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法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

役に立つ裁判例の紹介、法律の本の書評です。弁護士経験32年。第二東京弁護士会所属21770

被用者が自己所有のダンプカーを私用に運転し他人を死亡させた場合に使用者に自動車損害賠償法3条の運行供用者責任が肯定された事例

 

 

損害賠償請求事件

【事件番号】      最高裁判所第3小法廷判決/昭和45年(オ)第759号

【判決日付】      昭和46年4月6日

【判示事項】      被用者が自己所有のダンプカーを私用に運転し他人を死亡させた場合に使用者に自動車損害賠償法3条の運行供用者責任が肯定された事例

【判決要旨】      (省略)

【参照条文】      自動車損害賠償保障法

【掲載誌】        最高裁判所裁判集民事102号401頁

             判例時報630号62頁

【評釈論文】      別冊ジュリスト48号16頁

 

自動車損害賠償保障法

(自動車損害賠償責任)

第三条 自己のために自動車を運行の用に供する者は、その運行によつて他人の生命又は身体を害したときは、これによつて生じた損害を賠償する責に任ずる。ただし、自己及び運転者が自動車の運行に関し注意を怠らなかつたこと、被害者又は運転者以外の第三者に故意又は過失があつたこと並びに自動車に構造上の欠陥又は機能の障害がなかつたことを証明したときは、この限りでない。

 

 

       主   文

 

 本件上告を棄却する。

 上告費用は上告人の負担とする。

 

       理   由

 

 上告代理人野口昌一郎の上告理由第一点および第二点について。

 所論は、上告人と訴外(第一審被告)D(以下、Dという。)との間の契約は、雇傭ではなく請負であり、Dが本件ダンプカー(以下、ダンプカーという。)を運転し砂利採取の作業に従事中でも、上告人は自動車損害賠償保障法三条にいう「自己のために自動車を運行の用に供する者」に該当しないものというべく、かりに、右契約が雇傭であり、したがつて、上告人が運行供用者になるとしても、本件事故は、Dがダンプカーを休日に私用のため砂利採取場の構外で運転中発生したものであるから、上告人は同条の責任を負わない旨主張する。

 よつて按ずるに、Dは昭和四二年五月八日頃砂利採取の作業に従事するため上告人に雇われ、稼働していたものである旨の原審の認定判断は、原判決挙示の証拠により首肯することができ、その判断の過程に所論の違法はない。

 ところで、原判決の確定したところによれば、上告人は、E産業、F工業株式会社等の名称で、従業員相当数を雇い入れ、砂利の採取販売を業とするものであり、Dは、前記日時頃上告人に雇われ、自己所有のダンプカーを上告人の砂利採取場構内に持ち込み、これを運転して砂利運搬の作業に従事していたのであるが、燃料はすべて上告人から提供を受け、ダンプカーは右採取場構内に保管しており、Dおよびその家族も他の従業員とともに右構内の飯場に居住していたのであり、ただ、Dが運転免許を持たないため、同人の砂利運搬作業は、右構内に限るとの約定であつたが、Dの賃金は、ダンプカーの使用料を含め、実働回数に関係なく一日金五、〇〇〇円を毎月一〇日の勘定日に支給する約定であつたというのであり、これらの事実関係のもとでは、Dの雇主である上告人は、ダンプカーの運行について実質上支配力を有し、その運行による利益を享受していたもので、自己のためにダンプカーを運行の用に供する者に当たると解するのが相当である。

 そして、本件事故は、Dが、たまたま、昭和四二年六月四日右飯場に来訪していた実妹Gを実家へ送り届けるためダンプカーに乗せ、自らこれを運転して行く途中、栃木市a町b番地附近の道路上において惹起したものであるが、前述のような上告人の事業の種類、上告人とDとの雇傭関係、Dのダンプカー運転による稼働状況、ダンプカーの保管状況等によれば、右事故当時の運行は、客観的外形的には、上告人のためにする運行と解するのが相当であつて、Dの砂利運搬の作業が採取場構内に制限されていたことは、単なる内部的事情に過ぎず、右の判断に影響を及ぼすものではない。右と同趣旨の原審の判断は正当である。

 原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。

 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官田中二郎、同松本正雄の反対意見があるほか、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

 裁判官田中二郎の反対意見は、次のとおりである。

 原審は、被上告人らが亡Hの慰藉料請求権を相続したとして上告人にその支払を命じているが、これは、慰藉料請求権は、被害者の死亡によつて当然に発生し、特段の事情のないかぎり、被害者の相続人がこれを相続することができるとの見解によるものと認められる。しかし、私はこの見解に賛成することができず、原判決は、この点について法令の解釈を誤つたものであり、破棄を免れないと考える。その理由は、当裁判所昭和三八年(オ)第一四〇八号同四二年一一月一日大法廷判決における私の反対意見と同一であるから、それを引用する。

 裁判官松本正雄の反対意見は、次のとおりである。

 原審は、被上告人らにおいて亡Hの慰藉料請求権を相続したとして上告人にその支払を命じている。しかし、慰藉料請求権は被害者の一身専属的な権利であり、被害者がこれを請求する意思を表示したとき、またはこれを行使したばあい、あるいは契約または債務名義により加害者が被害者に慰藉料として一定額の金員の支払をなすべきものとされたばあいにおいてのみ、はじめて相続の対象になるものと解すべきであり、原判決は、この点について法令の解釈を誤つたものであり、破棄を免れないと考える。その理由は、当裁判所昭和四一年(オ)第一四六三号同四三年五月二八日第三小法廷判決(裁判集九一号一二五頁)における私の反対意見と同一であるから、それを引用する。

    最高裁判所第三小法廷

投票の効力ないし帰属の判断に当たり,当該選挙当時の具体的諸事情を考慮して,その被選挙人として記載された者が,何びとを指すかを決定することは,当然諾されるべきことであるとした事例

最高裁判所第3小法廷判決/昭和38年(オ)第1079号
昭和39年7月6日
農業協同組合理事当選取消処分の取消請求
【判示事項】    投票の効力ないし帰属の判断に当たり,当該選挙当時の具体的諸事情を考慮して,その被選挙人として記載された者が,何びとを指すかを決定することは,当然諾されるべきことであるとした事例
【判決要旨】    一 「理事と監事の選挙が同時に行われた場合において、同一人が理事と監事の双方に当選の資格を得たときは、そのものの得票数の多い方を役員の当選者と定める」旨の役員選挙規程によって農業協同組合の理事に当選した者の当選が県知事によって取り消された場合において、同人の得票数を審査した結果、同人は前記規程の適用上監事に当選すべき者のでることが判明したとしても、すでに監事選挙の当選決定が確定して動かすべからざる事情にあるときは、右の理由による前示当選取消処分は維持できない。
2 候補者制のない農業協同組合の役員選挙において、投票に記載された被選挙人の氏名に合致する者が2名ある場合においても、当該組合員(有権者)の状態、組合役員選挙の事情、右両名の経歴、役員候補者としての声望、その選挙運動の有無等原判示の事情のもとにおいては、右投票をそのうちの一名にあてられたものと判定することができるものというべきである。
【参照条文】    農業協同組合法96
          農業協同組合法30
【掲載誌】     最高裁判所裁判集民事74号439頁

農業協同組合法
第三十条 組合は、役員として理事及び監事を置かなければならない。
② 理事の定数は、五人以上とし、監事の定数は、二人以上とする。
③ 第十条第一項第三号の事業を行う組合には、役員として、信用事業を担当する専任の理事一人以上を含めて常勤の理事三人以上を置かなければならない。
④ 役員は、定款の定めるところにより、組合員が総会(設立当時の役員にあつては、創立総会)においてこれを選挙する。ただし、農業協同組合の役員(設立当時の役員を除く。)は、定款の定めるところにより、総会外においてこれを選挙することができる。
⑤ 役員の選挙は、無記名投票によつてこれを行う。
⑥ 投票は、一人(第十六条第二項の規定によりその会員に対して二個以上の選挙権を与える農業協同組合連合会にあつては、選挙権一個)につき一票とする。
⑦ 役員の選挙においては選挙ごとに選挙管理者、投票所ごとに投票管理者、開票所ごとに開票管理者を置かなければならない。
⑧ 役員の選挙をしたときは、選挙管理者は選挙録、投票管理者は投票録、開票管理者は開票録を作り、それぞれこれに署名しなければならない。
⑨ 総会外において役員の選挙を行うときは、投票所は、組合員の選挙権の適正な行使を妨げない場所に設けなければならない。
⑩ 役員は、第四項の規定にかかわらず、定款の定めるところにより、組合員が総会(設立当時の役員にあつては、創立総会)においてこれを選任することができる。
⑪ 組合の理事の定数の少なくとも三分の二は、組合員(准組合員を除き、組合員の組合員又はその組合員で准組合員でないものを含む。以下この項において同じ。)たる個人又は組合員たる法人の役員でなければならない。ただし、設立当時の理事は、設立の同意を申し出た農業者(法人にあつては、その役員)又は設立の同意を申し出た組合の組合員(法人にあつては、その役員)でなければならない。
⑫ 農業協同組合の理事の定数の過半数は、次に掲げる者のいずれかでなければならない。ただし、その地区内における認定農業者(農業経営基盤強化促進法第十三条第一項に規定する認定農業者をいう。第一号において同じ。)が少ない場合その他の農林水産省令で定める場合は、この限りでない。
一 認定農業者(法人にあつては、その役員)
二 農畜産物の販売その他の当該農業協同組合が行う事業又は法人の経営に関し実践的な能力を有する者
⑬ 農業協同組合は、その理事の年齢及び性別に著しい偏りが生じないように配慮しなければならない。
⑭ 第十条第一項第三号又は第十号の事業を行う組合(その行う信用事業又は共済事業の規模が農林水産省令で定める基準に達しない農業協同組合を除く。)にあつては、監事のうち一人以上は、次に掲げる要件の全てに該当する者でなければならない。
一 次のイ又はロに掲げる組合の区分に応じ、当該イ又はロに定める者以外の者であること。
イ 農業協同組合 当該農業協同組合の組合員又は当該農業協同組合の組合員たる法人若しくは団体の役員若しくは使用人
ロ 農業協同組合連合会 当該農業協同組合連合会の会員たる法人の役員又は使用人
二 その就任の前五年間当該組合の理事若しくは使用人又はその子会社の取締役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)、執行役若しくは使用人でなかつたこと。
三 当該組合の理事又は参事その他の重要な使用人の配偶者又は二親等内の親族以外の者であること。
⑮ 第十条第一項第三号又は第十号の事業を行う組合(その行う信用事業又は共済事業の規模が農林水産省令で定める基準に達しない農業協同組合を除く。)は、監事の互選をもつて常勤の監事を定めなければならない。

第九十六条 組合員がその総数の十分の一以上の同意を得て、組合の総会(創立総会を含む。)の招集手続、決議の方法又は選挙が法令、法令に基づいてする行政庁の処分又は定款若しくは規約に違反することを理由として、その決議又は選挙若しくは当選決定の日から一月以内に、その決議又は選挙若しくは当選の取消しを請求した場合において、行政庁は、その違反の事実があると認めるときは、当該決議又は選挙若しくは当選を取り消すことができる。
② 前項の規定による処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章(第十二条及び第十四条を除く。)の規定は、適用しない。


       主   文

 

ジュリスト 2024年1月号(No.1592) 【特集】企業買収に関する新たな規律――「企業買収における行動指針」の意義

 

 

有斐閣

2023年12月25日 発売

定価 1,760円(本体 1,600円)

 

2023年8月31日,経済産業省より「企業買収における行動指針――企業価値の向上と株主利益の確保に向けて」が公表されました。M&Aに関する公正なルールとして新たに策定された本指針は,企業買収実務にどのような影響を与え,また,理論的にどのような意義をもつのか,特集では様々な角度から検討を加えました。時論では耳目を集めた連邦最高裁判決を取り上げています。新年号を彩る数々の記事にご注目ください。

 

 

【特集】企業買収に関する新たな規律――「企業買収における行動指針」の意義

◇「企業買収における行動指針」の意義…藤田友敬……14

 

◇「企業買収における行動指針」の理論的検討(1)――買収提案を巡る取締役・取締役会の行動規範,買収に関する透明性の向上…白井正和……20

 

◇「企業買収における行動指針」の理論的検討(2)――買収への対応方針・対抗措置…松中 学……26

 

◇「企業買収における行動指針」と法律実務…三笘 裕……32

 

◇「企業買収における行動指針」と買収実務…角田慎介……38

 

◇「企業買収における行動指針」と投資家…三瓶裕喜……44

 

コメント

分かりやすいので、良かったです。

 

第6章 改正:「輸入」概念の見直し

このような状況を背景に、2021年の商標法及び意匠法の改正では、以下のとおり、海外事業者が模倣品を郵送等により日本国内に持ち込む行為が「輸入」概念に含まれることになりました。

 

2021年に公布された「特許法等の一部を改正する法律」は、2022年4月1日に施行されました(一部規定は2021年10月1日施行)。改正の重要なポイントは、前項の課題を解決すべく商標法・意匠法において「輸入」の定義を新設あるいは追加したことです。

 

具体的には、商標法では第2条7項で「この法律において、輸入する行為には、外国にある者が外国から日本国内に他人をして持ち込ませる行為が含まれるものとする」と定義されました。また、意匠法では第2条1号で従来「輸入」としか記載されていなかった部分に「輸入(外国にある者が外国から日本国内に他人をして持ち込ませる行為を含む。)」との定義が追加されました。

 

この改正により、個人が個人使用目的で海外から購入したものであっても、海外の業者が「日本国内に他人をして持ち込ませる行為」すなわち輸入の定義に当てはまり、模倣品であれば商標権や意匠権の侵害行為と認められるようになったのです。

 

ちなみに上記の改正は商標権と意匠権だけで、特許権や実用新案権は改正されていないことに注意してください。

 

その他、特許等の審判における口頭審理にウェブ会議システムを導入したり、商標・意匠の国際出願の際に一部の通知が電子化されたりするなど、今回はコロナ禍社会への対応のための改正も行われています。

 

 

・商標法

商標法2条7項が新設され、商標法における「輸入」行為に、「外国にある者が外国から日本国内に他人をして持ち込ませる行為」が含まれると明示されました。

 

・意匠法

意匠法における「輸入」行為を定める意匠法2条2項1号において、「輸入」に「外国にある者が外国から日本国内に他人をして持ち込ませる行為」が含まれると明示されました。

この改正によって、日本国内にいる個人の輸入者が個人使用目的で模倣品を購入した場合でも、海外事業者による模倣品の持込行為は、登録商標の使用行為や登録意匠の実施行為に該当することになり、商標権侵害や意匠権侵害を問うことが可能になりました。

なお、今回の改正では、特許権や実用新案権における同様の改正は行われませんでした。これは、特許権や実用新案権については、商標権侵害や意匠権侵害と異なり、侵害の有無の判断がより困難であること等が考慮されたためです。

 

模倣品対策実務への影響

国内企業が、自社製品の模倣品が輸入されていることに気づいた場合に採り得る手段は、以下のとおりです。

 

・不正競争防止法に基づく請求や知的財産権侵害に基づく差止請求等の民事的措置

・税関当局を含む行政機関による行政摘発

・刑事告訴という刑事的措置

どの措置を講じるべきかは、模倣品が国内に既に入ってきているかどうか、目標(販売停止か、損害賠償か等)をどのように設定するか、産業財産権の取得状況、模倣品の特徴(デッドコピーか、あるいは、模倣品であることが分かるようなものに過ぎないのか等)、模倣品を放置することにより予想される影響(売上減少、レピュテーションリスク等)など、様々な事情を踏まえて判断されます。

 

このうち、民事的措置については、侵害者の特定・証拠収集~警告書送付~差止め等のための裁判手続まで、相当の時間を要することに加え、弁護士費用等の手続費用も必要になります。

他方、裁判所に知的財産権侵害を認めさせるための立証のハードルが相対的に高いだけでなく、仮に立証できたとしても、その損害額が必ずしも大きくなるとは限らず、時間的・経済的コストとの関係で費用倒れに終わる可能性があります。

 

知的財産権者は、民事的措置のほか、税関長に対し、自己の知的財産権を侵害すると認める貨物が輸入されようとする場合は認定手続(関税法69条の12)を執るべきことを申し立てることができます(関税法69条の13)。この申立ての受理後は、多くの場合、輸入者側が知的財産権侵害該当性を争わない限り侵害該当性が認定されるという簡易な手続により進められます。そのため、民事的措置と比べ、侵害認定に時間と費用がかからないため、日本国内に入ってくる模倣品に対して行う措置として有用です。

 

上記改正前は、個人による模倣品輸入は、「業として」に該当しないと一般に考えられていたため、輸入者側から「個人的な使用のための輸入」であるとの反論がなされれば、税関において侵害物品該当性の判断が困難でした。

 

しかし、今回の改正により、日本国内にいる個人輸入者が個人使用目的で模倣品を購入した場合でも、海外にある者が「業として」模倣品を持ち込ませれば、商標権侵害や意匠権の侵害品(関税法69条の11第1項9号)として輸入を差し止めることが可能となります。

 

今後、インターネット取引はさらに拡大していくと考えられ、税関に輸入差止めを求めていくことが模倣品対策の有力な一手になるかもしれません。

なお、今回の改正を踏まえた税関における運用においては、模倣品の持込行為が「業として」なされたものか否かの認定が問題になり得ます。特に持込者が海外にいれば、「業として」の持込行為であることの立証が困難な場合があります。

 

この点、関税率・関税制度の改正に関する要望として、特許庁総務課制度審議室・財務省関税局業務課より、「商標権侵害の該否を決定する税関の認定手続(関税法69条の12)において、海外から模倣品を日本国内に流入させる主体(仕出人)が事業者に該当するのか否かを税関で判別することは実務上困難であるところ、取引の当事者である輸入者に仕出人が事業者に該当しないことを証明する書類の提出を義務付けることとしたい」旨の改正の方向性が示されており(「2022年度関税率・関税制度改正要望事項調査票(新設)」)、「業として」の立証のハードルの問題への対策が採られることが予想されます。

 

新旧対照表

商標法

新法       旧法

第2条(略)

2~6(略)

7 この法律において、輸入する行為には、外国にある者が外国から日本国内に他人をして持ち込ませる行為が含まれるものとする。             (新設)

意匠法

 

新法       旧法

第2条(略)

2 この法律で意匠について「実施」とは、次に掲げる行為をいう。

一 意匠に係る物品の製造、使用、譲渡、貸渡し、輸出若しくは輸入(外国にある者が外国から日本国内に他人をして持ち込ませる行為を含む。以下同じ。)又は譲渡若しくは貸渡しの申出(譲渡又は貸渡しのための展示を含む。以下同じ。)をする行為        第2条(略)

2 この法律で意匠について「実施」とは、次に掲げる行為をいう。

一 意匠に係る物品の製造、使用、譲渡、貸渡し、輸出若しくは輸入又は譲渡若しくは貸渡しの申出(譲渡又は貸渡しのための展示を含む。以下同じ。)をする行為

 

 

いわゆる株主相互金融を営む株式会社の株主優待金を法人税法上損金とすべきか否かについて、当該確定申告の直前まで税務当局としても取扱いが確定せず、一般的にもこれを損金と解する傾向にあった場合には、納税者が右優待金を損金に計上し、それに基づく法人税額を確定申告したことについて正当な事由があると認められるから、右過少申告部分について過少申告加算税を賦課することは違法である。

 

 

              課税処分取消請求事件

【事件番号】      名古屋地方裁判所判決/昭和30年(行)第10号

【判決日付】      昭和37年12月8日

【判示事項】      1、いわゆる株主相互金融を営む株式会社の株主優待金が法人税法上所得金額算定については損金に当たらないとした事例

             2、法人税に関する過少申告加算税を賦課しえない正当な事由がある場合

【判決要旨】      1、省略

             2、いわゆる株主相互金融を営む株式会社の株主優待金を法人税法上損金とすべきか否かについて、当該確定申告の直前まで税務当局としても取扱いが確定せず、一般的にもこれを損金と解する傾向にあった場合には、納税者が右優待金を損金に計上し、それに基づく法人税額を確定申告したことについて正当な事由があると認められるから、右過少申告部分について過少申告加算税を賦課することは違法である。

【参照条文】      法人税法

             法人税法(昭和37年法律第67号による改正前)43

             国税通則法65

【掲載誌】        行政事件裁判例集13巻12号2229頁

             訟務月報9巻1号100頁

             税務訴訟資料36号1075頁

 

国税通則法

(過少申告加算税)

第六十五条 期限内申告書(還付請求申告書を含む。第三項において同じ。)が提出された場合(期限後申告書が提出された場合において、次条第一項ただし書又は第九項の規定の適用があるときを含む。)において、修正申告書の提出又は更正があつたときは、当該納税者に対し、その修正申告又は更正に基づき第三十五条第二項(申告納税方式による国税等の納付)の規定により納付すべき税額に百分の十の割合(修正申告書の提出が、その申告に係る国税についての調査があつたことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでないときは、百分の五の割合)を乗じて計算した金額に相当する過少申告加算税を課する。

2 前項の規定に該当する場合(第六項の規定の適用がある場合を除く。)において、前項に規定する納付すべき税額(同項の修正申告又は更正前に当該修正申告又は更正に係る国税について修正申告書の提出又は更正があつたときは、その国税に係る累積増差税額を加算した金額)がその国税に係る期限内申告税額に相当する金額と五十万円とのいずれか多い金額を超えるときは、同項の過少申告加算税の額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定により計算した金額に、その超える部分に相当する税額(同項に規定する納付すべき税額が当該超える部分に相当する税額に満たないときは、当該納付すべき税額)に百分の五の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。

3 前項において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

一 累積増差税額 第一項の修正申告又は更正前にされたその国税についての修正申告書の提出又は更正に基づき第三十五条第二項の規定により納付すべき税額の合計額(当該国税について、当該納付すべき税額を減少させる更正又は更正に係る不服申立て若しくは訴えについての決定、裁決若しくは判決による原処分の異動があつたときはこれらにより減少した部分の税額に相当する金額を控除した金額とし、第五項の規定の適用があつたときは同項の規定により控除すべきであつた金額を控除した金額とする。)

二 期限内申告税額 期限内申告書(次条第一項ただし書又は第九項の規定の適用がある場合には、期限後申告書を含む。第五項第二号において同じ。)の提出に基づき第三十五条第一項又は第二項の規定により納付すべき税額(これらの申告書に係る国税について、次に掲げる金額があるときは当該金額を加算した金額とし、所得税、法人税、地方法人税、相続税又は消費税に係るこれらの申告書に記載された還付金の額に相当する税額があるときは当該税額を控除した金額とする。)

イ 所得税法第九十五条(外国税額控除)若しくは第百六十五条の六(非居住者に係る外国税額の控除)の規定による控除をされるべき金額、第一項の修正申告若しくは更正に係る同法第百二十条第一項第四号(確定所得申告)(同法第百六十六条(申告、納付及び還付)において準用する場合を含む。)に規定する源泉徴収税額に相当する金額、同法第百二十条第二項(同法第百六十六条において準用する場合を含む。)に規定する予納税額又は災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律(昭和二十二年法律第百七十五号)第二条(所得税の軽減又は免除)の規定により軽減若しくは免除を受けた所得税の額

ロ 法人税法第二条第三十八号(定義)に規定する中間納付額、同法第六十八条(所得税額の控除)(同法第百四十四条(外国法人に係る所得税額の控除)において準用する場合を含む。)、第六十九条(外国税額の控除)若しくは第百四十四条の二(外国法人に係る外国税額の控除)の規定による控除をされるべき金額又は同法第九十条(退職年金等積立金に係る中間申告による納付)(同法第百四十五条の五(申告及び納付)において準用する場合を含む。)の規定により納付すべき法人税の額(その額につき修正申告書の提出又は更正があつた場合には、その申告又は更正後の法人税の額)

ハ 地方法人税法第二条第十八号(定義)に規定する中間納付額、同法第十二条(外国税額の控除)の規定による控除をされるべき金額又は同法第二十条第二項(中間申告による納付)の規定により納付すべき地方法人税の額(その額につき修正申告書の提出又は更正があつた場合には、その申告又は更正後の地方法人税の額)

ニ 相続税法第二十条の二(在外財産に対する相続税額の控除)、第二十一条の八(在外財産に対する贈与税額の控除)、第二十一条の十五第三項及び第二十一条の十六第四項(相続時精算課税に係る相続税額)の規定による控除をされるべき金額

ホ 消費税法第二条第一項第二十号(定義)に規定する中間納付額

4 第一項の規定に該当する場合において、当該納税者が、帳簿(財務省令で定めるものに限るものとし、その作成又は保存に代えて電磁的記録の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。以下この項及び次条第五項において同じ。)に記載し、又は記録すべき事項に関しその修正申告書の提出又は更正(以下この項において「修正申告等」という。)があつた時前に、国税庁、国税局又は税務署の当該職員(以下この項及び同条第五項において「当該職員」という。)から当該帳簿の提示又は提出を求められ、かつ、次に掲げる場合のいずれかに該当するとき(当該納税者の責めに帰すべき事由がない場合を除く。)は、第一項の過少申告加算税の額は、同項及び第二項の規定にかかわらず、これらの規定により計算した金額に、第一項に規定する納付すべき税額(その税額の計算の基礎となるべき事実で当該修正申告等の基因となる当該帳簿に記載し、又は記録すべき事項に係るもの以外のもの(以下この項において「帳簿に記載すべき事項等に係るもの以外の事実」という。)があるときは、当該帳簿に記載すべき事項等に係るもの以外の事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した税額)に百分の十の割合(第二号に掲げる場合に該当するときは、百分の五の割合)を乗じて計算した金額を加算した金額とする。

一 当該職員に当該帳簿の提示若しくは提出をしなかつた場合又は当該職員にその提示若しくは提出がされた当該帳簿に記載し、若しくは記録すべき事項のうち、納税申告書の作成の基礎となる重要なものとして財務省令で定める事項(次号及び次条第五項において「特定事項」という。)の記載若しくは記録が著しく不十分である場合として財務省令で定める場合

二 当該職員にその提示又は提出がされた当該帳簿に記載し、又は記録すべき事項のうち、特定事項の記載又は記録が不十分である場合として財務省令で定める場合(前号に掲げる場合を除く。)

5 次の各号に掲げる場合には、第一項又は第二項に規定する納付すべき税額から当該各号に定める税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除して、これらの項の規定を適用する。

一 第一項又は第二項に規定する納付すべき税額の計算の基礎となつた事実のうちにその修正申告又は更正前の税額(還付金の額に相当する税額を含む。)の計算の基礎とされていなかつたことについて正当な理由があると認められるものがある場合 その正当な理由があると認められる事実に基づく税額

二 第一項の修正申告又は更正前に当該修正申告又は更正に係る国税について期限内申告書の提出により納付すべき税額を減少させる更正その他これに類するものとして政令で定める更正(更正の請求に基づく更正を除く。)があつた場合 当該期限内申告書に係る税額(還付金の額に相当する税額を含む。)に達するまでの税額

6 第一項の規定は、修正申告書の提出が、その申告に係る国税についての調査があつたことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでない場合において、その申告に係る国税についての調査に係る第七十四条の九第一項第四号及び第五号(納税義務者に対する調査の事前通知等)に掲げる事項その他政令で定める事項の通知(次条第六項第二号及び第八項において「調査通知」という。)がある前に行われたものであるときは、適用しない。

 

 

被告人が親権者である三歳の子供を同棲中の男性が暴行によりせっかん死させた事案

 

 

傷害致死(変更後の訴因傷害致死幇助)被告事件

【事件番号】      札幌高等裁判所判決/平成11年(う)第59号

【判決日付】      平成12年3月16日

【判示事項】      被告人が親権者である三歳の子供を同棲中の男性が暴行によりせっかん死させた事案において、被告人は右暴行を制止する措置を採るべきであり、かつ、これを制止して容易に子供を保護できたのに、その措置を採ることなくことさら放置したとする傷害致死幇助罪の公訴事実について、被告人の不作為を作為による傷害致死幇助罪と同視することはできないなどとして無罪とした原判決を破棄した事例

【参照条文】      刑法62-1

             刑法205

             刑事訴訟法397-1

             刑事訴訟法380

             刑事訴訟法382

             刑事訴訟法400但書

【掲載誌】        高等裁判所刑事裁判速報集平成12年227頁

 

刑法

(幇ほう助)

第六十二条 正犯を幇ほう助した者は、従犯とする。

2 従犯を教唆した者には、従犯の刑を科する。

 

(傷害致死)

第二百五条 身体を傷害し、よって人を死亡させた者は、三年以上の有期懲役に処する。

 

刑事訴訟法

第三百八十条 法令の適用に誤があつてその誤が判決に影響を及ぼすことが明らかであることを理由として控訴の申立をした場合には、控訴趣意書に、その誤及びその誤が明らかに判決に影響を及ぼすべきことを示さなければならない。

 

第三百八十二条 事実の誤認があつてその誤認が判決に影響を及ぼすことが明らかであることを理由として控訴の申立をした場合には、控訴趣意書に、訴訟記録及び原裁判所において取り調べた証拠に現われている事実であつて明らかに判決に影響を及ぼすべき誤認があることを信ずるに足りるものを援用しなければならない。

 

第三百九十七条 第三百七十七条乃至第三百八十二条及び第三百八十三条に規定する事由があるときは、判決で原判決を破棄しなければならない。

② 第三百九十三条第二項の規定による取調の結果、原判決を破棄しなければ明らかに正義に反すると認めるときは、判決で原判決を破棄することができる。

 

上告人が,原判決は書面審理の結果なされたと何ら選ぶところがなく,かつ,第1審と同一の証拠資料をもつて,第1審の事実認定を覆したのは不当であると主張した事案について,記録上明らかなとおり,原審は口頭弁論に基づいて判決しているし,同一の証拠資料により心証を異にすることに何らの違法もなく,民訴法408条、刑訴法400条を引いて原審の不当をいう論旨は採用できないとした事例

 

動産引渡所有権確認請求

第章      最高裁判所第2小法廷判決/昭和38年(オ)第1027号

              昭和39年10月16日

【判示事項】    上告人が,原判決は書面審理の結果なされたと何ら選ぶところがなく,かつ,第1審と同一の証拠資料をもつて,第1審の事実認定を覆したのは不当であると主張した事案について,記録上明らかなとおり,原審は口頭弁論に基づいて判決しているし,同一の証拠資料により心証を異にすることに何らの違法もなく,民訴法408条、刑訴法400条を引いて原審の不当をいう論旨は採用できないとした事例

【判決要旨】    控訴審が第一審と同一の証拠資料をもつて心証を異にしても、何ら違法でない。

【参照条文】    民事訴訟法185

【掲載誌】     最高裁判所裁判集民事75号853頁

 

民事訴訟法

(自由心証主義)

第二百四十七条 裁判所は、判決をするに当たり、口頭弁論の全趣旨及び証拠調べの結果をしん酌して、自由な心証により、事実についての主張を真実と認めるべきか否かを判断する。

 

第4章 改正の背景

電子商取引の発展により、それまでは日本国内の事業者を通じて日本国内に流入していた模倣品が、海外事業者から日本国内の個人へ直接販売されるケースが増加しています。

 

模倣品が海外事業者から直接日本国内の個人へ販売される場合、輸入の主体が個人であることから「業として」したものとはいえず、商標権・意匠権侵害に問うことが難しい状況でした。

 

しかし、2021年の商標法・意匠法改正により、海外事業者が模倣品を郵送等により国内に持ち込む行為が「輸入」に該当することになり、商標権・意匠権侵害を問いやすくなりました。

 

本記事では、商標法・意匠法改正のポイントをわかりやすく解説します。

 

 

 

第5章 商標法・意匠法改正(2021年5月公布)の概要

経済がグローバル化したことにより、海外で自社製品を製造販売する日本企業が多くなりました。しかし、品質が高いとされる日本企業の製品が模倣され、グローバルなサプライチェーンを通じて、中国や東南アジアで販売されるだけでなく、安価な形で日本に流入することが後を絶ちません。

 

2019年には、税関における知的財産侵害物品に係る輸入差止件数が、2004年と比較して、大きく増加(約1万件から約2万件に増加)しているのに対し、差止点数は同程度(約100万点)になっており、輸入差止め1件当たりに含まれる侵害物品の数量が少なくなっているという侵害貨物の小口化の傾向が示されているといわれています。

 

その要因は、近年の電子商取引の発展により、海外事業者が直接日本国内の個人へ模倣品を販売することが増加したことにあると考えられました(「ウィズコロナ/ポストコロナ時代における商標制度の在り方について」2021年2月産業構造審議会知的財産分科会商標制度小委員会)。

 

一方で、個人使用目的による模倣品輸入は、輸入の主体が個人であり、特許権、商標権、意匠権などの産業財産権侵害に直ちに当たらないと考えられてきたため、模倣品による被害の防止や回復が困難でした。

 

以上をバックグラウンドとして、知的財産推進計画2020では、「越境電子取引の進展に伴う模倣品・海賊版の流入増加へ対応するため」「特に増加が顕著な模倣品の個人使用目的の輸入については、権利者等の被害状況等及び諸外国における制度整備を含めた運用状況を踏まえ、具体的な対応の方向性について引き続き検討する」こととされていました。

 

そして、2021年の商標法及び意匠法の改正により、増大する個人使用目的の模倣品輸入に対応して、海外事業者が模倣品を郵送等により国内に持ち込む行為が商標法・意匠法上の「輸入」行為に該当することになり、商標権及び意匠権侵害を問いやすくなりました。

 

公布日・施行日

改正の根拠となる法令名は、「特許法等の一部を改正する法律(2021年法律第42号)」です。 公布日と施行日は、次のとおりです。

 

公布日・施行日

公布日|2021年5月21日

施行日|公布日から起算して1年6月を超えない範囲内において政令で定める日

 

執行官の得る所得は、事業所得に該当し、その受ける旅費、宿泊料は、事業所得の収入金額にあたるとされた事例

 

 

所得税更正処分取消等請求上告事件

【事件番号】      最高裁判所第3小法廷判決/昭和52年(行ツ)第23号

【判決日付】      昭和52年6月14日

【判示事項】      (1) 執行官の得る所得は、事業所得に該当し、その受ける旅費、宿泊料は、事業所得の収入金額にあたるとされた事例

             (2) 納税者(執行官)が税務署の申告指導に応ぜず、自己の誤つた見解を固執して、旅費及び宿泊料を収入に計上しないで過少申告をしたことについて、国税通則法六五条二項にいう正当な事由は存しないとされた事例

【判決要旨】      (1) 省略

             (2) 省略

【掲載誌】        税務訴訟資料94号687頁

 

所得税法

(事業所得)

第二十七条 事業所得とは、農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業で政令で定めるものから生ずる所得(山林所得又は譲渡所得に該当するものを除く。)をいう。

2 事業所得の金額は、その年中の事業所得に係る総収入金額から必要経費を控除した金額とする。

 

国税通則法

(過少申告加算税)

第六十五条 期限内申告書(還付請求申告書を含む。第三項において同じ。)が提出された場合(期限後申告書が提出された場合において、次条第一項ただし書又は第九項の規定の適用があるときを含む。)において、修正申告書の提出又は更正があつたときは、当該納税者に対し、その修正申告又は更正に基づき第三十五条第二項(申告納税方式による国税等の納付)の規定により納付すべき税額に百分の十の割合(修正申告書の提出が、その申告に係る国税についての調査があつたことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでないときは、百分の五の割合)を乗じて計算した金額に相当する過少申告加算税を課する。

2 前項の規定に該当する場合(第六項の規定の適用がある場合を除く。)において、前項に規定する納付すべき税額(同項の修正申告又は更正前に当該修正申告又は更正に係る国税について修正申告書の提出又は更正があつたときは、その国税に係る累積増差税額を加算した金額)がその国税に係る期限内申告税額に相当する金額と五十万円とのいずれか多い金額を超えるときは、同項の過少申告加算税の額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定により計算した金額に、その超える部分に相当する税額(同項に規定する納付すべき税額が当該超える部分に相当する税額に満たないときは、当該納付すべき税額)に百分の五の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。

3 前項において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

一 累積増差税額 第一項の修正申告又は更正前にされたその国税についての修正申告書の提出又は更正に基づき第三十五条第二項の規定により納付すべき税額の合計額(当該国税について、当該納付すべき税額を減少させる更正又は更正に係る不服申立て若しくは訴えについての決定、裁決若しくは判決による原処分の異動があつたときはこれらにより減少した部分の税額に相当する金額を控除した金額とし、第五項の規定の適用があつたときは同項の規定により控除すべきであつた金額を控除した金額とする。)

二 期限内申告税額 期限内申告書(次条第一項ただし書又は第九項の規定の適用がある場合には、期限後申告書を含む。第五項第二号において同じ。)の提出に基づき第三十五条第一項又は第二項の規定により納付すべき税額(これらの申告書に係る国税について、次に掲げる金額があるときは当該金額を加算した金額とし、所得税、法人税、地方法人税、相続税又は消費税に係るこれらの申告書に記載された還付金の額に相当する税額があるときは当該税額を控除した金額とする。)

イ 所得税法第九十五条(外国税額控除)若しくは第百六十五条の六(非居住者に係る外国税額の控除)の規定による控除をされるべき金額、第一項の修正申告若しくは更正に係る同法第百二十条第一項第四号(確定所得申告)(同法第百六十六条(申告、納付及び還付)において準用する場合を含む。)に規定する源泉徴収税額に相当する金額、同法第百二十条第二項(同法第百六十六条において準用する場合を含む。)に規定する予納税額又は災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律(昭和二十二年法律第百七十五号)第二条(所得税の軽減又は免除)の規定により軽減若しくは免除を受けた所得税の額

ロ 法人税法第二条第三十八号(定義)に規定する中間納付額、同法第六十八条(所得税額の控除)(同法第百四十四条(外国法人に係る所得税額の控除)において準用する場合を含む。)、第六十九条(外国税額の控除)若しくは第百四十四条の二(外国法人に係る外国税額の控除)の規定による控除をされるべき金額又は同法第九十条(退職年金等積立金に係る中間申告による納付)(同法第百四十五条の五(申告及び納付)において準用する場合を含む。)の規定により納付すべき法人税の額(その額につき修正申告書の提出又は更正があつた場合には、その申告又は更正後の法人税の額)

ハ 地方法人税法第二条第十八号(定義)に規定する中間納付額、同法第十二条(外国税額の控除)の規定による控除をされるべき金額又は同法第二十条第二項(中間申告による納付)の規定により納付すべき地方法人税の額(その額につき修正申告書の提出又は更正があつた場合には、その申告又は更正後の地方法人税の額)

ニ 相続税法第二十条の二(在外財産に対する相続税額の控除)、第二十一条の八(在外財産に対する贈与税額の控除)、第二十一条の十五第三項及び第二十一条の十六第四項(相続時精算課税に係る相続税額)の規定による控除をされるべき金額

ホ 消費税法第二条第一項第二十号(定義)に規定する中間納付額

4 第一項の規定に該当する場合において、当該納税者が、帳簿(財務省令で定めるものに限るものとし、その作成又は保存に代えて電磁的記録の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。以下この項及び次条第五項において同じ。)に記載し、又は記録すべき事項に関しその修正申告書の提出又は更正(以下この項において「修正申告等」という。)があつた時前に、国税庁、国税局又は税務署の当該職員(以下この項及び同条第五項において「当該職員」という。)から当該帳簿の提示又は提出を求められ、かつ、次に掲げる場合のいずれかに該当するとき(当該納税者の責めに帰すべき事由がない場合を除く。)は、第一項の過少申告加算税の額は、同項及び第二項の規定にかかわらず、これらの規定により計算した金額に、第一項に規定する納付すべき税額(その税額の計算の基礎となるべき事実で当該修正申告等の基因となる当該帳簿に記載し、又は記録すべき事項に係るもの以外のもの(以下この項において「帳簿に記載すべき事項等に係るもの以外の事実」という。)があるときは、当該帳簿に記載すべき事項等に係るもの以外の事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した税額)に百分の十の割合(第二号に掲げる場合に該当するときは、百分の五の割合)を乗じて計算した金額を加算した金額とする。

一 当該職員に当該帳簿の提示若しくは提出をしなかつた場合又は当該職員にその提示若しくは提出がされた当該帳簿に記載し、若しくは記録すべき事項のうち、納税申告書の作成の基礎となる重要なものとして財務省令で定める事項(次号及び次条第五項において「特定事項」という。)の記載若しくは記録が著しく不十分である場合として財務省令で定める場合

二 当該職員にその提示又は提出がされた当該帳簿に記載し、又は記録すべき事項のうち、特定事項の記載又は記録が不十分である場合として財務省令で定める場合(前号に掲げる場合を除く。)

5 次の各号に掲げる場合には、第一項又は第二項に規定する納付すべき税額から当該各号に定める税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除して、これらの項の規定を適用する。

一 第一項又は第二項に規定する納付すべき税額の計算の基礎となつた事実のうちにその修正申告又は更正前の税額(還付金の額に相当する税額を含む。)の計算の基礎とされていなかつたことについて正当な理由があると認められるものがある場合 その正当な理由があると認められる事実に基づく税額

二 第一項の修正申告又は更正前に当該修正申告又は更正に係る国税について期限内申告書の提出により納付すべき税額を減少させる更正その他これに類するものとして政令で定める更正(更正の請求に基づく更正を除く。)があつた場合 当該期限内申告書に係る税額(還付金の額に相当する税額を含む。)に達するまでの税額

6 第一項の規定は、修正申告書の提出が、その申告に係る国税についての調査があつたことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでない場合において、その申告に係る国税についての調査に係る第七十四条の九第一項第四号及び第五号(納税義務者に対する調査の事前通知等)に掲げる事項その他政令で定める事項の通知(次条第六項第二号及び第八項において「調査通知」という。)がある前に行われたものであるときは、適用しない。

 

旧満州国発行の儲金取款證書による日本国での郵便貯金の払戻請求の許否(消極)

 

 

郵便貯金払戻請求事件

【事件番号】      神戸地方裁判所判決/平成10年(ワ)第2778号

【判決日付】      平成12年11月27日

【判示事項】      旧満州国発行の儲金取款證書による日本国での郵便貯金の払戻請求の許否(消極)

【参照条文】      民法567

             民法662

【掲載誌】        判例時報1743号108頁

【評釈論文】      ジュリスト臨時増刊1202号286頁

 

民法

(移転した権利が契約の内容に適合しない場合における売主の担保責任)

第五百六十五条 前三条の規定は、売主が買主に移転した権利が契約の内容に適合しないものである場合(権利の一部が他人に属する場合においてその権利の一部を移転しないときを含む。)について準用する。

 

(寄託者による返還請求等)

第六百六十二条 当事者が寄託物の返還の時期を定めたときであっても、寄託者は、いつでもその返還を請求することができる。

2 前項に規定する場合において、受寄者は、寄託者がその時期の前に返還を請求したことによって損害を受けたときは、寄託者に対し、その賠償を請求することができる。