ハイセイコーのブログ -20ページ目
昨日、京都競馬場で行われました
秋のマイル王決定戦第41回マイル
チャンピオンシップは後方からレースを
進めた4番人気のソウルラッシュが直線に
入って豪快に抜け出し、デビュー22戦目で
G1初勝利を飾りました。
2着には7番人気のエルトンバローズ、
3着には10番人気のウインマーベルが入り
1番人気に推されたブレイディヴェーグは
直線で追い込んで来たものの4着に敗れ
ました。
また、直線でデムーロ騎手が異変を感じた
ため、追うのを止めたナミュールは17着で
入線。
入線後、デムーロ騎手が下馬する事態と
なり、その後の状況が本当に心配でしたが
今のところ大事には至らなかったようで
ひとまずはホッとしました。
大事に至る前に気付いて追うのをやめた
デムーロ騎手の馬ファーストで勇気ある
好判断に敬意を表します。

今週は、東京競馬場で国際招待競走
第44回ジャパンカップが行われます。
ジャパンカップは日本において1970年代
から世界に通用する馬づくりが提唱され
日本の競馬を世界の競馬にという機運が
高まり、1981年国際招待競走で日本
初の国際GⅠ競走として創設されました。
第1回は北アメリカとアジア地区から招待
馬を選出しましたが、翌年からは招待範囲
がヨーロッパ、オセアニアにも広げられ
参加国の多さからも当時は日本で競馬の
オリンピックがついに開催されると言われ
ました。
創設から1990年までの10年間は外国
招待馬の8勝に対し、日本馬はカツラギ
エースとシンボリルドルフの2勝に止まり
外国招待馬が圧倒的に活躍して
いましたが、その後は有力な外国招待馬が
来なくなったからなのか、日本馬の活躍が
目立つようになり、また近年は同時期に
開催される香港国際競走に外国馬の
多くが参戦するようになってしまったため
ジャパンカップへの外国招待馬の出走
頭数も激減し、名前ばかりの国際招待
競走になってしまいました。
よって2004年から2013年までの
10年間においての外国招待馬はわずか
1勝、日本馬は9勝と完全に逆転していて
日本における単なる重賞レースの1つに
なってしまっているのがとても残念です。
思い出のレースはジュピターアイランドが
英国産馬として初めて優勝した昭和61年
第6回ジャパンカップです。
昭和61年のジャパンカップは一昨年には
カツラギエースが日本勢として初めて
優勝を飾り、前年は日本が誇る歴史的
名馬、皇帝シンボリルドルフが優勝する等
3年連続での優勝を目指し、日本勢は
意気上がっていました。
この年の招待馬はフランスからは鉄の女と
言われたG1馬トリプティク、英国からは
G1馬アレミロード、ジュピターアイランドと
トミーウェイ、カナダからはキャロティーン
豪州からはウェイバリースター、そして
ジャパンカップでは毎回好成績をあげて
いる米国からはフライングビジョンが参戦。
一昨年のカツラギエース、昨年のシンボリ
ルドルフの優勝で意気上がって迎え撃つ
日本勢は二冠馬ミホシンザンを筆頭に
サクラユタカオー、ギャロップダイナ、クシロ
キングの3頭の天皇賞馬やスダホーク
ラグビーボール、地方からはジュサブロー
等、日本が誇る最強馬達が出走し、
3年連続の優勝に期待が集まりました。
1番人気はサクラユタカオーで2番人気は
オーストラリアのウェイバリースター、
ミホシンザンは4番人気でジュピター
アイランドは8番人気での出走となりました。
レースはスタートしてクシロキングが静かに
先頭に立って逃げ、2番手にアレミロード
4番手にミホシンザン、その後ろから
サクラユタカオーが続き、トリプティクは
中団、ギャロップダイナとウェイバリー
スターは中団よりやや後ろから進み
ジュピターアイランドは後方からの
競馬となりました。
向こう正面でクシロキングが3番手以下に
5馬身差をつけて軽快に逃げ、終始
アレミロードが2番手をキープする中
第3コーナーでミホシンザンとジュサブロー
が仕掛け、サクラユタカオーも上がって
いって先頭集団との差を詰め、
第4コーナーでは各馬が一団となり
クシロキングが先頭で直線の勝負へ。
直線に入って横一線となる中、クシロ
キングを交わしてアレミロードが先頭に
立つと、内からミホシンザン、外から
ジュピターアイランドが鋭く伸び、ジュピター
アイランドがアレミロードを交わしに
かかるとアレミロードも一歩も譲らず、
ジュピターアイランドとアレミロードが
ジャパンカップ史上に残る壮絶な叩き
合いを演じ、2頭がほとんど同時に
ゴール板を通過するも、8歳馬ジュピター
アイランドがわずかアタマ差アレミロードを
おさえ、レコードタイムで勝ち、英国産馬
として初の優勝を飾りました。
日本勢は内からミホシンザンも必死に
追い込み3着に入ったものの、外国馬の
最後の直線での底力を改めて見せつけ
られたレースとなりました。

8歳馬による中央競馬での初のG1勝ちを
おさめたジュピターアイランドはジャパン
カップで有終の美を飾る形で引退し、
その後、種牡馬となりましたが、代表
産駒には恵まれず、記録によりますと
1998年7月25日に19年の生涯に
幕を下ろしたとのことです。
今週は、東京競馬場で今年も名ばかりの?
国際招待競走第44回ジャパンカップが
行われます。
今年は久しぶりに欧州から実力馬3頭が
参戦、日本勢も実力馬が顔を揃える等
面白いレースになりそうです。
ドウデュース、ジャスティンパレス、
チェルヴィニア、日本ゆかりの
オーギュストロダンに注目しています。
今週も全人馬の無事を祈りながら
レースを観ます。
昨日、京都競馬場で行われました伝統の
第49回エリザベス女王杯は3番人気の
スタニングローズが直線で力強く抜け出し
2022年の秋華賞以来、約2年1ヶ月ぶり
の勝利と共に2度目のG1タイトルを獲得
しました。
デムーロ騎手、本当に小細工や無理を
しない見事な騎乗でした。
2着には12番人気のラヴェル、3着には
3番人気のホールネスが入り、圧倒的1番
人気のレガレイラは5着に敗れました。
なお、レガレイラに騎乗したルメール騎手は
最後の直線で十分な間隔がないにも
関わらず、先行馬を追い抜いたことにより
ハーパーとシンティレーションの進路に
影響を与えたことで5万円の過怠金を
科せられました。
テレビで見ていて、大事故が起きても
不思議でないくらいの危険な騎乗であり
人馬共に怪我がなく無事に終わって本当に
良かったです。

今週は、京都競馬場で第41回マイル
チャンピオンシップが行われます。
日本競馬は長年にわたり強い馬づくりを
目指すため、長距離の競走を重要視して
行って来ました。
しかし、世界競馬において、スピード
能力も重要視されるようになって来たこと
を受け、日本中央競馬会は1984年に
競走体系の全面的な見直しを行い、
短距離競走の充実を図る目的でマイル
チャンピオンシップ競走を創設しました。
現在、春に行われる安田記念と共に
秋に行われるマイル王決定戦という
位置づけで行われています。
思い出の馬は遅咲きの花、電光石火の
豪脚と言われた第7回優勝馬パッシング
ショットです。
パッシングショットの父は、昭和を代表する
名馬、天馬トウショウボーイで、兄には
小倉記念等を勝ったスナークアロー等が
います。
パッシングショットは昭和63年の牝馬
クラシック組で、同期には桜花賞馬
アラホウトク、オークス馬コスモドリーム
エリザベス女王杯馬ミヤマポピーや
シヨノロマン等がいます。
パッシングショットは旧馬齢3歳の中京で
デビューし、緒戦の新馬戦は2着だった
ものの、2戦目の新馬戦で初勝利を
挙げました。
年が明けて4歳となったパッシング
ショットは条件戦で2着を連続3回する等、
なかなか勝ちきれず、春の牝馬クラシック
に参戦することは叶いませんでした。
秋に入り、条件特別を圧勝して2勝目を
挙げ、連闘で牝馬クラシック最終戦、
エリザベス女王杯に7番人気で挑み
このレースはミヤマポピーから離された
9着に終わりました。
しかし、続く条件特別では4馬身差を
つけて快勝し、3勝目を挙げました。
年が明けて古馬になったパッシング
ショットは古馬の牡馬や牝馬が出走する
重賞競走に挑みましたが、京都牝馬
特別やマイラーズカップで2着、京王杯
スプリングカップで3着等、善戦はする
ものの、なかなか勝ちきれず、結局
この年は未勝利に終わりました。
年が明けて6歳になったパッシングショット
は現役を続行したものの、オープン特別
競走でも、重賞競走でも相変わらず惜敗が
続きました。
阪急杯で5着に入ったパッシングショットは
デビューの地である中京に遠征し、
CBC賞に参戦すると、6番人気ながら
直線で好位から鋭く伸びて、追い込んで
来た断然1番人気のバンブーメモリーを
おさえて、レコードタイムで快勝し、初重賞
制覇を果たしました。

しかし続く高松宮杯ではバンブーメモリーの
返り討ちにあい、10着に大敗してしまい
ました。
秋に入り、パッシングショットはスワン
ステークスに出走し、ナルシスノワールを
とらえ切れずに2着とした後、秋のマイル王
決定戦、マイルチャンピオンシップに駒を
進めました。
このレースには安田記念や高松宮派杯を
制した宿敵バンブーメモリー、前走の
スワンステークスを快勝したナルシスノ
ワール、後のマイル王ダイタクヘリオス等
が出走し、圧倒的な1番人気はバンブー
メモリーでパッシングショットは10番人気
での出走となりました。
レースはスタート時、パッシングショットが
立ち遅れる中、ナルシスノワールが逃げ
バンブーメモリーは中団のやや後方から
進み、パッシングショットは後方からの
競馬となりました。
第4コーナーでバンブーメモリーが先頭
集団に上がる中、パッシングショットは
まだ後方のままで、直線の勝負へ。
直線に入ってホリノウイナーが先頭に立ち
ラッキーゲランが内をついて伸びてくる中
1番人気のバンブーメモリーが馬群を
割って猛然と追い込み、先頭に躍り
出ようとした瞬間、外からパッシング
ショットがものすごい末脚を繰り出して
追い込み、あっという間にバンブー
メモリーを交わしてゴール板を駆け抜け
初のG1優勝を果たしました。

そしてパッシングショットは秋に開催されて
いたスプリント王決定戦、スプリンターズ
ステークスに出走しました。
1番人気は雪辱を期すバンブーメモリーで
パッシングショットは2番人気での出走と
なりました。
レースは、スタート時にパッシングショットが
立ちあがって大きく出遅れてしまい、
短距離レースでは致命傷となる出遅れで
先頭からかなり離された最後方からの
競馬となりました。
直線に入ってバンブーメモリーが馬群を
割って抜け出して優勝を飾る中、全くの
圏外に居たパッシングショットも大外から
豪脚を繰り出して必死に追い込み、結果は
8着に終わったものの、驚異の上り時計
での豪快な追い込みは後に奇跡の8着と
称える人もいました。
しかし、このレースがパッシングショットに
とっての引退レースとなりました。
引退を決めたパッシングショットは北海道の
浦河町の牧場で繫殖牝馬となり、マイルの
名牝の2世誕生が期待されました。
しかし、1992年5月14日
初年度の相手に選ばれたニッポーテイオー
との種付け準備中に転倒してしまい、
頭蓋骨を骨折して死亡し、あっという間に
天国に駆け上がってしまいました。
享年8歳という若さでした。
パッシングショットは現在、新ひだか町の
桜舞馬公園で静かに眠っています。
今週は京都競馬場で秋のマイル王決定戦
マイルチャンピオンシップが行われます。
英国のチャリン、ジュンブロッサム
ブレイディヴェーグ、ナミュールに注目して
います。
今週はあのような危険な騎乗が無いように
全人馬の無事を祈りながらレースを観ます。
昨日、東京競馬場で行われました第62回
アルゼンチン共和国杯はトップハンデ
58.5キロを背負い道中は最後方から
レースを進めた10番人気の8歳馬
ハヤヤッコが直線に入って外から猛然と
追い込み、ゴール前でクロミナンスを
とらえて優勝を飾り、2022年の函館記念
以来となる3つ目の重賞を獲得しました。
まさに1991年(平成3年)の有馬記念での
ダイユウサク以来のあっと驚くハヤヤッコ
でした。
2着には1番人気のクロミナンスが入り
3着には6番人気のタイセイフェリークが
入りました。

今週は、京都競馬場で伝統の第49回
エリザベス女王杯が行われます。
1975年にエリザベス女王が来日した
ことを記念して1976年にエリザベス
女王杯が創設され、1995年まで牝馬
クラシック3冠目という位置づけで4歳牝馬
限定競走として行われていました。
その後、1996年に牝馬競走体系の
見直しに伴い、競走条件が4歳牝馬から
4歳以上牝馬に変更され、施行距離も
芝2200mに短縮され、更にエリザベス
女王杯に代わる4歳牝馬三冠の最終戦
として新たに秋華賞が新設されたことに
伴い、エリザベス女王杯は牝馬クラシック
を歩んできた旧4歳牝馬と古馬牝馬による
日本一の女王を争うレースという位置づけ
になりました。
思い出の馬は関西の英雄、二冠馬キタノ
カチドキの妹、第3回エリザベス女王杯
優勝馬リードスワローです。
リードスワローの父はリボー系種牡馬
フジオンワードで代表産駒にはナニワライト
サツキレインボー、ミホノフォード等が
います。
リードスワローは昭和53年牝馬クラシック
組で、同期には桜花賞馬オヤマテスコ、
オークス馬ファイブホープ、快速馬サニー
フラワー、天皇賞馬プリティキャスト、
サンエムジョオー等がいます。
リードスワローは二冠馬の兄キタノカチドキ
と同じ服部厩舎に入厩し、キタノカチドキの
主戦ジョッキー名人武邦彦騎手を背に
注目の中、旧馬齢3歳10月京都の新馬戦
でデビュー。
初戦は7着に敗れましたが連闘で臨んだ
新馬戦で初勝利を挙げました。
その後、リードスワローは、年内3戦、年が
明けて4歳になってから4戦、勝ち星に
恵まれませんでしたが8戦目の条件特別で
2勝目を挙げ、ぎりぎりで桜花賞に間に
合いました。
格上の挑戦となった桜花賞でリード
スワローは9番人気でしたが、直線で
鋭い追い込みを見せ、大混戦の中、オヤマ
テスコの僅差の4着と大健闘しました。
そして続くオークストライアル4歳牝馬特別
で5着とした後、オークスに挑戦しましたが
ファイブホープの5着に終わりました。
夏の札幌の条件特別で8着とした後、秋の
条件戦で3勝目を挙げたリードスワローは
エリザベス女王杯に駒を進めました。
このレースには桜花賞馬オヤマテスコ、
オークス馬ファイブホープ、後の天皇賞馬
プリティキャストやラブリトウショウ等が
出走し、前走の勝ちっぷりとキタノカチドキ
の妹ということもあったのか、リードスワロー
が1番人気に推されました。
レースはスタートで立ち遅れながらも逃げ
宣言をしていたプリティキャストがゆっくりと
ハナを奪い、オヤマテスコは4、5番手から
進み、その後ろからラブリトウショウ、
ファイブホープが続き、リードスワローは
後方からの競馬となりました。
第4コーナーでラブリトウショウとリード
スワローが一気に先頭との差を詰めて
直線の勝負へ。
内をついて逃げ粘るプリティキャストを
ラブリトウショウが交わし先頭に立つと
その後から猛然と追い込んで来たリード
スワローがラブリトウショウを一気に
交わして1馬身1/4の差をつけ、牝馬
クラシック最終戦で悲願の初重賞制覇を
果たしました。

しかし、続く古馬との対戦となった阪神
牝馬特別は7着に終わりました。
年が明けて古馬になったリードスワローは
緒戦の金杯は12着に大敗し、その後も
やはり古馬の牡馬との対戦の中で、
なかなか勝つまでには着順掲示板に載る
精一杯でした。
しかしその後、小倉大賞典でアグネス
プレスの2着、スワンステークスで天皇賞
ホクトボーイの3着に入る等の健闘を見せ
阪急杯に駒を進めました。
このレースには女傑アイノクレスピン、
アグネスプレス、オヤマテスコや前年の
覇者スリーファイヤー等が出走し、リード
スワローは8番人気と低評価での出走と
なりましたが、直線で鋭く抜け出し、古馬に
なってからの初勝利を挙げ、2つ目の
重賞を獲得しました。
しかし、この勝利がリードスワローに
とっての最後の勝利となりました。
続く金鯱賞でもニチドウアラシの3着に
入るなど健闘したものの、まだ牝馬の
レース体系が構築されていない時代だった
こともあって、レースでの苦戦が続きました。
年が明けて6歳になったリードスワローは
現役を続行し、3戦しましたが、勝つことは
出来ず、連覇を狙った阪急杯8着を最後に
現役に別れを告げました。
引退後、リードスワローは繁殖にあがり
6頭の産駒を輩出したものの、代表産駒
には恵まれませんでした。
記録によりますと
1996年2月に死亡したとのことですが
死因については不明であることが
とても残念です。
享年21歳でした。
今週は、京都競馬場で第49回エリザベス
女王杯が行われます。
レガレイラ、ホールネス、シンリョクカ
シンティレーションに注目しています。
今週も全人馬の無事を祈りながら
レースを観ます。

