法律大好きのブログ(弁護士村田英幸) -55ページ目

法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

役に立つ裁判例の紹介、法律の本の書評です。弁護士経験32年。第二東京弁護士会所属21770

建設業法および建築基準法各違反の事例

東京地方裁判所判決

昭和36年4月17日

【判示事項】    建設業法および建築基準法各違反の事例

【参照条文】    建設業法45-1

          建設業法10

          建築基準法99-1

          建築基準法6-5

          建築基準法98

          建築基準法9-1

【掲載誌】     判例タイムズ119号106頁

 

建設業法

第八章 罰則

第四十五条 登録経営状況分析機関(その者が法人である場合にあつては、その役員)又はその職員で経営状況分析の業務に従事するものが、その職務に関し、賄賂ろを収受し、又は要求し、若しくは約束したときは、三年以下の懲役に処する。よつて不正の行為をし、又は相当の行為をしないときは、七年以下の懲役に処する。

2 前項に規定する者であつた者が、その在職中に請託を受けて職務上不正の行為をし、又は相当の行為をしなかつたことにつき賄賂を収受し、又は要求し、若しくは約束したときは、三年以下の懲役に処する。

3 第一項に規定する者が、その職務に関し、請託を受けて第三者に賄賂を供与させ、又はその供与を約束したときは、三年以下の懲役に処する。

4 犯人又は情を知つた第三者の収受した賄賂は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。

 

(登録免許税及び許可手数料)

第十条 国土交通大臣の許可を受けようとする者は、次に掲げる区分により、登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)で定める登録免許税又は政令で定める許可手数料を納めなければならない。

一 許可を受けようとする者であつて、次号に掲げる者以外のものについては、登録免許税

二 第三条第三項の許可の更新を受けようとする者及び既に他の建設業について国土交通大臣の許可を受けている者については、許可手数料

 

建築基準法

(違反建築物に対する措置)

第九条 特定行政庁は、建築基準法令の規定又はこの法律の規定に基づく許可に付した条件に違反した建築物又は建築物の敷地については、当該建築物の建築主、当該建築物に関する工事の請負人(請負工事の下請人を含む。)若しくは現場管理者又は当該建築物若しくは建築物の敷地の所有者、管理者若しくは占有者に対して、当該工事の施工の停止を命じ、又は、相当の猶予期限を付けて、当該建築物の除却、移転、改築、増築、修繕、模様替、使用禁止、使用制限その他これらの規定又は条件に対する違反を是正するために必要な措置をとることを命ずることができる。

2 特定行政庁は、前項の措置を命じようとする場合においては、あらかじめ、その措置を命じようとする者に対して、その命じようとする措置及びその事由並びに意見書の提出先及び提出期限を記載した通知書を交付して、その措置を命じようとする者又はその代理人に意見書及び自己に有利な証拠を提出する機会を与えなければならない。

3 前項の通知書の交付を受けた者は、その交付を受けた日から三日以内に、特定行政庁に対して、意見書の提出に代えて公開による意見の聴取を行うことを請求することができる。

4 特定行政庁は、前項の規定による意見の聴取の請求があつた場合においては、第一項の措置を命じようとする者又はその代理人の出頭を求めて、公開による意見の聴取を行わなければならない。

5 特定行政庁は、前項の規定による意見の聴取を行う場合においては、第一項の規定によつて命じようとする措置並びに意見の聴取の期日及び場所を、期日の二日前までに、前項に規定する者に通知するとともに、これを公告しなければならない。

6 第四項に規定する者は、意見の聴取に際して、証人を出席させ、かつ、自己に有利な証拠を提出することができる。

7 特定行政庁は、緊急の必要がある場合においては、前五項の規定にかかわらず、これらに定める手続によらないで、仮に、使用禁止又は使用制限の命令をすることができる。

8 前項の命令を受けた者は、その命令を受けた日から三日以内に、特定行政庁に対して公開による意見の聴取を行うことを請求することができる。この場合においては、第四項から第六項までの規定を準用する。ただし、意見の聴取は、その請求があつた日から五日以内に行わなければならない。

9 特定行政庁は、前項の意見の聴取の結果に基づいて、第七項の規定によつて仮にした命令が不当でないと認めた場合においては、第一項の命令をすることができる。意見の聴取の結果、第七項の規定によつて仮にした命令が不当であると認めた場合においては、直ちに、その命令を取り消さなければならない。

10 特定行政庁は、建築基準法令の規定又はこの法律の規定に基づく許可に付した条件に違反することが明らかな建築、修繕又は模様替の工事中の建築物については、緊急の必要があつて第二項から第六項までに定める手続によることができない場合に限り、これらの手続によらないで、当該建築物の建築主又は当該工事の請負人(請負工事の下請人を含む。)若しくは現場管理者に対して、当該工事の施工の停止を命ずることができる。この場合において、これらの者が当該工事の現場にいないときは、当該工事に従事する者に対して、当該工事に係る作業の停止を命ずることができる。

11 第一項の規定により必要な措置を命じようとする場合において、過失がなくてその措置を命ぜられるべき者を確知することができず、かつ、その違反を放置することが著しく公益に反すると認められるときは、特定行政庁は、その者の負担において、その措置を自ら行い、又はその命じた者若しくは委任した者に行わせることができる。この場合においては、相当の期限を定めて、その措置を行うべき旨及びその期限までにその措置を行わないときは、特定行政庁又はその命じた者若しくは委任した者がその措置を行うべき旨をあらかじめ公告しなければならない。

12 特定行政庁は、第一項の規定により必要な措置を命じた場合において、その措置を命ぜられた者がその措置を履行しないとき、履行しても十分でないとき、又は履行しても同項の期限までに完了する見込みがないときは、行政代執行法(昭和二十三年法律第四十三号)の定めるところに従い、みずから義務者のなすべき行為をし、又は第三者をしてこれをさせることができる。

13 特定行政庁は、第一項又は第十項の規定による命令をした場合(建築監視員が第十項の規定による命令をした場合を含む。)においては、標識の設置その他国土交通省令で定める方法により、その旨を公示しなければならない。

14 前項の標識は、第一項又は第十項の規定による命令に係る建築物又は建築物の敷地内に設置することができる。この場合においては、第一項又は第十項の規定による命令に係る建築物又は建築物の敷地の所有者、管理者又は占有者は、当該標識の設置を拒み、又は妨げてはならない。

15 第一項、第七項又は第十項の規定による命令については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章(第十二条及び第十四条を除く。)の規定は、適用しない。

 

第七章 罰則

第九十八条 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。

一 第九条第一項又は第十項前段(これらの規定を第八十八条第一項から第三項まで又は第九十条第三項において準用する場合を含む。)の規定による特定行政庁又は建築監視員の命令に違反した者

二 第二十条(第一項第一号から第三号までに係る部分に限る。)、第二十一条、第二十六条、第二十七条、第三十五条又は第三十五条の二の規定に違反した場合における当該建築物又は建築設備の設計者(設計図書に記載された認定建築材料等(型式適合認定に係る型式の建築材料若しくは建築物の部分、構造方法等の認定に係る構造方法を用いる建築物の部分若しくは建築材料又は特殊構造方法等認定に係る特殊の構造方法を用いる建築物の部分若しくは特殊の建築材料をいう。以下同じ。)の全部又は一部として当該認定建築材料等の全部又は一部と異なる建築材料又は建築物の部分を引き渡した場合においては当該建築材料又は建築物の部分を引き渡した者、設計図書を用いないで工事を施工し、又は設計図書に従わないで工事を施工した場合(設計図書に記載された認定建築材料等と異なる建築材料又は建築物の部分を引き渡された場合において、当該建築材料又は建築物の部分を使用して工事を施工した場合を除く。)においては当該建築物又は建築設備の工事施工者)

三 第三十六条(防火壁、防火床及び防火区画の設置及び構造に係る部分に限る。)の規定に基づく政令の規定に違反した場合における当該建築物の設計者(設計図書に記載された認定建築材料等の全部又は一部として当該認定建築材料等の全部又は一部と異なる建築材料又は建築物の部分を引き渡した場合においては当該建築材料又は建築物の部分を引き渡した者、設計図書を用いないで工事を施工し、又は設計図書に従わないで工事を施工した場合(設計図書に記載された認定建築材料等と異なる建築材料又は建築物の部分を引き渡された場合において、当該建築材料又は建築物の部分を使用して工事を施工した場合を除く。)においては当該建築物の工事施工者)

四 第八十七条第三項において準用する第二十七条、第三十五条又は第三十五条の二の規定に違反した場合における当該建築物の所有者、管理者又は占有者

五 第八十七条第三項において準用する第三十六条(防火壁、防火床及び防火区画の設置及び構造に関して、第三十五条の規定を実施し、又は補足するために安全上及び防火上必要な技術的基準に係る部分に限る。)の規定に基づく政令の規定に違反した場合における当該建築物の所有者、管理者又は占有者

2 前項第二号又は第三号に規定する違反があつた場合において、その違反が建築主又は建築設備の設置者の故意によるものであるときは、当該設計者又は工事施工者を罰するほか、当該建築主又は建築設備の設置者に対して同項の刑を科する。

第九十九条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

一 第六条第一項(第八十七条第一項、第八十七条の四又は第八十八条第一項若しくは第二項において準用する場合を含む。)、第七条の六第一項(第八十七条の四又は第八十八条第二項において準用する場合を含む。)又は第六十八条の十九第二項(第八十八条第一項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者

二 第六条第八項(第八十七条の四又は第八十八条第一項若しくは第二項において準用する場合を含む。)又は第七条の三第六項(第八十七条の四又は第八十八条第一項において準用する場合を含む。)の規定に違反した場合における当該建築物、工作物又は建築設備の工事施工者

三 第七条第二項若しくは第三項(これらの規定を第八十七条の四又は第八十八条第一項若しくは第二項において準用する場合を含む。)又は第七条の三第二項若しくは第三項(これらの規定を第八十七条の四又は第八十八条第一項において準用する場合を含む。)の期限内に第七条第一項(第八十七条の四又は第八十八条第一項若しくは第二項において準用する場合を含む。)又は第七条の三第一項(第八十七条の四又は第八十八条第一項において準用する場合を含む。)の規定による申請をせず、又は虚偽の申請をした者

四 第九条第十項後段(第八十八条第一項から第三項まで又は第九十条第三項において準用する場合を含む。)、第十条第二項若しくは第三項(これらの規定を第八十八条第一項又は第三項において準用する場合を含む。)、第十一条第一項(第八十八条第一項から第三項までにおいて準用する場合を含む。)又は第九十条の二第一項の規定による特定行政庁又は建築監視員の命令に違反した者

五 第十二条第五項(第一号に係る部分に限る。)又は第十五条の二第一項(これらの規定を第八十八条第一項から第三項までにおいて準用する場合を含む。)の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者

六 第十二条第六項又は第十五条の二第一項(これらの規定を第八十八条第一項から第三項までにおいて準用する場合を含む。)の規定による物件の提出をせず、又は虚偽の物件の提出をした者

七 第十二条第七項又は第十五条の二第一項(これらの規定を第八十八条第一項から第三項までにおいて準用する場合を含む。)の規定による検査若しくは試験を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をした者

八 第二十条(第一項第四号に係る部分に限る。)、第二十二条第一項、第二十三条、第二十五条、第二十八条第三項、第二十八条の二(第八十八条第一項において準用する場合を含む。)、第三十二条(第八十八条第一項において準用する場合を含む。)、第三十三条(第八十八条第一項において準用する場合を含む。)、第三十四条第一項(第八十八条第一項において準用する場合を含む。)、第三十四条第二項、第三十五条の三、第三十七条(第八十八条第一項において準用する場合を含む。)、第六十一条、第六十二条、第六十四条、第六十七条第一項又は第八十八条第一項において準用する第二十条の規定に違反した場合における当該建築物、工作物又は建築設備の設計者(設計図書に記載された認定建築材料等の全部又は一部として当該認定建築材料等の全部又は一部と異なる建築材料又は建築物の部分を引き渡した場合においては当該建築材料又は建築物の部分を引き渡した者、設計図書を用いないで工事を施工し、又は設計図書に従わないで工事を施工した場合(設計図書に記載された認定建築材料等と異なる建築材料又は建築物の部分を引き渡された場合において、当該建築材料又は建築物の部分を使用して工事を施工した場合を除く。)においては当該建築物、工作物又は建築設備の工事施工者)

九 第三十六条(消火設備、避雷設備及び給水、排水その他の配管設備の設置及び構造並びに煙突及び昇降機の構造に係る部分に限り、第八十八条第一項において準用する場合を含む。)の規定に基づく政令の規定に違反した場合における当該建築物、工作物又は建築設備の設計者(設計図書に記載された認定建築材料等の全部又は一部として当該認定建築材料等の全部又は一部と異なる建築材料又は建築物の部分を引き渡した場合においては当該建築材料又は建築物の部分を引き渡した者、設計図書を用いないで工事を施工し、又は設計図書に従わないで工事を施工した場合(設計図書に記載された認定建築材料等と異なる建築材料又は建築物の部分を引き渡された場合において、当該建築材料又は建築物の部分を使用して工事を施工した場合を除く。)においては当該建築物、工作物又は建築設備の工事施工者)

十 第七十七条の八第一項(第七十七条の十七の二第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、その職務に関して知り得た秘密を漏らした者

十一 第七十七条の八第二項(第七十七条の十七の二第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、事前に建築基準適合判定資格者検定若しくは構造計算適合判定資格者検定の問題を漏らし、又は不正の採点をした者

十二 第七十七条の二十五第一項、第七十七条の三十五の十第一項又は第七十七条の四十三第一項(第七十七条の五十六第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用した者

十三 第七十七条の三十五第二項の規定による確認検査の業務の停止の命令に違反した者

十四 第七十七条の六十二第二項(第七十七条の六十六第二項において準用する場合を含む。)の規定による禁止に違反して、確認検査又は構造計算適合性判定の業務を行つた者

十五 第八十七条第三項において準用する第二十八条第三項又は第三十五条の三の規定に違反した場合における当該建築物の所有者、管理者又は占有者

十六 第八十七条第三項において準用する第三十六条(消火設備の設置及び構造に関して、第三十五条の規定を実施し、又は補足するために安全上及び防火上必要な技術的基準に係る部分に限る。)の規定に基づく政令の規定に違反した場合における当該建築物の所有者、管理者又は占有者

2 前項第八号又は第九号に規定する違反があつた場合において、その違反が建築主、工作物の築造主又は建築設備の設置者の故意によるものであるときは、当該設計者又は工事施工者を罰するほか、当該建築主、工作物の築造主又は建築設備の設置者に対して同項の刑を科する。

 

 

 

       主   文

1、被告人を懲役6月および罰金、30万円に処する

2、右罰金を完納することができないときは、金千円を1日に換算した期間被告人を労役場に留置する

3、但しこの裁判確定の日から3年間右懲役刑の執行を猶予する

4、訴訟費用は全部被告人の負担とする

5、本件公訴事実中第2の別表(5)および(31)の点につき被告人を免訴する

理  由

(罪となるべき事実)

 被告人は、土木建築請負を業とする東京都品川区辰己建設株式会社の代表取締役であるが、右会社の業務に関し法定の除外事由がないのに

第1、右会社が建設業者としての登録を受けていないのに拘わらず別紙犯罪一覧表1乃至32記載の通り昭和33年6月17日頃から昭和35年11月14日頃までの間、前後32回に亘り、前記会社等において、小川外31名より建設工事を請負ってこれを完成させ、以って建設業を営み

第2、建築主事の確認を受けていないのに拘わらず別紙犯罪一覧表(1)乃至(29)記載の通り昭和33年8月20日頃から昭和36年1月頃までの間、前後29回に亘り、同都品川区二葉町外30箇所において店舗付住宅等を建築

第3、(1)別紙犯罪一覧表(3)記載の建築物が建築基準法第55条第1項等に違反するところから昭和35年8月27日東京都知事から違反建築とし、その工事の停止を命ぜられたのに拘わらず工事を続行し以って右命令に違反し

(2) 別紙一覧表(4)記載の建築物が建案基演法第55条第1項等に違反するところから昭和35年9月11日東京都知事から違反建築としてその工事の停止を命ぜられたのに拘わらず工事を続行し以て右命令に違反したものである。

(証拠の標目)省略

(法令の適用)

(後略)

 

【解説】

 建設株式会社の代表取締役が建設業者としての登録を受けていないのに、建設工事を請負ってこれを完成して建設業を営んだこと(建設業法第45条第1項第1号、同法10条)、建築基準法に違反して、建築主事の確認を受けないで建築をしたり、工事停止命令に違反したりしたという事案である。

この種の事件は比較的少いものと思われるので、先例的な価値があると思われる。

 

建物の区分所有に関する法律31条1項後段にいう「規約の設定、変更又は廃止が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすとき」の意義

 

 

駐車場専用使用権確認請求事件

【事件番号】      最高裁判所第2小法廷判決/平成8年(オ)第258号

【判決日付】      平成10年10月30日

【判示事項】      1 建物の区分所有に関する法律31条1項後段にいう「規約の設定、変更又は廃止が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすとき」の意義

             2 区分所有者が専用使用権を有するマンション駐車場の使用料を増額する規約の設定、変更等が専用使用権者の権利に建物の区分所有等に関する法律31条1項後段にいう「特別の影響」を及ぼさない場合

             3 区分所有者が専用使用権を有するマンション駐車場の使用料を増額する集会決議と建物の区分所有等に関する法律31条1項後段の類推適用

             4 マンション駐車場の専用使用権を有する区分所有者が増額された使用料の支払に応じないことを理由としてされた駐車場使用契約の解除の効果が否定された事例

【判決要旨】     1 建物の区分所有等に関する法律31条1項後段にいう「規約の設定、変更又は廃止が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきとき」とは、規約の設定、変更等の必要性及び合理性とこれによって一部の区分所有者が受ける不利益と比較衡量し、当該区分所有関係の実態に照らして、その不利益が右区分所有者の受忍すべき限度を超えたと認められる場合をいう。

             2 区分所有者が専用使用権を有するマンションの駐車場の使用料を増額する規約の設定、変更等は、増額の必要性及び合理性が認められ、かつ、増額された使用料が当該区分所有関係において社会通念上相当な額であると認められる場合には、専用使用権者の権利に建物の区分所有等に関する法律31条1項後段にいう「特別の影響」を及ぼすものではない。

             3 区分所有者が専用使用権を有するマンション駐車場の使用料が、規約の設定、変更等によることなく、規約の定めに基づき、集会決議をもって増額された場合にも、建物の区分所有等に関する法律31条1項後段の規定が類推適用される。

             4 マンション駐車場の専用使用権を有する区分所有者が、使用料を増額する集会決議の効力を争い、管理組合の主張する増額使用料の支払義務の不存在確認を求める訴訟を提起し、既に3回の口頭弁論期日が開かれていたにもかかわらず、管理組合が、専用使用権者に対して増額使用料を支払うよう催告し、その支払に応じないことを理由として駐車場利用契約を解除する旨の意思表示をしたこと、管理組合の主張する使用料の増額が社会通念上相当なものであることが明白であるとはいい難いことなど判示の事情の下においては、管理組合による右駐車場使用契約の解除は、効力を生じない。

【参照条文】      建物の区分所有等に関する法律31-1

             建物の区分所有等に関する法律第1章第2節

             建物の区分所有等に関する法律17

             建物の区分所有等に関する法律18

             建物の区分所有等に関する法律21

             民法541

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集52巻7号1604頁

 

建物の区分所有等に関する法律

(共用部分の変更)

第十七条 共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議で決する。ただし、この区分所有者の定数は、規約でその過半数まで減ずることができる。

2 前項の場合において、共用部分の変更が専有部分の使用に特別の影響を及ぼすべきときは、その専有部分の所有者の承諾を得なければならない。

(共用部分の管理)

第十八条 共用部分の管理に関する事項は、前条の場合を除いて、集会の決議で決する。ただし、保存行為は、各共有者がすることができる。

2 前項の規定は、規約で別段の定めをすることを妨げない。

3 前条第二項の規定は、第一項本文の場合に準用する。

4 共用部分につき損害保険契約をすることは、共用部分の管理に関する事項とみなす。

 

(共用部分に関する規定の準用)

第二十一条 建物の敷地又は共用部分以外の附属施設(これらに関する権利を含む。)が区分所有者の共有に属する場合には、第十七条から第十九条までの規定は、その敷地又は附属施設に準用する。

 

(規約の設定、変更及び廃止)

第三十一条 規約の設定、変更又は廃止は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議によつてする。この場合において、規約の設定、変更又は廃止が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない。

2 前条第二項に規定する事項についての区分所有者全員の規約の設定、変更又は廃止は、当該一部共用部分を共用すべき区分所有者の四分の一を超える者又はその議決権の四分の一を超える議決権を有する者が反対したときは、することができない。

 

 

確定申告に当たり,同申告を税理士に依頼し,その税理士を信頼していたからといって,税務当局に確認をしなかったのは,正に主観的な事情にすぎず,客観的な事情が存在するとはいえないとした事例

 

 

所得税更正処分等取消請求控訴事件

【事件番号】      東京高等裁判所判決/平成19年(行コ)第212号

【判決日付】      平成19年10月10日

【判示事項】      確定申告に当たり,同申告を税理士に依頼し,その税理士を信頼していたからといって,税務当局に確認をしなかったのは,正に主観的な事情にすぎず,客観的な事情が存在するとはいえないとした事例

【判決要旨】      (1) 我が国の租税法上、法人の所得は法人課税の対象となり、その出資者等である個人の課税所得の範囲には含まれない(所得税法7条(課税所得の範囲)、法人税法5条(内国法人の課税所得の範囲)、8条(外国法人の課税所得の範囲)等参照)。

             (2) 納税義務は、各種の経済活動ないし経済現象から生じてくるのであるが、それらの活動ないし現象は、第一次的には私法によって規律されていることから、租税法がそれらを課税要件規定の中に取り込むにあたって、私法上におけるものと同じ概念を用いている場合には、別の意義に解すべきことが租税法規の明文又はその趣旨から明らかな場合は別として、それを私法上におけるものと同じ意義に解するのが、法的安定に資することからすると、租税法上の法人は、民法、会社法といった私法上の概念を借用し、これと同義に解するのが相当である。

             (3) 我が国の租税法上、「法人」に該当するかどうかは、私法上、法人格を有するか否かによって基本的に決定されていると解するのが相当である。

             (4) 外国の法令に準拠して設立された社団や財団の法人格の有無の判定に当たっては、基本的に当該外国の法令の内容と団体の実質に従って判断するのが相当である。

             (5)~(9) 省略

             (10) 過少申告加算税は、過少申告による納税義務違反の事実があれば、原則としてその違反者に対して課されるものであり、これによって、当初から適正に申告し納税した納税者との間の客観的不公平の実質的な是正を図るとともに、過少申告による納税義務違反の発生を防止し、適正な申告納税の実現を図り、もって納税の実を挙げようとする行政上の措置である。この趣旨に照らせば、過少申告があっても例外的に過少申告加算税が課されない場合として通則法65条4項(過少申告加算税)が定めた「正当な理由があると認められる」場合とは、真に納税者の責めに帰することができない客観的な事情があり、上記のような過少申告加算税を賦課することが不当又は酷になる場合をいい、納税者の主観的事情に基づく単なる法律解釈の誤りは、このような場合に当たらないと解するのが相当である(最高裁判所平成18年11月16日第一小法廷判決・裁判所時報1424号1頁参照)。

             (11)~(13) 省略

             (14) 所得税法上、配当所得とは、法人から受ける利益の配当、剰余金の分配(出資に係るものに限る。)等に係る所得等をいう(平成18年法律第10号による改正前の同法24条1項(配当所得)。そして、会社からの分配は、会社の正式な決算手続きに基づき利益が分配されたものでなくても、実質的にみてそれが出資者である地位に基づいて受ける利益の分配と見られる限りにおいて、配当所得となるものと解される(最高裁判所昭和43年11月13日大法廷判決・民集22巻12号2449頁参照)。

             (15)~(17) 省略

【掲載誌】        訟務月報54巻10号2516頁

             税務訴訟資料257号順号10798

 

所得税法

(課税所得の範囲)

第七条 所得税は、次の各号に掲げる者の区分に応じ当該各号に定める所得について課する。

一 非永住者以外の居住者 全ての所得

二 非永住者 第九十五条第一項(外国税額控除)に規定する国外源泉所得(国外にある有価証券の譲渡により生ずる所得として政令で定めるものを含む。以下この号において「国外源泉所得」という。)以外の所得及び国外源泉所得で国内において支払われ、又は国外から送金されたもの

三 非居住者 第百六十四条第一項各号(非居住者に対する課税の方法)に掲げる非居住者の区分に応じそれぞれ同項各号及び同条第二項各号に定める国内源泉所得

四 内国法人 国内において支払われる第百七十四条各号(内国法人に係る所得税の課税標準)に掲げる利子等、配当等、給付補塡金、利息、利益、差益、利益の分配及び賞金

五 外国法人 第百六十一条第一項(国内源泉所得)に規定する国内源泉所得のうち同項第四号から第十一号まで及び第十三号から第十六号までに掲げるもの

2 前項第二号に掲げる所得の範囲に関し必要な事項は、政令で定める。

 

(配当所得)

第二十四条 配当所得とは、法人(法人税法第二条第六号(定義)に規定する公益法人等及び人格のない社団等を除く。)から受ける剰余金の配当(株式又は出資(公募公社債等運用投資信託以外の公社債等運用投資信託の受益権及び社債的受益権を含む。次条において同じ。)に係るものに限るものとし、資本剰余金の額の減少に伴うもの並びに分割型分割(同法第二条第十二号の九に規定する分割型分割をいい、法人課税信託に係る信託の分割を含む。以下この項及び次条において同じ。)によるもの及び株式分配(同法第二条第十二号の十五の二に規定する株式分配をいう。以下この項及び次条において同じ。)を除く。)、利益の配当(資産の流動化に関する法律第百十五条第一項(中間配当)に規定する金銭の分配を含むものとし、分割型分割によるもの及び株式分配を除く。)、剰余金の分配(出資に係るものに限る。)、投資信託及び投資法人に関する法律第百三十七条(金銭の分配)の金銭の分配(出資総額等の減少に伴う金銭の分配として財務省令で定めるもの(次条第一項第四号において「出資等減少分配」という。)を除く。)、基金利息(保険業法第五十五条第一項(基金利息の支払等の制限)に規定する基金利息をいう。)並びに投資信託(公社債投資信託及び公募公社債等運用投資信託を除く。)及び特定受益証券発行信託の収益の分配(法人税法第二条第十二号の十五に規定する適格現物分配に係るものを除く。以下この条において「配当等」という。)に係る所得をいう。

2 配当所得の金額は、その年中の配当等の収入金額とする。ただし、株式その他配当所得を生ずべき元本を取得するために要した負債の利子(事業所得又は雑所得の基因となつた有価証券その他政令で定めるものを取得するために要した負債の利子を除く。以下この項において同じ。)でその年中に支払うものがある場合は、当該収入金額から、その支払う負債の利子の額のうちその年においてその元本を有していた期間に対応する部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額の合計額を控除した金額とする。

 

法人税法

(内国法人の課税所得の範囲)

第五条 内国法人に対しては、各事業年度の所得について、各事業年度の所得に対する法人税を課する。

 

(外国法人の課税所得の範囲)

第八条 外国法人に対しては、第百四十一条各号(課税標準)に掲げる外国法人の区分に応じ当該各号に定める国内源泉所得に係る所得について、各事業年度の所得に対する法人税を課する。

2 外国法人(人格のない社団等に限る。)の前項に規定する国内源泉所得に係る所得のうち収益事業から生じた所得以外の所得については、同項の規定にかかわらず、各事業年度の所得に対する法人税を課さない。

 

国税通則法

(過少申告加算税)

第六十五条 期限内申告書(還付請求申告書を含む。第三項において同じ。)が提出された場合(期限後申告書が提出された場合において、次条第一項ただし書又は第九項の規定の適用があるときを含む。)において、修正申告書の提出又は更正があつたときは、当該納税者に対し、その修正申告又は更正に基づき第三十五条第二項(申告納税方式による国税等の納付)の規定により納付すべき税額に百分の十の割合(修正申告書の提出が、その申告に係る国税についての調査があつたことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでないときは、百分の五の割合)を乗じて計算した金額に相当する過少申告加算税を課する。

2 前項の規定に該当する場合(第六項の規定の適用がある場合を除く。)において、前項に規定する納付すべき税額(同項の修正申告又は更正前に当該修正申告又は更正に係る国税について修正申告書の提出又は更正があつたときは、その国税に係る累積増差税額を加算した金額)がその国税に係る期限内申告税額に相当する金額と五十万円とのいずれか多い金額を超えるときは、同項の過少申告加算税の額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定により計算した金額に、その超える部分に相当する税額(同項に規定する納付すべき税額が当該超える部分に相当する税額に満たないときは、当該納付すべき税額)に百分の五の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。

3 前項において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

一 累積増差税額 第一項の修正申告又は更正前にされたその国税についての修正申告書の提出又は更正に基づき第三十五条第二項の規定により納付すべき税額の合計額(当該国税について、当該納付すべき税額を減少させる更正又は更正に係る不服申立て若しくは訴えについての決定、裁決若しくは判決による原処分の異動があつたときはこれらにより減少した部分の税額に相当する金額を控除した金額とし、第五項の規定の適用があつたときは同項の規定により控除すべきであつた金額を控除した金額とする。)

二 期限内申告税額 期限内申告書(次条第一項ただし書又は第九項の規定の適用がある場合には、期限後申告書を含む。第五項第二号において同じ。)の提出に基づき第三十五条第一項又は第二項の規定により納付すべき税額(これらの申告書に係る国税について、次に掲げる金額があるときは当該金額を加算した金額とし、所得税、法人税、地方法人税、相続税又は消費税に係るこれらの申告書に記載された還付金の額に相当する税額があるときは当該税額を控除した金額とする。)

イ 所得税法第九十五条(外国税額控除)若しくは第百六十五条の六(非居住者に係る外国税額の控除)の規定による控除をされるべき金額、第一項の修正申告若しくは更正に係る同法第百二十条第一項第四号(確定所得申告)(同法第百六十六条(申告、納付及び還付)において準用する場合を含む。)に規定する源泉徴収税額に相当する金額、同法第百二十条第二項(同法第百六十六条において準用する場合を含む。)に規定する予納税額又は災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律(昭和二十二年法律第百七十五号)第二条(所得税の軽減又は免除)の規定により軽減若しくは免除を受けた所得税の額

ロ 法人税法第二条第三十八号(定義)に規定する中間納付額、同法第六十八条(所得税額の控除)(同法第百四十四条(外国法人に係る所得税額の控除)において準用する場合を含む。)、第六十九条(外国税額の控除)若しくは第百四十四条の二(外国法人に係る外国税額の控除)の規定による控除をされるべき金額又は同法第九十条(退職年金等積立金に係る中間申告による納付)(同法第百四十五条の五(申告及び納付)において準用する場合を含む。)の規定により納付すべき法人税の額(その額につき修正申告書の提出又は更正があつた場合には、その申告又は更正後の法人税の額)

ハ 地方法人税法第二条第十八号(定義)に規定する中間納付額、同法第十二条(外国税額の控除)の規定による控除をされるべき金額又は同法第二十条第二項(中間申告による納付)の規定により納付すべき地方法人税の額(その額につき修正申告書の提出又は更正があつた場合には、その申告又は更正後の地方法人税の額)

ニ 相続税法第二十条の二(在外財産に対する相続税額の控除)、第二十一条の八(在外財産に対する贈与税額の控除)、第二十一条の十五第三項及び第二十一条の十六第四項(相続時精算課税に係る相続税額)の規定による控除をされるべき金額

ホ 消費税法第二条第一項第二十号(定義)に規定する中間納付額

4 第一項の規定に該当する場合において、当該納税者が、帳簿(財務省令で定めるものに限るものとし、その作成又は保存に代えて電磁的記録の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。以下この項及び次条第五項において同じ。)に記載し、又は記録すべき事項に関しその修正申告書の提出又は更正(以下この項において「修正申告等」という。)があつた時前に、国税庁、国税局又は税務署の当該職員(以下この項及び同条第五項において「当該職員」という。)から当該帳簿の提示又は提出を求められ、かつ、次に掲げる場合のいずれかに該当するとき(当該納税者の責めに帰すべき事由がない場合を除く。)は、第一項の過少申告加算税の額は、同項及び第二項の規定にかかわらず、これらの規定により計算した金額に、第一項に規定する納付すべき税額(その税額の計算の基礎となるべき事実で当該修正申告等の基因となる当該帳簿に記載し、又は記録すべき事項に係るもの以外のもの(以下この項において「帳簿に記載すべき事項等に係るもの以外の事実」という。)があるときは、当該帳簿に記載すべき事項等に係るもの以外の事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した税額)に百分の十の割合(第二号に掲げる場合に該当するときは、百分の五の割合)を乗じて計算した金額を加算した金額とする。

一 当該職員に当該帳簿の提示若しくは提出をしなかつた場合又は当該職員にその提示若しくは提出がされた当該帳簿に記載し、若しくは記録すべき事項のうち、納税申告書の作成の基礎となる重要なものとして財務省令で定める事項(次号及び次条第五項において「特定事項」という。)の記載若しくは記録が著しく不十分である場合として財務省令で定める場合

二 当該職員にその提示又は提出がされた当該帳簿に記載し、又は記録すべき事項のうち、特定事項の記載又は記録が不十分である場合として財務省令で定める場合(前号に掲げる場合を除く。)

5 次の各号に掲げる場合には、第一項又は第二項に規定する納付すべき税額から当該各号に定める税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除して、これらの項の規定を適用する。

一 第一項又は第二項に規定する納付すべき税額の計算の基礎となつた事実のうちにその修正申告又は更正前の税額(還付金の額に相当する税額を含む。)の計算の基礎とされていなかつたことについて正当な理由があると認められるものがある場合 その正当な理由があると認められる事実に基づく税額

二 第一項の修正申告又は更正前に当該修正申告又は更正に係る国税について期限内申告書の提出により納付すべき税額を減少させる更正その他これに類するものとして政令で定める更正(更正の請求に基づく更正を除く。)があつた場合 当該期限内申告書に係る税額(還付金の額に相当する税額を含む。)に達するまでの税額

6 第一項の規定は、修正申告書の提出が、その申告に係る国税についての調査があつたことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでない場合において、その申告に係る国税についての調査に係る第七十四条の九第一項第四号及び第五号(納税義務者に対する調査の事前通知等)に掲げる事項その他政令で定める事項の通知(次条第六項第二号及び第八項において「調査通知」という。)がある前に行われたものであるときは、適用しない。

 

 

埼玉教員超勤訴訟・市立小学校教員の控訴人が、主位的に労基法37条に基づき、予備的に国賠法1条1項、3条1項に基づき、市町村立学校職員給与負担法1条により県公立学校教育職員の給与・手当等を負担する被控訴人に対し、時間外割増賃金等又はその相当額の損害金の支払を求めた原審における請求棄却の原判決に対する控訴事案。

 

 

              未払賃金請求控訴事件

【事件番号】      東京高等裁判所判決/令和3年(行コ)第270号

【判決日付】      令和4年8月25日

【判示事項】      市立小学校教員の控訴人が、主位的に労基法37条に基づき、予備的に国賠法1条1項、3条1項に基づき、市町村立学校職員給与負担法1条により県公立学校教育職員の給与・手当等を負担する被控訴人に対し、時間外割増賃金等又はその相当額の損害金の支払を求めた原審における請求棄却の原判決に対する控訴事案。

原判決が、控訴人の請求をいずれも棄却したところ、控訴人は、これを不服として控訴した。

控訴審は、認定事実、争点1(労基法37条の適用の有無)についての判断及び争点3(控訴人の時間外労働と国賠法上の違法性の有無、控訴人の損害額)についての判断を一部補正した上で、原判決は相当として控訴を棄却した事例

【掲載誌】        LLI/DB 判例秘書登載

 

労働基準法

(時間外、休日及び深夜の割増賃金)

第三十七条 使用者が、第三十三条又は前条第一項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の二割五分以上五割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。ただし、当該延長して労働させた時間が一箇月について六十時間を超えた場合においては、その超えた時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の五割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

② 前項の政令は、労働者の福祉、時間外又は休日の労働の動向その他の事情を考慮して定めるものとする。

③ 使用者が、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、第一項ただし書の規定により割増賃金を支払うべき労働者に対して、当該割増賃金の支払に代えて、通常の労働時間の賃金が支払われる休暇(第三十九条の規定による有給休暇を除く。)を厚生労働省令で定めるところにより与えることを定めた場合において、当該労働者が当該休暇を取得したときは、当該労働者の同項ただし書に規定する時間を超えた時間の労働のうち当該取得した休暇に対応するものとして厚生労働省令で定める時間の労働については、同項ただし書の規定による割増賃金を支払うことを要しない。

④ 使用者が、午後十時から午前五時まで(厚生労働大臣が必要であると認める場合においては、その定める地域又は期間については午後十一時から午前六時まで)の間において労働させた場合においては、その時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の二割五分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

⑤ 第一項及び前項の割増賃金の基礎となる賃金には、家族手当、通勤手当その他厚生労働省令で定める賃金は算入しない。

 

市町村立学校職員給与負担法

第一条 市(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市(次条において「指定都市」という。)を除き、特別区を含む。)町村立の小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校の前期課程及び特別支援学校の校長(中等教育学校の前期課程にあつては、当該課程の属する中等教育学校の校長とする。)、副校長、教頭、主幹教諭、指導教諭、教諭、養護教諭、栄養教諭、助教諭、養護助教諭、寄宿舎指導員、講師(常勤の者及び地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第二十二条の四第一項に規定する短時間勤務の職を占める者に限る。)、学校栄養職員(学校給食法(昭和二十九年法律第百六十号)第七条に規定する職員のうち栄養の指導及び管理をつかさどる主幹教諭並びに栄養教諭以外の者をいい、同法第六条に規定する施設の当該職員を含む。以下同じ。)及び事務職員のうち次に掲げる職員であるものの給料、扶養手当、地域手当、住居手当、初任給調整手当、通勤手当、単身赴任手当、特殊勤務手当、特地勤務手当(これに準ずる手当を含む。)、へき地手当(これに準ずる手当を含む。)、時間外勤務手当(学校栄養職員及び事務職員に係るものとする。)、宿日直手当、管理職員特別勤務手当、管理職手当、期末手当、勤勉手当、義務教育等教員特別手当、寒冷地手当、特定任期付職員業績手当、退職手当、退職年金及び退職一時金並びに旅費(都道府県が定める支給に関する基準に適合するものに限る。)(以下「給料その他の給与」という。)並びに定時制通信教育手当(中等教育学校の校長に係るものとする。)並びに講師(公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律(昭和三十三年法律第百十六号。以下「義務教育諸学校標準法」という。)第十七条第二項に規定する非常勤の講師に限る。)の報酬、職務を行うために要する費用の弁償及び期末手当(次条において「報酬等」という。)は、都道府県の負担とする。

一 義務教育諸学校標準法第六条第一項の規定に基づき都道府県が定める都道府県小中学校等教職員定数及び義務教育諸学校標準法第十条第一項の規定に基づき都道府県が定める都道府県特別支援学校教職員定数に基づき配置される職員(義務教育諸学校標準法第十八条各号に掲げる者を含む。)

二 公立高等学校の適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律(昭和三十六年法律第百八十八号。以下「高等学校標準法」という。)第十五条の規定に基づき都道府県が定める特別支援学校高等部教職員定数に基づき配置される職員(特別支援学校の高等部に係る高等学校標準法第二十四条各号に掲げる者を含む。)

三 特別支援学校の幼稚部に置くべき職員の数として都道府県が定める数に基づき配置される職員

 

国家賠償法

第一条 国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。

② 前項の場合において、公務員に故意又は重大な過失があつたときは、国又は公共団体は、その公務員に対して求償権を有する。

 

第三条 前二条の規定によつて国又は公共団体が損害を賠償する責に任ずる場合において、公務員の選任若しくは監督又は公の営造物の設置若しくは管理に当る者と公務員の俸給、給与その他の費用又は公の営造物の設置若しくは管理の費用を負担する者とが異なるときは、費用を負担する者もまた、その損害を賠償する責に任ずる。

② 前項の場合において、損害を賠償した者は、内部関係でその損害を賠償する責任ある者に対して求償権を有する。

 

 

       主   文

 

 1 本件控訴を棄却する。

 2 控訴費用は控訴人の負担とする。

 

       事実及び理由

 

第1 控訴の趣旨

 1 原判決を取り消す。

 2 被控訴人は、控訴人に対し、242万2725円及び原判決別紙1「原告金額シート」記載の「割増賃金未払額」欄の各金員に対する「賃金月度(支払期日)」欄の各日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

 3 被控訴人は、控訴人に対し、242万2725円及びこれに対する本判決確定の日の翌日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

第2 事案の概要(以下、略称は原判決の例による。)

 1 本件は、埼玉県a市立小学校の教員である控訴人が、平成29年9月から平成30年7月までの間(本件請求期間)に時間外労働を行ったとして、主位的に、労働基準法(労基法)37条による時間外割増賃金請求権に基づき、予備的に、本件請求期間に控訴人を同法32条の定める労働時間を超えて労働させたことが国家賠償法(国賠法)上違法であると主張して、国賠法1条1項、3条1項による損害賠償請求権に基づき、市町村立学校職員給与負担法1条により埼玉県公立学校教育職員の給与・手当等を負担する被控訴人に対し、時間外割増賃金又はその相当額の損害金242万2725円及びこれに対する各支払期日の翌日から支払済みまで民法(平成29年法律第44号による改正前のもの。以下同じ。)所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めるとともに、労基法114条による付加金請求権に基づき、付加金242万2725円及びこれに対する本判決確定の日の翌日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。

 2 原判決が、控訴人の請求をいずれも棄却したところ、控訴人は、これを不服として控訴した。

第1章 特定商取引法(特商法)とは

特定商取引法(正式名称:特定商取引に関する法律)とは、消費者と事業者との間の契約のうち、訪問販売等、特に消費者が悪徳商法等の被害に遭いやすい取引類型を対象に、一定の規制を定めることで、消費者を保護することなどを目的とした法律です。

 

対象となる取引類型は、以下の7つです。

 

訪問販売

通信販売

電話勧誘販売

連鎖販売取引

特定継続的役務提供

業務提供誘引販売取引

訪問購入

 

これらに当たる取引に関し、広告表示規制や書面の交付義務などの行政規制、クーリング・オフ・不実告知等があった際の取消権など民事上のルールを定めることで、消費者保護を図っています。

 

 

 

第2章 2021年公布の改正特定商取引法とは?

2021年6月9日、「消費者被害の防⽌及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の⼀部を改正する法律」(令和3年法律第72号)が成立し、同月16日に公布されました。今回の法改正は、消費者が安心して商品やサービスの取引ができるよう、消費者被害の防止や取引の公正を図ることを目的としたものです。

 

この法律により、特定商取引法のほか、特定商品等の預託等取引契約に関する法律(改正により「預託等取引に関する法律」に改称)、消費者の財産的被害の集団的な回復のための民事の裁判手続の特例に関する法律などが改正されることとなりました。

 

 

公布日・施行日

2021年特定商取引法改正の根拠となる法令は、「消費者被害の防⽌及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の⼀部を改正する法律」(令和3年法律第72号)です。

 

施行日は、改正点によって異なるため、注意する必要があります。

 

公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律違反につき有罪判決が言渡された事例


和歌山地方裁判所判決/平成14年(わ)第275号
平成14年11月6日
公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律違反被告事件
【判示事項】    公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律違反につき有罪判決が言渡された事例
【参照条文】    公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律1-1
【掲載誌】     判例タイムズ1120号301頁

平成十二年法律第百三十号
公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律
(公職者あっせん利得)
第一条 衆議院議員、参議院議員又は地方公共団体の議会の議員若しくは長(以下「公職にある者」という。)が、国若しくは地方公共団体が締結する売買、貸借、請負その他の契約又は特定の者に対する行政庁の処分に関し、請託を受けて、その権限に基づく影響力を行使して公務員にその職務上の行為をさせるように、又はさせないようにあっせんをすること又はしたことにつき、その報酬として財産上の利益を収受したときは、三年以下の懲役に処する。
2 公職にある者が、国又は地方公共団体が資本金の二分の一以上を出資している法人が締結する売買、貸借、請負その他の契約に関し、請託を受けて、その権限に基づく影響力を行使して当該法人の役員又は職員にその職務上の行為をさせるように、又はさせないようにあっせんをすること又はしたことにつき、その報酬として財産上の利益を収受したときも、前項と同様とする。

       主   文
 被告人を懲役1年6月に処する。
 未決勾留日数中20日をその刑に算入する。
 この裁判が確定した日から3年間その刑の執行を猶予する。
 被告人から金50万円を追徴する。
【解説】
 本件は、市議会議員である被告人が、懇意にしていた土木工事業者から請託を受けて、市が発注する公共工事の指名競争入札につき、上記業者が指名業者に選定されるようあっせんを行い、その報酬として現金50万円を収受したという公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律違反の事案である。
 

登記申請行為と表見代理

 

 

              根抵当権設定登記抹消登記請求事件

【事件番号】      最高裁判所第2小法廷判決/昭和39年(オ)第77号

【判決日付】      昭和41年11月18日

【判示事項】      1、登記申請行為と表見代理

             2、偽造文書による登記の効力

【判決要旨】      1、登記申請行為自体には、表見代理に関する民法の規定の適用はない。

             2、偽造文書によつて登記がされた場合でも、その登記の記載が実体的法律関係に符合し、かつ、登記義務者において登記申請を拒むことができる特段の事情がなく、登記権利者において当該登記申請が適法であると信ずるにつき正当の事由があるときは、登記義務者は右登記の無効を主張することができない。

【参照条文】      不動産登記法25

             不動産登記法35

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集20巻9号1827頁

 

平成十六年法律第百二十三号

不動産登記法

(申請の却下)

第二十五条 登記官は、次に掲げる場合には、理由を付した決定で、登記の申請を却下しなければならない。ただし、当該申請の不備が補正することができるものである場合において、登記官が定めた相当の期間内に、申請人がこれを補正したときは、この限りでない。

一 申請に係る不動産の所在地が当該申請を受けた登記所の管轄に属しないとき。

二 申請が登記事項(他の法令の規定により登記記録として登記すべき事項を含む。)以外の事項の登記を目的とするとき。

三 申請に係る登記が既に登記されているとき。

四 申請の権限を有しない者の申請によるとき。

五 申請情報又はその提供の方法がこの法律に基づく命令又はその他の法令の規定により定められた方式に適合しないとき。

六 申請情報の内容である不動産又は登記の目的である権利が登記記録と合致しないとき。

七 申請情報の内容である登記義務者(第六十五条、第七十七条、第八十九条第一項(同条第二項(第九十五条第二項において準用する場合を含む。)及び第九十五条第二項において準用する場合を含む。)、第九十三条(第九十五条第二項において準用する場合を含む。)又は第百十条前段の場合にあっては、登記名義人)の氏名若しくは名称又は住所が登記記録と合致しないとき。

八 申請情報の内容が第六十一条に規定する登記原因を証する情報の内容と合致しないとき。

九 第二十二条本文若しくは第六十一条の規定又はこの法律に基づく命令若しくはその他の法令の規定により申請情報と併せて提供しなければならないものとされている情報が提供されないとき。

十 第二十三条第一項に規定する期間内に同項の申出がないとき。

十一 表示に関する登記の申請に係る不動産の表示が第二十九条の規定による登記官の調査の結果と合致しないとき。

十二 登録免許税を納付しないとき。

十三 前各号に掲げる場合のほか、登記すべきものでないときとして政令で定めるとき。

 

(共同申請)

第六十条 権利に関する登記の申請は、法令に別段の定めがある場合を除き、登記権利者及び登記義務者が共同してしなければならない。

 

 

公立高等学校の生徒の政治的活動に対する規制の合理性

 

 

              退学処分取消請求控訴事件

【事件番号】      東京高等裁判所判決/昭和48年(行コ)第74号

【判決日付】      昭和52年3月8日

【判示事項】      1、公立高等学校に在学中退学処分を受けたまま大学に入学しもはや高等学校に復帰する意思を有しない者に退学処分取消の訴の利益が肯認された事例

             2、公立高等学校の生徒の政治的活動に対する規制の合理性

             3、公立高等学校の生徒に対する退学処分の効力が肯認された事例

【参照条文】      行政事件訴訟法9

             学校教育法11

             学校教育法施行規則13

【掲載誌】        判例時報856号26頁

【評釈論文】      別冊ジュリスト118号106頁

 

行政事件訴訟法

(原告適格)

第九条 処分の取消しの訴え及び裁決の取消しの訴え(以下「取消訴訟」という。)は、当該処分又は裁決の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者(処分又は裁決の効果が期間の経過その他の理由によりなくなつた後においてもなお処分又は裁決の取消しによつて回復すべき法律上の利益を有する者を含む。)に限り、提起することができる。

2 裁判所は、処分又は裁決の相手方以外の者について前項に規定する法律上の利益の有無を判断するに当たつては、当該処分又は裁決の根拠となる法令の規定の文言のみによることなく、当該法令の趣旨及び目的並びに当該処分において考慮されるべき利益の内容及び性質を考慮するものとする。この場合において、当該法令の趣旨及び目的を考慮するに当たつては、当該法令と目的を共通にする関係法令があるときはその趣旨及び目的をも参酌するものとし、当該利益の内容及び性質を考慮するに当たつては、当該処分又は裁決がその根拠となる法令に違反してされた場合に害されることとなる利益の内容及び性質並びにこれが害される態様及び程度をも勘案するものとする。

 

 

 

学校教育法

第十一条 校長及び教員は、教育上必要があると認めるときは、文部科学大臣の定めるところにより、児童、生徒及び学生に懲戒を加えることができる。ただし、体罰を加えることはできない。

 

第五十九条 高等学校に関する入学、退学、転学その他必要な事項は、文部科学大臣が、これを定める。

 

学校教育法施行規則

第九十四条 生徒が、休学又は退学をしようとするときは、校長の許可を受けなければならない。

 

過少申告加算税を課することが酷と思料される事情があり、国税通則法六五条四項の正当な理由があるとされた事例

 

 

所得税更正処分取消請求控訴事件

【事件番号】      東京高等裁判所判決/平成9年(行コ)第70号

【判決日付】      平成11年5月31日

【判示事項】      過少申告加算税を課することが酷と思料される事情があり、国税通則法六五条四項の正当な理由があるとされた事例

【判決要旨】      (1) 所得税法一五七条は、同族会社が少数の株主ないし社員によって支配されていることから、当該会社の株主等の税負担を不当に減少させるような行為又は計算が行われ、課税上の弊害が生じやすいことにかんがみ、税負担の公平を維持するため、そのような行為や計算が行われた場合に、それを正常な行為や計算に引き直して当該株主等に係る所得税の更正又は決定を行う権限を税務署長に認めたものであり、①同族会社の行為又は計算であること、②これを容認した場合にはその株主等の所得税の負担を減少させる結果となること、③右所得税の減少は不当と評価されるものであることという三要件を充足するときは、右同族会社の行為又は計算にかかわらず、税務署長は、正常な行為又は計算を前提とした場合の当該株主等に係る所得税の課税標準等又は税額等の計算を行い、これに基づいて更正又は決定を行うというのである。

             (2) 所得税法一五七条の対象となる同族会社の行為又は計算は、典型的には株主等の収入を減少させ、又は経資を増加させる性質を有するものということができる。そして、株主等に関する右の収入の減少又は経費の増加が同族会社以外の会社との間における通常の経済活動としては不合理又は不自然で、少数の株主等によって支配される同族会社でなければ通常は行われないものであり、このような行為又は計算の結果として同族会社の株主等特定の個人の所得税が発生せず、又は減少する結果となる場合には、特段の事情がない限り、右の所得税の不発生又は減少自体が一般的に不当と評価されるものと解すべきである。すなわち、右のように経済活動として不合理、不自然であり、独立かつ対等で相互に特殊な関係にない当事者間で通常行われるであろう取引と乖離した同族会社の行為又は計算により、株主等の所得税が減少するときは、不当と評価されることになる。また、右不当性の判断は、行為又は計算の態様から客観的に判断されるものであって、当該行為又は計算に係る株主等が租税回避等の目的あるいは不当性に関する認識を有していることを要件とするものではない。

             (3)~(5) 省略

             (6) 株主等が同族会社に無利息で金銭を貸し付けた場合には、その金額、期間等の融資条件が同族会社に対する経営責任若しくは経営努力又は社会通念上許容される好意的援助と評価できる範囲に止まり、あるいは当該法人が倒産すれば当該株主等が多額の貸倒れや信用の失墜により多額の損失を被ることから、無利息貸付に合理性があると推認できる等の特段の事情がない限り、当該無利息消費貸借は所得税法一五七条(同族会社等の行為又は計算の否認)の適用対象になるものというべきである。

             (7)~(9) 省略

             (10) 法律による行政の原理が特に重視される担税法律関係において信義則の適用があるのは、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分による課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反すると認められるような特別の事情がある場合であって、右特別の事情があるというためには、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことが必要というべきである(最高裁昭和六〇年(行ツ)第一二五号、同六二年一〇月三〇日第三小法廷判決・訟務月報三四巻四号八五三頁参照)。そして右にいう公的見解の表示とは、通達の公表のような場合の外、申告指導のように個別の納税者に対するものも含まれる場合があるといえるが、租税法律主義の趣旨に照らせば、私的なものであってはならず、行政活動の一環として正式にされたものでなければならないものというべきである。

             (11)~(13) 省略

【参照条文】      国税通則法65-4

【掲載誌】        東京高等裁判所判決時報民事50巻8頁

             税務訴訟資料243号127頁

【評釈論文】      法律のひろば52巻9号74頁

 

所得税法

(同族会社等の行為又は計算の否認等)

第百五十七条 税務署長は、次に掲げる法人の行為又は計算で、これを容認した場合にはその株主等である居住者又はこれと政令で定める特殊の関係のある居住者(その法人の株主等である非居住者と当該特殊の関係のある居住者を含む。第四項において同じ。)の所得税の負担を不当に減少させる結果となると認められるものがあるときは、その居住者の所得税に係る更正又は決定に際し、その行為又は計算にかかわらず、税務署長の認めるところにより、その居住者の各年分の第百二十条第一項第一号若しくは第三号から第五号まで(確定所得申告)、第百二十二条第一項第一号から第三号まで(還付等を受けるための申告)又は第百二十三条第二項第一号、第三号、第五号若しくは第七号(確定損失申告)に掲げる金額を計算することができる。

一 法人税法第二条第十号(定義)に規定する同族会社

二 イからハまでのいずれにも該当する法人

イ 三以上の支店、工場その他の事業所を有すること。

ロ その事業所の二分の一以上に当たる事業所につき、その事業所の所長、主任その他のその事業所に係る事業の主宰者又は当該主宰者の親族その他の当該主宰者と政令で定める特殊の関係のある個人(以下この号において「所長等」という。)が前に当該事業所において個人として事業を営んでいた事実があること。

ハ ロに規定する事実がある事業所の所長等の有するその法人の株式又は出資の数又は金額の合計額がその法人の発行済株式又は出資(その法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額の三分の二以上に相当すること。

2 前項の場合において、法人が同項各号に掲げる法人に該当するかどうかの判定は、同項に規定する行為又は計算の事実のあつた時の現況によるものとする。

3 第一項の規定は、同項各号に掲げる法人の行為又は計算につき、法人税法第百三十二条第一項(同族会社等の行為又は計算の否認)若しくは相続税法第六十四条第一項(同族会社等の行為又は計算の否認等)又は地価税法(平成三年法律第六十九号)第三十二条第一項(同族会社等の行為又は計算の否認等)の規定の適用があつた場合における第一項の居住者の所得税に係る更正又は決定について準用する。

4 税務署長は、合併(法人課税信託に係る信託の併合を含む。)、分割(法人課税信託に係る信託の分割を含む。)、現物出資若しくは法人税法第二条第十二号の五の二に規定する現物分配又は同条第十二号の十六に規定する株式交換等若しくは株式移転(以下この項において「合併等」という。)をした法人又は合併等により資産及び負債の移転を受けた法人(当該合併等により交付された株式又は出資を発行した法人を含む。以下この項において同じ。)の行為又は計算で、これを容認した場合には当該合併等をした法人若しくは当該合併等により資産及び負債の移転を受けた法人の株主等である居住者又はこれと第一項に規定する特殊の関係のある居住者の所得税の負担を不当に減少させる結果となると認められるものがあるときは、その居住者の所得税に関する更正又は決定に際し、その行為又は計算にかかわらず、税務署長の認めるところにより、その居住者の各年分の第百二十条第一項第一号若しくは第三号から第五号まで、第百二十二条第一項第一号から第三号まで又は第百二十三条第二項第一号、第三号、第五号若しくは第七号に掲げる金額を計算することができる。

 

国税通則法

(過少申告加算税)

第六十五条 期限内申告書(還付請求申告書を含む。第三項において同じ。)が提出された場合(期限後申告書が提出された場合において、次条第一項ただし書又は第九項の規定の適用があるときを含む。)において、修正申告書の提出又は更正があつたときは、当該納税者に対し、その修正申告又は更正に基づき第三十五条第二項(申告納税方式による国税等の納付)の規定により納付すべき税額に百分の十の割合(修正申告書の提出が、その申告に係る国税についての調査があつたことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでないときは、百分の五の割合)を乗じて計算した金額に相当する過少申告加算税を課する。

 前項の規定に該当する場合(第六項の規定の適用がある場合を除く。)において、前項に規定する納付すべき税額(同項の修正申告又は更正前に当該修正申告又は更正に係る国税について修正申告書の提出又は更正があつたときは、その国税に係る累積増差税額を加算した金額)がその国税に係る期限内申告税額に相当する金額と五十万円とのいずれか多い金額を超えるときは、同項の過少申告加算税の額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定により計算した金額に、その超える部分に相当する税額(同項に規定する納付すべき税額が当該超える部分に相当する税額に満たないときは、当該納付すべき税額)に百分の五の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。

 前項において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

 累積増差税額 第一項の修正申告又は更正前にされたその国税についての修正申告書の提出又は更正に基づき第三十五条第二項の規定により納付すべき税額の合計額(当該国税について、当該納付すべき税額を減少させる更正又は更正に係る不服申立て若しくは訴えについての決定、裁決若しくは判決による原処分の異動があつたときはこれらにより減少した部分の税額に相当する金額を控除した金額とし、第五項の規定の適用があつたときは同項の規定により控除すべきであつた金額を控除した金額とする。)

 期限内申告税額 期限内申告書(次条第一項ただし書又は第九項の規定の適用がある場合には、期限後申告書を含む。第五項第二号において同じ。)の提出に基づき第三十五条第一項又は第二項の規定により納付すべき税額(これらの申告書に係る国税について、次に掲げる金額があるときは当該金額を加算した金額とし、所得税、法人税、地方法人税、相続税又は消費税に係るこれらの申告書に記載された還付金の額に相当する税額があるときは当該税額を控除した金額とする。)

 所得税法第九十五条(外国税額控除)若しくは第百六十五条の六(非居住者に係る外国税額の控除)の規定による控除をされるべき金額、第一項の修正申告若しくは更正に係る同法第百二十条第一項第四号(確定所得申告)(同法第百六十六条(申告、納付及び還付)において準用する場合を含む。)に規定する源泉徴収税額に相当する金額、同法第百二十条第二項(同法第百六十六条において準用する場合を含む。)に規定する予納税額又は災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律(昭和二十二年法律第百七十五号)第二条(所得税の軽減又は免除)の規定により軽減若しくは免除を受けた所得税の額

 法人税法第二条第三十八号(定義)に規定する中間納付額、同法第六十八条(所得税額の控除)(同法第百四十四条(外国法人に係る所得税額の控除)において準用する場合を含む。)、第六十九条(外国税額の控除)若しくは第百四十四条の二(外国法人に係る外国税額の控除)の規定による控除をされるべき金額又は同法第九十条(退職年金等積立金に係る中間申告による納付)(同法第百四十五条の五(申告及び納付)において準用する場合を含む。)の規定により納付すべき法人税の額(その額につき修正申告書の提出又は更正があつた場合には、その申告又は更正後の法人税の額)

 地方法人税法第二条第十八号(定義)に規定する中間納付額、同法第十二条(外国税額の控除)の規定による控除をされるべき金額又は同法第二十条第二項(中間申告による納付)の規定により納付すべき地方法人税の額(その額につき修正申告書の提出又は更正があつた場合には、その申告又は更正後の地方法人税の額)

 相続税法第二十条の二(在外財産に対する相続税額の控除)、第二十一条の八(在外財産に対する贈与税額の控除)、第二十一条の十五第三項及び第二十一条の十六第四項(相続時精算課税に係る相続税額)の規定による控除をされるべき金額

 消費税法第二条第一項第二十号(定義)に規定する中間納付額

 第一項の規定に該当する場合において、当該納税者が、帳簿(財務省令で定めるものに限るものとし、その作成又は保存に代えて電磁的記録の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。以下この項及び次条第五項において同じ。)に記載し、又は記録すべき事項に関しその修正申告書の提出又は更正(以下この項において「修正申告等」という。)があつた時前に、国税庁、国税局又は税務署の当該職員(以下この項及び同条第五項において「当該職員」という。)から当該帳簿の提示又は提出を求められ、かつ、次に掲げる場合のいずれかに該当するとき(当該納税者の責めに帰すべき事由がない場合を除く。)は、第一項の過少申告加算税の額は、同項及び第二項の規定にかかわらず、これらの規定により計算した金額に、第一項に規定する納付すべき税額(その税額の計算の基礎となるべき事実で当該修正申告等の基因となる当該帳簿に記載し、又は記録すべき事項に係るもの以外のもの(以下この項において「帳簿に記載すべき事項等に係るもの以外の事実」という。)があるときは、当該帳簿に記載すべき事項等に係るもの以外の事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した税額)に百分の十の割合(第二号に掲げる場合に該当するときは、百分の五の割合)を乗じて計算した金額を加算した金額とする。

 当該職員に当該帳簿の提示若しくは提出をしなかつた場合又は当該職員にその提示若しくは提出がされた当該帳簿に記載し、若しくは記録すべき事項のうち、納税申告書の作成の基礎となる重要なものとして財務省令で定める事項(次号及び次条第五項において「特定事項」という。)の記載若しくは記録が著しく不十分である場合として財務省令で定める場合

 当該職員にその提示又は提出がされた当該帳簿に記載し、又は記録すべき事項のうち、特定事項の記載又は記録が不十分である場合として財務省令で定める場合(前号に掲げる場合を除く。)

 次の各号に掲げる場合には、第一項又は第二項に規定する納付すべき税額から当該各号に定める税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除して、これらの項の規定を適用する。

 第一項又は第二項に規定する納付すべき税額の計算の基礎となつた事実のうちにその修正申告又は更正前の税額(還付金の額に相当する税額を含む。)の計算の基礎とされていなかつたことについて正当な理由があると認められるものがある場合 その正当な理由があると認められる事実に基づく税額

 第一項の修正申告又は更正前に当該修正申告又は更正に係る国税について期限内申告書の提出により納付すべき税額を減少させる更正その他これに類するものとして政令で定める更正(更正の請求に基づく更正を除く。)があつた場合 当該期限内申告書に係る税額(還付金の額に相当する税額を含む。)に達するまでの税額

 第一項の規定は、修正申告書の提出が、その申告に係る国税についての調査があつたことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでない場合において、その申告に係る国税についての調査に係る第七十四条の九第一項第四号及び第五号(納税義務者に対する調査の事前通知等)に掲げる事項その他政令で定める事項の通知(次条第六項第二号及び第八項において「調査通知」という。)がある前に行われたものであるときは、適用しない。

 

 

 

判決文

 控訴人には本件各更正(ただし、前記違法と判断した部分を除く。)によって新たに納付すべき所得税があり、国税通則法六五条により過少申告加算税が課されることになるので、同条四項の正当の理由があるかどうかを検討する。

 甲九ないし一一号証(以下「本件解説書」という。)は、個人から法人に対する無利息貸付については課税されないとの見解が記載されている解説書であるが、いずれも編者及び推薦者又は監修者として東京国税局勤務者が官職名を付して表示されており、財団法人大蔵財務協会が発行したものである(各巻末に、財団法人大蔵財務協会は、大蔵省の唯一の総合外郭団体であり、財務、税務行政の改良、発達及びこれに関する知識の普及という使命に基づいて出版活動を続けている旨の記載がある。)。本件解説書は、正確にいえば私的な著作物であり、個人から法人に対する無利息貸付について本件規定の適用が一切ないことを保証する趣旨までは記載されていないが、各巻頭の「推薦のことば」、「監修のことば」等において、東京国税局税務相談室その他の税務当局に寄せられた相談事例及び職務の執行の際に生じた疑義について回答と解説を示す形式がとられていることが記載されており、税務当局の業務ないし編者等の税務当局勤務者の職務との密接な関連性を窺わせるものである。したがって、税務関係者がその編者等や発行者から判断して、その記載内容が税務当局の見解を反映したものと認識し、すなわち、税務当局が個人から法人に対する無利息貸付については課税しないとの見解であると解することは無理からぬところである。そして、甲二一、二二号証及び弁論の全趣旨によれば、控訴人の税務関係のスタッフも本件消費貸借をするに際し税務当局が個人から法人に対する無利息貸付については課税しないとの見解であると解していたことが認められ、これを単なる法解釈についての不知、誤解ということはできない。以上を総合すると、控訴人には本件各更正(ただし、前記違法と判断した部分を除く。)によって新たに納付すべき所得税があるが、過少申告加算税を課することが酷と思料される事情があり、国税通則法六五条四項の正当の理由があるというべきである。なお、乙第五号証の一(会計ジャーナル昭和五〇年九月号)には、株主から同族会社に対する無利息貸付について本件規定が適用されるとの見解が記載されているが、右雑誌の存在により、以上の判断が左右されることはない。また、本件各更正が信義則の適用によって違法ということができないことは前示のとおりであるが、このことと国税通則法六五条四項の正当の理由に関する判断とは別のものである。(荒井史男・大島崇志・豊田建夫)

第4章 令和3年度の税制改正と産業競争力強化法

1 令和3年度の税制改正が3月26日に可決・決定されました。

 

税制の役割は、財源調達機能、所得再配分機能、経済安定化機能と言われますが、今年の改正は、3つ目の経済安定化の機能が色濃く出たものといえます。

 

日本経済に与えた影響は相当大きく、日本の課題として経済活性化のためには再生がカギと言われています。

 

そのため、産業競争力強化法の改正案が提出されました。

 

令和3年産業競争力強化法の改正では、「新たな日常」に向けた取り組みのため、長期的な視点に立った企業の変革を後押しすることを目的とし、ポストコロナにおける成長の源泉となるべく

(1)グリーン社会への転換

(2)デジタル化への対応

(3)新たな日常に向けた事業再構築および事業環境の整備

(4)中小企業の足腰強化等の措置

を講じる必要があるとの認識が示されています。

 

この産業競争力強化法の改正は令和3年度の税制改正につながっており、新たに創設された税制も関連性が強いものとなっています。

 

(1)グリーン社会への転換

 カーボンニュートラル投資促進税制の創設

(2)デジタル化への対応

 DX投資促進税制の創設

(3)事業再構築、事業環境の整備

 株式を対価としたM&Aの株式譲渡益の課税繰延制度の創設

 認定事業適応法人の欠損金の損金算入の特例

(4)中小企業の足腰強化

 中小企業の経営資源の集約化に資する税制の創設

 

カーボンニュートラル投資促進税制、DX投資促進税制、認定事業適応法人の欠損金の損金算入の適用要件として、産業競争力強化法の定める「事業適応計画」の認定が必要となります。

 

 

事業適応計画認定の要件は、それぞれの税制により異なります。

 

※財務省のホームページの「令和3年度税制改正」の中でそれぞれの要件等を示しています。

 

 

2 経営資源集約化税制(中小企業事業再編投資損失準備金)の活用について

税制の概要

経営資源の集約化(M&A)によって生産性向上等を目指す、経営力向上計画の認定を受けた中小企業が、計画に基づいてM&Aを実施した場合※に、以下3つの措置が活用できます。

1.           設備投資減税(中小企業経営強化税制) 

2.           雇用確保を促す税制(所得拡大促進税制)

3.           準備金の積立(中小企業事業再編投資損失準備金)

 

(1)設備投資減税

経営強化税制のHPをご参照ください。

(2)雇用確保を促す税制

所得拡大促進税制税制のHPをご参照ください

(3)準備金の積立

概要

令和6年3月31 日までに事業承継等事前調査(実施する予定のDD※の内容)に関する事項が記載された経営力向上計画の認定を受けたものが、

株式取得によってM&Aを実施する場合に(取得価額10億円以下に限る)、

株式等の取得価額として計上する金額(取得価額、手数料等)の一定割合の金額を準備金として積み立てた時は、その事業年度において損金算入できる制度です。

※DD(デュー・デリジェンス):M&Aを実施するにあたって、買手企業が売手企業に対して、財務や法務の状況について詳細に調査すること。

 

申請方法

1.           M&Aの相手方が決まったタイミング(基本合意後等)で、経営力向上の内容に株式取得を含み、かつ事業承継等事前調査の内容を記載した経営力向上計画を策定し、主務大臣の認定を受けてください。

申請時に、併せて「事業承継等事前調査チェックシート」を作成し、添付してください。

2.           認定計画の内容に従って株式取得を実行した後、主務大臣に対して事業承継等を実施したこと及び事業承継等事前調査の内容について報告し、確認書の交付を受けてください。

3.           税法上の要件を満たす場合には、税務申告において準備金積立額について損金算入ができます。税務申告に際しては、①の認定書、②の確認書(いずれも写し)を添付してください。

 

事後報告について

事業承継等事前調査の内容を記載し、準備金積立またはD類型を活用した場合、計画期間(3~5年)の間の毎事業年度終了後、事業の状況等に係る報告書を認定を受けた主務大臣に提出する必要があります。

 

参考:経営力向上計画の申請について

経営力向上計画の概要、策定・申請方法は、経済産業省「経営力向上計画策定の手引き」を、税制やそれ以外の支援措置の要件・手続き等は、 「支援措置活用の手引き」を、

申請様式は、「経営力向上計画の申請について」をご参照ください。