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法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

役に立つ裁判例の紹介、法律の本の書評です。弁護士経験32年。第二東京弁護士会所属21770

正当防衛・刑法36条にいう「急迫」の意義

 

 

              殺人被告事件

【事件番号】      最高裁判所第3小法廷判決/昭和45年(あ)第2563号

【判決日付】      昭和46年11月16日

【判示事項】      1、刑法36条にいう「急迫」の意義

             2、刑法36条の防衛行為と防衛の意思

【判決要旨】      1、刑法36条にいう「急迫」とは、法益の侵害が現に存在しているか、または間近に押し迫つていることを意味し、その侵害があらかじめ予期されていたものであるとしても、そのことからただちに急迫性を失なうものと解するべきではない。

             2、刑法36条の防衛行為は、防衛の意思をもつてなされることが必要であるが、相手の加害行為に対し憤激または逆上して反撃を加えたからといつて、ただちに防衛の意思を欠くものと解すべきではない。

【参照条文】      刑法36

【掲載誌】        最高裁判所刑事判例集25巻8号996頁

 

 

刑法

(正当防衛)

第三十六条 急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。

2 防衛の程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。

 

青色申告書提出承認の取消処分と処分の基礎となる事実関係の全部又は一部を共通にする更正処分に対し不服申立てが経由された場合と右取消処分に対する不服申立て経由の必要

 

 

              法人税更正処分取消等請求事件

【事件番号】      最高裁判所第3小法廷判決/昭和54年(行ツ)第87号

【判決日付】      昭和57年12月21日

【判示事項】      青色申告書提出承認の取消処分と処分の基礎となる事実関係の全部又は一部を共通にする更正処分に対し不服申立てが経由された場合と右取消処分に対する不服申立て経由の必要

【判決要旨】      青色申告書提出承認の取消処分と同時に又はこれに引き続いて更正処分がされた場合に、たまたま右2つの処分の基礎とされた事実関係の全部又は一部が共通であつて、これに対する納税者の不服の事由も同一であるとみられるようなときでも、更正処分に対し適法に不服申立てを経たからといつて、それだけでは当然に、青色申告書提出承認の取消処分に対する取消訴訟の提起につき不服申立ての前置を不要と解することはできず、また、同処分に対する不服申立てを経ないことにつき国税通則法(昭和45年法律第8号による改正前のもの)87条1項4号にいう正当な理由があると解することもできない。

【参照条文】      国税通則法(昭和45年法律第8号による改正前のもの)87-1

             行政事件訴訟法8-1

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集36巻12号2409頁

             訟務月報29巻8号1626頁

 

 

国税通則法

(審査請求書の記載事項等)

第八十七条 審査請求は、政令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した書面を提出してしなければならない。

一 審査請求に係る処分の内容

二 審査請求に係る処分があつたことを知つた年月日(当該処分に係る通知を受けた場合にはその通知を受けた年月日とし、再調査の請求についての決定を経た後の処分について審査請求をする場合には再調査決定書の謄本の送達を受けた年月日とする。)

三 審査請求の趣旨及び理由

四 審査請求の年月日

2 前項の書面(以下この款において「審査請求書」という。)には、同項に規定する事項のほか、次の各号に掲げる場合においては、当該各号に定める事項を記載しなければならない。

一 第七十五条第四項第一号(国税に関する処分についての不服申立て)の規定により再調査の請求についての決定を経ないで審査請求をする場合 再調査の請求をした年月日

二 第七十五条第四項第二号の規定により再調査の請求についての決定を経ないで審査請求をする場合 同号に規定する正当な理由

三 第七十七条第一項から第三項まで(不服申立期間)に規定する期間の経過後において審査請求をする場合 これらの各項のただし書に規定する正当な理由

3 第一項第三号に規定する趣旨は、処分の取消し又は変更を求める範囲を明らかにするように記載するものとし、同号に規定する理由においては、処分に係る通知書その他の書面により通知されている処分の理由に対する審査請求人の主張が明らかにされていなければならないものとする。

 

 

行政事件訴訟法

(処分の取消しの訴えと審査請求との関係)

第八条 処分の取消しの訴えは、当該処分につき法令の規定により審査請求をすることができる場合においても、直ちに提起することを妨げない。ただし、法律に当該処分についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ処分の取消しの訴えを提起することができない旨の定めがあるときは、この限りでない。

2 前項ただし書の場合においても、次の各号の一に該当するときは、裁決を経ないで、処分の取消しの訴えを提起することができる。

一 審査請求があつた日から三箇月を経過しても裁決がないとき。

二 処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる著しい損害を避けるため緊急の必要があるとき。

三 その他裁決を経ないことにつき正当な理由があるとき。

3 第一項本文の場合において、当該処分につき審査請求がされているときは、裁判所は、その審査請求に対する裁決があるまで(審査請求があつた日から三箇月を経過しても裁決がないときは、その期間を経過するまで)、訴訟手続を中止することができる。

 

 

自動車の所有権取得の準拠法

 

 

              自動車引渡等事件

【事件番号】      最高裁判所第3小法廷判決/平成12年(受)第612号

【判決日付】      平成14年10月29日

【判示事項】      自動車の所有権取得の準拠法

【判決要旨】     自動車の所有権取得の準拠法は、その原因事実が完成した当時において、当該自動車が、運行の用に供し得る状態にある場合にはその利用の本拠地の法、運行の用に供し得る状態にない場合には、他国への輸送の途中であるなどの事情がない限り、物理的な所在地の法である。

【参照条文】      法例10-2

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集56巻8号1964頁

 

 

平成十八年法律第七十八号

法の適用に関する通則法

(物権及びその他の登記をすべき権利)

第十三条 動産又は不動産に関する物権及びその他の登記をすべき権利は、その目的物の所在地法による。

2 前項の規定にかかわらず、同項に規定する権利の得喪は、その原因となる事実が完成した当時におけるその目的物の所在地法による。

 

 

呉市立学校事件・公立学校施設の目的外使用の許否の判断と管理者の裁量権

 

 

              損害賠償請求事件

【事件番号】      最高裁判所第3小法廷判決/平成15年(受)第2001号

【判決日付】      平成18年2月7日

【判示事項】      1 公立学校施設の目的外使用の許否の判断と管理者の裁量権

             2 学校教育法85条に定める学校教育上の支障の意義

             3 公立学校施設の目的外使用の許否の判断の適否に関する司法審査の方法

             4 公立小中学校等の教職員の職員団体が教育研究集会の会場として市立中学校の学校施設を使用することを不許可とした市教育委員会の処分が裁量権を逸脱したものであるとされた事例

【判決要旨】     1 公立学校の学校施設の目的外使用を許可するか否かは,原則として,管理者の裁量にゆだねられており,学校教育上支障がない場合であっても,行政財産である学校施設の目的及び用途と当該使用の目的,態様等との関係に配慮した合理的な裁量判断により許可をしないこともできる。

             2 学校教育法85条に定める学校教育上の支障がある場合とは,物理的支障がある場合に限られるものではなく,教育的配慮の観点から,児童,生徒に対し精神的悪影響を与え,学校の教育方針にもとることとなる場合も含まれ,現在の具体的な支障がある場合だけでなく,将来における教育上の支障が生ずるおそれが明白に認められる場合も含まれる。

             3 公立学校の学校施設の目的外使用を許可するか否かの管理者の判断の適否に関する司法審査は,その判断が裁量権の行使としてされたことを前提とした上で,その判断要素の選択や判断過程に合理性を欠くところがないかを検討し,その判断が,重要な事実の基礎を欠くか,又は社会通念に照らし著しく妥当性を欠くものと認められる場合に限って,裁量権の逸脱又は濫用として違法となるとすべきものである。

             4 公立小中学校等の教職員によって組織された職員団体がその主催する教育研究集会の会場として市立中学校の学校施設を使用することの許可を申請したのに対し,市教育委員会が同中学校及びその周辺の学校や地域に混乱を招き,児童生徒に教育上悪影響を与え,学校教育に支障を来すことが予想されるとの理由でこれを不許可とする処分をした場合につき,①教育研究集会は,上記職員団体の労働運動としての側面も強く有するものの,教員らによる自主的研修としての側面をも有していること,②前年の第48次教育研究集会まで1回を除いてすべて学校施設が会場として使用されてきていたこと,③上記申請に係る集会について右翼団体等による具体的な妨害の動きがあったことは認められず,上記集会の予定された日は休校日である土曜日と日曜日であったこと,④教育研究集会の要綱などの刊行物に学習指導要領等に対して批判的な内容の記載は存在するが,いずれも抽象的な表現にとどまり,それらが自主的研修の側面を大きくしのぐほどに中心的な討議対象となるものとまでは認められないこと,⑤当該集会の中でも学校教科項目の研究討議を行う分科会の場として学校施設を利用する場合と他の公共施設を利用する場合とで利便性に大きな差違があることは否定できないこと,⑥当該中学校の校長が職員会議を開いた上で支障がないとし,いったんは口頭で使用を許可する意思を表示した後に,市教育委員会が過去の右翼団体の妨害行動を例に挙げて使用させない方向に指導し,不許可処分をするに至ったことなど判示の事情の下においては,上記不許可処分は裁量権を逸脱したものである。

【参照条文】      学校教育法85

             地方自治法238-4

             地方自治法238の4-4

             学校施設の確保に関する政令3

             地方教育行政の組織及び運営に関する法律23

             国家賠償法1-1

             行政事件訴訟法30

             呉市立学校施設使用規則(昭40呉市教育委員会規則4号)2

             呉市立学校施設使用規則(昭40呉市教育委員会規則4号)4

             呉市立学校施設使用規則(昭40呉市教育委員会規則4号)5

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集60巻2号401頁

 

 

地方自治法

(公有財産の範囲及び分類)

第二百三十八条 この法律において「公有財産」とは、普通地方公共団体の所有に属する財産のうち次に掲げるもの(基金に属するものを除く。)をいう。

一 不動産

二 船舶、浮標、浮桟橋及び浮ドック並びに航空機

三 前二号に掲げる不動産及び動産の従物

四 地上権、地役権、鉱業権その他これらに準ずる権利

五 特許権、著作権、商標権、実用新案権その他これらに準ずる権利

六 株式、社債(特別の法律により設立された法人の発行する債券に表示されるべき権利を含み、短期社債等を除く。)、地方債及び国債その他これらに準ずる権利

七 出資による権利

八 財産の信託の受益権

2 前項第六号の「短期社債等」とは、次に掲げるものをいう。

一 社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)第六十六条第一号に規定する短期社債

二 投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)第百三十九条の十二第一項に規定する短期投資法人債

三 信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)第五十四条の四第一項に規定する短期債

四 保険業法(平成七年法律第百五号)第六十一条の十第一項に規定する短期社債

五 資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)第二条第八項に規定する特定短期社債

六 農林中央金庫法(平成十三年法律第九十三号)第六十二条の二第一項に規定する短期農林債

3 公有財産は、これを行政財産と普通財産とに分類する。

4 行政財産とは、普通地方公共団体において公用又は公共用に供し、又は供することと決定した財産をいい、普通財産とは、行政財産以外の一切の公有財産をいう。

 

(行政財産の管理及び処分)

第二百三十八条の四 行政財産は、次項から第四項までに定めるものを除くほか、これを貸し付け、交換し、売り払い、譲与し、出資の目的とし、若しくは信託し、又はこれに私権を設定することができない。

2 行政財産は、次に掲げる場合には、その用途又は目的を妨げない限度において、貸し付け、又は私権を設定することができる。

一 当該普通地方公共団体以外の者が行政財産である土地の上に政令で定める堅固な建物その他の土地に定着する工作物であつて当該行政財産である土地の供用の目的を効果的に達成することに資すると認められるものを所有し、又は所有しようとする場合(当該普通地方公共団体と一棟の建物を区分して所有する場合を除く。)において、その者(当該行政財産を管理する普通地方公共団体が当該行政財産の適正な方法による管理を行う上で適当と認める者に限る。)に当該土地を貸し付けるとき。

二 普通地方公共団体が国、他の地方公共団体又は政令で定める法人と行政財産である土地の上に一棟の建物を区分して所有するためその者に当該土地を貸し付ける場合

三 普通地方公共団体が行政財産である土地及びその隣接地の上に当該普通地方公共団体以外の者と一棟の建物を区分して所有するためその者(当該建物のうち行政財産である部分を管理する普通地方公共団体が当該行政財産の適正な方法による管理を行う上で適当と認める者に限る。)に当該土地を貸し付ける場合

四 行政財産のうち庁舎その他の建物及びその附帯施設並びにこれらの敷地(以下この号において「庁舎等」という。)についてその床面積又は敷地に余裕がある場合として政令で定める場合において、当該普通地方公共団体以外の者(当該庁舎等を管理する普通地方公共団体が当該庁舎等の適正な方法による管理を行う上で適当と認める者に限る。)に当該余裕がある部分を貸し付けるとき(前三号に掲げる場合に該当する場合を除く。)。

五 行政財産である土地を国、他の地方公共団体又は政令で定める法人の経営する鉄道、道路その他政令で定める施設の用に供する場合において、その者のために当該土地に地上権を設定するとき。

六 行政財産である土地を国、他の地方公共団体又は政令で定める法人の使用する電線路その他政令で定める施設の用に供する場合において、その者のために当該土地に地役権を設定するとき。

3 前項第二号に掲げる場合において、当該行政財産である土地の貸付けを受けた者が当該土地の上に所有する一棟の建物の一部(以下この項及び次項において「特定施設」という。)を当該普通地方公共団体以外の者に譲渡しようとするときは、当該特定施設を譲り受けようとする者(当該行政財産を管理する普通地方公共団体が当該行政財産の適正な方法による管理を行う上で適当と認める者に限る。)に当該土地を貸し付けることができる。

4 前項の規定は、同項(この項において準用する場合を含む。)の規定により行政財産である土地の貸付けを受けた者が当該特定施設を譲渡しようとする場合について準用する。

5 前三項の場合においては、次条第四項及び第五項の規定を準用する。

6 第一項の規定に違反する行為は、これを無効とする。

7 行政財産は、その用途又は目的を妨げない限度においてその使用を許可することができる。

8 前項の規定による許可を受けてする行政財産の使用については、借地借家法(平成三年法律第九十号)の規定は、これを適用しない。

9 第七項の規定により行政財産の使用を許可した場合において、公用若しくは公共用に供するため必要を生じたとき、又は許可の条件に違反する行為があると認めるときは、普通地方公共団体の長又は委員会は、その許可を取り消すことができる。

 

 

学校施設の確保に関する政令

(学校施設の使用禁止)

第三条 学校施設は、学校が学校教育の目的に使用する場合を除く外、使用してはならない。但し、左の各号の一に該当する場合は、この限りでない。

一 法律又は法律に基く命令の規定に基いて使用する場合

二 管理者又は学校の長の同意を得て使用する場合

2 管理者又は学校の長は、前項第二号の同意を与えるには、他の法令の規定に従わなければならない。

 

 

地方教育行政の組織及び運営に関する法律

(職務権限の特例)

第二十三条 前二条の規定にかかわらず、地方公共団体は、前条各号に掲げるもののほか、条例の定めるところにより、当該地方公共団体の長が、次の各号に掲げる教育に関する事務のいずれか又は全てを管理し、及び執行することとすることができる。

一 図書館、博物館、公民館その他の社会教育に関する教育機関のうち当該条例で定めるもの(以下「特定社会教育機関」という。)の設置、管理及び廃止に関すること(第二十一条第七号から第九号まで及び第十二号に掲げる事務のうち、特定社会教育機関のみに係るものを含む。)。

二 スポーツに関すること(学校における体育に関することを除く。)。

三 文化に関すること(次号に掲げるものを除く。)。

四 文化財の保護に関すること。

2 地方公共団体の議会は、前項の条例の制定又は改廃の議決をする前に、当該地方公共団体の教育委員会の意見を聴かなければならない。

 

 

国家賠償法

第一条 国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。

② 前項の場合において、公務員に故意又は重大な過失があつたときは、国又は公共団体は、その公務員に対して求償権を有する。

 

 

行政事件訴訟法

(特別の事情による請求の棄却)

第三十一条 取消訴訟については、処分又は裁決が違法ではあるが、これを取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、原告の受ける損害の程度、その損害の賠償又は防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮したうえ、処分又は裁決を取り消すことが公共の福祉に適合しないと認めるときは、裁判所は、請求を棄却することができる。この場合には、当該判決の主文において、処分又は裁決が違法であることを宣言しなければならない。

2 裁判所は、相当と認めるときは、終局判決前に、判決をもつて、処分又は裁決が違法であることを宣言することができる。

3 終局判決に事実及び理由を記載するには、前項の判決を引用することができる。

 

 

証人が証言を拒む場合と刑訴第321条第1項第3号の適用

 

 

麻薬取締法違反被告事件

【事件番号】      最高裁判所第1小法廷決定/昭和29年(あ)第741号

【判決日付】      昭和29年7月29日

【判示事項】      証人が証言を拒む場合と刑訴第321条第1項第3号の適用

【判決要旨】      証人が記憶喪失を理由として証言を拒む場合には、刑訴第321条第1項第3号により、その麻薬取締官に対する供述調書を証拠とすることを妨げない。

【参照条文】      刑事訴訟法321-1

【掲載誌】        最高裁判所刑事判例集8巻7号1217頁

             最高裁判所裁判集刑事97号717頁

【評釈論文】      別冊ジュリスト1号108頁

 

 

刑事訴訟法

第三百二十一条 被告人以外の者が作成した供述書又はその者の供述を録取した書面で供述者の署名若しくは押印のあるものは、次に掲げる場合に限り、これを証拠とすることができる。

一 裁判官の面前(第百五十七条の六第一項及び第二項に規定する方法による場合を含む。)における供述を録取した書面については、その供述者が死亡、精神若しくは身体の故障、所在不明若しくは国外にいるため公判準備若しくは公判期日において供述することができないとき、又は供述者が公判準備若しくは公判期日において前の供述と異なつた供述をしたとき。

二 検察官の面前における供述を録取した書面については、その供述者が死亡、精神若しくは身体の故障、所在不明若しくは国外にいるため公判準備若しくは公判期日において供述することができないとき、又は公判準備若しくは公判期日において前の供述と相反するか若しくは実質的に異なつた供述をしたとき。ただし、公判準備又は公判期日における供述よりも前の供述を信用すべき特別の情況の存するときに限る。

三 前二号に掲げる書面以外の書面については、供述者が死亡、精神若しくは身体の故障、所在不明又は国外にいるため公判準備又は公判期日において供述することができず、かつ、その供述が犯罪事実の存否の証明に欠くことができないものであるとき。ただし、その供述が特に信用すべき情況の下にされたものであるときに限る。

② 被告人以外の者の公判準備若しくは公判期日における供述を録取した書面又は裁判所若しくは裁判官の検証の結果を記載した書面は、前項の規定にかかわらず、これを証拠とすることができる。

③ 検察官、検察事務官又は司法警察職員の検証の結果を記載した書面は、その供述者が公判期日において証人として尋問を受け、その真正に作成されたものであることを供述したときは、第一項の規定にかかわらず、これを証拠とすることができる。

④ 鑑定の経過及び結果を記載した書面で鑑定人の作成したものについても、前項と同様である。

 

深川商業高校事件

 

 

損害賠償請求控訴事件

【事件番号】      東京高等裁判所判決/昭和49年(ネ)第1900号

【判決日付】      昭和50年12月23日

【判示事項】      東京都教育庁総務部長が高校講師に対し、都議会議員による非難、叱責の機会を作ったことが違法とされた事例

【参照条文】      教育基本法10

             国家賠償法

【掲載誌】        判例時報808号57頁

 

 

教育基本法

(政治教育)

第十四条 良識ある公民として必要な政治的教養は、教育上尊重されなければならない。

2 法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治的活動をしてはならない。

 

(教育行政)

第十六条 教育は、不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきものであり、教育行政は、国と地方公共団体との適切な役割分担及び相互の協力の下、公正かつ適正に行われなければならない。

2 国は、全国的な教育の機会均等と教育水準の維持向上を図るため、教育に関する施策を総合的に策定し、実施しなければならない。

3 地方公共団体は、その地域における教育の振興を図るため、その実情に応じた教育に関する施策を策定し、実施しなければならない。

4 国及び地方公共団体は、教育が円滑かつ継続的に実施されるよう、必要な財政上の措置を講じなければならない。

 

 

国家賠償法

第一条 国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。

② 前項の場合において、公務員に故意又は重大な過失があつたときは、国又は公共団体は、その公務員に対して求償権を有する。

 

青色申告書による法人税の確定申告につき青色申告承認の取消処分後に法人税法57条(昭和43年改正前)の規定による繰越欠損金の損金算入を否認して更正処分がされ次いで青色申告承認の取消処分が取り消された場合に右更正処分の無効確認訴訟において繰越欠損金の損金不算入を無効事由として主張することの可否

 

 

法人税更正処分無効確認請求事件

【事件番号】      最高裁判所第3小法廷判決/昭和51年(行ツ)第98号

【判決日付】      昭和57年2月23日

【判示事項】      青色申告書による法人税の確定申告につき青色申告承認の取消処分後に法人税法57条(昭和43年法律第22号による改正前のもの)の規定による繰越欠損金の損金算入を否認して更正処分がされ次いで青色申告承認の取消処分が取り消された場合に右更正処分の無効確認訴訟において繰越欠損金の損金不算入を無効事由として主張することの可否

【判決要旨】      青色申告書による法人税の確定申告につき青色申告承認の取消処分後に法人税法57条(昭和43年法律第22号による改正前のもの)の規定による繰越欠損金の損金算入を否認して更正処分がされ、次いで青色申告承認の取消処分が取り消された場合、被処分者は、国税通則法23条2項の規定により減額更正の請求をすべきであつて、右更正処分の無効確認訴訟において繰越欠損金の損金不算入を無効事由として主張することはできない。

【参照条文】      国税通則法23-2

             法人税法57(昭和43年法律第22号による改正前のもの)

             行政事件訴訟法36

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集36巻2号215頁

 

 

国税通則法

(更正の請求)

第二十三条 納税申告書を提出した者は、次の各号のいずれかに該当する場合には、当該申告書に係る国税の法定申告期限から五年(第二号に掲げる場合のうち法人税に係る場合については、十年)以内に限り、税務署長に対し、その申告に係る課税標準等又は税額等(当該課税標準等又は税額等に関し次条又は第二十六条(再更正)の規定による更正(以下この条において「更正」という。)があつた場合には、当該更正後の課税標準等又は税額等)につき更正をすべき旨の請求をすることができる。

一 当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従つていなかつたこと又は当該計算に誤りがあつたことにより、当該申告書の提出により納付すべき税額(当該税額に関し更正があつた場合には、当該更正後の税額)が過大であるとき。

二 前号に規定する理由により、当該申告書に記載した純損失等の金額(当該金額に関し更正があつた場合には、当該更正後の金額)が過少であるとき、又は当該申告書(当該申告書に関し更正があつた場合には、更正通知書)に純損失等の金額の記載がなかつたとき。

三 第一号に規定する理由により、当該申告書に記載した還付金の額に相当する税額(当該税額に関し更正があつた場合には、当該更正後の税額)が過少であるとき、又は当該申告書(当該申告書に関し更正があつた場合には、更正通知書)に還付金の額に相当する税額の記載がなかつたとき。

2 納税申告書を提出した者又は第二十五条(決定)の規定による決定(以下この項において「決定」という。)を受けた者は、次の各号のいずれかに該当する場合(納税申告書を提出した者については、当該各号に定める期間の満了する日が前項に規定する期間の満了する日後に到来する場合に限る。)には、同項の規定にかかわらず、当該各号に定める期間において、その該当することを理由として同項の規定による更正の請求(以下「更正の請求」という。)をすることができる。

一 その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となつた事実に関する訴えについての判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む。)により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき その確定した日の翌日から起算して二月以内

二 その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算に当たつてその申告をし、又は決定を受けた者に帰属するものとされていた所得その他課税物件が他の者に帰属するものとする当該他の者に係る国税の更正又は決定があつたとき 当該更正又は決定があつた日の翌日から起算して二月以内

三 その他当該国税の法定申告期限後に生じた前二号に類する政令で定めるやむを得ない理由があるとき 当該理由が生じた日の翌日から起算して二月以内

3 更正の請求をしようとする者は、その請求に係る更正後の課税標準等又は税額等、その更正の請求をする理由、当該請求をするに至つた事情の詳細、当該請求に係る更正前の納付すべき税額及び還付金の額に相当する税額その他参考となるべき事項を記載した更正請求書を税務署長に提出しなければならない。

4 税務署長は、更正の請求があつた場合には、その請求に係る課税標準等又は税額等について調査し、更正をし、又は更正をすべき理由がない旨をその請求をした者に通知する。

5 更正の請求があつた場合においても、税務署長は、その請求に係る納付すべき国税(その滞納処分費を含む。以下この項において同じ。)の徴収を猶予しない。ただし、税務署長において相当の理由があると認めるときは、その国税の全部又は一部の徴収を猶予することができる。

6 輸入品に係る申告消費税等についての更正の請求は、第一項の規定にかかわらず、税関長に対し、するものとする。この場合においては、前三項の規定の適用については、これらの規定中「税務署長」とあるのは、「税関長」とする。

7 前二条の規定は、更正の請求について準用する。

 

 

法人税法

(欠損金の繰越し)

第五十七条 内国法人の各事業年度開始の日前十年以内に開始した事業年度において生じた欠損金額(この項の規定により当該各事業年度前の事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入されたもの及び第八十条(欠損金の繰戻しによる還付)の規定により還付を受けるべき金額の計算の基礎となつたものを除く。)がある場合には、当該欠損金額に相当する金額は、当該各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。ただし、当該欠損金額に相当する金額が損金算入限度額(本文の規定を適用せず、かつ、第五十九条第三項及び第四項(会社更生等による債務免除等があつた場合の欠損金の損金算入)並びに第六十二条の五第五項(現物分配による資産の譲渡)の規定を適用しないものとして計算した場合における当該各事業年度の所得の金額の百分の五十に相当する金額をいう。)から当該欠損金額の生じた事業年度前の事業年度において生じた欠損金額に相当する金額で本文の規定により当該各事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入される金額を控除した金額を超える場合は、その超える部分の金額については、この限りでない。

2 前項の内国法人を合併法人とする適格合併が行われた場合又は当該内国法人との間に完全支配関係(当該内国法人による完全支配関係又は第二条第十二号の七の六(定義)に規定する相互の関係に限る。)がある他の内国法人で当該内国法人が発行済株式若しくは出資の全部若しくは一部を有するものの残余財産が確定した場合において、当該適格合併に係る被合併法人又は当該他の内国法人(以下この項において「被合併法人等」という。)の当該適格合併の日前十年以内に開始し、又は当該残余財産の確定の日の翌日前十年以内に開始した各事業年度(以下この項、次項及び第七項第一号において「前十年内事業年度」という。)において生じた欠損金額(当該被合併法人等が当該欠損金額(この項の規定により当該被合併法人等の欠損金額とみなされたものを含み、第四項から第六項まで、第八項若しくは第九項又は第五十八条第一項(青色申告書を提出しなかつた事業年度の欠損金の特例)の規定によりないものとされたものを除く。次項において同じ。)の生じた前十年内事業年度について確定申告書を提出していることその他の政令で定める要件を満たしている場合における当該欠損金額に限るものとし、前項の規定により当該被合併法人等の前十年内事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入されたもの及び第八十条の規定により還付を受けるべき金額の計算の基礎となつたものを除く。以下この項において「未処理欠損金額」という。)があるときは、当該内国法人の当該適格合併の日の属する事業年度又は当該残余財産の確定の日の翌日の属する事業年度(以下この項において「合併等事業年度」という。)以後の各事業年度における前項の規定の適用については、当該前十年内事業年度において生じた未処理欠損金額(当該他の内国法人に株主等が二以上ある場合には、当該未処理欠損金額を当該他の内国法人の発行済株式又は出資(当該他の内国法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額で除し、これに当該内国法人の有する当該他の内国法人の株式又は出資の数又は金額を乗じて計算した金額)は、それぞれ当該未処理欠損金額の生じた前十年内事業年度開始の日の属する当該内国法人の各事業年度(当該内国法人の合併等事業年度開始の日以後に開始した当該被合併法人等の当該前十年内事業年度において生じた未処理欠損金額にあつては、当該合併等事業年度の前事業年度)において生じた欠損金額とみなす。

3 前項の適格合併に係る被合併法人(同項の内国法人(当該内国法人が当該適格合併により設立された法人である場合にあつては、当該適格合併に係る他の被合併法人。以下この項において同じ。)との間に支配関係があるものに限る。)又は前項の残余財産が確定した他の内国法人(以下この項において「被合併法人等」という。)の前項に規定する未処理欠損金額には、当該適格合併が共同で事業を行うための合併として政令で定めるものに該当する場合又は当該被合併法人等と同項の内国法人との間に当該内国法人の当該適格合併の日の属する事業年度開始の日(当該適格合併が法人を設立するものである場合には、当該適格合併の日)の五年前の日若しくは当該残余財産の確定の日の翌日の属する事業年度開始の日の五年前の日、当該被合併法人等の設立の日若しくは当該内国法人の設立の日のうち最も遅い日から継続して支配関係がある場合として政令で定める場合のいずれにも該当しない場合には、次に掲げる欠損金額を含まないものとする。

一 当該被合併法人等の支配関係事業年度(当該被合併法人等が当該内国法人との間に最後に支配関係を有することとなつた日の属する事業年度をいう。次号において同じ。)前の各事業年度で前十年内事業年度に該当する事業年度において生じた欠損金額(当該被合併法人等において第一項の規定により前十年内事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入されたもの及び第八十条の規定により還付を受けるべき金額の計算の基礎となつたものを除く。次号において同じ。)

二 当該被合併法人等の支配関係事業年度以後の各事業年度で前十年内事業年度に該当する事業年度において生じた欠損金額のうち第六十二条の七第二項(特定資産に係る譲渡等損失額の損金不算入)に規定する特定資産譲渡等損失額に相当する金額から成る部分の金額として政令で定める金額

4 第一項の内国法人と支配関係法人(当該内国法人との間に支配関係がある法人をいう。以下この項において同じ。)との間で当該内国法人を合併法人、分割承継法人、被現物出資法人又は被現物分配法人とする適格合併若しくは適格合併に該当しない合併で第六十一条の十一第一項(完全支配関係がある法人の間の取引の損益)の規定の適用があるもの、適格分割、適格現物出資又は適格現物分配(以下この項において「適格組織再編成等」という。)が行われた場合(当該内国法人の当該適格組織再編成等の日(当該適格組織再編成等が残余財産の全部の分配である場合には、その残余財産の確定の日の翌日)の属する事業年度(以下この項において「組織再編成事業年度」という。)開始の日の五年前の日、当該内国法人の設立の日又は当該支配関係法人の設立の日のうち最も遅い日から継続して当該内国法人と当該支配関係法人との間に支配関係がある場合として政令で定める場合を除く。)において、当該適格組織再編成等が共同で事業を行うための適格組織再編成等として政令で定めるものに該当しないときは、当該内国法人の当該組織再編成事業年度以後の各事業年度における第一項の規定の適用については、当該内国法人の同項に規定する欠損金額(第二項の規定により当該内国法人の欠損金額とみなされたものを含み、この項から第六項まで、第八項若しくは第九項又は第五十八条第一項の規定によりないものとされたものを除く。以下この項及び次項において同じ。)のうち次に掲げる欠損金額は、ないものとする。

一 当該内国法人の支配関係事業年度(当該内国法人が当該支配関係法人との間に最後に支配関係を有することとなつた日の属する事業年度をいう。次号において同じ。)前の各事業年度で前十年内事業年度(当該組織再編成事業年度開始の日前十年以内に開始した各事業年度をいう。以下この項において同じ。)に該当する事業年度において生じた欠損金額(第一項の規定により前十年内事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入されたもの及び第八十条の規定により還付を受けるべき金額の計算の基礎となつたものを除く。次号において同じ。)

二 当該内国法人の支配関係事業年度以後の各事業年度で前十年内事業年度に該当する事業年度において生じた欠損金額のうち第六十二条の七第二項に規定する特定資産譲渡等損失額に相当する金額から成る部分の金額として政令で定める金額

5 第一項の内国法人が第五十九条第一項、第二項又は第四項の規定の適用を受ける場合には、当該内国法人のこれらの規定に規定する適用年度(以下この項において「適用年度」という。)以後の各事業年度(同条第四項の規定の適用を受ける場合にあつては、適用年度後の各事業年度)における第一項の規定の適用については、同項に規定する欠損金額のうち同条第一項、第二項又は第四項の規定により適用年度の所得の金額の計算上損金の額に算入される金額から成る部分の金額として政令で定める金額は、ないものとする。

6 通算法人が第六十四条の十一第一項各号(通算制度の開始に伴う資産の時価評価損益)又は第六十四条の十二第一項各号(通算制度への加入に伴う資産の時価評価損益)に掲げる法人(次項第一号及び第八項において「時価評価除外法人」という。)に該当しない場合(当該通算法人が通算子法人である場合において、当該通算法人について第六十四条の九第一項(通算承認)の規定による承認(以下この条において「通算承認」という。)の効力が生じた日から同日の属する当該通算法人に係る通算親法人の事業年度終了の日までの間に第六十四条の十第五項又は第六項(通算制度の取りやめ等)の規定により当該通算承認が効力を失つたとき(当該通算法人を被合併法人とする合併で他の通算法人を合併法人とするものが行われたこと又は当該通算法人の残余財産が確定したことに基因してその効力を失つた場合を除く。)を除く。)には、当該通算法人(当該通算法人であつた内国法人を含む。)の通算承認の効力が生じた日以後に開始する各事業年度における第一項の規定の適用については、同日前に開始した各事業年度において生じた欠損金額(同日前に開始した各事業年度において第二項の規定により当該各事業年度前の事業年度において生じた欠損金額とみなされたものを含む。)は、ないものとする。

7 通算法人を合併法人とする合併で当該通算法人との間に通算完全支配関係(これに準ずる関係として政令で定める関係を含む。以下この項において同じ。)がある他の内国法人を被合併法人とするものが行われた場合又は通算法人との間に通算完全支配関係(当該通算法人による完全支配関係又は第二条第十二号の七の六に規定する相互の関係に限る。)がある他の内国法人で当該通算法人が発行済株式若しくは出資の全部若しくは一部を有するものの残余財産が確定した場合には、次に掲げる欠損金額については、第二項の規定は、適用しない。

一 これらの他の内国法人が時価評価除外法人に該当しない場合(当該合併(適格合併に限る。)の日の前日又は当該残余財産の確定した日がこれらの他の内国法人が通算親法人との間に通算完全支配関係を有することとなつた日の前日から当該有することとなつた日の属する当該通算親法人の事業年度終了の日までの期間内の日であることその他の政令で定める要件に該当する場合に限る。)におけるこれらの他の内国法人の前十年内事業年度において生じた欠損金額(第二項の規定によりこれらの他の内国法人の欠損金額とみなされたものを含む。)

二 これらの他の内国法人の第六十四条の八(通算法人の合併等があつた場合の欠損金の損金算入)の規定の適用がある欠損金額

8 通算法人で時価評価除外法人に該当するものが通算承認の効力が生じた日の五年前の日又は当該通算法人の設立の日のうちいずれか遅い日から当該通算承認の効力が生じた日まで継続して当該通算法人に係る通算親法人(当該通算法人が通算親法人である場合には、他の通算法人のいずれか)との間に支配関係がある場合として政令で定める場合に該当しない場合(当該通算法人が通算子法人である場合において、同日から同日の属する当該通算法人に係る通算親法人の事業年度終了の日までの間に第六十四条の十第五項又は第六項の規定により当該通算承認が効力を失つたとき(当該通算法人を被合併法人とする合併で他の通算法人を合併法人とするものが行われたこと又は当該通算法人の残余財産が確定したことに基因してその効力を失つた場合を除く。)を除く。)で、かつ、当該通算法人について通算承認の効力が生じた後に当該通算法人と他の通算法人とが共同で事業を行う場合として政令で定める場合に該当しない場合において、当該通算法人が当該通算法人に係る通算親法人との間に最後に支配関係を有することとなつた日(当該通算法人が通算親法人である場合には、他の通算法人のうち当該通算法人との間に最後に支配関係を有することとなつた日が最も早いものとの間に最後に支配関係を有することとなつた日。第一号において「支配関係発生日」という。)以後に新たな事業を開始したときは、当該通算法人(当該通算法人であつた内国法人を含む。)の当該通算承認の効力が生じた日以後に開始する各事業年度(同日の属する事業年度終了の日後に当該事業を開始した場合には、その開始した日以後に終了する各事業年度)における第一項の規定の適用については、次に掲げる欠損金額は、ないものとする。

一 当該通算法人の支配関係事業年度(支配関係発生日の属する事業年度をいう。次号において同じ。)前の各事業年度で通算前十年内事業年度(当該通算承認の効力が生じた日前十年以内に開始した各事業年度をいう。以下この号及び次号において同じ。)に該当する事業年度において生じた欠損金額(第二項の規定により当該通算法人の欠損金額とみなされたものを含み、第一項の規定により通算前十年内事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入されたもの、第四項から第六項まで、この項若しくは次項又は第五十八条第一項の規定によりないものとされたもの及び第八十条の規定により還付を受けるべき金額の計算の基礎となつたものを除く。次号において同じ。)

二 当該通算法人の支配関係事業年度以後の各事業年度で通算前十年内事業年度に該当する事業年度において生じた欠損金額のうち第六十四条の十四第二項(特定資産に係る譲渡等損失額の損金不算入)に規定する特定資産譲渡等損失額に相当する金額から成る部分の金額として政令で定める金額

9 通算法人について、第六十四条の十第五項の規定により通算承認が効力を失う場合には、その効力を失う日以後に開始する当該通算法人であつた内国法人の各事業年度における第一項の規定の適用については、同日前に開始した各事業年度において生じた欠損金額(同日前に開始した各事業年度において第二項の規定により当該各事業年度前の事業年度において生じた欠損金額とみなされたものを含む。)は、ないものとする。

10 第一項の規定は、同項の内国法人が欠損金額(第二項の規定により当該内国法人の欠損金額とみなされたものを除く。)の生じた事業年度について確定申告書を提出し、かつ、その後において連続して確定申告書を提出している場合(第二項の規定により当該内国法人の欠損金額とみなされたものにつき第一項の規定を適用する場合にあつては、第二項の合併等事業年度について確定申告書を提出し、かつ、その後において連続して確定申告書を提出している場合)であつて欠損金額の生じた事業年度に係る帳簿書類を財務省令で定めるところにより保存している場合に限り、適用する。

11 次の各号に掲げる内国法人の当該各号に定める各事業年度の所得に係る第一項ただし書の規定の適用については、同項ただし書中「所得の金額の百分の五十に相当する金額」とあるのは、「所得の金額」とする。

一 第一項の各事業年度終了の時において次に掲げる法人(次号及び第三号において「中小法人等」という。)に該当する内国法人 当該各事業年度

イ 普通法人(投資法人、特定目的会社及び第四条の三(受託法人等に関するこの法律の適用)に規定する受託法人を除く。第三号において同じ。)のうち、資本金の額若しくは出資金の額が一億円以下であるもの(第六十六条第五項第二号又は第三号(各事業年度の所得に対する法人税の税率)に掲げる法人に該当するもの及び同条第六項に規定する大通算法人を除く。)又は資本若しくは出資を有しないもの(保険業法に規定する相互会社及び同項に規定する大通算法人を除く。)

ロ 公益法人等又は協同組合等

ハ 人格のない社団等

二 第一項の各事業年度が内国法人について生じた次に掲げる事実の区分に応じそれぞれ次に定める事業年度である場合における当該内国法人(当該各事業年度終了の時において中小法人等に該当するものを除く。) 当該各事業年度(当該事実が生じた日以後に当該内国法人の発行する株式が金融商品取引法第二条第十六項(定義)に規定する金融商品取引所に上場されたことその他の当該内国法人の事業の再生が図られたと認められる事由として政令で定める事由のいずれかが生じた場合には、その上場された日その他の当該事由が生じた日として政令で定める日のうち最も早い日以後に終了する事業年度を除く。)

イ 更生手続開始の決定があつたこと 当該更生手続開始の決定の日から当該更生手続開始の決定に係る更生計画認可の決定の日以後七年を経過する日までの期間(同日前において当該更生手続開始の決定を取り消す決定の確定その他の政令で定める事実が生じた場合には、当該更生手続開始の決定の日から当該事実が生じた日までの期間)内の日の属する事業年度

ロ 再生手続開始の決定があつたこと 当該再生手続開始の決定の日から当該再生手続開始の決定に係る再生計画認可の決定の日以後七年を経過する日までの期間(同日前において当該再生手続開始の決定を取り消す決定の確定その他の政令で定める事実が生じた場合には、当該再生手続開始の決定の日から当該事実が生じた日までの期間)内の日の属する事業年度

ハ 第五十九条第二項に規定する政令で定める事実(ロに掲げるものを除く。) 当該事実が生じた日から同日の翌日以後七年を経過する日までの期間内の日の属する事業年度

ニ イからハまでに掲げる事実に準ずるものとして政令で定める事実 当該事実が生じた日から同日の翌日以後七年を経過する日までの期間内の日の属する事業年度

三 第一項の各事業年度が内国法人の設立の日として政令で定める日から同日以後七年を経過する日までの期間内の日の属する事業年度である場合における当該内国法人(普通法人に限り、当該各事業年度終了の時において中小法人等又は第六十六条第五項第二号若しくは第三号に掲げる法人に該当するもの及び当該内国法人が通算法人である場合において他の通算法人のいずれかの当該各事業年度終了の日の属する事業年度が当該他の通算法人の設立の日として政令で定める日から同日以後七年を経過する日までの期間内の日の属する事業年度でないときにおける当該内国法人並びに株式移転完全親法人を除く。) 当該各事業年度(当該内国法人の発行する株式が金融商品取引法第二条第十六項に規定する金融商品取引所に上場されたことその他の政令で定める事由のいずれかが生じた場合には、その上場された日その他の当該事由が生じた日として政令で定める日のうち最も早い日以後に終了する事業年度を除く。)

12 前項(第二号に係る部分に限る。)の規定は、確定申告書、修正申告書又は更正請求書に同号に規定する事実が生じたことを証する書類の添付がある場合に限り、適用する。

13 税務署長は、前項の書類の添付がない確定申告書、修正申告書又は更正請求書の提出があつた場合においても、その添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、第十一項(第二号に係る部分に限る。)の規定を適用することができる。

14 第二項の合併法人が適格合併により設立された法人である場合における第一項の規定の適用その他同項から第九項まで及び第十一項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

 

 

行政事件訴訟法

(無効等確認の訴えの原告適格)

第三十六条 無効等確認の訴えは、当該処分又は裁決に続く処分により損害を受けるおそれのある者その他当該処分又は裁決の無効等の確認を求めるにつき法律上の利益を有する者で、当該処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無を前提とする現在の法律関係に関する訴えによつて目的を達することができないものに限り、提起することができる。

 

使用者による労働者の懲戒と就業規則の懲戒に関する定めの要否

 

 

              解雇予告手当等請求本訴、損害賠償請求反訴、損害賠償等請求事件

【事件番号】      最高裁判所第2小法廷判決/平成13年(受)第1709号

【判決日付】      平成15年10月10日

【判示事項】      一 使用者による労働者の懲戒と就業規則の懲戒に関する定めの要否

             二 就業規則に拘束力を生ずるための要件

【判決要旨】      一 使用者が労働者を懲戒するには、あらかじめ就業規則において懲戒の種別及び事由を定めておくことを要する。

             二 就業規則が法的規範として拘束力を生ずるためには、その内容を適用を受ける事業場の労働者に周知させる手続が採られていることを要する。

【参照条文】      労働基準法(平10法112号改正前)89

             労働基準法(平10法112号改正前)106

             労働基準法93

【掲載誌】        最高裁判所裁判集民事211号1頁

             裁判所時報1349号277頁

             判例タイムズ1138号71頁

             判例時報1840号144頁

             労働判例861号5頁

 

 

労働基準法

(作成及び届出の義務)

第八十九条 常時十人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。次に掲げる事項を変更した場合においても、同様とする。

一 始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項

二 賃金(臨時の賃金等を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項

三 退職に関する事項(解雇の事由を含む。)

三の二 退職手当の定めをする場合においては、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項

四 臨時の賃金等(退職手当を除く。)及び最低賃金額の定めをする場合においては、これに関する事項

五 労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合においては、これに関する事項

六 安全及び衛生に関する定めをする場合においては、これに関する事項

七 職業訓練に関する定めをする場合においては、これに関する事項

八 災害補償及び業務外の傷病扶助に関する定めをする場合においては、これに関する事項

九 表彰及び制裁の定めをする場合においては、その種類及び程度に関する事項

十 前各号に掲げるもののほか、当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合においては、これに関する事項

 

(法令等の周知義務)

第百六条 使用者は、この法律及びこれに基づく命令の要旨、就業規則、第十八条第二項、第二十四条第一項ただし書、第三十二条の二第一項、第三十二条の三第一項、第三十二条の四第一項、第三十二条の五第一項、第三十四条第二項ただし書、第三十六条第一項、第三十七条第三項、第三十八条の二第二項、第三十八条の三第一項並びに第三十九条第四項、第六項及び第九項ただし書に規定する協定並びに第三十八条の四第一項及び同条第五項(第四十一条の二第三項において準用する場合を含む。)並びに第四十一条の二第一項に規定する決議を、常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること、書面を交付することその他の厚生労働省令で定める方法によつて、労働者に周知させなければならない。

② 使用者は、この法律及びこの法律に基いて発する命令のうち、寄宿舎に関する規定及び寄宿舎規則を、寄宿舎の見易い場所に掲示し、又は備え付ける等の方法によつて、寄宿舎に寄宿する労働者に周知させなければならない。

 

(労働契約との関係)

第九十三条 労働契約と就業規則との関係については、労働契約法(平成十九年法律第百二十八号)第十二条の定めるところによる。

 

 

労働契約法

(懲戒)

第十五条 使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は、無効とする。

 

公正証書に関する請求異議訴訟における債権者の応訴が当該債権の消滅時効を中断しない場合

 

 

貸金請求事件

【事件番号】      最高裁判所第2小法廷判決/昭和47年(オ)第210号

【判決日付】      昭和48年2月16日

【判示事項】      公正証書に関する請求異議訴訟における債権者の応訴が当該債権の消滅時効を中断しない場合

【判決要旨】      公正証書に関する請求異議訴訟において、債権者が応訴して債権の存在を主張した場合でも、右証書の作成嘱託についての代表権けん欠を理由に請求が認容され、その債権の存否が判断されなかつたときは、右債権につき、裁判上の請求に準ずる消滅時効中断の効力は生じない。

【参照条文】      民法147

             民法149

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集27巻1号149頁

 

 

民法

(裁判上の請求等による時効の完成猶予及び更新)

第百四十七条 次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了する(確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定することなくその事由が終了した場合にあっては、その終了の時から六箇月を経過する)までの間は、時効は、完成しない。

一 裁判上の請求

二 支払督促

三 民事訴訟法第二百七十五条第一項の和解又は民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)若しくは家事事件手続法(平成二十三年法律第五十二号)による調停

四 破産手続参加、再生手続参加又は更生手続参加

2 前項の場合において、確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定したときは、時効は、同項各号に掲げる事由が終了した時から新たにその進行を始める。

 

(強制執行等による時効の完成猶予及び更新)

第百四十八条 次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了する(申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによってその事由が終了した場合にあっては、その終了の時から六箇月を経過する)までの間は、時効は、完成しない。

一 強制執行

二 担保権の実行

三 民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第百九十五条に規定する担保権の実行としての競売の例による競売

四 民事執行法第百九十六条に規定する財産開示手続又は同法第二百四条に規定する第三者からの情報取得手続

2 前項の場合には、時効は、同項各号に掲げる事由が終了した時から新たにその進行を始める。ただし、申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによってその事由が終了した場合は、この限りでない。

 

 

建築途中の未だ独立の不動産に至らない建前に第三者が材料を供して工事を施し独立の不動産である建物に仕上げた場合と建物所有権の帰属

 

 

家屋明渡請求事件

【事件番号】      最高裁判所第1小法廷判決/昭和53年(オ)第872号

【判決日付】      昭和54年1月25日

【判示事項】      建築途中の未だ独立の不動産に至らない建前に第三者が材料を供して工事を施し独立の不動産である建物に仕上げた場合と建物所有権の帰属

【判決要旨】      建築途中の未だ独立の不動産に至らない建前に第三者が材料を供して工事を施し、独立の不動産である建物に仕上げた場合における建物所有権の帰属は、民法246条2項の規定に基づいて決定すべきである。

【参照条文】      民法243

             民法246-2

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集33巻1号26頁

 

 

民法

(不動産の付合)

第二百四十二条 不動産の所有者は、その不動産に従として付合した物の所有権を取得する。ただし、権原によってその物を附属させた他人の権利を妨げない。

 

(加工)

第二百四十六条 他人の動産に工作を加えた者(以下この条において「加工者」という。)があるときは、その加工物の所有権は、材料の所有者に帰属する。ただし、工作によって生じた価格が材料の価格を著しく超えるときは、加工者がその加工物の所有権を取得する。

2 前項に規定する場合において、加工者が材料の一部を供したときは、その価格に工作によって生じた価格を加えたものが他人の材料の価格を超えるときに限り、加工者がその加工物の所有権を取得する。