第50話 犯人は…
朝早く目が覚めた。
その日は雨が降っていて、雷が鳴っていた。
傘を差して行かないといけないと思うと、少しダルくなり、もう少し寝ていたいと思ってしまう。
二度寝を避けるために、無理やり身体を起こした。
背伸びをして一つあくびをすると、歯を磨いて着替えて学校へ行く支度をした。
いつもなら朝ご飯を食べてから行くのに、一時間以上も早く起きたせいかご飯が胃に入りそうもない。
冷凍のプチグラタンを一口食べると、靴を履いて家を出た。
学校に着くと、もうみんな集まっていた。
ゆうな「みんな、私のためにこんな朝早くごめんね?」
香織「謝ることないない!!犯人みたいし」
孝太郎「お前のためとかじゃないから大丈夫」
男子たち数人「そうっすよ~!!孝太郎さん、楽しみですよねぇ(笑)そいつどうやって痛めつけますかね(笑)」
孝太郎「………。」
げた箱から正面は行き止まりになっている。
T字のように、左右に道が続いているのだが、犯人が逃げないようにそれぞれ数人の男子たち設置した。
げた箱には、私と香織と孝太郎が影から息を潜め、犯人が来るのを待ち構えていた。
犯人は、靴を隠すのを誰かに見られてしまうことを恐れ、きっと早く来るはずだ。
あらかじめ教室に行ってみたが誰もいないため、まだ来ていない様子だった。
私の靴は昨日隠されたのが初めてだったけれど、美香の靴は2日に1回と頻繁になくなっているので、うまく今日捕まえられればいいのだけど…。
孝太郎「もう30分くらいたつな、今日はダメかな…。」
香織「あっあれ!!」
ゆうな「…?」
香織が指を指す方向に目をやると、誰か歩いてくるのが見えた。
孝太郎「なんだ…美香じゃん」
香織「しっ~!!ちょっと静かにしてて!!」
美香の様子がおかしい…あからさまに周りをキョロキョロしだした。
誰もいないことを確認すると、なんと自分の靴と私の靴を持ち、それを布でできた袋にすばやく入れると、走り出した。
まさか犯人が美香だったなんて…。
でもどうして自作自演なんか…。
孝太郎が仲間に合図を出した。
すると、一斉に美香を取り囲み、動けないように後ろで手を囲み、げた箱では何なので教室へと連れていった。
孝太郎「…てめ~だったのかよ…」
香織「どうしてゆうなの靴を…それに自分のまで…。」
ゆうな「…………」
美香「……………ヒック………」
美香はその場に泣き崩れてしまった。
孝太郎「俺は女だろうが泣いてる奴は嫌いなんだよ!!痛い目にあいたくないなら早く理由を言えよ…」
美香「…………分かんないんです…………」
孝太郎「はぁ?!てめ~わかんね~じゃねーよ?!!」
孝太郎は机を蹴り上げ、早朝の教室にガラガラと凄まじい音が響き渡る。
香織「まあまあ、あんまり興奮しないでよ孝太郎、こんな奴にさ。おい、もうめんどくさいから靴とか隠すな。」
美香「…………はい…」
孝太郎「今度ちょっとでも目立った行動してみろ、そん時は殺すからな。」
美香「…………はい…」
そう言うと、美香を離した。
美香は一日中自分の机に顔を伏せていた。
なんだか、みんなのすごい迫力に私は何も言うことが出来なかった。
本来の私なら、ここぞとばかりに自分の意見をぶつけるだろう。
でも何も言うことが出来なかった。
美香を責めたい気持ちもあるのだが、なぜかその裏にあるような気がした。
美香の家は何よりもお金持ちで、某有名電気会社の社長の娘だ。
裕福で何も悩みがないように見えるが、何かあるのではないか。
でもいくら何かあったって、自分に気概があったんだから責めるのは当たり前かもしれない。
そんな事を思っていると頭の中がグルグルして、うまい言葉が出て来なかった。
美香があんな事情があったなんて、まだこの時は知らなかった。
その日は雨が降っていて、雷が鳴っていた。
傘を差して行かないといけないと思うと、少しダルくなり、もう少し寝ていたいと思ってしまう。
二度寝を避けるために、無理やり身体を起こした。
背伸びをして一つあくびをすると、歯を磨いて着替えて学校へ行く支度をした。
いつもなら朝ご飯を食べてから行くのに、一時間以上も早く起きたせいかご飯が胃に入りそうもない。
冷凍のプチグラタンを一口食べると、靴を履いて家を出た。
学校に着くと、もうみんな集まっていた。
ゆうな「みんな、私のためにこんな朝早くごめんね?」
香織「謝ることないない!!犯人みたいし」
孝太郎「お前のためとかじゃないから大丈夫」
男子たち数人「そうっすよ~!!孝太郎さん、楽しみですよねぇ(笑)そいつどうやって痛めつけますかね(笑)」
孝太郎「………。」
げた箱から正面は行き止まりになっている。
T字のように、左右に道が続いているのだが、犯人が逃げないようにそれぞれ数人の男子たち設置した。
げた箱には、私と香織と孝太郎が影から息を潜め、犯人が来るのを待ち構えていた。
犯人は、靴を隠すのを誰かに見られてしまうことを恐れ、きっと早く来るはずだ。
あらかじめ教室に行ってみたが誰もいないため、まだ来ていない様子だった。
私の靴は昨日隠されたのが初めてだったけれど、美香の靴は2日に1回と頻繁になくなっているので、うまく今日捕まえられればいいのだけど…。
孝太郎「もう30分くらいたつな、今日はダメかな…。」
香織「あっあれ!!」
ゆうな「…?」
香織が指を指す方向に目をやると、誰か歩いてくるのが見えた。
孝太郎「なんだ…美香じゃん」
香織「しっ~!!ちょっと静かにしてて!!」
美香の様子がおかしい…あからさまに周りをキョロキョロしだした。
誰もいないことを確認すると、なんと自分の靴と私の靴を持ち、それを布でできた袋にすばやく入れると、走り出した。
まさか犯人が美香だったなんて…。
でもどうして自作自演なんか…。
孝太郎が仲間に合図を出した。
すると、一斉に美香を取り囲み、動けないように後ろで手を囲み、げた箱では何なので教室へと連れていった。
孝太郎「…てめ~だったのかよ…」
香織「どうしてゆうなの靴を…それに自分のまで…。」
ゆうな「…………」
美香「……………ヒック………」
美香はその場に泣き崩れてしまった。
孝太郎「俺は女だろうが泣いてる奴は嫌いなんだよ!!痛い目にあいたくないなら早く理由を言えよ…」
美香「…………分かんないんです…………」
孝太郎「はぁ?!てめ~わかんね~じゃねーよ?!!」
孝太郎は机を蹴り上げ、早朝の教室にガラガラと凄まじい音が響き渡る。
香織「まあまあ、あんまり興奮しないでよ孝太郎、こんな奴にさ。おい、もうめんどくさいから靴とか隠すな。」
美香「…………はい…」
孝太郎「今度ちょっとでも目立った行動してみろ、そん時は殺すからな。」
美香「…………はい…」
そう言うと、美香を離した。
美香は一日中自分の机に顔を伏せていた。
なんだか、みんなのすごい迫力に私は何も言うことが出来なかった。
本来の私なら、ここぞとばかりに自分の意見をぶつけるだろう。
でも何も言うことが出来なかった。
美香を責めたい気持ちもあるのだが、なぜかその裏にあるような気がした。
美香の家は何よりもお金持ちで、某有名電気会社の社長の娘だ。
裕福で何も悩みがないように見えるが、何かあるのではないか。
でもいくら何かあったって、自分に気概があったんだから責めるのは当たり前かもしれない。
そんな事を思っていると頭の中がグルグルして、うまい言葉が出て来なかった。
美香があんな事情があったなんて、まだこの時は知らなかった。
第49話 私の上履き
翌朝、学校に着くとあろうことか私の上履きがどこにも見当たらなかった。
昨日は確かにげた箱にいれたのに…。
美香と同じ現象が、私にも起きた。
最悪と思いながらもどうしようもなく、職員室で一部始終を話しスリッパを借りる。
誰か分からないけど、嫌われてるんだなと思うと胸が痛かった。
スリッパを履いて教室に行くと、やっぱり美香もスリッパだった。
美香「またやられちゃったよ…ゆうなちゃんも??」
ゆうな「ん~みたいだね…ヘコむよね(泣)」
美香「私なんていつもだから大丈夫だよ!全くムカつくよね~一体誰なんだろう?」
ゆうな「ほんと見つけ出して説教してやりたいよね?!」
すると、どこからか祐実もやって来た。
祐実「え~?!2人とももしかして…」
ゆうな「そのもしかしてだよ…最悪だよ」
祐実「もう許せない!犯人!」
美香「とっちめたいよ!」
孝太郎「誰をとっちめたいって?」
美香、祐実「…………」
朝っぱらから見たくもない私の彼氏(?)がやってきた。
美香と祐実は、孝太郎が相当恐いのか下を向いて黙ってしまった。
ゆうな「私と美香の上履きが隠されちゃったんだよね~!その犯人をとっちめたいって話してたんだよ。」
孝太郎「…俺の女の靴を隠すなんて良い度胸してるぜ。俺も一緒に探すわ」
ゆうな「悪いじゃん…ありがと!」
すると孝太郎は男子全員に指示を出して、動いてくれた。
美香「…ゆうなちゃんって孝太郎さんの彼女だったの?」
祐実「あんな恐い人といつから付き合ってるの?」
私は昨日の出来事を簡単に美香たちに説明すると、かなり怯えた様子だった。
このまま友達でいてくれれば良いのだけど…。
とりあえず私たちは、自分たちの上履きを探しに出掛けた。
大人数のかいがあってか、意図も簡単に見つけることが出来た。
美香の上履きは、体育館倉庫。
私の上履きは、理科室のゴミ箱の中から発見された。
孝太郎の手下(?)たちは、上履きを綺麗に洗ってくれてベランダに干してくれた。
なんだかここまでされるとは思ってなくて、孝太郎に何か要求されるんじゃないかと思ってしまった。
捜索費用とクリーニング代5000円明日持ってこいとか言われても、困ってしまう。
恐る恐る孝太郎にお礼を言うと、笑いも怒りもせず無表情のままどこかに行ってしまった。
あんな悲惨ないじめをしていた癖に、実は案外良い人なんじゃないかと思ってしまう自分がいた。
美香「孝太郎さんがここまで動いてくれるなんてゆうなちゃんすごいよ!」
祐実「なんか孝太郎さん別人みたい…ゆうなちゃんで変わったのかな?」
孝太郎が昔どういう人だったのか良く分からないけど、そう言われると悪い気はしなかった。
これから良い方向にクラスが進めば良いなと思った。
すると放課後、香織からまた誘われた。
香織「なんか孝太郎がゆうな誘って家来いってさ。まあ孝太郎から言われなくても誘うつもりだったんだけど…。なんか予定ある?」
ゆうな「特にないよ~、今日のお礼も言いたいし行こうかな?」
香織「じゃあ決まり!行こー!」
香織と昨日と同じように昨日行った場所に行く。
昨日と同じように、また部屋はタバコの煙で充満していた。
孝太郎「俺さ、お前の靴隠した奴見つけることにしたわ。」
ゆうな「悪いからいいよ!!今日見つけてくれた事で十分だって!!」
孝太郎「お前のためとかじゃなくて、ただどういう奴か気になっただけだよ」
ゆうな「なんかそれも悲しいような気がするけど…(泣)」
孝太郎「まあそういう事だから、明日朝の6時半に全集な」
男子「了解っす!!」
孝太郎「あっゆうなと香織も来いよ?」
香織「はいはい(笑)」
ゆうな「なんかみんなごめんなさい…。」
こんなに良くしてもらって嬉しいと言うより逆に怖かった。
本当は泣きそうなくらい嬉しかったけど、その裏になにかあるんじゃないかと疑ってしまう。
ふと男子を見渡すと、和樹がいた。
和樹は嬉しそうに笑っていて、男子と楽しそうに話していた。
昨日までの出来事が嘘みたいに…。
そんな姿を見ると、これで良かったなと思ってしまう。
孝太郎も嫌な人じゃなかったし、うまくいって良かった。
和樹「ゆうながこの学校に来るなんて思わなかったよ~、元気だった?」
ゆうな「元気元気!!和樹もさらにデカくなったね(笑)」
和樹「ゆうなは…背はあの頃と変わんないな(笑)一番デカかったのに…」
ゆうな「うるさいっ(笑)止まっちゃったんだよ!」
和樹と普通に話すことができた。和樹は何事もなかったかのように、私に話しかけてきた。
まるで昨日までのいじめられてきた過去をかき消すかのように…。
和樹に笑顔が戻って、嬉しかった。
けれど、私が孝太郎と付き合うことによっていじめが解放された事実を知らないようだった。
和樹に伝わってなかった事も嬉しかった。
自分のせいでと思われたくなかったし、なんだか事実を知られるのが、くすぐったかった。
足早に孝太郎の家から立ち去ると、私は明日の犯人探しのために早く寝ることにした。
なんだか探偵になったようで、変にワクワクしてなかなか眠れなかった。
ようやく深い眠りについたのは、夜中の2時頃になってしまっていた。
明日が楽しみだった。
昨日は確かにげた箱にいれたのに…。
美香と同じ現象が、私にも起きた。
最悪と思いながらもどうしようもなく、職員室で一部始終を話しスリッパを借りる。
誰か分からないけど、嫌われてるんだなと思うと胸が痛かった。
スリッパを履いて教室に行くと、やっぱり美香もスリッパだった。
美香「またやられちゃったよ…ゆうなちゃんも??」
ゆうな「ん~みたいだね…ヘコむよね(泣)」
美香「私なんていつもだから大丈夫だよ!全くムカつくよね~一体誰なんだろう?」
ゆうな「ほんと見つけ出して説教してやりたいよね?!」
すると、どこからか祐実もやって来た。
祐実「え~?!2人とももしかして…」
ゆうな「そのもしかしてだよ…最悪だよ」
祐実「もう許せない!犯人!」
美香「とっちめたいよ!」
孝太郎「誰をとっちめたいって?」
美香、祐実「…………」
朝っぱらから見たくもない私の彼氏(?)がやってきた。
美香と祐実は、孝太郎が相当恐いのか下を向いて黙ってしまった。
ゆうな「私と美香の上履きが隠されちゃったんだよね~!その犯人をとっちめたいって話してたんだよ。」
孝太郎「…俺の女の靴を隠すなんて良い度胸してるぜ。俺も一緒に探すわ」
ゆうな「悪いじゃん…ありがと!」
すると孝太郎は男子全員に指示を出して、動いてくれた。
美香「…ゆうなちゃんって孝太郎さんの彼女だったの?」
祐実「あんな恐い人といつから付き合ってるの?」
私は昨日の出来事を簡単に美香たちに説明すると、かなり怯えた様子だった。
このまま友達でいてくれれば良いのだけど…。
とりあえず私たちは、自分たちの上履きを探しに出掛けた。
大人数のかいがあってか、意図も簡単に見つけることが出来た。
美香の上履きは、体育館倉庫。
私の上履きは、理科室のゴミ箱の中から発見された。
孝太郎の手下(?)たちは、上履きを綺麗に洗ってくれてベランダに干してくれた。
なんだかここまでされるとは思ってなくて、孝太郎に何か要求されるんじゃないかと思ってしまった。
捜索費用とクリーニング代5000円明日持ってこいとか言われても、困ってしまう。
恐る恐る孝太郎にお礼を言うと、笑いも怒りもせず無表情のままどこかに行ってしまった。
あんな悲惨ないじめをしていた癖に、実は案外良い人なんじゃないかと思ってしまう自分がいた。
美香「孝太郎さんがここまで動いてくれるなんてゆうなちゃんすごいよ!」
祐実「なんか孝太郎さん別人みたい…ゆうなちゃんで変わったのかな?」
孝太郎が昔どういう人だったのか良く分からないけど、そう言われると悪い気はしなかった。
これから良い方向にクラスが進めば良いなと思った。
すると放課後、香織からまた誘われた。
香織「なんか孝太郎がゆうな誘って家来いってさ。まあ孝太郎から言われなくても誘うつもりだったんだけど…。なんか予定ある?」
ゆうな「特にないよ~、今日のお礼も言いたいし行こうかな?」
香織「じゃあ決まり!行こー!」
香織と昨日と同じように昨日行った場所に行く。
昨日と同じように、また部屋はタバコの煙で充満していた。
孝太郎「俺さ、お前の靴隠した奴見つけることにしたわ。」
ゆうな「悪いからいいよ!!今日見つけてくれた事で十分だって!!」
孝太郎「お前のためとかじゃなくて、ただどういう奴か気になっただけだよ」
ゆうな「なんかそれも悲しいような気がするけど…(泣)」
孝太郎「まあそういう事だから、明日朝の6時半に全集な」
男子「了解っす!!」
孝太郎「あっゆうなと香織も来いよ?」
香織「はいはい(笑)」
ゆうな「なんかみんなごめんなさい…。」
こんなに良くしてもらって嬉しいと言うより逆に怖かった。
本当は泣きそうなくらい嬉しかったけど、その裏になにかあるんじゃないかと疑ってしまう。
ふと男子を見渡すと、和樹がいた。
和樹は嬉しそうに笑っていて、男子と楽しそうに話していた。
昨日までの出来事が嘘みたいに…。
そんな姿を見ると、これで良かったなと思ってしまう。
孝太郎も嫌な人じゃなかったし、うまくいって良かった。
和樹「ゆうながこの学校に来るなんて思わなかったよ~、元気だった?」
ゆうな「元気元気!!和樹もさらにデカくなったね(笑)」
和樹「ゆうなは…背はあの頃と変わんないな(笑)一番デカかったのに…」
ゆうな「うるさいっ(笑)止まっちゃったんだよ!」
和樹と普通に話すことができた。和樹は何事もなかったかのように、私に話しかけてきた。
まるで昨日までのいじめられてきた過去をかき消すかのように…。
和樹に笑顔が戻って、嬉しかった。
けれど、私が孝太郎と付き合うことによっていじめが解放された事実を知らないようだった。
和樹に伝わってなかった事も嬉しかった。
自分のせいでと思われたくなかったし、なんだか事実を知られるのが、くすぐったかった。
足早に孝太郎の家から立ち去ると、私は明日の犯人探しのために早く寝ることにした。
なんだか探偵になったようで、変にワクワクしてなかなか眠れなかった。
ようやく深い眠りについたのは、夜中の2時頃になってしまっていた。
明日が楽しみだった。
第48話 孝太郎の彼女
孝太郎「俺の女になってくれればね!!」
一瞬この人何言っちゃってるんだろうと思った。
どうして私がいじめを止めることで、好きでもない男と付き合わなきゃいけないのだろう。
正直しつこいようだけれど、私はまだ蓮を忘れてはいなかった。
というか蓮以上の人はまだ現れてはいなかったのかもしれない。
卒業式から1年半もたっていたけれど、まだ蓮と過ごせた日々は少しも色褪せてはなかった。
よほど蓮の存在が大きかったのだろう。
そして孝太郎がどうしてこうも簡単に付き合うとか言えるのが、かなり不思議でならなかった。
まだこの時は綺麗な純情な乙女心を持っていたのかもしれない。
ゆうな「はい?なんでいきなり付き合うとかなるわけ?普通もっと色々あってから付き合ったりするんじゃないの?」
少し顔が赤くなるのを抑えて冷静に孝太郎に疑問をぶつける。
周りのシーンとした空気はもう既にざわざわといった感じに変わっていた。
もしかしたら孝太郎は常にこう言うことを女に言っているのかと感じるくらいだった。
孝太郎「色々って何?気に入ったから言っただけだし。嫌なら別に良いよ?このままでいれば良いわけだし!」
ゆうな「付き合わなくてもいじめ飽きたんなら止めればいいじゃん!」
孝太郎「それじゃあ全然面白くないじゃん!」
ゆうな「面白いとかそういう問題?!」
孝太郎「そういう問題(^-^)」
孝太郎の心理が全然分からない、この人はゲーム感覚なんだと思った。
それに私を遊んでるとしか思えなかった。
ゆうな「じゃあさ、付き合えばやめてくれるんでしょ?」
孝太郎「喜んで!」
ゆうな「いいよ、彼女になってあげる。」
孝太郎がゲーム感覚なら、私もゲーム感覚でのってやろうと思った。
それが吉とでるか凶とでるか分からない…。
この時の私は、拓海や姉のこともあり、やけくそになっていたんだと思う。
香織は少し苦笑いをしながら、タバコを灰皿に押し付け火を消した。
それは、私の新たな学校生活の始まりだった。
一瞬この人何言っちゃってるんだろうと思った。
どうして私がいじめを止めることで、好きでもない男と付き合わなきゃいけないのだろう。
正直しつこいようだけれど、私はまだ蓮を忘れてはいなかった。
というか蓮以上の人はまだ現れてはいなかったのかもしれない。
卒業式から1年半もたっていたけれど、まだ蓮と過ごせた日々は少しも色褪せてはなかった。
よほど蓮の存在が大きかったのだろう。
そして孝太郎がどうしてこうも簡単に付き合うとか言えるのが、かなり不思議でならなかった。
まだこの時は綺麗な純情な乙女心を持っていたのかもしれない。
ゆうな「はい?なんでいきなり付き合うとかなるわけ?普通もっと色々あってから付き合ったりするんじゃないの?」
少し顔が赤くなるのを抑えて冷静に孝太郎に疑問をぶつける。
周りのシーンとした空気はもう既にざわざわといった感じに変わっていた。
もしかしたら孝太郎は常にこう言うことを女に言っているのかと感じるくらいだった。
孝太郎「色々って何?気に入ったから言っただけだし。嫌なら別に良いよ?このままでいれば良いわけだし!」
ゆうな「付き合わなくてもいじめ飽きたんなら止めればいいじゃん!」
孝太郎「それじゃあ全然面白くないじゃん!」
ゆうな「面白いとかそういう問題?!」
孝太郎「そういう問題(^-^)」
孝太郎の心理が全然分からない、この人はゲーム感覚なんだと思った。
それに私を遊んでるとしか思えなかった。
ゆうな「じゃあさ、付き合えばやめてくれるんでしょ?」
孝太郎「喜んで!」
ゆうな「いいよ、彼女になってあげる。」
孝太郎がゲーム感覚なら、私もゲーム感覚でのってやろうと思った。
それが吉とでるか凶とでるか分からない…。
この時の私は、拓海や姉のこともあり、やけくそになっていたんだと思う。
香織は少し苦笑いをしながら、タバコを灰皿に押し付け火を消した。
それは、私の新たな学校生活の始まりだった。