複数の記者へ送る場合の配慮
プレスリリースや記者会見、説明会のご案内、取材依頼など、多くのメディア、記者に対して一斉に資料を配布する機会は少なくありません。
リリースなら一紙誌でも多く掲載を狙いたい、またどっかに引っ掛かれば良いと数多くばら撒くことは少なくないでしょう。そして会見や説明会なども参加人数を一人でも多く集めたいがために、案内を同様に配布していることと思います。
その際、既存のメディアリストから多くの記者や部署を選択し、一斉に配布しているかと思います。
これらは全て発信者側の状況であり思いでしょう。
では記者側の状況はどうでしょうか?
大きな案件になれば複数の部門で横断的なプロジェクトチームを作り取材活動を行うことはありますが、一般的にひとつの広報素材に対して記事を書くのは一記者であり、また記事も一社につきひとつと言えます。
自分だけに来たのであれば、書こうかな、行こうかなと直ぐに判断するでしょうが、同じ部署の他の記者にも来ていたなら調整が必要になります。また会見場に別の部署の記者がいれば同様です。調整の上対応してくれれば良いでしょうが、面倒くさいと思われたり、トラブルになったりするケースもあります。一斉に数多く配布することがマイナスになることもありますので誰に送っているのかが解る様な配慮が必要でしょう。
また複数の記者クラブに配布する場合は最たるもので、きっちりと配布先に複数の記者クラブ名を記載するなど、他のどこに配布しているのかを明記する必要があることは言うまでもありません。
逆に、個別取材を申し込む際、個別に送っているにも拘らず、どうせ他を含めて一斉に送っているのだろうと思われるのは大きなマイナスです。記者に対して”自分事化”してもらう工夫が必要です。
メディアにリリースや会見案内などを送る場合、送付先の選定方法や表示方法、案内方法なども重要なニュース性(報道の確度)評価につながることを意識しておく必要があります。
一度配布方法等を見直してみては如何でしょうか?
メディアリストの強化法
メディアリストは少しでも多い方が良い、というのは共通の思いかと思います。
そのため、メディアリストを強化するためには無条件で時間を割くでしょう。
ではメディアリストのメンテナンスにどれほどの時間を割いますか?
確かに報道の確度を上げていく、媒体の幅を拡充していくという観点でもメディアリストの強化は重要です。
しかし最重要なのは、広くメディアから信頼を得てリレーションを構築することであり、その為には既に付き合いのあった記者と友好な関係を築いていくことが優先順位としては先ではないでしょうか?
メディアリストには名前が上がっている記者とどれだけの関係性を深められていますか?一度会ったがほったらかしという方も少なくは無いのではないでしょうか?
またメディアリストに載っている記者が最近どの様な記事を書いているのかを把握していますか?
そして記者もサラリーマンであり、自身の想いはさておき、頻繁に異動があるものであり、また専門紙誌などでは転職も含めて担当替えがあることは少なくありません。
つまりメンテナンスにも非常に時間を割きクオリティを維持していく必要があります。
もしあなたが記者だとしたら下記をどう思いますか?
・自身で担当が替わったのに未だにリリースが送られてくる
・自身に担当が替わったのに未だに前任者の名前でリリースが届く
・最近は興味を持っていないのにリリースだけ送られてくる
・会ったこともない会社からリリースが送られフォローもない
・実際に記事を書いたこともないのに送り続けられる など
自身が記者であると仮定し、こういう広報と付き合いたい、と思うような対応が望ましいことは言うまでもありません。上記を見れば知らず知らずのうちに、企業イメージを悪くしている可能性も否定できないでしょう。
一度既存のメディアリストでの掲載実績や最近の記者の動向などチェックしてみては如何でしょうか?既存の担当者とリレーションを構築できていれば、担当替えの連絡はもちろんのこと、引き継ぎも行ってくれることも少なくはありません。
既にコンタクトをとった記者をシンパ化することがメディアリスト強化の近道かと思います。
有事の際は味方が敵に
他の部門でも同様ですが、広報担当者にとって出来れば避けたいシーンのひとつに”有事の際の広報対応”が挙げられます。
この危機管理広報の特徴は、他の発表案件と違いなかなか経験することができず、日頃からスキルアップができないにもかかわらず、実際に発生した際に対応を間違えると企業価値を著しく下げてしまうことでしょう。
その有事に対する備えとしては、専門書も多いことからイメージトレーニングを、またメディアトレーニングなどのサービスを活用しているところが少なくないと思います。
しかし有事の際の対応は冷静に考えれば本来そう難しいことではありません。極簡単に言えば、してしまったこと、起こってしまったことを素直に謝れば良いだけです。
もちろん、多くの報道陣の中、フラッシュがけたたましくたかれ、スチールのみならず日頃なかなかお目にかかれないテレビカメラを前に緊張感がピークに達し、日頃は当たり前にできていることがなかなかできない状況であり、そういった中でも適切に誰でも対応ができるようにしておくという意義は大きいと思います。
広報部門にとってどう対処すべきかはさほど苦労することなく答えが見つかるでしょう。
最も重要で有事の際に一番ネックになってくるのは、当然味方だと思っていた社員(経営者)の協力が得られないことではないでしょうか。
例えば広報部門と”会社を守りたい”という気持ちは一緒でも、経営者が判断する手段と乖離があることは少なくありません。嘗て喧々諤々の喧嘩をしたこともありました。これも広報担当者の重要な役割だと思います。
また広報担当が発表したいタイミングに情報が集まらないこともよくある話です。有事の際に情報伝達が遅れると、広報体制がしっかりしていないという判断ではなく、情報を隠ぺいしようとしているなどという判断を下されてしまいます。
そのため、有事の際の広報対応は、如何に対外的に効果的な発表を行うかではなく、日頃からの経営者向けに有事の際の考え方やマニュアルと作成することや、社内の風通しを良くするなどの社内対応の方が余程重要な事だろうと思います。
表面的に取り繕った備えをしていても当然化けの皮は剥がれます。
日頃から如何に有事の際に対応していくかを社内に浸透させておくかが最重要な対応だろうと思います。それによって有事を回避できるケースもあろうかと思います。
有事に際する社内への備え、一度見直してみては如何でしょうか?
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