急な増産で人手が足りないとのことで客である製造メーカーに応援に来ている。

一応部外者なので、客も気を遣ってくれるだろうと淡い期待をしつつ来て見るととんでもない。

製造ラインは典型的な3K職場で、週休1日と残業、そして慣れない環境とストレス

(お客さんなので些細なことに気を配ってるせいだろう)で、軟便に困っていた。


疲れを打ち負かそうと栄養ドリンクを1週間飲み続けてみたが効果なし。

少々不安になっていたところ、薬局に行きビオフェルミンを購入、早速飲んでみた。

すると効果絶大、胃腸の調子が上向き始めた。


ビオフェルミンの説明書(?)によると、生きて働く乳酸菌(ビフィズス菌、フェーカリス菌、アシドフィルス菌)が

整腸に役立つのこと。


腸内には100種100兆個もの細菌が棲みついており、健康なときは乳酸菌が優勢な状態でバランスを

保っているけれど、からだの不調、食事・環境の変化、ストレス、高齢化などで悪い菌が増えると、

腸内菌ソウ(菌の生態系)が乱れた結果、軟便、便秘などになるとのこと。


ちなみに便のうち6割くらいは水分、1~2割は新陳代謝した腸細胞、1~2割は腸内細菌の死骸らしい。

通常の便(臭い)は、善玉の腸内細菌によってほどよく発酵しているため、臭いのは臭いが、

ほどよく臭いらしい。

一方で、腸内が乱れると悪玉菌が増えて便やガスにも多く含まれ、キツい臭いになるそうだ。

ビオフェルミンを服用した後のガスは、いつも通りほどよく臭いおならだったので、

早速腸内で乳酸菌が適正バランスになり始めている模様。


余談だが、T社に出向したDマンはとんでもなく働かされるらしく、オレ以上にストレスを抱えているハズで、

ビオフェルミンどころか栄養剤の点滴が必要かもしれない。

それに比べるとオレの環境は随分ラクだ、良かった。



アキバの事件から日本が抱える問題点が伺える。


教育とは、子供が社会に出たときに遭遇する大小様々な困難に対処する知識と知恵を身につけ、

自立して生活を営めるようにすることだと思うのだが、知識詰め込み型の偏差値教育に偏り過ぎ、

責任、義務、道徳、知的好奇心、向上心、忍耐、礼儀や作法といった基本的なことが欠けてように思う。

困難に遭遇したとき、その環境を打破する気概や術を教えることが、

親として子供に教えなければならない最も大切な教育だと思うのだが。


詰め込み型学歴社会は、横並びで画一化された大量生産大量消費の時代ニーズにはマッチしていたが、

人口オーナス局面を向かえ、高齢化社会を迎え、国内市場がシュリンクし、

インターネットによって世界の情報が均一化された今においては必ずしも当てはまらない。


日本が独自の『色(価値)』を発揮するため、どんな色(価値)が良い色で、どんな色(価値)はおかしいのか、

価値(モラル)を共有する教育をしていかなければならないと思う。


『巨悪は潜む』


中坊公平氏が弁護士時代に対応した豊田商事事件での一言。

強きものは弱きものを助ける気概と強さを中坊氏から学びたい。


#『野戦の指揮官 中坊公平 NHK「住専」プロジェクト』

 ISBN4-14-080335-5



TVCMで耳にしたエレカシ。新曲をYouTubeをたたいてみた。


『俺たちの明日』 歌詞:宮本浩次 作曲:宮本浩次



   さぁ がんばろうぜ !

   お前は今日もどこかで 不器用にこの日々と きっと闘ってることだろう


   どうだい 最近仕事は忙しいのかい?

   どうだい かみさんは元気か? 子供は大きくなったかい?

   実は昨日 お前とつるんで歩く夢を見たんだ

   昔みたいに お前と歩く夢を


   そういやあの頃は 俺たちの時代を築こう

   なんて話を 何時間でも語り合って飽きなかったな

   そして そんな時間こそ 本当は俺たちの

   あぁ 人生そのものだったな


   時は流れて もう立派な大人さ

   今はそれぞれの 道を行く


   さぁ がんばろうぜ!

   負けるなよ そうさ お前の輝きは いつだってオレの宝物

   でっかく生きようぜ!

   お前は今日もどこかで 不器用にこの日々と きっと闘ってることだろう


   10代 憎しみと愛入り交じった目で 世間を罵り

   20代 悲しみを知って 目を背けたくって 街を彷徨い歩き

   30代 愛する人のための この命だってことに あぁ気付いたな


   季節は過ぎて それぞれの空 お前この頃 何想う?


   さぁ がんばろうぜ!

   負けるなよ そうさ お前の輝きは いつだって オレの宝物

   でっかく生きようぜ!

   お前は今日もどこかで 不器用にこの日々と きっと闘ってることだろう

   …続く


10年前を振り返り、当時抱えていた葛藤や知的欲求、社会で働く不安を懐かしく思い出す。

インターネットや携帯電話の普及が始まり、サッカーワールドカップ初出場、中田英寿のペルージャ移籍、

景気低迷、リストラ、エヴァンゲリオン、神戸のサカキバラセイト、部活、バイト、恋愛、スキー、ゲーム、

初めてのバックパッキング、 粋がってモテようと通った飲み屋。。。懐かしい。


   くだらねぇとつぶやいてー、醒めたつらーして 歩くー

   いつの日か輝くだろう あふれる熱い涙


   いつまでも続くのか 吐き捨てて寝転んだ

   俺もまた輝くだろう 今宵の月のように Ah… Ah


   夕暮れ過ぎて きらめく町の灯りは

   悲しい色に 染まって揺れた

   君がいつかくれた 思い出のかけら集めて


   真夏の夜空 ひとり見上げた


   新しい季節の始まりは 夏の風 町に吹くのさ


   今日もまたどこへ行く 愛を探しに行こう

   いつの日か輝くだろう あふれる熱い涙 Ah… Ah… Oh year


いい歌詞といい歌いっぷりだ、学生時代を想い出す。


自分の経験を通して身についた能力を誇り、礼節をわきまえて相手を尊重する気持ち、価値観。


現代日本教育において、最も重要視すべき事柄であり、親から子へ伝えていかなければならない。


他人を蹴落とすのではなく、自分と向き合い、闘い、そして打ち克つことの繰り返し。


困難に出会ったときにこそ、ヒトはその真価が問われる。


困難に出会ったときこそ、矜持を重ねる絶好の機会と捉えて、逃げず立ち向かい、闘わなければならない。


そうして得た能力は、他人が簡単に真似できるものでもなく、嘘偽りない貴重な経験であり、世の中の真理を知るまたは確認できるだろう。


次の矜持は何だろう。。。愉しみだ。


久しぶりに更新を再開。

今回はバリューチェーンと事業投資と題して、新会社設立のブレーンストーミングをしてみた。

(まずは現状把握、その次にポジショニング)


バリューチェーンとは、内部環境な視点から見れば、以下の各機能を繋ぎ合わせ、価値(お金)が連鎖することである;

 ・物流機能 (デリバリー、在庫機能)

 ・製造機能 (品質管理、生産技術ほか)

 ・マーケティング機能 (ビジネススキームの構築)

 ・販売機能 (取引口座数、確固たる事業領域)

 ・サービス機能 (金融機能、与信機能、保険機能ほか)

 ・R&D機能 (Market-Inな技術の確立、もしくは発掘)


一方、外部環境な視点をマクロ環境とミクロ環境に分類し現状把握をするとすれば、以下の定性項目を定量的に把握することである;

 ・マクロ環境・・・人口統計、社会文化、経済、政治、技術、環境(資源)

 ・ミクロ環境・・・顧客、競合他社ほか


以上の一般知識とオレの知識を複合的に考慮してトレンドを推測するならば、競争優位を確立するために、従来以上に重要性が増す項目として、技術変化(イノベーション)と環境変化が考えられる。


この技術変化(イノベーション)、言い換えれば技術革新は、従来以上に市場のウォンツによる影響が大きくなってきており、且つ政治的影響が薄い領域でもある。言い換えれば、民力の影響が強い領域である。

一方で、環境領域は、昨今においては、社会文化領域のおける民力の影響が強まっている領域であるとはいえ、依然として法律(政治)による影響を強く受けている領域である。


以上の考察条件から、チャンスを最大化するために選択する事業領域として、以下の領域を選択することが最適であると思われる;

 「政治的影響の少ない環境技術領域」


この領域において、「必要不可欠な装置、或いは部品に求められる高機能な競合優位性を持ったKey Material(出来れば消耗材)を開発し、マーケットリーダーに採用され、且つ参入障壁を設定すること」 が理想である。


何故Materialなのか。それは技術がオープン化されにくく、またオープン化されたとしても、経験知と経験則が大部分を占めるため、容易には参入できないからだ。


また、付加価値を最大化するための知恵として、生産技術力が挙げられる(汎用的で安価な材料を購入し、高付加価値製品として加工する)。


具体的なマーケットとしては、利益を最大化させるために、重厚長大もしくは多量に軸足を置き、以下の7領域が良いと思われる(ターゲットアプリケーションと開発すべき材料は秘密);

 ①自動車(二輪車含む)

 ②飛行機

 ③建機

 ④造船

 ⑤風力発電

 ⑥太陽光発電

 ⑦ロボット


以上の7領域のプレイヤーと市場での影響度、ウォンツの聞き取りもしくは提案を行い、材料を開発する。



大変前置きが長くなってしまったが、これらを踏まえて事業投資すべき機能は、Phase毎に次の通りである;


 〔Phase 1 (R&Dマーケティング段階 ~ 先行投資時期、投資対象:ヒト)〕

  ・マーケティング機能

  ・R&D機能


 〔Phase 2 (事業立ち上り段階 ~ 先行投資時期、投資対象:場所とモノ)〕

  ・製造機能


 〔Phase 3 (普及期 ~収穫期 投資対象:場所とモノとヒト)〕

  ・製造機能

  ・物流機能

  ・販売機能

  ・サービス機能


R&D+マーケティング企業は、Headquarter的な役割を担い(親会社)、以上のスキームを構築し、各Phase毎に子会社(機能分担)を設立して、連結事業を行う。事業成功のリターンとして、親会社は、子会社から受取配当金を受領し、利益を得る。リスクヘッジと機能分担、及び先端知識の補填を考慮して、場合によっては、持分方適用範囲での協業も可能としておこう。


さてさて、早速月曜日から少しづつ緩やかに実行に移そう。


沢尻エリカを見るたびに、嫌な青臭さを感じる。

齢20歳にして、いろいろな役を演じ分ける演技力が評価?されているらしいが。

また、強気の態度が受けているらしいが。

齢20歳にしては、いろいろな役を演じ分けるテクニックとしては、この年齢にしては凄いのだろう。

また、若干20歳にして、物事に物怖じしない強気な思考も同年代の共感を受けているのだろう。

しかしこの子に伸び代を全く感じない。変に背伸びしているように映る。

強気と開き直りは違うし、お飾りである外見の変化に合わせることが演技力でもない。

理性をコントロールできない、つまりバランス感覚が悪いのだろう。

ガンを飛ばすなど、わがまま極まりない。そんなことで相手(大人)が怖気づくとでも思っているのだろうか。

それほどの人間力と政治的であり社会的であり経済的ネットワークを有しているのだろうか?

そう、昭和の名だたるフィクサーのように。

加えて、夏目雅子や長澤まさみほど、飛びぬけてかわいくもなく、スタイルもよくない。

外見が恵まれていないため、内面で、つまり演技力や生き方、センス?を評価してもらいたいのだろうが、

良い評価を求めて、つまり答え合わせの芸能をしているように見えて仕方がない。

役を演じ分けることが素晴らしい芸能ではなく、その結果、何を伝えるかが芸能人として一流だと思う。

彼女は、「齢20歳にして役を演じ分ける器用さ」をメディアを通して伝えたいのだろうか?

もしそうだとしたら、とても薄っぺらく、青臭い芸能力だ。

何故ならオレには何のパッションも伝わらないからだ。

20歳ならば、もっと素直で純粋で、青臭い情熱を持っていて、人生の先輩であるその他大勢に対して、

敬意を表して接するべきなのではないのか?

失敗してもいいし、むしろ大いに失敗して周囲から可愛がられるべき年頃ではないのか?

強いオンナを目指すなら、アン・ルイスに弟子入りし、「あぁ無情」や「WOMAN」を歌い、

且つ周囲を巻き込むパワーを身に着けてからだ。悲しみを身ごもって、優しさに育ててからだ。

内面を磨くなら、何度も何度も失敗し、その度毎に落ち込み、更に這い上がる人間力を身につけてみなさい。



WOMAN / アン・ルイス

作詞:石川あゆ子 / 作曲:中村英也


つわものどもが 夢のあとだね

静かな波が打ち寄せている

月の光を瞼に受けて

とてもきれいな 気持ちになる


あの日あなたと踊ったドレス

冬の海へと流しに来た

通り魔みたい あなたの愛が

今この腕を離れてゆく


MY NAME IS WOMAN

悲しみを身ごもって 優しさに育てるの

MY NAME IS WOMAN

女なら耐えられる痛みなのでしょう


砂も地球の かけらなんだと

いつかあなたが 話してたね

そんな言葉を 思い出すたび

皮肉ね心 救われるよ


最近、「サムライ」や「大和魂」など日本らしさを回顧する風潮が随所に見られるようになった。

明治以降の日本は、欧米の技術や習慣を取り入れ、特に文化面ではアメリカナイズ化の傾向が強かった。奇跡の高度経済成長を遂げた日本は、発展途上国から先進国になり、GDPで世界第2になるまでに至るが、現在の日本には閉塞感が漂っているように感じる。例えば、国の借金、年金、公務員問題、格差社会、男女共同参画、外交、自衛隊、、、数えあげれば切がないほど問題が鬱積している。

マーケティング的に言えば、今までの日本は人口ボーナスの恩恵を受けて、あらゆる分野で「2番煎じ」で十分な繁栄が得られた(80年代までがそうだう)。ところが、90年代に入り、バブル経済が崩壊し、人口オーナス局面を迎え、更に今日のグローバル化(世界均一化)をもたらすIT革命が始まった。

オレが思うに、IT革命が世界に与えた最も衝撃(変化)は、コミュニケーションの量とスピードの劇的な向上だと思う。このIT革命が、その時代のマーケティング論(市場原理主義、アメリカ資本主義とも言えるが)と、株主偏重の時価総額経営と相乗効果を発揮した結果、世界中の文化や思想は、かつてないほど均一化し、お金を軸とした格差社会を産んでいるように感じる。もっとも、最新のマーケティング論においては、社会派マーケティングといい、企業活動における最も重要な要素は、「あらゆる観点から、いかに社会に貢献しているか」らしい。

少し余談が長くなってしまったが、今、何故「日本らしさ」を回顧する風潮が多くなったのか?これだけ多様化した文化の下、「自由」を薄く且つ軽く解釈してしまっている現代人に必要なのは、統一された意思、目標、コンセプトだと思う。それには自己を還りみる必要があると思う。自己とは「日本人とは?」ということ。価値観が多様化し、「自由」という言葉が都合よく利用される現代社会だからこそ、日本人のコアコンピタンスが、共存共栄、経済発展に繋がるキーワード、コンセプトだと考える。

では、日本人のコアコンピタンス(日本人らしさ)とは何か?それは、「機微」と「情緒」だと思う。機微とは、広辞苑によれば、

・容易に察せられない微妙な事情や趣き

情緒とは、

・事に触れて起こる様々な微妙な感情。その情緒を起こさせる微妙な雰囲気

とのこと。国家の品格(藤原正彦著)によれば、もし世界中の民族の中で、唯一生き残ってほしい民族は、日本人だということを著名なフランス人が言っていたらしい。オレも欧米各国のビジネスマンと仕事をしたり、海外に滞在した時に感じることは、「日本人」という「枠」に大変助けられたように感じる。それは、「情緒」や「機微」などの「日本人」らしさに対して、海外の人たちは敬意を表しているからだとも感じる。何故なら、彼らが感じることのできない微妙な感情や変化や雰囲気を、「日本人」は確実に持っているからだ。それは、1言えば100理解する阿吽の呼吸、日本人が共通して持つ知識や知恵たる「暗黙知」の深さに通じるのかもしれない。その暗黙知の中に、慈悲や慈愛、判官贔屓、慎ましさや勤労の尊さ、徳を重んじること、真面目であるということ、他人への思いやりなどが含まれているはずだ。それを伝えきれず、表面的に数値化された学歴社会を経て、今まで蔑ろにしてきたツケは、「教育」という面からだけでなく、とても大きな問題を孕んでいると思えてならない。

社会面を観ると、安直に人を殺めたり、ましては家族同士で殺し合い、人が困っていても観てみぬふり。政治面を見れば、資本主義型社会主義の象徴であった自民党独裁体制が、国民の力によって変わりつつある。また、ITバブルで沸いた2000年代前後、新株公開で安易に大金を手に入れたヒルズ族の凋落と、ものづくり名古屋のお殿様、TOYOTA自動車の世界制覇。それに群がる経済界。

行き過ぎた「自由(自分勝手)」と振れすぎた振り子を、日本古来より受け継がれてきた日本人が日本人たる所以や、日本人が日本人たる暗黙知を伝えていくことが、日本を愛する国民の一人として、とても大切だと思う。

そういえば元ブルーハーツのVo.甲本ヒロトが良い表現をしていた;

「幸せを手にいれるんじゃない。幸せを感じることのできる心を手にいれるんじゃ」

日本人として心の琴線に触れる名言だと思う。

※国家の品格 藤原正彦著 ISBN-978-4-10-610141-0

「想像力は知識よりもっと大切だ」


アルベルト・アインシュタインの言葉だ。

知識とは、想像力を働かせてイメージした目標を具現化するためのツールの一つだと思う。そういう意味では、知識はとても大切だ。知識がなければ発想は生まれないと思う。発想とは、ある領域で得た知識や経験と、ほかの領域の共通する事象を紡ぐことだと考える。そういう意味において、知識がなければ発想は生まれないと考える。

ほかの領域の共通する事象に気づくかは本人の観察眼によりけり。この「気づく」という行為が、発想の出発点であり、「気づく」ために、色々な知識を吸収し、様々な経験をして失敗から得られるケーススタディがもたらす「アンテナ」が「気づく」ために必要な素養であると考える。


一日二杯の酒を飲み さかなは特にこだわらず

マイクが来たなら微笑んで 十八番を一つ謳うだけ

妻には涙を見せないで 子供に愚痴を聞かせずに

男の嘆きはほろ酔いで 酒場の隅に置いて行く

目立たぬように はしゃがぬように

似合わぬことは無理をせず

人の心を見つめ続ける 時代おくれの男になりたい

とてもいい詩(うた)だ。社会人駆け出しのころ、とても影響を受けた上司がカラオケで歌って以来、今更ながらじわりじわりと心に響く。

名古屋での営業マン時代に、接待帰りのタクシー運転手から教えてもらった言葉が今でも忘れられない。

学歴や容姿やお金や地位や権力よりも、男としてもっともっと大切なこと、要素とでも表現すればよいのだろうか。それは「四つの気」だそうだ;

・可愛気

・健気

・男気

・色気

今度カラオケに行った時にはオレも歌ってみるか。。

理由あって、少し前からメーカーの生産技術部で働いている。


製造業の3本柱である、Q(Qualigy:品質)、C(Cost:コスト)、D(Delivery:納期)の内、生産技術の責務はC:コストの業務責任を負う部署だ(一般的に、製造業においては、それぞれ、Q:品質管理部、C:生産技術部、D:製造部 の組織を有する)。


業務内容は『コスト』に主観を置いているため、活動の成果物が経営に直結し、社内のあらゆる部署(技術部、品質管理部、製造部、生産管理部)との摺り合せや調整が求められる部署でもある。


ちなみに会計学の一分野である原価計算(コスト)に基いて生産技術の業務を見てみると、次のそれぞれの項目において合理性を追求し、コストダウンを行う部署である;


・直接材料費

  - 素材費

  - 買入部品費


・直接労務費

  - 各製造過程における工程(工賃)


・直接経費

  - 外注加工費

  - 特許権使用料


・製造間接費

  - 消耗品費(軍手、作業服、ウエス、洗剤、洗浄溶剤、油、工具、台車)


・間接労務費

  - 給料、賞与、退職金引当金、健康保険や年金


・間接経費

  - 減価償却費、

  - 保険(主に建物や機械装置など)

  - 修繕費

  - 光熱費(電気やガスなど)



具体的には、


 ・原料、部品の代替品検討による原価低減(直接材料費の低減)


 ・長在品や製品規格外品の処置、検討(仕掛品への転用)


 ・工程削減による原価低減(直接労務費の低減)


 ・初期流動の管理と量産時の管理法の立案


などである。


なお、初期流動とは、新規製品立ち上げ時(L/O、Line Off)に発生する様々な不具合現象が現れるため、特別な管理方法のことを指す。新製品立ち上げ時には、予期しない様々な不具合(ヒューマンエラーも含む)が発生するため、工程の安定している通常の管理方法とは異なる管理をする。


例えば、

 ・全数検査(あるいは抜き取り検査の頻度を上げる)、

 ・工具や副資材の交換時期を早める

 ・製品規格の設定範囲を狭くする(標準偏差(σ:シグマ)の管理)


などである。


なお、統計学における標準偏差(σ)を用いて、製品の品質規格範囲を決定する手法として一般的だ(ある製品の、ある項目は、正規分布に従うもととし、標準偏差の6倍となる確率は、100万分の3.4。シックス・シグマと呼ばれる品質管理手法もあるものの、標準偏差の整数値は、その製品の特性によって異なる値を設定し、社内規格として運用することが一般的だ)。


営業時代と比べて情報の量とスピードは格段に少なくまた遅いが、一方で製造業の奥深さを感じる貴重な経験だ。この経験を糧として、つぎつぎに新しい事業を創造していきたいと思う。


※原価計算 岡本清著 国元書房 ISBN4-7658-1007-0 C2034 P7000E