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法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

役に立つ裁判例の紹介、法律の本の書評です。弁護士経験32年。第二東京弁護士会所属21770

荒天と滞船料控除の事実たる慣習

 

 

              売買代金等請求事件

【事件番号】      東京地方裁判所判決/昭和40年(ワ)第3655号

【判決日付】      昭和43年7月13日

【判示事項】      1、荒天と滞船料控除の事実たる慣習

             2、債務者の責に帰すべからざる事由による滞船と滞船料支払義務

【参照条文】      民法92

【掲載誌】        判例タイムズ227号193頁

【評釈論文】      別冊ジュリスト34号14頁

             別冊ジュリスト42号226頁

             別冊ジュリスト55号220頁

             別冊ジュリスト121号164頁

 

 

民法

(任意規定と異なる慣習)

第九十二条 法令中の公の秩序に関しない規定と異なる慣習がある場合において、法律行為の当事者がその慣習による意思を有しているものと認められるときは、その慣習に従う。

 

 

       判 決 理 由

 

 被告は、滞船料算定の基礎となる碇泊日数は荒天による荷役不能の場合、その期間を控除するのが事実たる商慣習であり、伏木港において滞船期間中昭和三六年一〇月二〇日、同二二日、同二五日および同三〇日の四日間が荒天のため荷役不能であつたと主張する。〈証拠〉をそう合すれば、滞船料の計算については許容碇泊期間内の荒天による荷役不能の期間は滞船料の計算から控除されるが、許容碇泊期間を経過したのちは荒天のための荷役不能期間は控除しないのが事実たる商慣習であることが認められる。

 滞船料の約定は、許容碇泊期間内に荷揚げ(または荷積み)をすることを遅滞したことに対する一種の債務不履行に基づく損害賠償額の予定であると解するのが相当であるから、被告の責に帰しえない碇泊日数は滞船料の計算から控除すベきであり、〈証拠〉をそう合すれば、新潟港渡し木材の荷揚げに際し、多数の水上に浮上しないいわゆる沈木を生じたため、昭和三六年一一月七日は一日中および同八日は午前中は掃海のため荷揚げができなかつたこと、同八日の午後は北朝鮮からの帰還船が入港したため荷揚げができなかつたことが認められ、右沈木および帰還船入港を原因とする荷揚げ不能期間は被告の責に帰しえない事由によるものであるというべきであるから、右期間を同港における碇泊日数から控除して滞船料を計算すべきである。(荒木大任武田平次郎 上村多平)

窃取された自動車による事故につきその所有者が自動車損害賠償保障法3条による運行供用者責任を負わないとされた事例

 

 

              損害賠償請求事件

【事件番号】      最高裁判所第1小法廷判決/昭和47年(オ)第268号

【判決日付】      昭和48年12月20日

【判示事項】      1、窃取された自動車による事故につきその所有者が自動車損害賠償保障法3条による運行供用者責任を負わないとされた事例

             2、自動車のドアに鍵をかけずエンジンキーを差し込んだままでした駐車とこれを窃取した者が惹起した事故による損害との間に相当因果関係がない場合

【判決要旨】      1、タクシー会社からその所有の自動車を窃取した者が事故を起した場合において、同社が、右自動車のドアに鍵をかけず、エンジンキーを差し込んだまま、これを自己の駐車場の道路に近い入口付近に長時間駐車させていた事情があつても、窃取した者が、同社と雇傭関係等の人的関係を有せず、タクシー営業をしたうえで乗り捨てようとの意図のもとに右自動車を窃取したものであり、窃取後約2時間タクシー営業をしたのちに事故を起した等判示の事実関係があるときは、右タクシー会社は、自動車損害賠償保障法3条による運行供用者としての責任を負わないものと解すべきである。

             2、自動車の所有者が、ドアに鍵をかけず、エンジンキーを差し込んだまま、駐車場に自動車を駐車させても、右駐車場が客観的に第三者の自由な立入りを禁止する構造、管理状況にあると認めうるときには、この駐車と右自動車を窃取した者が惹起した交通事故による損害との間には、相当因果関係があると認めることはできない。

【参照条文】      自動車損害賠償保障法

             民法709

             民法719-1

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集27巻11号1611頁

 

 

自動車損害賠償保障法

(自動車損害賠償責任)

第三条 自己のために自動車を運行の用に供する者は、その運行によつて他人の生命又は身体を害したときは、これによつて生じた損害を賠償する責に任ずる。ただし、自己及び運転者が自動車の運行に関し注意を怠らなかつたこと、被害者又は運転者以外の第三者に故意又は過失があつたこと並びに自動車に構造上の欠陥又は機能の障害がなかつたことを証明したときは、この限りでない。

 

 

民法

(不法行為による損害賠償)

第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

 

(共同不法行為者の責任)

第七百十九条 数人が共同の不法行為によって他人に損害を加えたときは、各自が連帯してその損害を賠償する責任を負う。共同行為者のうちいずれの者がその損害を加えたかを知ることができないときも、同様とする。

2 行為者を教唆した者及び幇ほう助した者は、共同行為者とみなして、前項の規定を適用する。

一定の地域の代表として環境権に基づき火力発電所の操業の差止め等を請求する訴えを提起した者に原告適格がないとされた事例

 

 

火力発電所建設差止め請求事件

【事件番号】      最高裁判所第2小法廷判決/昭和56年(オ)第673号

【判決日付】      昭和60年12月20日

【判示事項】      一定の地域の代表として環境権に基づき火力発電所の操業の差止め等を請求する訴えを提起した者に原告適格がないとされた事例

【判決要旨】      一定の地域の代表と主張して、環境権に基づき火力発電所の操業の差止め等を請求する訴訟を提起・追行している者は、当該地域の住民からの授権により訴訟追行権を取得するなど任意的訴訟担当の要件を具備していない以上、当該訴訟につき原告適格を有しない。

【参照条文】      民事訴訟法45

【掲載誌】        最高裁判所裁判集民事146号339頁

             判例タイムズ586号64頁

             金融・商事判例739号43頁

             判例時報1181号77頁

 

 

任意的訴訟担当

訴訟担当には,法律の規定に基づく法定訴訟担当と,権利義務の帰属主体の授権を要する任意的訴訟担当とがある。任意的訴訟担当は,法律が明文で許容する場合(民事訴訟法30条の選定当事者,手形法18条の取立委任裏書)以外にどこまで許容してよいかは議論がある。…

死者の身分関係が訴訟物となる場合(人事訴訟手続法2条3項),第三者が本来の権利義務の帰属主体とは別の独自の利益を持つ場合(債権者代位訴訟,債権の取立訴訟など),訴訟関係で簡略にする場合(選定当事者等)などに訴訟担当が用いられる。 

 

 

民事訴訟法

(口頭弁論を経ない訴えの却下)

第百四十条 訴えが不適法でその不備を補正することができないときは、裁判所は、口頭弁論を経ないで、判決で、訴えを却下することができる。

 

被控訴人の製造販売する製品(椅子)の形態が,控訴人らの製造する椅子の形態的特徴に類似しており,控訴人らの著作権を侵害し,不正競争行為等にも該当するとして,侵害の差止め等を求めた事案

 

知的財産高等裁判所判決/平成26年(ネ)第10063号

平成27年4月14日

著作権侵害行為差止等請求控訴事件

TRIPP TRAPP事件

【判示事項】    被控訴人の製造販売する製品(椅子)の形態が,控訴人らの製造する椅子の形態的特徴に類似しており,控訴人らの著作権を侵害し,不正競争行為等にも該当するとして,侵害の差止め等を求めた事案で,本判決は,控訴人製品の著作物性を認めたものの,類似性を否定し,不正競争防止法違反の主張についても,不競法2条1項1号,2号の「商品等表示」該当性を認めたものの,類似性を否定し,控訴を棄却した。

【参照条文】    著作権法2-1

          著作権法2-2

          著作権法10-1

【掲載誌】     判例時報2267号91頁

 

 

応用美術

応用美術とは美術を日用品や行事などへ応用することを指し、この過程をデザインという。ファインアートが見るものに知的興奮や理論的な感覚を与えるのに対し、応用美術ではデザインを組み入れた、例えばコップ、雑誌、装飾的な公園のベンチなど実用本位の物体への創作的発想である。装飾美術との間にかなりの重複があるものの、それらは別個の概念とされる。

 

 

1 事案の概要
 本件は,控訴人(原告)らが,被控訴人(被告)に対し,被控訴人の製造,販売する幼児用椅子(以下「被控訴人製品」という。)の形態が,控訴人らの製造等する「TRIPP TRAPP」との名称の幼児用椅子(以下「控訴人製品」という。)の形態的特徴に類似しており,被控訴人が被控訴人製品を製造等する行為は,①著作権及び著作権についての独占的利用権を侵害するとともに,②不正競争防止法(以下「不競法」という。)2条1項1号又は2号の「不正競争」に該当し,仮に①②の主張が認められないとしても,少なくとも,③控訴人らの信用等を侵害するものとして民法709条の一般不法行為が成立するとして,被控訴人製品の製造等の差止め及び廃棄,損害賠償請求,並びに謝罪広告の掲載を求めた事案で,著作物性の有無が主たる争点になった。

 

 

著作権法

(定義)

第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

一 著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。

二 著作者 著作物を創作する者をいう。

三 実演 著作物を、演劇的に演じ、舞い、演奏し、歌い、口演し、朗詠し、又はその他の方法により演ずること(これらに類する行為で、著作物を演じないが芸能的な性質を有するものを含む。)をいう。

四 実演家 俳優、舞踊家、演奏家、歌手その他実演を行う者及び実演を指揮し、又は演出する者をいう。

五 レコード 蓄音機用音盤、録音テープその他の物に音を固定したもの(音を専ら影像とともに再生することを目的とするものを除く。)をいう。

六 レコード製作者 レコードに固定されている音を最初に固定した者をいう。

七 商業用レコード 市販の目的をもつて製作されるレコードの複製物をいう。

七の二 公衆送信 公衆によつて直接受信されることを目的として無線通信又は有線電気通信の送信(電気通信設備で、その一の部分の設置の場所が他の部分の設置の場所と同一の構内(その構内が二以上の者の占有に属している場合には、同一の者の占有に属する区域内)にあるものによる送信(プログラムの著作物の送信を除く。)を除く。)を行うことをいう。

八 放送 公衆送信のうち、公衆によつて同一の内容の送信が同時に受信されることを目的として行う無線通信の送信をいう。

九 放送事業者 放送を業として行う者をいう。

九の二 有線放送 公衆送信のうち、公衆によつて同一の内容の送信が同時に受信されることを目的として行う有線電気通信の送信をいう。

九の三 有線放送事業者 有線放送を業として行う者をいう。

九の四 自動公衆送信 公衆送信のうち、公衆からの求めに応じ自動的に行うもの(放送又は有線放送に該当するものを除く。)をいう。

九の五 送信可能化 次のいずれかに掲げる行為により自動公衆送信し得るようにすることをいう。

イ 公衆の用に供されている電気通信回線に接続している自動公衆送信装置(公衆の用に供する電気通信回線に接続することにより、その記録媒体のうち自動公衆送信の用に供する部分(以下この号において「公衆送信用記録媒体」という。)に記録され、又は当該装置に入力される情報を自動公衆送信する機能を有する装置をいう。以下同じ。)の公衆送信用記録媒体に情報を記録し、情報が記録された記録媒体を当該自動公衆送信装置の公衆送信用記録媒体として加え、若しくは情報が記録された記録媒体を当該自動公衆送信装置の公衆送信用記録媒体に変換し、又は当該自動公衆送信装置に情報を入力すること。

ロ その公衆送信用記録媒体に情報が記録され、又は当該自動公衆送信装置に情報が入力されている自動公衆送信装置について、公衆の用に供されている電気通信回線への接続(配線、自動公衆送信装置の始動、送受信用プログラムの起動その他の一連の行為により行われる場合には、当該一連の行為のうち最後のものをいう。)を行うこと。

九の六 特定入力型自動公衆送信 放送を受信して同時に、公衆の用に供されている電気通信回線に接続している自動公衆送信装置に情報を入力することにより行う自動公衆送信(当該自動公衆送信のために行う送信可能化を含む。)をいう。

九の七 放送同時配信等 放送番組又は有線放送番組の自動公衆送信(当該自動公衆送信のために行う送信可能化を含む。以下この号において同じ。)のうち、次のイからハまでに掲げる要件を備えるもの(著作権者、出版権者若しくは著作隣接権者(以下「著作権者等」という。)の利益を不当に害するおそれがあるもの又は広く国民が容易に視聴することが困難なものとして文化庁長官が総務大臣と協議して定めるもの及び特定入力型自動公衆送信を除く。)をいう。

イ 放送番組の放送又は有線放送番組の有線放送が行われた日から一週間以内(当該放送番組又は有線放送番組が同一の名称の下に一定の間隔で連続して放送され、又は有線放送されるものであつてその間隔が一週間を超えるものである場合には、一月以内でその間隔に応じて文化庁長官が定める期間内)に行われるもの(当該放送又は有線放送が行われるより前に行われるものを除く。)であること。

ロ 放送番組又は有線放送番組の内容を変更しないで行われるもの(著作権者等から当該自動公衆送信に係る許諾が得られていない部分を表示しないことその他のやむを得ない事情により変更されたものを除く。)であること。

ハ 当該自動公衆送信を受信して行う放送番組又は有線放送番組のデジタル方式の複製を防止し、又は抑止するための措置として文部科学省令で定めるものが講じられているものであること。

九の八 放送同時配信等事業者 人的関係又は資本関係において文化庁長官が定める密接な関係(以下単に「密接な関係」という。)を有する放送事業者又は有線放送事業者から放送番組又は有線放送番組の供給を受けて放送同時配信等を業として行う事業者をいう。

十 映画製作者 映画の著作物の製作に発意と責任を有する者をいう。

十の二 プログラム 電子計算機を機能させて一の結果を得ることができるようにこれに対する指令を組み合わせたものとして表現したものをいう。

十の三 データベース 論文、数値、図形その他の情報の集合物であつて、それらの情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したものをいう。

十一 二次的著作物 著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案することにより創作した著作物をいう。

十二 共同著作物 二人以上の者が共同して創作した著作物であつて、その各人の寄与を分離して個別的に利用することができないものをいう。

十三 録音 音を物に固定し、又はその固定物を増製することをいう。

十四 録画 影像を連続して物に固定し、又はその固定物を増製することをいう。

十五 複製 印刷、写真、複写、録音、録画その他の方法により有形的に再製することをいい、次に掲げるものについては、それぞれ次に掲げる行為を含むものとする。

イ 脚本その他これに類する演劇用の著作物 当該著作物の上演、放送又は有線放送を録音し、又は録画すること。

ロ 建築の著作物 建築に関する図面に従つて建築物を完成すること。

十六 上演 演奏(歌唱を含む。以下同じ。)以外の方法により著作物を演ずることをいう。

十七 上映 著作物(公衆送信されるものを除く。)を映写幕その他の物に映写することをいい、これに伴つて映画の著作物において固定されている音を再生することを含むものとする。

十八 口述 朗読その他の方法により著作物を口頭で伝達すること(実演に該当するものを除く。)をいう。

十九 頒布 有償であるか又は無償であるかを問わず、複製物を公衆に譲渡し、又は貸与することをいい、映画の著作物又は映画の著作物において複製されている著作物にあつては、これらの著作物を公衆に提示することを目的として当該映画の著作物の複製物を譲渡し、又は貸与することを含むものとする。

二十 技術的保護手段 電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によつて認識することができない方法(次号及び第二十二号において「電磁的方法」という。)により、第十七条第一項に規定する著作者人格権若しくは著作権、出版権又は第八十九条第一項に規定する実演家人格権若しくは同条第六項に規定する著作隣接権(以下この号、第三十条第一項第二号、第百十三条第七項並びに第百二十条の二第一号及び第四号において「著作権等」という。)を侵害する行為の防止又は抑止(著作権等を侵害する行為の結果に著しい障害を生じさせることによる当該行為の抑止をいう。第三十条第一項第二号において同じ。)をする手段(著作権等を有する者の意思に基づくことなく用いられているものを除く。)であつて、著作物、実演、レコード、放送又は有線放送(以下「著作物等」という。)の利用(著作者又は実演家の同意を得ないで行つたとしたならば著作者人格権又は実演家人格権の侵害となるべき行為を含む。)に際し、これに用いられる機器が特定の反応をする信号を記録媒体に記録し、若しくは送信する方式又は当該機器が特定の変換を必要とするよう著作物、実演、レコード若しくは放送若しくは有線放送に係る音若しくは影像を変換して記録媒体に記録し、若しくは送信する方式によるものをいう。

二十一 技術的利用制限手段 電磁的方法により、著作物等の視聴(プログラムの著作物にあつては、当該著作物を電子計算機において実行する行為を含む。以下この号及び第百十三条第六項において同じ。)を制限する手段(著作権者等の意思に基づくことなく用いられているものを除く。)であつて、著作物等の視聴に際し、これに用いられる機器が特定の反応をする信号を記録媒体に記録し、若しくは送信する方式又は当該機器が特定の変換を必要とするよう著作物、実演、レコード若しくは放送若しくは有線放送に係る音若しくは影像を変換して記録媒体に記録し、若しくは送信する方式によるものをいう。

二十二 権利管理情報 第十七条第一項に規定する著作者人格権若しくは著作権、出版権又は第八十九条第一項から第四項までの権利(以下この号において「著作権等」という。)に関する情報であつて、イからハまでのいずれかに該当するもののうち、電磁的方法により著作物、実演、レコード又は放送若しくは有線放送に係る音若しくは影像とともに記録媒体に記録され、又は送信されるもの(著作物等の利用状況の把握、著作物等の利用の許諾に係る事務処理その他の著作権等の管理(電子計算機によるものに限る。)に用いられていないものを除く。)をいう。

イ 著作物等、著作権等を有する者その他政令で定める事項を特定する情報

ロ 著作物等の利用を許諾する場合の利用方法及び条件に関する情報

ハ 他の情報と照合することによりイ又はロに掲げる事項を特定することができることとなる情報

二十三 著作権等管理事業者 著作権等管理事業法(平成十二年法律第百三十一号)第二条第三項に規定する著作権等管理事業者をいう。

二十四 国内 この法律の施行地をいう。

二十五 国外 この法律の施行地外の地域をいう。

2 この法律にいう「美術の著作物」には、美術工芸品を含むものとする。

3 この法律にいう「映画の著作物」には、映画の効果に類似する視覚的又は視聴覚的効果を生じさせる方法で表現され、かつ、物に固定されている著作物を含むものとする。

4 この法律にいう「写真の著作物」には、写真の製作方法に類似する方法を用いて表現される著作物を含むものとする。

5 この法律にいう「公衆」には、特定かつ多数の者を含むものとする。

6 この法律にいう「法人」には、法人格を有しない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものを含むものとする。

7 この法律において、「上演」、「演奏」又は「口述」には、著作物の上演、演奏又は口述で録音され、又は録画されたものを再生すること(公衆送信又は上映に該当するものを除く。)及び著作物の上演、演奏又は口述を電気通信設備を用いて伝達すること(公衆送信に該当するものを除く。)を含むものとする。

8 この法律にいう「貸与」には、いずれの名義又は方法をもつてするかを問わず、これと同様の使用の権原を取得させる行為を含むものとする。

9 この法律において、第一項第七号の二、第八号、第九号の二、第九号の四、第九号の五、第九号の七若しくは第十三号から第十九号まで又は前二項に掲げる用語については、それぞれこれらを動詞の語幹として用いる場合を含むものとする。

 

(著作物の例示)

第十条 この法律にいう著作物を例示すると、おおむね次のとおりである。

一 小説、脚本、論文、講演その他の言語の著作物

二 音楽の著作物

三 舞踊又は無言劇の著作物

四 絵画、版画、彫刻その他の美術の著作物

五 建築の著作物

六 地図又は学術的な性質を有する図面、図表、模型その他の図形の著作物

七 映画の著作物

八 写真の著作物

九 プログラムの著作物

2 事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道は、前項第一号に掲げる著作物に該当しない。

3 第一項第九号に掲げる著作物に対するこの法律による保護は、その著作物を作成するために用いるプログラム言語、規約及び解法に及ばない。この場合において、これらの用語の意義は、次の各号に定めるところによる。

一 プログラム言語 プログラムを表現する手段としての文字その他の記号及びその体系をいう。

二 規約 特定のプログラムにおける前号のプログラム言語の用法についての特別の約束をいう。

三 解法 プログラムにおける電子計算機に対する指令の組合せの方法をいう。

 

『世界と日本経済大予測2024-25』 2023/11/2

渡邉 哲也 (著)

 

単行本(ソフトカバー)

¥1,485

 

株価4万円台のカウントダウン!絶対に見逃せない半導体、生成AI、EVの大潮流を徹底解説。

 

この1冊で緊迫する世界情勢の「裏側」と日本経済の行方がまるわかり!YouTubeでも「当たる」と評判の人気経済評論家が、2024年の2大トピックス(米大統領選&台湾総統選)に加えて、日本企業の未来を読み解くうえで欠かせないマグニフィセント・セブン(半導体、生成AI、EV7銘柄)の潮流、インドの躍進を大解説。半導体戦争を投資に活かすには? 米中対立、中東リスク、トヨタ&パナソニックの動きが株価にどう影響を与えるのか?「ビジネス、投資に効くリスク→チャンス40」「世界がよくわかる映画5作品」も収録。

 

 

コメント

この本については、若干の異論もあるが、おおむね慶弔すべき意見が多い。

 

 

<本書の内容>

第1章 日本の未来が絶対に明るい理由――世界を見通す8つのキーワード

第2章  収益構造の変化と世界に広がる規制の網――グローバルビジネスの栄枯盛衰 

第3章  「詰んだ」中国の地位を奪うインドーー日米がつき合うべき相手はどちらか?

第4章 日本経済に追い風が吹いている――半導体、インバウンド、DX化

第5章 第5章 敵は国内にあり?――2024-25 日本経済再始動

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著者について

〈著者について〉

渡邉哲也(わたなべ・てつや)

作家・経済評論家。1969年生まれ。 日本大学法学部経営法 学科卒業。貿易会社に勤務した後、独立。複数の企業運営など に携わる。2009年、『本当にヤバイ!欧州経済』(彩図社)を 出版、欧州危機を警告しベストセラーになる。内外の経済・政治 情勢のリサーチや分析に定評があり、さまざまな政策立案の支 援から、雑誌の企画・監修まで幅広く活動を行なっている。主な 著書に、『世界と日本経済大予測』シリーズ(PHP研究所)、 『「米中関係」が決める5年後の日本経済』(PHPビジネス新書) のほか、『「中国大崩壊」入門』『2030年「シン・世界」大全』 (以上、徳間書店)など多数。

登録情報

出版社 ‏ : ‎ PHP研究所 (2023/11/2)

発売日 ‏ : ‎ 2023/11/2

言語 ‏ : ‎ 日本語

単行本(ソフトカバー) ‏ : ‎ 208ページ

第22章 消費者の後見等を理由とする契約解除条項の無効(8条の3)

居住用建物の賃貸借契約など一般に利用されている契約書の中には、消費者が成年後見・補佐・補助等の審判を受けたことを契約解除事由と定めているものが少なくありません。

しかしながら、成年後見制度の理念からすると、単に消費者が成年後見等の審判を受けたことの一事をもって事業者が契約を解除できるものとするのは成年後見制度の趣旨に反し不当な条項です。

 

そこで、改正法は、事業者に対し、消費者が後見、保佐、補助開始の審判を受けたことのみを理由とする解除権を付与する条項を無効とするものとしました(改正法8条の3)。

 

例:「賃借人(消費者)が成年被後見人になった場合、直ちに、賃貸人(事業者)は契約を解除できる」といった契約条項

なお、上記以外の類型の「事業者への解除権付与条項」の法的効力の存否は、今までどおり消費者契約法10条によって判断されます。

 

なお、『消費者法判例百選』(有斐閣、令和2年)46事件の解説も参照。

 

請負契約の目的物の瑕疵修補に代る損害賠償請求と損害額算定の基準時

 

 

              請負代金請求事件

【事件番号】      最高裁判所第2小法廷判決/昭和33年(オ)第1046号

【判決日付】      昭和36年7月7日

【判示事項】      請負契約の目的物の瑕疵修補に代る損害賠償請求と損害額算定の基準時

【判決要旨】      請負契約における仕事の目的物の瑕疵につき、請負人に修補を請求したがこれに応じないので、修補に代る損害の賠償を請求する場合においては、右修補請求の時を基準として損害の額を算定するのが相当である。

【参照条文】      民法634

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集15巻7号1800頁

【評釈論文】      法曹時報13巻9号90頁

             民商法雑誌46巻2号104頁

 

 

民法

(注文者が受ける利益の割合に応じた報酬)

第六百三十四条 次に掲げる場合において、請負人が既にした仕事の結果のうち可分な部分の給付によって注文者が利益を受けるときは、その部分を仕事の完成とみなす。この場合において、請負人は、注文者が受ける利益の割合に応じて報酬を請求することができる。

一 注文者の責めに帰することができない事由によって仕事を完成することができなくなったとき。

二 請負が仕事の完成前に解除されたとき。

 

 

       主   文

 

 本件上告を棄却する。

 上告費用は上告人の負担とする。

 

       理   由

 

 上告代理人松村勘次の上告理由第一点について。

 記録によれば、昭和三三年六月二日の原審最終口頭弁論期日において、附帯控訴代理人が附帯控訴状に基き本件附帯控訴の趣旨を陳述したのに対し、附帯被控訴人たる上告人の代理人において、何ら異議を止めることなく、附帯控訴棄却の判決を求める旨申立て、そのまま弁論終結に至つたことが明らかである。

 然りとすれば、仮りに、右附帯控訴状が当時未だ提出、送達されていなかつたこと所論のとおりであるとしても、上告人が当審においてこれを原判決に対する不服の理由とすることは、民訴一四一条により許されないものと解するのが相当であつて(論旨中違憲をいう部分は、前提を欠く。)、論旨は採用し得ない。

 同第二点について。

 原判決挙示の証拠により原判示事実を認定したことにつき何ら違法の点は認められない。所論は、原審の適法な証拠の取捨判断、事実の認定を非難するに帰するから、採用し難い。

 上告人の上告理由について。

 請負契約における仕事の目的の物瑕疵につき、請負人に対し修補を請求したがこれに応じないので、修補に代る損害の賠償を請求する場合においては、右修補請求の時を基準として損害の額を算定するのが相当である。

 されば、これと同旨にいでた原審の判断は相当であつて、論旨は理由がない。

 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

     最高裁判所第二小法廷

債権を目的とする質権の設定者が当該債権に基づきその債権者に対して破産の申立てをすることの可否

 

最高裁判所第2小法廷決定/平成10年(許)第8号

平成11年4月16日

『平成11年重要判例解説』民法事件

破産申立却下決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件

【判示事項】    債権を目的とする質権の設定者が当該債権に基づきその債権者に対して破産の申立てをすることの可否

【判決要旨】    債権を目的とする質権の設定者は、質権者の同意があるなどの特段の事情のない限り、当該債権に基づきその債務者に対して破産の申立てをすることはできない。

【参照条文】    民法367

          破産法132

【掲載誌】     最高裁判所民事判例集53巻4号740頁

 

 

民法

(質権者による債権の取立て等)

第三百六十六条 質権者は、質権の目的である債権を直接に取り立てることができる。

2 債権の目的物が金銭であるときは、質権者は、自己の債権額に対応する部分に限り、これを取り立てることができる。

3 前項の債権の弁済期が質権者の債権の弁済期前に到来したときは、質権者は、第三債務者にその弁済をすべき金額を供託させることができる。この場合において、質権は、その供託金について存在する。

4 債権の目的物が金銭でないときは、質権者は、弁済として受けた物について質権を有する。

 

 

破産法

(開始後の法律行為の効力)

第四十七条 破産者が破産手続開始後に破産財団に属する財産に関してした法律行為は、破産手続の関係においては、その効力を主張することができない。

2 破産者が破産手続開始の日にした法律行為は、破産手続開始後にしたものと推定する。

 

 

       主   文

 

 本件抗告を棄却する。

 抗告費用は抗告人の負担とする。    

 

       理   由

 

 抗告代理人鈴木隆、同吉田雄策の抗告理由について

 <要旨>債権が質権の目的とされた場合において、質権設定者は、質権者の同意があるなどの特段の事情のない限り、当該債権に基づき当該債権の債務者に対して破産の申立てをすることはできないものと解するのが相当である。けだし、質権の目的とされた債権については、原則として、質権設定者はこれを取り立てることができず、質権者が専ら取立権を有すると解されるところ(民法367条参照)、当該債権の債務者の破産は、質権者に対し、破産手続による以外当該債権の取立てができなくなるという制約を負わせ(破産法16条参照)、また、本件のように当該債権の債務者が株式会社である場合には、会社の解散事由となって(商法404条1号参照)、質権者は破産手続による配当によって満足を受けられなかった残額については通常その履行を求め

ることができなくなるという事態をもたらすなど、質権者の取立権の行使に重大な影響を及ぼすものであるからである。これと同旨をいう原審の判断は、正当として是認することができる。論旨は採用することができない。

 よって、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。

戦争犯罪人につき、その拘束の根拠である平和条約第11条並びに「平和条約第11条による刑の執行及び赦免等に関する法律が違憲であるとの主張を前提としてなす人身保護法によるその釈放請求の当否。

 

 

              人身保護法による釈放請求事件

【事件番号】      最高裁判所大法廷決定/昭和28年(ク)第55号

【判決日付】      昭和29年4月26日

【判示事項】      戦争犯罪人につき、その拘束の根拠である平和条約第11条並びに「平和条約第11条による刑の執行及び赦免等に関する法律が違憲であるとの主張を前提としてなす人身保護法によるその釈放請求の当否。

【判決要旨】      平和条約第11条並びに「平和条約第11条による刑の執行及び赦免等に関する法律に基いて拘束されている戦争犯罪人につき、右条約及び法律が違憲であるとの主張を前提として、人身保護法によりその釈放を請求することは許されない。

             (少数意見がある)

【参照条文】      平和条約11

             昭和27年法律第103号5

             昭和27年法律第103号6

             人身保護法1

             人身保護法2

             人身保護法11

             人身保護法規則

             憲法31

             憲法9

             憲法97

             憲法98

             憲法99

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集8巻4号848頁

 

 

憲法

第九十七条 この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。

 

第九十八条 この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。

② 日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。

 

第九十九条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

 

 

平和条約

平和条約第11条には、日本は戦犯裁判を受諾して其の刑を執行し、戦犯の赦免、減刑及び仮出所については、日本の勧告に基いて、BC級については、其の刑を言渡した国々の決定、A級については、東京裁判に代表判事を送った国の過半数の決定によるということになっている。

 

 

人身保護法

第二条 法律上正当な手続によらないで、身体の自由を拘束されている者は、この法律の定めるところにより、その救済を請求することができる。

② 何人も被拘束者のために、前項の請求をすることができる。

 

第十一条 準備調査の結果、請求の理由のないことが明白なときは、裁判所は審問手続を経ずに、決定をもつて請求を棄却する。

② 前項の決定をなす場合には、裁判所は、さきになした前条の処分を取消し、且つ、被拘束者に出頭を命じ、これを拘束者に引渡す。

 

 

人身保護法規則

(請求の要件)

 

第四条 法第二条の請求は、拘束又は拘束に関する裁判若しくは処分がその権限なしにされ又は法令の定める方式若しくは手続に著しく違反していることが顕著である場合に限り、これをすることができる。但し、他に救済の目的を達するのに適当な方法があるときは、その方法によつて相当の期間内に救済の目的が達せられないことが明白でなければ、これをすることができない。

 

 

 

一定の住民を国民健康保険に強制加入させ保険料を町民税の賦課等級に応じて納付させることにした町条例の憲法適否

 

 

滞納処分無効確認請求事件

【事件番号】      最高裁判所大法廷判決/昭和30年(オ)第478号

【判決日付】      昭和33年2月12日

【判示事項】      一定の住民を国民健康保険に強制加入させ保険料を町民税の賦課等級に応じて納付させることにした町条例の憲法適否

【判決要旨】      一定の住民を国民健康保険に強制加入させ保険料は世帯主の町民税賦課等級に応じて納付させることにした町条例は、憲法第19条に関係なく、憲法上の自由権および憲法第29条第1項所定の財産権を侵害するものとはいえない。

【参照条文】      国民健康保険法8の13

             国民健康保険法8の14

             国民健康保険法8の15

             小城町国民健康保険条例5

             小城町国民健康保険条例32

             憲法19

             憲法29

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集12巻2号190頁

 

 

憲法

第十九条 思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。

 

第二十九条 財産権は、これを侵してはならない。

② 財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める。

③ 私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。

 

 

国民健康保険法

(被保険者)

第五条 都道府県の区域内に住所を有する者は、当該都道府県が当該都道府県内の市町村とともに行う国民健康保険の被保険者とする。

 

(資格喪失の時期)

第八条 都道府県等が行う国民健康保険の被保険者は、都道府県の区域内に住所を有しなくなつた日の翌日又は第六条各号(第九号及び第十号を除く。)のいずれかに該当するに至つた日の翌日から、その資格を喪失する。ただし、都道府県の区域内に住所を有しなくなつた日に他の都道府県の区域内に住所を有するに至つたときは、その日から、その資格を喪失する。

2 都道府県等が行う国民健康保険の被保険者は、第六条第九号又は第十号に該当するに至つた日から、その資格を喪失する。