2020年度のJRA賞が1月6日に発表され、2020年の

年度代表馬にアーモンドアイが選出されました。

本当に嬉しい受賞で感動しました。

そして2020年の史上初の締めくくりは三冠馬コントレイルが

年度代表馬に選出されなかったことでしょうか。

歴代の三冠馬達がいずれも選出されていて、コントレイルは

無敗の三冠馬でありながら選出されなかったことは本当に稀で

あり、2020年は流れが変わる年とか節目となる年と言われて

いましたが、最後の最後まで近年稀に見る年だったと思います。

通常だったら年度代表馬に選出されたであろうコントレイルや

クロノジェネシス、デアリングタクト、グランアレグリアにも

敬意を払い各賞と共に年度代表馬相当等というような名称を

付けて、同様に功績を称えてあげて欲しかったと思います。

 

今週は、第68回日経新春杯が史上初の中京競馬場で

行われます。

日経新春杯というとあの悲劇から43年が経った今でも1977年の

年度代表馬であり、顕彰馬にも選出された流星の貴公子

テンポイントを思い出してしまいます。

毎年、日経新春杯のレースに限って発送直前に関西テレビの

実況アナが「今年もレースの無事を祈って」「全馬の

無事を祈って」と言っていますが、過去の事情を知らない人は

何でそんなことを言うのだろうと思っているかと思います。

あの悲劇から40年以上たった今でも、二度と起きてはならない、

そして決して忘れてはならない出来事として伝え続けてくれて

いるのだと思うと毎年、この言葉を聞くたびに、涙してしまいます。

今年は京都ではなく中京競馬場で行われるので、はたして

そういったことを言ってくれるかは判りませんが、今年もぜひ言って

欲しいと願っています。

あれから43年の月日が流れ、テンポイントの故郷であり、静かに

眠るお墓がある吉田牧場も昨年、閉場しました。

こうしてテンポイントも人々の記憶から消えていってしまうのかと

思うと寂しい限りです。

私はテンポイントの現役時代に競馬場に写真を撮りに行ったり

レースを見たりしていました。

亡くなった後も牧場めぐりで吉田牧場を訪ねお墓参りをして

いましたが、その際に当時のテンポイントについて、今はもう

亡くなられた吉田牧場の人達からいろいろなお話をお伺いました。

私はこれからも命ある限りテンポイントの功績や悲劇について

後世に伝えていこうと思っています。

*テンポイント最後の勇姿

 

今年の日経新春杯は、また無観客で行われるのは残念ですが、

大阪杯や春の天皇賞を目指す古馬陣の今年初戦となる重要な

レースです。

やはり注目は6億円馬アドマイヤビルゴになるでしょう。

体は大きくありませんが、古馬になってどのように変わって

いくのか注目です。

そして12月に休み明けで1度叩かれたヴェロックスが

どのような走りを見せるのか、ジャスタウェイの初年度産駒

として古馬になってからは、どうなのかについても注目です。

そして私は今年も二度とあの悲劇が起こらないよう、全馬の

無事とレースの無事を祈りながら、日経新春杯を見ます。

今年も中央競馬が東西の金杯を皮切りにスタートしました。

昭和時代から荒れる金杯と言われて来ましたが、今年も期待に

違わず荒れる金杯となりました。

今週は、第55回シンザン記念が今年は史上初の中京競馬場で

行われます。

シンザン記念は、戦後初のクラシック三冠を制し、天皇賞、

有馬記念にも優勝した五冠馬シンザンを称えるため、1967年に

シンザン記念として創設されました。

創設後、しばらくシンザン記念の優勝馬からクラシック馬が

誕生しなかったため、シンザンに焼きもちをやいている馬達に

呪われたシンザン記念と言われた時代がありましたが、

タニノギムレットやジェンティルドンナ等のクラシック馬が誕生し、

そしてアーモンドアイの誕生で今ではクラシックレースの登竜門

と言われるようになりました。

昭和期、偉大な名馬シンザンを超える競走馬の育成を図るため、

JRAは「シンザンを超えろ!」というスローガンを掲げましたが、

その後シンボリルドルフ、ナリタブライアン、ディープインパクト等の

名馬達が現れ、逆にいつしかその言葉も聞かれなくなってしまい

ました。

 

思い出の馬は2002年第36回優勝馬タニノギムレットです。

ダービー馬タニノハローモアやタニノムーティエ、天皇賞や有馬

記念に優勝したタニノチカラを輩出した今は無き名門カントリー

牧場の生産馬です。

シンザン記念に優勝したタニノギムレットはその後、クラシックで

活躍し、2002年のダービーでタニノムーティエ以来、32年ぶりに

カントリー牧場とタニノ一門に優勝をもたらしました。

その瞬間、長年言われ続けたシンザン記念の優勝馬はクラシック

には勝てないという呪縛から解き放たれたのかも知れません。

残念ながらタニノギムレットはダービーの後、左前浅屈腱炎を

発症したため、引退しましたが、種牡馬としても2007年に

牝馬としてクリフジ以来63年ぶりとなるダービーに優勝した

名牝ウオッカを送り出しました。

そして昨年の7月に種牡馬を引退し、現在は北海道の日高町に

あるヴェルサイユリゾートファームで余生を送っています。

 

今年のシンザン記念は、牝馬ククナに注目します。

昨年は2020年の年度代表馬に選ばれたアーモンドアイや

ラッキーライラック、クロノジェネシス、グランアレグリア、ノーム

コア、サラキア等、数多くの牝馬が活躍しましたが、今年も白毛馬

ソダシを筆頭に牝馬の活躍が続くのか、それとも新星が誕生する

のか、シンザンの功績に改めて敬意を表しながらレースを見ます。

 

2020年の中央競馬の全日程が終了し、今年もあとわずかと

なりました。

今年はコロナ禍の混乱の中で無観客でのレース開催という

前代未聞の出来事も発生しました。

また史上初となる出来事が数多く生まれるという異例の競馬と

なりました。

GⅠ9勝馬、無敗の三冠馬、無敗の牝馬三冠馬、白毛馬の

GⅠ優勝、有馬記念での牝馬によるワンツーフィニッシュ等。

もし超満員の観客での記録達成だったら、どれだけ盛り上がった

ことでしょうか。本当に残念です。

こうした史上初の記録達成の中、今年も思い出の名馬達が

天国へと旅立っていきました。

 

ダンスインザダーク(27歳) 1月2日 没

1996年の日本ダービーではフサイチコンコルドに惜敗するも

菊花賞に優勝しました。

種牡馬になってからもスリーロールス(菊花賞)、デルタブルース

(メルボルンC-豪、菊花賞)、ザッツザプレンティ(菊花賞)などを

送り出しました。

 

サクラローレル(29歳) 1月24日 没

1996年の有馬記念、天皇賞春に優勝し、1996年の年度

代表馬に選出されました。

 

ニシノフラワー(31歳) 2月5日 没

1992年の桜花賞、スプリンターズS、1991年の阪神3歳牝馬S

1993年マイラーズカップに優勝しました。

 

ショウナンカンプ(22歳) 4月12日 没

父は快速馬サクラバクシンオーで、2002年の高松宮記念、

2003年の阪急杯等に優勝しました。

 

ナリタタイシン(30歳) 4月13日 没

ビワハヤヒデ、ウイニングチケットと同期生で1993年の皐月賞、

1994年の目黒記念等に優勝しました。

 

ビワハヤヒデ(30歳) 7月21日 没

1993年の菊花賞、1994年の天皇賞春、宝塚記念等、

数々の重賞レースに優勝。1993年の年度代表馬に選出され

ました。

またビワちゃんの愛称で多くのファンに愛された馬でした。

 

マチカネフクキタル(26歳) 7月31日 没

1997年の菊花賞に優勝した。

1900年代で最後に生存していた最後の菊花賞馬でした。

 

ダンツシアトル(30歳) 9月24日 没

父は米国3冠馬シアトルスルーで1995年の宝塚記念等に

優勝しました。

 

スイープトウショウ(19歳) 12月5日 没

今は無きトウショウ一門として2004年の秋華賞、2005の

宝塚記念、エリザベス女王杯等に優勝しました。

 

シンボリクリスエス(21歳) 12月8日 没

有馬記念と天皇賞を連覇し、2002年、2003年の2年連続で

年度代表馬に選出されました。

種牡馬になってからも菊花賞馬エピファネイアやルヴァン

スレーヴ、ストロングリターン等、多くの重賞勝ち馬を

輩出しました。

 

名馬達の訃報を聞くたびに色々な思い出が蘇り、涙して

しまいます。

私達はあなたたちの名前や功績を決して忘れることは

ないでしょう。

天国でゆっくり休んで下さい。お疲れさまでした。