話し上手よりも聞き上手
一般的に広報担当者には”話し上手”が適任と言われています。
もちろん、口下手など思うように自分の想いを伝えられないのは頂けませんが、口数が少ないからと言って必ずマイナスになるとも限りません。
口数は多く、一見話が上手いと思える人でも、どこか信憑性に欠けるという人よりも、口数は少なくとも事実を丁寧に伝えようとしている人の方が、より伝わるということもあります。
要は話が上手いか否かではなく、話が伝わるか否かの方が大事だろうと言えます。
しかし広報担当者にとっての必要要件はこれだけではありません。
むしろ話すことと同様かそれ以上大切なのが、”聞き上手”、”聞き出し上手”です。
日頃のメディアリレーションの中で、記者の言わんとしていること、考えていることを如何に把握するかということは非常に重要です。そのためには、記者に如何に話をさせるか、本音を引き出させるかが重要であり、”記者に話させる”ことができるか否かが大きなカギとなります。
記者の意図を事前に把握しているか否かで取材の成否に大きな差が出ると言えばお解り頂けるでしょうか。取材などで表面的に上手くアピールできたとしても、それが記者が聞きたいこととずれていれば何も興味を示さないということも言えるかと思います。
またこれらの聞き出し上手は、対記者はもちろんのこと、いやむしろ対社内での方が重要かも知れません。広報部門の永遠の課題のひとつに、現場からの広報素材をタイムリーに吸い上げることが挙げられます。日頃から現場とコミュニケーションを図り、情報を吸い上げることは非常に地味な仕事ではありますが、発信の契機を増やす、企業価値を上げていくためにも重要な活動であり、これができているか否かでは雲泥の差が出ます。
如何に効果的に話すかも大事ですが、”聞き出し上手”はもっと大事。自身には”聞き出し力”があるか否か、どうやれば”聞き出し力”が上がるのか、一度見直してみては如何でしょうか?
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取材前の注意点
取材には2通りあります。
ひとつはこちら側からプロモートする場合と、メディア側から依頼される場合です。
両者に共通して言える注意事項は、事前に発信者側とメディア側の温度差を縮めておくことです。
日頃から取材頂いている記者であればさほど問題は無いかも知れませんが、初めてお会いする記者に事前説明なく取材を受けることは無防備と言えるでしょう。
少なくとも質問状などはもらっておく必要はあります。
何も確認もせずに、もし誤解や違った認識をしたまま取材に来られ、そのストーリーを変えられずに記事が出てしまう可能性があるからです。良かれと思って対応した取材で、結果意図しない記事が出てしまうということになりかねません。
記者は取材をする際には、記事のストーリーを事前に固めます。そのストーリーに沿って情報を確認していく、埋めていく作業が取材と言えますので、事前に取材のポイントを両社の共通認識としておくことが重要です。
そのため何がニュースなのか、どこがポイントなのかを事前に訪問して記者にレクチャーすることをお勧めします。その際、どういう考え方を持っているのか、何に関心を持っているのかなども把握しておくことが重要です。
また広報素材以前に、どの様な会社なのかも認識されていないのであれば、メディア向け会社案内などを活用して説明していくことは必須と言えます。
一方社内調整も重要であり、記者は事前にストーリーをイメージしてくるとは言え、取材時に聞いた面白い話があれば当然のことながら興味を持ち、ニュース性の高い方を選びますので、事前に立てたストーリー通りの説明をする必要があるでしょう。
それから記者からの質問状には現れない質問を事前に把握しておくことも重要です。適当なテーマを挙げて社長のアポを取りつけ、取材途中から急に流れを変えてくるケースもあります。
そのため、広報素材以外の発信企業の状況(他に大きな広報素材は無いか)、競合他社や業界で課題になっていることなども事前に把握し、回答の準備をしておくことをお勧めします。
取材はほんの一言で流れが変わる場合があります。生き物と言っても良いでしょう。そのため不用意な発言をしないことはもちろんですが、少なくとも最初の流れだけは事前に固めておくことが何よりも重要だと言えます。
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取材成否の大半は事前に決まる
苦労して取材が取れた時は、誰しも嬉しいもの。
特に新規にメディアの幅を広げようと取り組んでいた時は、その想いもひとしおでしょう。
でも喜んでばかりはいられません。何故なら取材成否の大半(6割位?)は、その時点で決まるからです。
記者はなぜ取材を行うのか。これは”記事が書けると判断するから”です。
つまり取材を行うと決めた時点で、記事のストリーが出来あがっていると言えます。
その際、発信者が描いたストーリーと温度差が無いかなどは重要なポイントであり、単に取材が取れただけで喜ぶのではなく、記者がどの様な点に関心を持っているのか、どの様な記事イメージを持っているのかを把握する必要があります。
この作業をせずに単に取材が取れたと手放しで喜んでいるのは非常に危険です。
取材が無事終わったは良いが、実際に記事を見ると全くイメージしていない記事が書かれたなどということになります。また中には一見取材は盛り上がったものの、記事にはならなかったということもあるのではないでしょうか。
新鮮な情報、その時に興味を持った情報はストーリーになくても書く可能性はありますが、記者は事前に描いたストーリーを検証しに取材を行います。
そのため、どの様に取材依頼を行ったのか、その際にどの様な説明を行ったのかが非常に重要です。
皆さんは取材依頼をどの様に行っていますか?