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法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

役に立つ裁判例の紹介、法律の本の書評です。弁護士経験32年。第二東京弁護士会所属21770

第1章 特許法の令和2年改正

 

「特許法等の一部を改正する法律」(2019年5月17日公布)では、次の2点について、特許法が改正されました。

 

1.査証制度の創設(2020年10月1日施行)

2.損害賠償額の算定方法の見直し(2020年4月1日施行)

 

特許法…2020年4月施行後の特許法(昭和34年法律第121号)

旧特許法……2020年4月施行前の特許法(昭和34年法律第121号)

 

 国土利用計画法23条(土地に関する権利の移転又は設定後における利用目的等の届出)の届出を欠く土地売買の効力(有効)

 

大阪高判昭和55年5月30日判タ419号105頁 金融・商事判例607号21頁 

【判決要旨】 国土利用計画法23条による届出を要する土地売買契約が締結された場合において、右届出を欠いていても、右契約が直ちに無効となるものではない。

【参照条文】 国土利用計画法23(土地に関する権利の移転又は設定後における利用目的等の届出)

 

国土利用計画法

(土地に関する権利の移転又は設定後における利用目的等の届出)

第二十三条 土地売買等の契約を締結した場合には、当事者のうち当該土地売買等の契約により土地に関する権利の移転又は設定を受けることとなる者(次項において「権利取得者」という。)は、その契約を締結した日から起算して二週間以内に、次に掲げる事項を、国土交通省令で定めるところにより、当該土地が所在する市町村の長を経由して、都道府県知事に届け出なければならない。

一 土地売買等の契約の当事者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名

二 土地売買等の契約を締結した年月日

三 土地売買等の契約に係る土地の所在及び面積

四 土地売買等の契約に係る土地に関する権利の種別及び内容

五 土地売買等の契約による土地に関する権利の移転又は設定後における土地の利用目的

六 土地売買等の契約に係る土地の土地に関する権利の移転又は設定の対価の額(対価が金銭以外のものであるときは、これを時価を基準として金銭に見積つた額)

七 前各号に掲げるもののほか、国土交通省令で定める事項

2 前項の規定は、次の各号のいずれかに該当する場合には、適用しない。

一 次のイからハまでに規定する区域に応じそれぞれその面積が次のイからハまでに規定する面積未満の土地について土地売買等の契約を締結した場合(権利取得者が当該土地を含む一団の土地で次のイからハまでに規定する区域に応じそれぞれその面積が次のイからハまでに規定する面積以上のものについて土地に関する権利の移転又は設定を受けることとなる場合を除く。)

イ 都市計画法第七条第一項の規定による市街化区域にあつては、二千平方メートル

ロ 都市計画法第四条第二項に規定する都市計画区域(イに規定する区域を除く。)にあつては、五千平方メートル

ハ イ及びロに規定する区域以外の区域にあつては、一万平方メートル

二 第十二条第一項の規定により指定された規制区域、第二十七条の三第一項の規定により指定された注視区域又は第二十七条の六第一項の規定により指定された監視区域に所在する土地について、土地売買等の契約を締結した場合

三 前二号に定めるもののほか、民事調停法による調停に基づく場合、当事者の一方又は双方が国等である場合その他政令で定める場合

3 第十五条第二項の規定は、第一項の規定による届出のあつた場合について準用する。

 

 

 国土利用計画法23条は、一定面積以上の土地の売買契約等について都道府県知事に対する届出を義務づけており、その違反に対して罰則を設けている(47条)。

  本件の事案は、土地の売買契約が無効である等と主張して、その代金の返還を求めた事件であるが、無効事由の一つとして国土利用計画法23条の届出を欠くことがあげられていた。

  行政法規が取引について一定の制限を加えている場合、その規定に違反した取引の効力については、問題があるところである(我妻・『新訂民法講義Ⅰ』263頁、注釈民法(3)71頁等参照)。

  本判決は、法14条による規制区域内の土地の売買の許可の場合と異なり法23条の届出は土地売買等の契約の有効要件ではなく、この届出を経ずにされた契約もそのことのためにすぐに無効となるものではないと解すべきであるとしている(河野正三・国土利用計画法344頁も同説である。)。

  同様の土地売買の事例も多いと考えられるので参考となる。

 

事業年度終了の時において在職する使用人の全員が自己の都合により退職するものと仮定して計算した場合に退職給与として支給されるべき金額の見積額を、法人税法に定める退職給与引当金とは別途に「退職給与未払金」として計上しても、右「退職給与未払金」は法人税法上損金にあたらないとされた事例

 

 

              法人税課税処分取消請求控訴事件

【事件番号】      大阪高等裁判所判決/昭和48年(行コ)第21号

【判決日付】      昭和50年4月16日

【判示事項】      (1) 法人税法にいう損金の意義(原審判決引用)

             (2) 事業年度終了の時において在職する使用人の全員が自己の都合により退職するものと仮定して計算した場合に退職給与として支給されるべき金額の見積額を、法人税法に定める退職給与引当金とは別途に「退職給与未払金」として計上しても、右「退職給与未払金」は法人税法上損金にあたらないとされた事例

             (3) 翌事業年度における機械の販売に伴う下取りに基因する損失の見積額を「下取損金」として計上しても、右「下取損金」は、法人税法上係争事業年度の損金にあたらないとされた事例

【判決要旨】      (1) 法人税法においては、課税所得金額の計算上損金に算入される費用は、当該事業年度終了の日までに債務の確定しているものでなければならず、債務の確定したものといいうるためには、当該事業年度終了の日までに、当該費用にかかる債務が成立し、その債務に基づいて具体的な給付をすべき原因となる事実が発生し、その金額を合理的に算定しうるものであることが必要であり(法人税基本通達二-一-五参照)、単に将来生ずることが見越される費用は、他に特別の規定がないかぎり損金に算入されない。

             (2) 省略

             (3) 省略

【掲載誌】        税務訴訟資料81号205頁

【評釈論文】      税72巻8号128頁

 

法人税法

(役員給与の損金不算入)

第三十四条 内国法人がその役員に対して支給する給与(退職給与で業績連動給与に該当しないもの、使用人としての職務を有する役員に対して支給する当該職務に対するもの及び第三項の規定の適用があるものを除く。以下この項において同じ。)のうち次に掲げる給与のいずれにも該当しないものの額は、その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しない。

一 その支給時期が一月以下の一定の期間ごとである給与(次号イにおいて「定期給与」という。)で当該事業年度の各支給時期における支給額が同額であるものその他これに準ずるものとして政令で定める給与(同号において「定期同額給与」という。)

二 その役員の職務につき所定の時期に、確定した額の金銭又は確定した数の株式(出資を含む。以下この項及び第五項において同じ。)若しくは新株予約権若しくは確定した額の金銭債権に係る第五十四条第一項(譲渡制限付株式を対価とする費用の帰属事業年度の特例)に規定する特定譲渡制限付株式若しくは第五十四条の二第一項(新株予約権を対価とする費用の帰属事業年度の特例等)に規定する特定新株予約権を交付する旨の定めに基づいて支給する給与で、定期同額給与及び業績連動給与のいずれにも該当しないもの(当該株式若しくは当該特定譲渡制限付株式に係る第五十四条第一項に規定する承継譲渡制限付株式又は当該新株予約権若しくは当該特定新株予約権に係る第五十四条の二第一項に規定する承継新株予約権による給与を含むものとし、次に掲げる場合に該当する場合にはそれぞれ次に定める要件を満たすものに限る。)

イ その給与が定期給与を支給しない役員に対して支給する給与(同族会社に該当しない内国法人が支給する給与で金銭によるものに限る。)以外の給与(株式又は新株予約権による給与で、将来の役務の提供に係るものとして政令で定めるものを除く。)である場合 政令で定めるところにより納税地の所轄税務署長にその定めの内容に関する届出をしていること。

ロ 株式を交付する場合 当該株式が市場価格のある株式又は市場価格のある株式と交換される株式(当該内国法人又は関係法人が発行したものに限る。次号において「適格株式」という。)であること。

ハ 新株予約権を交付する場合 当該新株予約権がその行使により市場価格のある株式が交付される新株予約権(当該内国法人又は関係法人が発行したものに限る。次号において「適格新株予約権」という。)であること。

三 内国法人(同族会社にあつては、同族会社以外の法人との間に当該法人による完全支配関係があるものに限る。)がその業務執行役員(業務を執行する役員として政令で定めるものをいう。以下この号において同じ。)に対して支給する業績連動給与(金銭以外の資産が交付されるものにあつては、適格株式又は適格新株予約権が交付されるものに限る。)で、次に掲げる要件を満たすもの(他の業務執行役員の全てに対して次に掲げる要件を満たす業績連動給与を支給する場合に限る。)

イ 交付される金銭の額若しくは株式若しくは新株予約権の数又は交付される新株予約権の数のうち無償で取得され、若しくは消滅する数の算定方法が、その給与に係る職務を執行する期間の開始の日(イにおいて「職務執行期間開始日」という。)以後に終了する事業年度の利益の状況を示す指標(利益の額、利益の額に有価証券報告書(金融商品取引法第二十四条第一項(有価証券報告書の提出)に規定する有価証券報告書をいう。イにおいて同じ。)に記載されるべき事項による調整を加えた指標その他の利益に関する指標として政令で定めるもので、有価証券報告書に記載されるものに限る。イにおいて同じ。)、職務執行期間開始日の属する事業年度開始の日以後の所定の期間若しくは職務執行期間開始日以後の所定の日における株式の市場価格の状況を示す指標(当該内国法人又は当該内国法人との間に完全支配関係がある法人の株式の市場価格又はその平均値その他の株式の市場価格に関する指標として政令で定めるものに限る。イにおいて同じ。)又は職務執行期間開始日以後に終了する事業年度の売上高の状況を示す指標(売上高、売上高に有価証券報告書に記載されるべき事項による調整を加えた指標その他の売上高に関する指標として政令で定めるもののうち、利益の状況を示す指標又は株式の市場価格の状況を示す指標と同時に用いられるもので、有価証券報告書に記載されるものに限る。)を基礎とした客観的なもの(次に掲げる要件を満たすものに限る。)であること。

(1) 金銭による給与にあつては確定した額を、株式又は新株予約権による給与にあつては確定した数を、それぞれ限度としているものであり、かつ、他の業務執行役員に対して支給する業績連動給与に係る算定方法と同様のものであること。

(2) 政令で定める日までに、会社法第四百四条第三項(指名委員会等の権限等)の報酬委員会(その委員の過半数が当該内国法人の同法第二条第十五号(定義)に規定する社外取締役のうち職務の独立性が確保された者として政令で定める者((2)において「独立社外取締役」という。)であるものに限るものとし、当該内国法人の業務執行役員と政令で定める特殊の関係のある者がその委員であるものを除く。)が決定(当該報酬委員会の委員である独立社外取締役の全員が当該決定に係る当該報酬委員会の決議に賛成している場合における当該決定に限る。)をしていることその他の政令で定める適正な手続を経ていること。

(3) その内容が、(2)の政令で定める適正な手続の終了の日以後遅滞なく、有価証券報告書に記載されていることその他財務省令で定める方法により開示されていること。

ロ その他政令で定める要件

2 内国法人がその役員に対して支給する給与(前項又は次項の規定の適用があるものを除く。)の額のうち不相当に高額な部分の金額として政令で定める金額は、その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しない。

3 内国法人が、事実を隠蔽し、又は仮装して経理をすることによりその役員に対して支給する給与の額は、その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しない。

4 前三項に規定する給与には、債務の免除による利益その他の経済的な利益を含むものとする。

5 第一項に規定する業績連動給与とは、利益の状況を示す指標、株式の市場価格の状況を示す指標その他の同項の内国法人又は当該内国法人との間に支配関係がある法人の業績を示す指標を基礎として算定される額又は数の金銭又は株式若しくは新株予約権による給与及び第五十四条第一項に規定する特定譲渡制限付株式若しくは承継譲渡制限付株式又は第五十四条の二第一項に規定する特定新株予約権若しくは承継新株予約権による給与で無償で取得され、又は消滅する株式又は新株予約権の数が役務の提供期間以外の事由により変動するものをいう。

6 第一項に規定する使用人としての職務を有する役員とは、役員(社長、理事長その他政令で定めるものを除く。)のうち、部長、課長その他法人の使用人としての職制上の地位を有し、かつ、常時使用人としての職務に従事するものをいう。

7 第一項第二号ロ及びハに規定する関係法人とは、同項の内国法人との間に支配関係がある法人として政令で定める法人をいう。

8 第四項から前項までに定めるもののほか、第一項から第三項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

 

 

産業廃棄物処分業及び特別管理産業廃棄物処分業の許可処分及び許可更新処分の取消訴訟及び無効確認訴訟と産業廃棄物の最終処分場の周辺住民の原告適格

 

 

              許可処分無効確認及び許可取消義務付け,更新許可取消請求事件

【事件番号】      最高裁判所第3小法廷判決/平成24年(行ヒ)第267号

【判決日付】      平成26年7月29日

【判示事項】      1 産業廃棄物処分業及び特別管理産業廃棄物処分業の許可処分及び許可更新処分の取消訴訟及び無効確認訴訟と産業廃棄物の最終処分場の周辺住民の原告適格

             2 産業廃棄物の最終処分場の周辺住民が産業廃棄物処分業及び特別管理産業廃棄物処分業の許可処分の無効確認訴訟並びに上記各処分業の許可更新処分の取消訴訟の原告適格を有するとされた事例

【判決要旨】      1 産業廃棄物の最終処分場の周辺に居住する住民のうち,当該最終処分場から有害な物質が排出された場合にこれに起因する大気や土壌の汚染,水質の汚濁,悪臭等による健康又は生活環境に係る著しい被害を直接的に受けるおそれのある者は,当該最終処分場を事業の用に供する施設としてされた産業廃棄物処分業及び特別管理産業廃棄物処分業の許可処分及び許可更新処分の取消訴訟及び無効確認訴訟につき,これらの取消し及び無効確認を求める法律上の利益を有する者として原告適格を有する。

             2 産業廃棄物の最終処分場の周辺に居住する住民は,約3万平方メートルの埋立地を有する管理型最終処分場である当該最終処分場の中心地点から約1.8kmの範囲内の地域に居住する者であって,当該最終処分場の設置の許可に際して生活環境に及ぼす影響についての調査の対象とされた地域にその居住地が含まれているなどの判示の事情の下では,当該最終処分場を事業の用に供する施設としてされた産業廃棄物処分業及び特別管理産業廃棄物処分業の許可処分の無効確認訴訟並びに上記各処分業の許可更新処分の取消訴訟につき,これらの無効確認及び取消しを求める法律上の利益を有する者として原告適格を有する。

【参照条文】      廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平22法34号改正前)14-10

             廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平22法34号改正前)14-11

             廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平22法34号改正前)14の4-10

             廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平22法34号改正前)14の4-11

             廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平22法34号改正前)15-3

             廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平22法34号改正前)15-4

             廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平22法34号改正前)15-5

             廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平22法34号改正前)15-6

             廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平22法34号改正前)15の2-1

             廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平22法34号改正前)15の2-3

             廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(平23環境省令1号改正前)10の5

             廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(平23環境省令1号改正前)10の17

             廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(平23環境省令1号改正前)11の2

             行政事件訴訟法

             行政事件訴訟法36

             廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平22法34号改正前)14-6

             廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平22法34号改正前)14-7

             廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平22法34号改正前)14の4-6

             廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平22法34号改正前)14の4-7

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集68巻6号620頁

 

廃棄物の処理及び清掃に関する法律

(産業廃棄物処理業)

第十四条 産業廃棄物(特別管理産業廃棄物を除く。以下この条から第十四条の三の三まで、第十五条の四の二、第十五条の四の三第三項及び第十五条の四の四第三項において同じ。)の収集又は運搬を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域(運搬のみを業として行う場合にあつては、産業廃棄物の積卸しを行う区域に限る。)を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、事業者(自らその産業廃棄物を運搬する場合に限る。)、専ら再生利用の目的となる産業廃棄物のみの収集又は運搬を業として行う者その他環境省令で定める者については、この限りでない。

2 前項の許可は、五年を下らない期間であつて当該許可に係る事業の実施に関する能力及び実績を勘案して政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。

3 前項の更新の申請があつた場合において、同項の期間(以下この項及び次項において「許可の有効期間」という。)の満了の日までにその申請に対する処分がされないときは、従前の許可は、許可の有効期間の満了後もその処分がされるまでの間は、なおその効力を有する。

4 前項の場合において、許可の更新がされたときは、その許可の有効期間は、従前の許可の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。

5 都道府県知事は、第一項の許可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。

一 その事業の用に供する施設及び申請者の能力がその事業を的確に、かつ、継続して行うに足りるものとして環境省令で定める基準に適合するものであること。

二 申請者が次のいずれにも該当しないこと。

イ 第七条第五項第四号イからチまでのいずれかに該当する者

ロ 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第二条第六号に規定する暴力団員(以下この号において「暴力団員」という。)又は暴力団員でなくなつた日から五年を経過しない者(以下この号において「暴力団員等」という。)

ハ 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人がイ又はロのいずれかに該当するもの

ニ 法人でその役員又は政令で定める使用人のうちにイ又はロのいずれかに該当する者のあるもの

ホ 個人で政令で定める使用人のうちにイ又はロのいずれかに該当する者のあるもの

ヘ 暴力団員等がその事業活動を支配する者

6 産業廃棄物の処分を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、事業者(自らその産業廃棄物を処分する場合に限る。)、専ら再生利用の目的となる産業廃棄物のみの処分を業として行う者その他環境省令で定める者については、この限りでない。

7 前項の許可は、五年を下らない期間であつて当該許可に係る事業の実施に関する能力及び実績を勘案して政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。

8 前項の更新の申請があつた場合において、同項の期間(以下この項及び次項において「許可の有効期間」という。)の満了の日までにその申請に対する処分がされないときは、従前の許可は、許可の有効期間の満了後もその処分がされるまでの間は、なおその効力を有する。

9 前項の場合において、許可の更新がされたときは、その許可の有効期間は、従前の許可の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。

10 都道府県知事は、第六項の許可の申請が次の各号に適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。

一 その事業の用に供する施設及び申請者の能力がその事業を的確に、かつ、継続して行うに足りるものとして環境省令で定める基準に適合するものであること。

二 申請者が第五項第二号イからヘまでのいずれにも該当しないこと。

11 第一項又は第六項の許可には、生活環境の保全上必要な条件を付することができる。

12 第一項の許可を受けた者(以下「産業廃棄物収集運搬業者」という。)又は第六項の許可を受けた者(以下「産業廃棄物処分業者」という。)は、産業廃棄物処理基準に従い、産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を行わなければならない。

13 産業廃棄物収集運搬業者及び産業廃棄物処分業者は、現に委託を受けている産業廃棄物の収集、運搬又は処分を適正に行うことが困難となり、又は困難となるおそれがある事由として環境省令で定める事由が生じたときは、環境省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を当該委託をした者に書面により通知しなければならない。

14 産業廃棄物収集運搬業者及び産業廃棄物処分業者は、前項の規定による通知をしたときは、当該通知の写しを当該通知の日から環境省令で定める期間保存しなければならない。

15 産業廃棄物収集運搬業者その他環境省令で定める者以外の者は、産業廃棄物の収集又は運搬を、産業廃棄物処分業者その他環境省令で定める者以外の者は、産業廃棄物の処分を、それぞれ受託してはならない。

16 産業廃棄物収集運搬業者は、産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を、産業廃棄物処分業者は、産業廃棄物の処分を、それぞれ他人に委託してはならない。ただし、事業者から委託を受けた産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を政令で定める基準に従つて委託する場合その他環境省令で定める場合は、この限りでない。

17 第七条第十五項及び第十六項の規定は、産業廃棄物収集運搬業者及び産業廃棄物処分業者について準用する。この場合において、同条第十五項中「一般廃棄物の」とあるのは、「産業廃棄物の」と読み替えるものとする。

 

(特別管理産業廃棄物処理業)

第十四条の四 特別管理産業廃棄物の収集又は運搬を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域(運搬のみを業として行う場合にあつては、特別管理産業廃棄物の積卸しを行う区域に限る。)を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、事業者(自らその特別管理産業廃棄物を運搬する場合に限る。)その他環境省令で定める者については、この限りでない。

2 前項の許可は、五年を下らない期間であつて当該許可に係る事業の実施に関する能力及び実績を勘案して政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。

3 前項の更新の申請があつた場合において、同項の期間(以下この項及び次項において「許可の有効期間」という。)の満了の日までにその申請に対する処分がされないときは、従前の許可は、許可の有効期間の満了後もその処分がされるまでの間は、なおその効力を有する。

4 前項の場合において、許可の更新がされたときは、その許可の有効期間は、従前の許可の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。

5 都道府県知事は、第一項の許可の申請が次の各号に適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。

一 その事業の用に供する施設及び申請者の能力がその事業を的確に、かつ、継続して行うに足りるものとして環境省令で定める基準に適合するものであること。

二 申請者が第十四条第五項第二号イからヘまでのいずれにも該当しないこと。

6 特別管理産業廃棄物の処分を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、事業者(自らその特別管理産業廃棄物を処分する場合に限る。)その他環境省令で定める者については、この限りでない。

7 前項の許可は、五年を下らない期間であつて当該許可に係る事業の実施に関する能力及び実績を勘案して政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。

8 前項の更新の申請があつた場合において、同項の期間(以下この項及び次項において「許可の有効期間」という。)の満了の日までにその申請に対する処分がされないときは、従前の許可は、許可の有効期間の満了後もその処分がされるまでの間は、なおその効力を有する。

9 前項の場合において、許可の更新がされたときは、その許可の有効期間は、従前の許可の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。

10 都道府県知事は、第六項の許可の申請が次の各号に適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。

一 その事業の用に供する施設及び申請者の能力がその事業を的確に、かつ、継続して行うに足りるものとして環境省令で定める基準に適合するものであること。

二 申請者が第十四条第五項第二号イからヘまでのいずれにも該当しないこと。

11 第一項又は第六項の許可には、生活環境の保全上必要な条件を付することができる。

12 第一項の許可を受けた者(以下「特別管理産業廃棄物収集運搬業者」という。)又は第六項の許可を受けた者(以下「特別管理産業廃棄物処分業者」という。)は、特別管理産業廃棄物処理基準に従い、特別管理産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を行わなければならない。

13 特別管理産業廃棄物収集運搬業者及び特別管理産業廃棄物処分業者は、現に委託を受けている特別管理産業廃棄物の収集、運搬又は処分を適正に行うことが困難となり、又は困難となるおそれがある事由として環境省令で定める事由が生じたときは、環境省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を当該委託をした者に書面により通知しなければならない。

14 特別管理産業廃棄物収集運搬業者及び特別管理産業廃棄物処分業者は、前項の規定による通知をしたときは、当該通知の写しを当該通知の日から環境省令で定める期間保存しなければならない。

15 特別管理産業廃棄物収集運搬業者その他環境省令で定める者以外の者は、特別管理産業廃棄物の収集又は運搬を、特別管理産業廃棄物処分業者その他環境省令で定める者以外の者は、特別管理産業廃棄物の処分を、それぞれ受託してはならない。

16 特別管理産業廃棄物収集運搬業者は、特別管理産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を、特別管理産業廃棄物処分業者は、特別管理産業廃棄物の処分を、それぞれ他人に委託してはならない。ただし、事業者から委託を受けた特別管理産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を政令で定める基準に従つて委託する場合その他環境省令で定める場合は、この限りでない。

17 特別管理産業廃棄物収集運搬業者、特別管理産業廃棄物処分業者その他環境省令で定める者は、第七条第一項又は第六項の規定にかかわらず、環境省令で定めるところにより、特別管理一般廃棄物の収集若しくは運搬又は処分の業を行うことができる。この場合において、これらの者は、特別管理一般廃棄物処理基準に従い、特別管理一般廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を行わなければならない。

18 第七条第十五項及び第十六項の規定は、特別管理産業廃棄物収集運搬業者及び特別管理産業廃棄物処分業者について準用する。この場合において、同条第十五項中「一般廃棄物の」とあるのは、「特別管理産業廃棄物(第十四条の四第十七項の規定により特別管理一般廃棄物の収集若しくは運搬又は処分の業を行う場合にあつては、特別管理一般廃棄物を含む。)の」と読み替えるものとする。

 

(産業廃棄物処理施設)

第十五条 産業廃棄物処理施設(廃プラスチック類処理施設、産業廃棄物の最終処分場その他の産業廃棄物の処理施設で政令で定めるものをいう。以下同じ。)を設置しようとする者は、当該産業廃棄物処理施設を設置しようとする地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。

2 前項の許可を受けようとする者は、環境省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を提出しなければならない。

一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名

二 産業廃棄物処理施設の設置の場所

三 産業廃棄物処理施設の種類

四 産業廃棄物処理施設において処理する産業廃棄物の種類

五 産業廃棄物処理施設の処理能力(産業廃棄物の最終処分場である場合にあつては、産業廃棄物の埋立処分の用に供される場所の面積及び埋立容量)

六 産業廃棄物処理施設の位置、構造等の設置に関する計画

七 産業廃棄物処理施設の維持管理に関する計画

八 産業廃棄物の最終処分場である場合にあつては、災害防止のための計画

九 その他環境省令で定める事項

3 前項の申請書には、環境省令で定めるところにより、当該産業廃棄物処理施設を設置することが周辺地域の生活環境に及ぼす影響についての調査の結果を記載した書類を添付しなければならない。ただし、当該申請書に記載した同項第二号から第七号までに掲げる事項が、過去になされた第一項の許可に係る当該事項と同一である場合その他の環境省令で定める場合は、この限りでない。

4 都道府県知事は、産業廃棄物処理施設(政令で定めるものに限る。)について第一項の許可の申請があつた場合には、遅滞なく、第二項第一号から第四号までに掲げる事項、申請年月日及び縦覧場所を告示するとともに、同項の申請書及び前項の書類(同項ただし書に規定する場合にあつては、第二項の申請書)を当該告示の日から一月間公衆の縦覧に供しなければならない。

5 都道府県知事は、前項の規定による告示をしたときは、遅滞なく、その旨を当該産業廃棄物処理施設の設置に関し生活環境の保全上関係がある市町村の長に通知し、期間を指定して当該市町村長の生活環境の保全上の見地からの意見を聴かなければならない。

6 第四項の規定による告示があつたときは、当該産業廃棄物処理施設の設置に関し利害関係を有する者は、同項の縦覧期間満了の日の翌日から起算して二週間を経過する日までに、当該都道府県知事に生活環境の保全上の見地からの意見書を提出することができる。

 

(許可の基準等)

第十五条の二 都道府県知事は、前条第一項の許可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。

一 その産業廃棄物処理施設の設置に関する計画が環境省令で定める技術上の基準に適合していること。

二 その産業廃棄物処理施設の設置に関する計画及び維持管理に関する計画が当該産業廃棄物処理施設に係る周辺地域の生活環境の保全及び環境省令で定める周辺の施設について適正な配慮がなされたものであること。

三 申請者の能力がその産業廃棄物処理施設の設置に関する計画及び維持管理に関する計画に従つて当該産業廃棄物処理施設の設置及び維持管理を的確に、かつ、継続して行うに足りるものとして環境省令で定める基準に適合するものであること。

四 申請者が第十四条第五項第二号イからヘまでのいずれにも該当しないこと。

2 都道府県知事は、前条第一項の許可の申請に係る産業廃棄物処理施設の設置によつて、ごみ処理施設又は産業廃棄物処理施設の過度の集中により大気環境基準の確保が困難となると認めるときは、同項の許可をしないことができる。

3 都道府県知事は、前条第一項の許可(同条第四項に規定する産業廃棄物処理施設に係るものに限る。)をする場合においては、あらかじめ、第一項第二号に掲げる事項について、生活環境の保全に関し環境省令で定める事項について専門的知識を有する者の意見を聴かなければならない。

4 前条第一項の許可には、生活環境の保全上必要な条件を付することができる。

5 前条第一項の許可を受けた者(以下「産業廃棄物処理施設の設置者」という。)は、当該許可に係る産業廃棄物処理施設について、都道府県知事の検査を受け、当該産業廃棄物処理施設が当該許可に係る前条第二項の申請書に記載した設置に関する計画に適合していると認められた後でなければ、これを使用してはならない。

 

行政事件訴訟法

(原告適格)

第九条 処分の取消しの訴え及び裁決の取消しの訴え(以下「取消訴訟」という。)は、当該処分又は裁決の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者(処分又は裁決の効果が期間の経過その他の理由によりなくなつた後においてもなお処分又は裁決の取消しによつて回復すべき法律上の利益を有する者を含む。)に限り、提起することができる。

2 裁判所は、処分又は裁決の相手方以外の者について前項に規定する法律上の利益の有無を判断するに当たつては、当該処分又は裁決の根拠となる法令の規定の文言のみによることなく、当該法令の趣旨及び目的並びに当該処分において考慮されるべき利益の内容及び性質を考慮するものとする。この場合において、当該法令の趣旨及び目的を考慮するに当たつては、当該法令と目的を共通にする関係法令があるときはその趣旨及び目的をも参酌するものとし、当該利益の内容及び性質を考慮するに当たつては、当該処分又は裁決がその根拠となる法令に違反してされた場合に害されることとなる利益の内容及び性質並びにこれが害される態様及び程度をも勘案するものとする。

 

(無効等確認の訴えの原告適格)

第三十六条 無効等確認の訴えは、当該処分又は裁決に続く処分により損害を受けるおそれのある者その他当該処分又は裁決の無効等の確認を求めるにつき法律上の利益を有する者で、当該処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無を前提とする現在の法律関係に関する訴えによつて目的を達することができないものに限り、提起することができる。

 

 

婚姻費用分担申立事件の即時抗告審において,有責配偶者である相手方(妻)が,婚姻費用の分担を求めることは,信義則に照らして許されないとして,相手方の申立てを認容した原審判を取り消し,申立てを却下した事例

 

 

婚姻費用分担申立認容審判に対する即時抗告事件

【事件番号】      福岡高等裁判所宮崎支部決定/平成16年(ラ)第57号

【判決日付】      平成17年3月15日

【判示事項】      婚姻費用分担申立事件の即時抗告審において,有責配偶者である相手方(妻)が,婚姻関係が破たんしたものとして抗告人(夫)に対して離婚訴訟を提起して離婚を求めるということは,婚姻共同生活が崩壊し,最早,夫婦間の具体的同居協力扶助の義務が喪失したことを自認することに他ならないのであるから,このような相手方から抗告人に対して,婚姻費用の分担を求めることは,信義則に照らして許されないものと解するのが相当であるとして,相手方の申立てを認容した原審判を取り消し,申立てを却下した事例

【参照条文】      民法1

             民法760

             家事審判法9-1

【掲載誌】        家庭裁判月報58巻3号98頁

【評釈論文】      民商法雑誌135巻6号1140頁

 

民法

(基本原則)

第一条 私権は、公共の福祉に適合しなければならない。

2 権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。

3 権利の濫用は、これを許さない。

 

(婚姻費用の分担)

第七百六十条 夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する。

       主   文

 

   1 原審判を取り消す。

   2 相手方の本件婚姻費用分担請求申立てを却下する。

   3 手続費用は原審及び当審とも相手方の負担とする。

『Q&A 競業避止、営業秘密侵害等の不正競争に関する実務』 2021/10/21

岡本 直也 (著)

 

――「不正競争」は大企業だけが関わる問題ではありません ――

中小企業も含む数多くの「不正競争」事件に携わってきた弁護士が、自身の経験から身に付けたノウハウを伝授!

 

●著者の経験をベースとした80問の具体的Q&Aを収録。

●同様のテーマを扱った解説書では各著者の専門分野に焦点が当たりがちだが、本書では可能な限り広い対象を取り上げ、読者が普段携わらないような論点についても認識できるよう配慮。

●根拠となる188裁判例や官公庁のガイドラインを交えて解説。

●仮処分命令申立書、就業規則等の実務で必要となる記載例も収録。

 

【Q&A抜粋】

Q:不正競争防止法とはどのような法律か。

Q:不正競争に関し、不正競争防止法以外には、主にどのような法律に気を付けると良いか。

Q:裁判例上、具体的にどのような場合に忠実義務・誠実義務違反が認められているか。

Q:退職後の競業避止義務を定める就業規則、合意書及び誓約書等は有効か。また、取締役が退任した場合はどうか。

Q:元従業員が競業行為をしていることが判明した。どのような請求をすることができるか。

Q:従業員・取締役に対して、退職後・退任後も含めた競業避止義務に関する義務を負わせたい場合、どのような内容の合意書を作成すれば良いか。

Q:在職中の従業員は、就業規則等に定めがなくても、会社に対して秘密保持義務を負うか。

Q:営業秘密の漏洩が発覚した場合、具体的にどのような初動対応を取るべきか。

Q:社内において、営業秘密を管理する体制を構築するためには、具体的に、どのように進めれば良いか。

Q:転職者を受け入れる際に行っておくべき予防策はあるか。

 

出版社 ‏ : ‎ 日本加除出版 (2021/10/21)

発売日 ‏ : ‎ 2021/10/21

単行本 ‏ : ‎ 344ページ

 

コメント

裁判例を丹念にひろっている。

 

商工会議所に派遣された市の職員に対する給与支出の適法性を肯定した原審の認定判断に違法があるとされた事例

 

 

損害賠償請求事件

【事件番号】      最高裁判所第2小法廷判決/平成6年(行ツ)第234号

【判決日付】      平成10年4月24日

【判示事項】      商工会議所に派遣された市の職員に対する給与支出の適法性を肯定した原審の認定判断に違法があるとされた事例

【判決要旨】      市がその商工業の進展を図るために職員を地元の商工会議所に専務理事として派遣して派遣期間中の給与を支給した場合において、商工会議所の実際の業務内容、右業務内容と市の商工業の振興策との関連性、派遣職員の商工会議所における具体的な職務内容、右職務内容と右振興策との関係等について具体的な認定をした上、右行政目的の達成のために当該派遣をすることの公益上の必要性を検討して、派遣職員に対する職務専念義務の免除が地方公務員法30条、35条の、茅ケ崎市一般職員の給与に関する条例(昭和26年茅ケ崎市条例第74号)11条前段に定める勤務しないことについての承認が同法24条1項の各趣旨に違反しないかどうかを審理判断することなく、商工会議所と市の置かれていた一般的状況、商工会議所の法的性質、派遣職員が就いた役職の一般的職務権限等の事実のみをもって派遣職員に対する給与支出の適法性を肯定した原審の認定判断には、違法がある。

【参照条文】      地方公務員法24-1

             地方公務員法30

             地方公務員法35

             商工会議所法6

【掲載誌】        最高裁判所裁判集民事188号275頁

 

地方公務員法

(情勢適応の原則)

第十四条 地方公共団体は、この法律に基いて定められた給与、勤務時間その他の勤務条件が社会一般の情勢に適応するように、随時、適当な措置を講じなければならない。

2 人事委員会は、随時、前項の規定により講ずべき措置について地方公共団体の議会及び長に勧告することができる。

 

(服務の根本基準)

第三十条 すべて職員は、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。

 

(職務に専念する義務)

第三十五条 職員は、法律又は条例に特別の定がある場合を除く外、その勤務時間及び職務上の注意力のすべてをその職責遂行のために用い、当該地方公共団体がなすべき責を有する職務にのみ従事しなければならない。

 

商工会議所法

(目的)

第六条 商工会議所は、その地区内における商工業の総合的な改善発達を図り、兼ねて社会一般の福祉の増進に資することを目的とする。

 

 

不法に被害者を監禁し,その結果,被害者に外傷後ストレス障害(PTSD)を発症させた場合について,監禁致傷罪の成立が認められた事例

 

 

              監禁致傷,傷害被告事件

【事件番号】      最高裁判所第2小法廷決定/平成22年(あ)第2011号

【判決日付】      平成24年7月24日

【判示事項】      不法に被害者を監禁し,その結果,被害者に外傷後ストレス障害(PTSD)を発症させた場合について,監禁致傷罪の成立が認められた事例

【判決要旨】      不法に被害者を監禁し,その結果,被害者が,医学的な診断基準において求められている特徴的な精神症状が継続して発現していることなどから外傷後ストレス障害(PTSD)を発症したと認められる場合,同障害の惹起は刑法にいう傷害に当たり,監禁致傷罪が成立する。

【参照条文】      刑法221

             刑法204

【掲載誌】        最高裁判所刑事判例集66巻8号709頁

 

刑法

(逮捕等致死傷)

第二百二十一条 前条の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。

 

(傷害)

第二百四条 人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

 

第11章 消費者の心理等に働きかけるような事業者の行動(ダークパターン)

 

① 判断力低下つけ込み型 消費者が加齢または心身の故障により判断力が著しく低下している場合に事業者がこれを知りながら契約の締結を迫る場合(消費者契約法4条3項5号等)

② 困惑型            強迫類似の方法や霊感商法など、消費者が合理的な判断をすることができない事情を知りながらこれに乗じて契約の締結を迫る場合(消費者契約法4条3項6号等)

③ 浅慮型            交友関係に乗じるなどして、その場での契約締結の締結を迫る場合

④ 幻惑型            消費者が過大な期待を抱いていることを知りながらその期待を煽って契約の締結を迫る場合

 しかし、同取消権の要件をどのように規定するかをめぐって検討は難航しており、いまだ着地点は見いだされずにいます。たとえば、令和3年2月12日に開かれた消費者庁の「消費者契約に関する検討会」では、その場での契約締結を迫る「浅慮型」の規定について、以下のいずれかの場合に該当する場合に契約が取り消せる旨の案が議論の俎上に載りました 。

 

広告と勧誘内容が不一致の場合

勧誘者と交友関係がある場合

勧誘者が専門家である場合

長時間にわたる勧誘の場合

 これに対して、「専門家」とは何を意味するか(有資格者に限るのか)、「長時間」とはどの程度のものを指すのか、「浅慮」に陥ったことを要件に加えるべきかなどの意見が出ており、しばらくは議論が続くことが見込まれます。

 

 

 また、消費者が過大な期待をしていることを知りながらその期待を煽る「幻惑型」に着目した取消権についても、議論がまとまらず、今回の検討会では法改正が見送られました。「幻惑型」については、しばらくは消費者契約法4条3項3号の規定の解釈で対応するものとされ、将来の課題として保留されています。

 

 

 今後の立法の課題として、こうしたダークパターンへの対応として、特商法と消費者契約法の両面から法改正が必要ではないかとの指摘がされており、引き続き議論が行われることが予想されますので、いっそうの注視が求められます。

 

 

2022年4月27日:「通信販売の申込み段階における表示についてのガイドライン」(令和4年2月9日付通達別添7)の公表

通信販売の際、消費者が契約を申し込んだり、契約をしたりした場合でも、その契約に係る商品の引渡し(特定権利の移転)を受けた日から数えて8日間以内であれば、消費者は事業者に対して、契約申込みの撤回または解除ができ、消費者の送料負担で返品ができます。 

もっとも、事業者が広告であらかじめ、この契約申込みの撤回または解除につき、特約を表示していた場合は、特約によります。 ↩︎

 

日本消費経済新聞2319号3頁(令和3年1月15日) ↩︎

 

第204回国会 参議院 地方創生及び消費者問題に関する特別委員会 第12号 令和3年5月28日 ↩︎

 

令和3年7月30日に「第1回特定商取引法等の契約書面等の電子化に関する検討会」が開かれました。 ↩︎

 

なお、デジタル・プラットフォームに関する論点については、「取引デジタル・プラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律」(施行日:令和4年5月1日)に、既に一部盛り込まれています(消費者庁「取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律(条文)」)。 ↩︎

 

 

 

「公図により境界を確認することを原則としている」という慣習ないし慣習法の存在を認めなかった事例

 

最高裁判所第3小法廷判決/昭和37年(オ)第510号

昭和38年12月10日

境界確認請求

【判示事項】    「公図により境界を確認することを原則としている」という慣習ないし慣習法の存在を認めなかった事例

【掲載誌】     最高裁判所裁判集民事70号165頁

       主   文

 本件上告を棄却する。

 上告費用は上告人の負担とする。

       理   由

 上告人の上告理由第1点について。

 所論は、法務局保管に係る公簿附属の公図の証拠力は排斥できないことをいうが、公図であっても絶対的証拠力を有するものではなく、的確な証拠により右図面の記載に誤りあることを認めることを妨げないから(昭和32年(オ)第793号、昭和36年9月21日第1小法廷判決、最高裁判所裁判集民事54号285頁参照)、原判決が所論公図を挙示の証拠に対比して証拠として採用しなかった点に所論違法は存しない。論旨中、憲法29条を云々する点は、右違法を前提とするものであって、採るを得ない。

 所論はすべて、畢竟原審の専権に属する証拠の取捨を非難するに帰着し採用できない。

 同第2点について。

 所論は慣習ないし慣習法をいい原判決の法例2条違背を云為するが、「公図により境界を確認することを原則としている」慣習ないし慣習法の存在をいう所論は独自の見解に過ぎず、従って法例2条違背をいう所論も採るを得ない。

 同第3点について。

 所論1、2引用の最高裁判所判例は、いずれも本件に適切でない。その余の所論も事案適切でない判例を掲げ、或いは独自の所見を述べて、原判決を非難するに過ぎない。従って、所論は、すべて、採用できない。

 同第4点について。

 所論は、原審の地形地勢の認定につき、実験法則違反、慣習法違反、判断遺脱、理由不備をいうが、右認定は、原判決挙示の証拠及び原判示の事実関係によれば、首肯できる。これに所論の違法はない。論旨は、畢竟原審の専権たる証拠の取捨判断、事実の認定を論難するに帰着するのであって、採用できない。

 同第5点について。

 所論指摘の原判示には、前後矛盾撞着はない。又、原判決引用の第1審判決が山間僻地において山林内より飲料水を引く場合自己所有の山林内に適当な水源を有しないときには、他人所有の山林内から引水の便を受けることは容易に想像し得るところである旨判示した点は、この様な経験則の存することを掲げたものであって、これを示すに証拠によらないことは何ら違法でない。

 所論第1審検証調書の被告の指示説明の項の(7)には「これ((T)点)は被告の家が先程の貯水池((A)点)から水を引くようになるまで被告の家で使っていた貯水池です」との記載がなされていて、同検証調書の検証の結果の項の(9)には「被告指示に係る貯水池((T)点)には(A)点の貯水池と同じ位の大きさの貯水池があるが附近は草が生え繁っている(尚写真参照)」との記載があって、(T)点附近を撮影した写真が添付されているから、原判決が右検証調書によって所論指示説明のあった旨を判示した点に何ら違法はない。所論永代常用水源池はあくまでも(A)点であり(T)点は昔日旱魃又は貯水池修理等のため臨時応急用として1時使用したと指示したことは、右検証調書上全く認められず、所論各準備書面の記載を引いて云々する点は、(A)点と(T)点について原審の認定にそわないことを主張するものであって、採用できない。

 又、他人所有地内に特約なくして永代常用の水利の水源池を設置することは、地方慣習に反し衛生的見地からしてもあり得ないことであり、これを認めた原審判断は経験則に反するとの所論は、独自の所見を述べるに過ぎず、原判決には所論違法は存しないから、所論は、採用できない。

 同第6点について。

 所論は、原判決確定の(B)(ロ)線のうち(B)(F)間は、上告人所有の「1061番地ノ1山林」と被上告人所有の「1063番地山林」の境界ではなくて右「1061ノ1山林」と上告人の父松実所有の「1056番地山林」との境界であるとの主張を前提として原判決の理由そごをいうものであるが、原判決は、右松実所有の「1056番地山林」が所論(B)(F)線において被上告人所有の「1063番地山林」と隣接するとは判示していない。所論は、原審認定判示外の事実を前提として原判決の理由そごをいうものであって、採用の限りでない。

 同第7点ないし第12点及び第14点について。

 所論は、原判決の経験法則違反、判断遺脱、審理不尽、理由不備をいうが、いづれも畢竟するに原審の専権たる証拠の取捨判断、事実の認定を非難するに過ぎず採用できない。

 同第13点について。

 所論指摘の第1審判決理由説示部分は、原審判決が引用しないところであるから、所論は、既に前提を欠くものであって、採用の余地がない。

 同第15点、第16点について。

 所論は、原判決の事実誤認、判断遺脱、理由不備ないし理由そごをいうが、所論指摘の点の原審認定は、原判決挙示の証拠関係に照し肯認できるところであり、これらの認定事実によって原判決が本件境界を判定した点に、所論違法は存しない。

 同第17点について。

 土地登録制度下、既登録地の境界確定の訴において土地台帳等の公簿及び公簿検証の結果は証拠として徘斥できないとか、明治時代の土地登録時の資料が存在する以上これによって境界の確定を図るべきであるとか、土地登録当時又は地券制度時代の占有状態によって判定すべきであるとかいう論旨は、すべて独自の所見を以て原審の専権たる証拠の取捨判断に異論を唱えるに過ぎず、原判決が昭和時代の占有状態のみを資料として本件境界を判定したとの所論は原判文を正解しないものである。

 よって、所論はすべて採用できない。

 同第18点について。

 所論は、原判決が占有状態によって筆界を確定し土地登録制度を無視したこと及び、時効援用がないにも拘らず時効完成を仮想したことをいうが、右所論は原判決を正解しないものであり、これを前提として原判決の違法をいう論旨は、採用の限りでない。

 同第19点について。

 上告人は、被上告人の「1063番地山林」の相続取得につき登記のないことを理由としてその所有権取得を否認し得る第三者には該当しないとして、上告人の所論主張を排斥した原審の判断は正当である。原判決には、所論判断遺脱、理由不備ないし理由そごはない。又、所論挙示の大審院判決も、境界確定の訴の当事者は係争相隣地の所有権者であることを要するとはいっているが、対抗要件を具備しなければならないとは判示していないから、原審判断が右判例に抵触するところはない。畢竟、所論は、独自の見解に基づくものであって、採用できない。

 同第20点について。

 所論は、原判決の甚しい事実誤認、判断遺脱、理由不備をいうが、その実質はすべて、原審の適法になした証拠の取捨及び事実の認定を非難するに帰着するものであって、採用できない。

 よって、民訴401条、95条、89条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

    最高裁判所第3小法廷