の美しさ」
に疑問をおぼえてしまったことを、一応記録として書いておきます。


正確には、イランの話と、ここラルンガルの話ではぜんぜん基本が違うから
イランを引き合いに出すのはおかしいんだけど。





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私がラルンガルゴンバとセルタ(色達)で思ったこと。


「それがすべてか?」





わかってる。思うべきではないってことは。
彼らには中国に侵略された過去があり、職も生活も虐げられている現在があり、
「信じること」しか選ぶ道がないのもわかっている。
たぶんそれが全てなんだろうな、って思ってるけどあえて書く。





まずびっくりしたのが、ラルンガルにもセルタにも、物乞いの子供と老人がやたら多いことだった。
中には、修行僧の物乞いもいた(お金集めのためのコスプレかもしらんけど)。

食堂で、ゴハンを食べていると外から入ってきて、食べてるうちらから15センチくらいのとこに
立って、お経みたいのを唱えながら1元札をぶんぶん振って「お金くれ」てやってる。
体裁的には、お坊さんへの寄付のつもりなんだろうけど、
あまりの身なりの汚さとか体臭からして、私的には物乞いに見える。

そんで、思ってしまった。

そこまでして、僧である必要があるかい?
すべての信ずるものからしたら哀れな一言だとは思うけど、祈るってなんだい?祈ることだけにとらわれていないかい?

って。



宗教ってのは全てではなく、
10を100にするものであって欲しいのにって。







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帰り道、めちゃめちゃ照れながら帽子をとって、
坊主頭を見せてくれた、リンゴほっぺの女の子の修行僧に手を繋がれて、
繋がれたままどうやら彼女は ぶつぶつお経を唱えてくれているらしくて、


私の輪廻転生なんかに気を使ってないで、
自分の死後の世界にばかり祈りを届けないで、
キミたちのような10代の若者たちよ、選ぶ道は本当に一つしかないのかい、
って もうすぐ30になるワタクシは思ってしまい、切なかった。




選択肢が多すぎるがゆえに
選びきれない苦悩を唄う歌に酔ったり、それから逃避するために更にお金を使ったりしている
そんな自分はきっと、彼女たちからしたらバケモンだ。






がしかーし、モンスターだからこそ考えてしまう。

幸せは人によって異なるだろう。
だけど、選ぶ道の数っていうのが、
生まれながら外部の意図的な圧力によって極僅かに制限されているんだとすれば
それはすごく悲しいことだし、そういう社会の仕組みって今時どうなのって思うよ。




次回もつづくぞ、ラルンガル編。

クライマックスに向かって

おはよござります。
不測の事態発生により怒涛のルート変更検討中な2PIECESです。
とゆーかマリエ氏です。


ほんだから今日は日曜日に相応しいかといったら超ふさわしくないあっさり記事で!!












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「ふっざけんなテメエぶっ殺すぞ!!!!!!!」





バンの中に、相手の肩をつかんだショウさんの怒声が響く。
身体がデカい上にちょいボクサーだったというショウさんの声は、
私が28年間生きてきて聞いた男の人の声の中で、一番ドラマっぽくドスがきいてた。
たぶん言われたほうは超コワい。
ツンからは200%の確率でこの声は出ないだろーなぁ。


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「あにやってんだキサマ触んじゃねエよ!!!!!!!」



のっかって言ってみる。
大きい声を出したのはオルボッシュでジンベエザメと泳いだとき 以来だなあって気づく。
その衝撃に耐え切れず、私の喉は悲鳴を上げる。















バンは、ガンジ(甘孜)からセルタ(色達)に向かっている。
バスターミナル近くで警察にビビりながらの交渉、一人100元。
後から教えてくれたお坊さんによると、地元民は一人55元なんだそうだけど、
我々4名(嫁募集中ショウ氏、新妻ブログで現在ランキング3位!!のサオリ氏 、つんまり)一切の文句ナシ。

さすが 平均年齢30歳チーム!
カネの使いどころが違いますw

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で、さっきのドスの件のやりとりは、出発してたった10分後程度の出来事なのです。


流れはこう。

最初、7人乗りのバンは我々4人を乗せて出発した。
どこへ行っても、乗り合いバンの運転手ってのはカネカネしているもんなので
満員になっていないバンを出発させるなんて超珍しいことだった。

やっぱアレかなあ、地元民の倍のお金払ってるから貸切にしてくれたんだなあ
チベットの人は本当に話がわかるし親切だなあ~
なんて 超優顔のドライバーを見て思っていた。

その矢先、まっすぐな未舗装路の一本道を進んでいたバンは
大量のズタ袋と チベット服を来たばあさんとおっさんの集団の横で停車した。




ああ やっぱりだ
空席アリのまま進むワケなんかないんだ。



と、バンのドアを開けたオヤジが、
我々の命すなわちカメラやPCなど電子機器がたっぷり詰まったリュックサック(小)を引きずり出そうとする。
見ると、子牛が一頭入ってるんじゃないかってレベルでデカいズタ袋を2つもバンに詰もうとしていて
そのスペースを作るために我々の荷物をどっかにやってしまおうという考えらしかった。

おい、なんとか言ってくれよドライバー と顔を見ると
そこには変わらぬ優顔(+笑顔)があった。
コイツ、優しいんじゃなくて抜けてるだけだったのね・・・



そこにきて、さっきのセリフ。

あーあ チベット人とはいえ やっぱりココは中国だ。






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ムリヤリ荷物を詰め込もうとするチベタンの写真(再)











結局、例の引きずり出しオヤジは乗車せず、
代わりに乗ってきたのは子牛ズタ袋の半分くらいのサイズのおばちゃん3人組だった。
完全にバックミラーが作用しない状態な上、
ムリヤリ車の屋根に積んだズタ袋と、ヤサ顔ドライバーの頼りなさが加わって
いつぞや崖から転落して死ぬんじゃないかって気が気じゃなかったわん。

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鼻の穴がもろアップで写ってたのでトリミング。



おばちゃんたちはなんかイイ感じで、なぜだか私のことが気に入ったらしく、
無味無臭のカリントウをくれたり リンゴをくれたり
3Lペットのペプシを笑顔で差し出してきたりと、
おばちゃんてゆーか おばあちゃんみたいなおばちゃんたちだった。
若者に食べ物をたらふくあげたいのはどこのおばあちゃんも一緒だねえ。









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こんな感じで、セルタ(色達)までの道は中国っぽくないけどスゴいチベットっぽい景色の連続だった。
んでもって、最高点では私の時計で標高4,400mを記録。
当然、そのあたりは吹雪いていて 私はボディに不釣合いなワゴンRサイズのタイヤに
アイスピックで溝を深く刻んでやるところをずっと想像していた。


がしかし、ヤサ顔ドライバーはそのヤサ顔の通り、
絶対に30km/h以上のスピードは出さない男だったので
崖転落さよなら人生にはならずに済んだ。
おかげで6時間で済む道のりに10時間かかったんだけどね!!






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途中の村とゴンバ。





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私もセルタに行くんだー
って言うと、お坊さんたちはビックリしたみたいだったけど
日本人だよって言ったら、やたら私の着ているダウンやらウィンブレを珍しそうに触ってきた。
あれってセクハラ??
それとも私が宇宙人ぽかったから??





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セルタで3日間通った食堂。
お客さんはお坊さんばっか。













私がセルタに行く、ってのにお坊さんが驚いたのには理由があるんね。
この東チベット編、我々4人の最終目的地はラルンガル・ゴンバという場所。

行く、ってゆーか潜入だね。
ミッションインポッシボーー的な!!


ってゆーのもこのラルンガル・ゴンバという場所、外国人立ち入り禁止なのです。
このゴンバは東チベットでめちゃめちゃ人気の高僧が開いた学院(修行する場所)で、チベット仏教最大の寺院。

でも、あまりに人気で できてからたったの20年で1万人近くの僧や尼さんが住むことになり、
「コレ、ヤバいんじゃね」
「あいつら、集まったら何するかわかんないんじゃね」
ってな感じでビビった中国当局の武装警官隊によって、
2001年に多くの僧房や寺が破壊されたんだって。

その際、警官隊に対抗した200名近くの僧や尼は現在も行方不明だそうです。


その姿をさらしたくない中国政府により出た令が、外国人立ち入り禁止ってワケ。
、、ね。





そんな重い場所ではあるのだけど、
ラルンガルゴンバ、その姿が世界のどこよりも美しいとウワサされているのです。
それを見たくて、100万回の痰を吐く音にも耐えながらここまでやってきたワケです。

さて、潜入できるでしょうか。
続きは次回。
























チベットが中国化されてるなんて誰が言った!

先日UPのリタン・ゴンバ編から先、ネット環境がなくって更新止まっちゃってごめんね。
さっき成都に帰ってきました。
おなか空いてるけどハナキンにささげるべく 頑張って書くどー
ああああフィレオフィッシュ食べたい。。。。
いつだって無いものねだりのマリエ氏ですどうも。



んなわけで今日はリタン(理糖)から移動して、ガンジ(甘孜)のお話。





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「どげんかせんといかん!!」






これは誰のセリフだったか。

まあどうでもいいや。 とにかく、揺れるのだ。


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↑↑こんな感じで。


リタンからガンジまでの間は、上のマップでもわかるとおり、道がない。

8人乗りのバンには、その大きめなボディには誰がどう見ても不釣合いな、
ワゴンRサイズのタイヤがちょろっとくっついている。

永遠とも思える未舗装路にて山を越えるんだけど、
あまりの揺れと道幅の狭さ、そしてそんなの知らん顔でぶっ飛ばすドライバーを見て見ぬフリしながら私は思う。
死にたくない。それに、




「どげんかせんといかん!!!」


なぜこのセリフだったのかは不明である。
なんとなく、ガッツある揺れにぴったりなワードだったからなんだろうけど。










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あっさり峠越えを引き受けてくれたと思ったら、
どうやらドライバーのおっさんが自分の娘を道の途中の病院に連れて行くついでだったらしい。
その娘の診察が終わるまで、
ショウ氏、サオリ氏、そしてツンとマリエ氏の4人は手持ち無沙汰で一時間半ほど待たされたのであった。














7時に出発したバンは、途中新龍と思われる街で乗り換えをさせられ、
ガイジンはダメだから喋るなとかワケわかめなことを言われ、
予定を3時間程オーバーした16時頃にガンジの街に到着した。


ガイジンはダメのくだりで言えば、リタン、ガンジを含めカンディン(康定)から西の地域は
時に外国人立ち入り禁止区域になっているらしい。
ここ以外にもチベット自治区には外国人禁止区域が多数存在していて、
逆に解放されているエリアのほうが少ないみたい。
理由は明解、
「外国の人に見られたら明らかに問題になるようことを行っているから」。
ま、ダライ・ラマがノーベル平和賞を受賞したことを国民に公開してないような国じゃもんねえ。
ちなみに、うちらの時はたぶん禁止期間じゃなかったぽい。
後で書くけど、警察に見つかっても平気だったし。







到着が遅くなっっちゃったのでもうすぐ日暮れだったんだけど、移動だけで1日終わるのもシャクなので
高山病が再発したショウ氏(35歳♂)には休養しててもらい、
サオリ氏と2PIECESはガンゼ・ゴンバを目指して歩いてみる。

ゴンバ、というコトバはたぶん、チベット寺院と僧侶が住む場所を指している。
そんでもって、町には一つ、大小あれゴンバがあるような感じ。



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そういえば、リタンもそうだったけどガンジも、ウイグルで見たような「中国化」はほとんどされていない。
上の写真みたく、建物の作りなんかは特に。
だから、町中に漢字があって、あとはやたら漢族の警察官がうじゃうじゃいることを除けば、
道行く人やお店の人の9割はチベタンで、視覚的にはここは全く中国じゃないみたいだ。
少なくとも、ラサなどの西チベットエリアとは全く違うんだと思う。

視覚的には、って言ったのは、泊まった宿のチベタンの女の子が持っていた
小学校の教科書が、中国語だったからって話なんだけど。
見えなくても、特に若い世代に対しては確実に「中国人と同化」が進んでいるんだなと思う。
おじいちゃん相手には漢字で筆談が通じないけど、若いチベタンなら通じるもん。












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ガンゼに来てから若い女の子の僧侶が増えた。
帽子とったらみーんな坊主なのよ!










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ゴンバの近くにあったお寺は、年季が入っててマニ車がドデカくてステキだった。
子供がぐるんぐるんまわしてたけど、本気か遊び的感覚なのかわかんない。













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マリエ氏大好物チーズなんか微塵も売ってないくせに、
チベットエリアに入ってからやたら牛がいる。
肉はいいから乳をくれ~~















またまたタシデレ光線を連発して、民家の間を通りながらやっとゴンバの門に到着。
ここの人たちは外国人が珍しいみたいで、日本語で話していると興味+親切ですぐ助けてくれる。

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うううううう
だいぶローカル色強烈ゴンバだけど、中に入れてくれるかなあ。


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あーなに もーーぜんぜんオッケ~~

的なジェスチャーで進められ、正門をくぐる。

イランでも思ったこと。
「ヨソモノ」の人間を100%の笑顔で迎えられる強さ。
それも彼らのような宗教の美しさだと思う。

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門の中は斜面になっていて、斜面にびっしり僧房(お坊さんの住む家)が並んでる。
すんごい小さい家で、トイレのにほひなんかも若干して、
外では結構キメてるお坊さんの生活臭がしておもろい。
つか階段キツい。
ガンゼ、標高3,600mナリ。








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年季バリバリ。
あ、この日の写真は一眼持ってなくてコンデジね。
まっさかこんなトコにこんなビューティフォな場所があるなんて知らんくてーー!!
悔---!!!!









テッペンには、大きなお寺と
悔いるしかないぜまぢで的な景色。


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今まで、星の数ほどの(言いすぎ)街を訪れたけど
こんな風にただ立ち寄った街で
しかも日本のお隣中国で
こんなにもなーーんもない感じの
あるとすれば素朴な街の文化と暮らし、みたいな場所で わたくしとってもドキドキしたのです。
あのデコボコ道でどげんかせんといかんがリピートレスしてしまうほどクラッシュしてしまったのが良かったのかな
エニウェイ スキスキスキ
















夕焼けが沈む少し前に再び正門まで下りて行くと、何人かのお坊さんがダベっておりました。

チベットでは、ウイグルと違ってタシデレ~ って言うだけで相手はバリアを解いてくれるんだよね。
たぶんチベタンにチベット語で挨拶する漢族がいないからなんだと思う。
ニコニコしながらカタコトのチベット語で挨拶をするうちらは、明らかに外国人なんだね。


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ほんのちょっとだけ英単語がわかるお坊さんが他のお坊さんたちとの間に入って通訳してくれて
チベットに来てようやくチベットの人 ってゆーか僧侶とコミュニケーションとれた感じがして
めちゃ嬉しかったのす。
ゴンバも景色も、超ビューティフォだね!! って言ったらこのお坊さん、めちゃ喜んだ顔してた。
どんだけここまで来るまでの車でお尻が痛くなっても 頭割れそうになっても新しい幹線道路なんか作らないで、
ここが、ウルムチやトルファンやカシュガルみたくならんで欲しいと本気と書いてまぢに思う。








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今日のおまけ
野菜を指差しで選んで
白菜+チンゲン菜、キノコ+チンゲン菜、白菜+ほうれん草+豚肉
の3皿の炒め物を作ってもらおうと思ったところ

白菜の炒め物
チンゲン菜の炒め物
チンゲン菜の炒め物
キノコの炒め物
白菜+豚の炒め物
ほうれん草+豚の炒め物


の6皿が出てきて 半笑い   の画。

どんだけ中華鍋洗うんじゃ