商工会議所に派遣された市の職員に対する給与支出の適法性を肯定した原審の認定判断に違法があるとされた事例
損害賠償請求事件
【事件番号】 最高裁判所第2小法廷判決/平成6年(行ツ)第234号
【判決日付】 平成10年4月24日
【判示事項】 商工会議所に派遣された市の職員に対する給与支出の適法性を肯定した原審の認定判断に違法があるとされた事例
【判決要旨】 市がその商工業の進展を図るために職員を地元の商工会議所に専務理事として派遣して派遣期間中の給与を支給した場合において、商工会議所の実際の業務内容、右業務内容と市の商工業の振興策との関連性、派遣職員の商工会議所における具体的な職務内容、右職務内容と右振興策との関係等について具体的な認定をした上、右行政目的の達成のために当該派遣をすることの公益上の必要性を検討して、派遣職員に対する職務専念義務の免除が地方公務員法30条、35条の、茅ケ崎市一般職員の給与に関する条例(昭和26年茅ケ崎市条例第74号)11条前段に定める勤務しないことについての承認が同法24条1項の各趣旨に違反しないかどうかを審理判断することなく、商工会議所と市の置かれていた一般的状況、商工会議所の法的性質、派遣職員が就いた役職の一般的職務権限等の事実のみをもって派遣職員に対する給与支出の適法性を肯定した原審の認定判断には、違法がある。
【参照条文】 地方公務員法24-1
地方公務員法30
地方公務員法35
商工会議所法6
【掲載誌】 最高裁判所裁判集民事188号275頁
地方公務員法
(情勢適応の原則)
第十四条 地方公共団体は、この法律に基いて定められた給与、勤務時間その他の勤務条件が社会一般の情勢に適応するように、随時、適当な措置を講じなければならない。
2 人事委員会は、随時、前項の規定により講ずべき措置について地方公共団体の議会及び長に勧告することができる。
(服務の根本基準)
第三十条 すべて職員は、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。
(職務に専念する義務)
第三十五条 職員は、法律又は条例に特別の定がある場合を除く外、その勤務時間及び職務上の注意力のすべてをその職責遂行のために用い、当該地方公共団体がなすべき責を有する職務にのみ従事しなければならない。
商工会議所法
(目的)
第六条 商工会議所は、その地区内における商工業の総合的な改善発達を図り、兼ねて社会一般の福祉の増進に資することを目的とする。