ハイセイコーのブログ -19ページ目
昨日、牝馬限定となった1991年以降
初めて京都競馬場で行われました
2歳女王決定戦第76回阪神ジュベナイル
フィリーズは5番人気のアルマヴェローチェ
が直線で外から豪快に伸びて差し切り、
G1初制覇を果たしました。
2着には8番人気のビップデイジー、
3着には7番人気のテリオスララが入り、
1番人気のブラウンラチェットは精彩を欠き
まさかの16着に大敗しました。

今週は、京都競馬場で第76回朝日杯
フューチュリティステークスが行われます。
1949年関東地区3歳(現2歳)馬の
チャンピオン決定戦として朝日杯3歳
ステークスが創設されました。
2001年から名称を朝日フューチュリティ
ステークスと変更し、2013年までは中山
競馬場で行われていましたが、2014年
からは舞台を阪神競馬場に移して
行われています。
昭和期に暮れの中山競馬場での朝日杯
3歳ステークスとして見て来た私としては
2週連続で牡馬牝馬の2歳馬チャンピオン
決定戦が大人の事情とはいえ、関西地区
で行われることやその代わりとして
昭和59年に関西で行われるG3競走
として新設され、平成29年よりG1競走
となって現在は中山で行われている
ホープフルステークスが存在する等、
どの勝ち馬が本当の2歳王者なのか、
未だに違和感を拭い去ることが出来ません。
思い出の馬は、旧名称の第23回朝日杯
3歳ステークス優勝馬で花の昭和47年組の
名牝トクザクラです。
トクザクラの父は昭和を代表する大種牡馬
パーソロンで代表産駒には皇帝シンボリ
ルドルフを筆頭にダービー馬サクラショウリ
天皇賞馬メジロアサマ、オークス馬カネ
ヒムロ、タケフブキ、ナスノチグサ、トウコウ
エルザ、桜花賞馬ダイアナソロンや
ヤマブキオー、ノボルトウコウ等、牡馬
牝馬を問わず数多くの名馬を輩出しました。
トクザクラは昭和47年の牝馬クラシック組
で同期には桜花賞とビクトリアカップの
牝馬クラシック二冠を制したアチーブスター
ダービー馬タケホープの姉タケフブキや
タカイホーマ、キョウエイグリーン
シンモエダケ、カミノチドリ等がいます。
トクザクラは旧馬齢3歳夏の新潟で
デビューし、新馬戦を6馬身差の圧勝で
人気に応えると、続く新潟3歳ステークス
でも後にローカルの鬼と呼ばれたノボル
トウコウ等をレコードタイムで退けて圧勝。
続いて出走した京成杯3歳ステークスには
後のオークス馬タケフブキやスガノホマレ
ノボルトウコウも参戦し、当日はあいにくの
不良馬場となりました。
レースは好スタートを切ったトクザクラが
スピードの違いを見せてハナを奪って逃げ
その後ろからタケフブキが続き、スガノ
ホマレとノボルトウコウは中団からの競馬と
なりました。
直線に入って、タケフブキが内をついて
差を縮めようとするも、トクザクラの
スピードは落ちることなく、差を広げ
外から追い込んで来たノボルトウコウに
スピードの違いを見せつけるかのように
7馬身差をつけて、このレースも圧勝。
無傷の3連勝を飾りました。

次に北海道の3歳チャンピオンで3連勝中
のトモエオーやソロナオール、ノボル
トウコウが出走した伝説の特別競走では
4着に敗れ、連勝はストップしてしまった
ものの、続く当時の関東の3歳王者決定戦
朝日杯3歳ステークスに紅一点で挑み
ました。
このレースには4戦4勝のトモエオーの他
スガノホマレ、ノボルトウコウ、インター
ブレイン、アローエクスプレスの弟
トルーエクスプレス等が出走。
トモエオーが圧倒的1番人気に推され、
トクザクラは4番人気での出走となりました。
レースはトルーエクスプレスが先手を
取って逃げ、トクザクラ、スガノホマレが
先行し、人気のトモエオーは中団から進み
ノボルトウコウは後方からの競馬と
なりました。
直線に入ってトクザクラが鋭く伸びて
抜け出し、トモエオーやスガノホマレ、
ノボルトウコウ等の後の重賞勝ち馬
となる牡馬達を蹴散らして優勝を飾り、
関東の3歳チャンピオンに輝くと共に
牝馬クラシックに向けて堂々と名乗りを
挙げました。

そしてこの活躍により、トクザクラは
この年の最優秀3歳牝馬に選出されました。
年が明けて4歳になったトクザクラは
桜花賞を目指して西下し、始動戦となった
オープン競走を圧勝して桜花賞に挑み
ました。
トクザクラは2番人気での出走となり
ましたが、直線で伸び脚を欠き、名人
武邦彦騎手騎乗のアチーブスターの前に
4着に敗れてしまいました。
その後、脚部不安によりオークスを断念、
そのまま休養に入りました。
秋に入って古馬牝馬との初対戦となった
牝馬東京タイムズ杯ではオークス馬
カネヒムロやポピーオンワード、キョウエイ
グリーンを相手に5馬身差をつけて圧勝。
続いて出走したダービー卿チャレンジ
トロフィーでは天皇賞馬ベルワイド、名牝
ラファール、アカツキテルやスイノオーザ
オークス馬タケフブキ、キョウエイグリーン
等の古馬の牡馬牝馬の精鋭達が
出走する中、トクザクラは1番人気に推され
その期待に応え、トクザクラは2着に
2馬身差を快勝。
4歳牝馬ながら実力があるところを
見せつけました。
しかし、この勝利がトクザクラにとっての
最後の勝利となりました。
この後、有馬記念に出走するも最下位の
14着に敗れてしまいました。
そしてトクザクラは、この年の牝馬
クラシックを制することは出来ません
でしたが、古馬の精鋭達と互角以上に
渡りあって、2つの重賞を制したことが高く
評価され、牝馬クラシックの2冠を制した
アチーブスターと共に異例ともいうべき
2頭での最優秀4歳牝馬に選出されました。
しかし、年が明けて古馬になってからは
3歳から4歳にかけての勢いはすっかり
影を潜めてしまい、5歳時4戦するも着順
掲示板に載るのがやっとの状態で、6歳に
なってからも現役を続けたものの、勝つ
ことは出来ず、中山牝馬ステークスでの
7着を最後に引退しました。
繫殖牝馬としては、7頭の産駒を輩出し
勝ち馬は出したものの、代表産駒には
恵まれませんでした。
そして1988年に生まれた産駒を最後に
トクザクラの消息は不明となってしまい
ました。
現在ならどこかでゆっくり余生を過ごせた
のではないかと思うと本当に残念です。
今週は京都競馬場で伝統の第76回
朝日杯フューチュリティステークスが
行われます。
アルレッキーノ、アルテヴェローチェ
タイセイカレント、トータルクラリティに
注目しています。
今週も全人馬の無事を祈りながら
レースを観ます。
昨日、中京競馬場で行われました
下半期のダート王決定戦第25回
チャンピオンズカップはこのレースを最後に
引退となる1番人気のレモンポップが
スタートして先手をとって逃げ、直線で
追い込んで来たウィルソンテソーロを
おさえ逃げ切って優勝、ラストランを飾り
ました。
2着には2番人気のウィルソンテソーロ
3着には9番人気のドゥラエレーデが入り
昨年の1~3着と全く同じ決着となりました。
レモンポップ、お疲れさまでした。


また11月26日に2006年の皐月賞と
日本ダービーや2007年の天皇賞春・秋を
制した名馬メイショウサムソンが21歳で
亡くなったとの悲しい知らせが届きました。
10月にがんの診断を受けるも最後まで
不屈の精神力で病と闘ったとのことで
最後まで闘いぬいたメイショウサムソンに
心から敬意を表します。
天国でゆっくり休んで下さい。
本当にお疲れさまでした。

今週は、京都競馬場で第76回阪神
ジュベナイルフィリーズが行われます。
1949年、関西所属の旧3歳馬による
チャンピオン決定戦として阪神ジュベ
ナイルフィリーズの前身となる阪神3歳
ステークスが創設されました。
その後1991年より牡馬・牝馬の旧3歳馬
のチャンピオン決定戦を明確にすることを
目的に阪神3歳ステークスは牝馬限定戦
とし、競走名も阪神3歳牝馬ステークスに
変更され、旧3歳牝馬によるチャンピオン
決定戦として位置づけられました。
そして2001年からは馬齢表記が国際
基準に改められたことに伴い、現在の
阪神ジュベナイルフィリーズの名称になり
今日に到っています。
歴代優勝馬からはクラシックや重賞
勝ち馬が多く出ており、3歳のクラシックに
直結する競走として重要視されています。
思い出の馬は、ヒカルイマイを彷彿させる
直線一気の追い込みでファンを魅了した
まだ旧名称だった第28回阪神3歳
ステークス優勝馬リュウキコウです。
リュウキコウは青森県で生まれ、父は
ヒンドスタンを父に持ち、4つの重賞を
勝ったリュウファーロスで内国産種牡馬
不遇の時代でありましたが、アンドレ
アモンやラケットボール等の重賞勝ち馬を
輩出しています。
リュウキコウは昭和52年のクラシック組で
同期には外車マルゼンスキーをはじめ
ダービー馬ラッキルーラ、皐月賞馬ハード
バージ、菊花賞馬プレストウコウ、有馬
記念馬カネミノブ、天皇賞馬テンメイや
ヒシスピード等がいます。
リュウキコウは旧馬齢3歳秋の阪神で
デビューして新馬戦を勝利し、好スタートを
切りました。
続くディリー杯3歳ステークスは5着に
敗れたものの、続く条件特別レースを
快勝し、オープン競走2着を経て阪神3歳
ステークスに駒を進めました。
このレースには前走のディリー杯3歳
ステークスをレコードで勝ったアータルオー
や後の重賞勝ち馬リキタイコー等が出走し
リュウキコウは7頭中5番人気という
低評価での出走となりました。
レースはスタートしてナルタキサンダーと
アータルオーの人気馬2頭が競り合って
3番手以下を引き離して先行する中、
リュウキコウは最後方からの競馬となり
ました。
直線に入ってナルタキサンダーが先頭で
逃げ込みを図り、キョウエイテスコが追い
込む中、大外からリュウキコウが豪脚を
繰り出して一気に差し切り、重賞初制覇を
飾ると共に関西の3歳王者に輝きました。

しかし、この年の最優秀3歳牡馬は同日に
関東で行われた朝日杯3歳ステークスを
驚異のレコードタイムで優勝したマルゼン
スキーに持っていかれ、残念ながら
受賞はなりませんでした。
年が明けて4歳になったリュウキコウは
クラシックの登竜門きさらぎ賞に出走。
レースはテンザンサクラが逃げ、
リキタイコーやアータルオーの人気馬が
続き、リュウキコウは最後方からという
展開になりました。
テンザンサクラが先頭で直線に入ると
リキタイコーが交わしにかかり、その外から
スタイリストが追い込んで先頭に立ち
スタイリストの差し切り勝ちかと思われた
瞬間、大外からリュウキコウがヒカル
イマイを彷彿させる直線一気の追い込みで
まとめて差し切って優勝。

一躍クラシック候補に名乗りを挙げ、春の
クラシックを目指し東上しました。
しかし、東上した緒戦のスプリリング
ステークスで4着に敗れると、続く皐月賞
では16着と大敗し、本番の日本ダービー
でも5着に敗れました。
秋に入り巻き返しを図りたいリュウキコウ
でしたが菊花賞でも6着に敗れ、クラシック
制覇は叶いませんでした。
年が明けて古馬となったリュウキコウは
緒戦の金杯で6着後、故障が判明し
長期休養を余儀なくされてしまいました。
8ヶ月の休養後、オープン競走で復帰して
2着に入り、続いて京都大賞典に
出走しました。
このレースにはエリモジョージとホクト
ボーイの2頭の天皇賞馬が出走し、
レースでも第4コーナーでは天皇賞馬
2頭によるマッチレースになるのかという
様相を呈しましたが、道中後方から
レースを進めたリュウキコウが直線で
大外から久しぶりの豪脚を披露して
一気に差し切って優勝を飾り、高らかに
復活の狼煙をあげました。

続いてリュウキコウは目黒記念に駒を
進めました。
このレースには後の有馬記念に優勝する
カネミノブをはじめ、ロングファストや
カネミカサが参戦。
レースはダンケンジが逃げリュウキコウは
いつものように最後方からレースを
進めました。
直線に入ってダンケンジが粘るところを
カネミノブとカネミカサが交わしにかかり
カネミノブが先頭に立つと、今回はいつもの
大外からではなく、最内をついたリュウ
キコウが鋭く伸びて、最後はカネミノブとの
競り合いを制して優勝。
重賞レースを2連勝すると共に4つ目の
重賞を獲得しました。

しかし、この優勝がリュウキコウにとっての
最後の勝利になるとは、この時に誰が
思ったでしょうか。
本格化したリュウキコウは天皇賞秋では
当然のごとく1番人気に推されました。
しかし、前代未聞の発走のやり直し
(カンパイ)が起きてしまい、このことが
リュウキコウに影響したのか、最後方から
直線で追い込んだものの4着に敗れて
しまいました。
そして、続く有馬記念では目黒記念で
負かしたカネミノブの11着に大敗して
しまいました。
年が明けて6歳になったリュウキコウは
中京記念からスタートしたものの6着に
敗れ、その後も勝つことは出来ず、6歳の
この年は阪神大賞典で2着に惜敗した
以外は見せ場もなく10戦全敗に終わり
更に7歳になってからも京都記念での
4着以外は、やはり見せ場なく9戦して
全敗に終わりました。
年が明けて8歳になったリュウキコウは
現役を続行し、緒戦の金杯で久し振りに
鋭い追い込みを見せてアタマ、クビ差の
3着に入るなど、頑張りましたが、続く
8頭で行われた日経新春杯で8着に
敗れたのを最後に引退し、二度と競馬場に
姿を現すことはありませんでした。
引退後、リュウキコウが種牡馬になった
記録はなく、いつ亡くなったかは不明と
なっており、リュウキコウが引退後
どのような運命を辿ったかについて
もはや知る術もないのが、本当に
残念です。
今週は、京都競馬場で第76回阪神
ジュベナイルフィリーズが行われます。
ブラウンラチェット、初めてこのレースに
米国から参戦のメイデイレディ、ミストレス
ショウナンザナドゥに注目しています。
今週も全人馬の無事を祈りながら
レースを観ます。
昨日、東京競馬場で行われました
国内外から強豪が集まった世界頂上決戦
第45回ジャパンカップは天皇賞秋と
同じように後方からレースを進めた
1番人気のドウデュースがスローペースを
ものともせず直線で豪快に伸びて、差し
返してきたシンエンペラーとドゥレッツアを
力でねじ伏せて優勝を飾り、天皇賞秋に
続いてG1連勝を果たしました。
2着にはジャパンカップ史上初めての同着で
欧州帰りの8番人気のシンエンペラーと
7番人気のドゥレッツァが入りました。

今週は、中京競馬場で第25回
チャンピオンズカップが行われます。
日本において1970年代より世界に
通用する強い馬づくりが提唱され、
1981年には念願の国際招待競走
ジャパンカップが創設されました。
その後1995年より中央競馬と地方競馬
との交流が飛躍的に拡大されるように
なるとダートにおける重賞競走が注目され
日本のダート競走においてもダートの
国際競走を開催しようという気運が高まり
を見せ、2000年にチャンピオンズカップ
の前身となる日本初のダート国際招待
競走ジャパンカップダートが創設され
ました。
そして2014年からは施行場を阪神から
中京競馬場に移行し、これを機に名称も
チャンピオンズカップに変更され、また
回次についてはジャパンカップダートから
引き継いで通算されることになりました。
思い出の馬は安定感抜群で最優秀ダート
ホースに2回輝き、記念すべき第1回
優勝馬となったウイングアローです。
ウイングアローの父はノーザンダンサー系
種牡馬アサティスで代表産駒には
ダート重賞を勝ったスマートボーイや
帝王賞、かしわ記念の優勝馬ボンネビル
レコード等がいて、多くのダートの名馬を
輩出しています。
ウイングアローは旧馬齢4歳の京都で
デビューし、新馬戦では3着と2着に敗れ
ましたが、3戦目の名古屋競馬場で
行われた中央交流競走で圧勝し、
初勝利を挙げました。
その後5戦目の条件レースで2勝目を挙げ
続く京都で行われましたオープン特別に
出走しましたが16頭中13着に大敗した
ことで、その後はひたすらダート路線を
歩むことになりました。
そして東京で行われたオープン特別に
勝って3勝目を挙げると、続く名古屋で
行われました統一重賞の名古屋優駿に
勝って、重賞初勝利を挙げると、続く
旭川の統一GⅢグランシャリオカップ、
中山でのユニコーンステークス、大井での
スーパーダートダービーと重賞競走を
4連勝し、ダート競走で5連勝を飾りました。
この成績が評価され、1998年の最優秀
ダートホースに選出されました。
年が明けて古馬となったウイングアローは
更なる活躍が期待されましたが、球節や
膝などの脚部不安により、満足な調整が
出来ず、5戦して善戦はしたものの
勝つまでには至りませんでした。
年が明けて6歳になったウイングアローは
平安ステークスで5着となった後、GⅠ競走
となったフェブラリーステークスに出走。
このレースにはクラシックを賑わしたキング
ヘイローや岩手の英雄メイセイオペラ、
シンボリインディ等の芝・ダートにおける
精鋭達が顔を揃え、ウイングアローは4番
人気で出走しました。
レースはオリオンザサンクスが逃げ、
メイセイオペラが先行する中、ウイング
アローは最後方からの競馬となりました。
直線に入ってメイセイオペラが抜け出して
先頭に立ち、このままメイセイオペラの
優勝かと思われた瞬間、大外からウイング
アローが豪脚を繰り出して一気に差し切り
GⅠ初優勝を飾りました。

続く大井での帝王賞は5着に敗れたものの
旭川で行われたブリダーズゴールドカップに
優勝して6つ目の重賞を獲得。
その後盛岡で行われたマイルCS南部杯を
2着とした後、現在のチャンピオンズカップ
の前身である2000年に新規創設された
記念すべき第1回ジャパンカップダートに
駒を進めました。
記念すべき第1回このレースには、国際
招待馬として米国のユーカーとロード
スターリング、砂の女王ファストフレンド、
エリザベス女王杯馬サンドピアリスを母に
持つタマモストロングやサンフォード
シチー、そして大井からは東京ダービー馬
オリオンザサンクス等が出走し、1番人気は
ファストフレンドでウイングアローは4番
人気での出走となりました。
レースはレギュラーメンバーがハナを奪って
果敢に逃げ、米国のロードスターリングが
続き、ファストフレンドは中団から、ウイング
アローは後方からの競馬となりました。
向こう正面ではレギュラーメンバーとロード
スターリングが3番手以下をかなり離す
展開でレースが進みました。
第3コーナーでウイングアローが仕掛け
第4コーナーでは3番手まで上がり
レギュラーメンバーが先頭で直線の勝負へ。
直線に入って逃げるレギュラーメンバーを
ウイングアローが鋭く伸びて、あっと
いう間に交わして先頭に立つと、更に
2番手以下を引き離してレコードタイムで
圧勝し、初代王者に輝きました。

年が明けて7歳になったウイングアローは
G1優勝の勢いのまま、連覇を目指し
フェブラリーステークスに参戦。
いつものように後方からレースを進めた
ウイングアローは直線で豪脚を繰り出して
追い込んだものの、先に抜け出した
ノボトゥルーに僅かに及ばず2着に敗れ、
連覇はなりませんでした。
その後、8月に旭川で行われたブリダーズ
ゴールドカップでは1番人気に応え、
連覇を達成しました。
そして、秋に入り連覇を目指してジャパン
カップダートに参戦しました。
このレースには4歳の新鋭、開放の使者
白い怪物の異名を取ったクロフネが
出走して1番人気に推され、ウイング
アローは3番人気での出走となりました。
レースはディグフォーイットが逃げ、
ノボトゥルーは3番手につけ、クロフネは
中団から進み、末脚にかけるウイング
アローは例にとって後方からの競馬と
なりました。
第3コーナーの手前でクロフネが一気に
仕掛けて3番手に上がり、第4コーナー
手前では桁違いの脚で先頭にたって
直線へ。
直線に入るとクロフネは更に脚を伸ばし
ウイングアローも外から豪脚で追い込み
レコードタイムとなった前年と同じタイムで
駆け抜けましたが、クロフネがウイング
アローに7馬身差をつけるレコードタイムで
圧勝し、ウイングアローの連覇は
なりませんでした。
そしてこのレースがウイングアローに
とっての最後の見せ場となりました。

その後、ウイングアローは暮れの大井で
行われた東京大賞典で1番人気に推され
ましたが、10着に敗れてしまいました。
年が明けて8歳になったウイングアローは
現役を続行し、昨年同様にフェブラリー
ステークスに出走しましたが9着に終わり
このレースを最後に引退しました。
通算成績は30戦11勝 2着7回 3着5回
掲示板を外したのは僅か3回という
好成績を残しました。
引退後は2002年から北海道の牧場で
種牡馬生活を送り、中央での重賞勝ち馬
には恵まれませんでしたが、地方競馬では
重賞勝ち馬を輩出しました。
記録によりますと
2014年10月1日付でウイングアローは
用途変更されて種牡馬を引退し、その後は
功労馬繋養展示事業の助成を受け、
功労馬として余生を送りました。
そして2019年11月21日未明、
老衰のため、24年間の生涯を終え
静かに天国へと旅立って行きました。
今週は、中京競馬場で第25回
チャンピオンズカップが行われます。
ダート重賞戦線は芝からの転向組もいる等
毎回非常に難しいレースになります。
ラストランとなるレモンポップ、ウイルソン
テソーロ、サンライズジパング、
ペプチドナイルに注目しています。
今週も全人馬の無事を祈りながら
レースを観ます。

