特集やまとめ記事に出るには
新聞や雑誌には、ストレート記事の他に”まとめ記事”や”特集記事”といったパターンがあります。
まとめ記事や特集記事はストレート記事とは違った説得力があります。それは1社だけを扱うのではなく、競合や他業種企業、業界全体や広く一般社会をも取り上げることで情報の信ぴょう性が高まり、また1社だけを取り上げるケースと違い視点も大きいことから影響も大きいからでしょう。
ではこれらの記事に取り上げられるためには下記3点がポイントとなります。
①常に自社の位置づけを明確にする
今度の新商品はこうだ!或いは自社の中の位置づけはどうだという切り口は全てのリリースなどに書かれているものと思います。しかし大事なのはその商品が、その出来事が自社内のみならず業界にどの様な影響を及ぼすのか、広く一般社会にどの様な影響を与えるのかという視点。
つまりは単に一企業としての利益云々ではなく、外部にどの様な影響があるか、その中で自社はどの様な位置づけなのかという視点です。これを発信するのとしないのとでは、まとめ記事に取り上げるか否かだけでなく、情報のクオリティという面でも大きな差が生じます。
②まとめ記事や特集の時期の把握
自社の記事、他社の記事問わず、それらが一過性のものではなく、業界全体の動向であったり、背景に広く一般社会の傾向であったとするならそれは新たなまとめや特集記事がでる契機と言えます。
また季節要因や時期要因がある切り口もありますので、自社で関係のある切り口での特集などは事前に時期を把握し情報発信を行う必要があります。
③まとめ記事を書く記者へのアプローチ
業界や一般社会に対する影響をリリースに書くだけではなかなかまとめ記事などにはなりません。その新たな傾向や動向などに興味を持っている記者などにアプローチをしていくことが重要です。担当記者がいる企業は解り易いですが、そうでない企業は過去に類似した記事を書いている記者、それらに興味を持ちそうな記事をクリッピングなどで把握しアプローチしていくことが必要です。
企業が狙える記事はストレート記事だけではありません。然しながらまとめ記事や特集記事に書かれるとなると競合との比較や業界内での位置づけなども影響してくるため、必ずしもメリットばかりではありませんので、事前に十分な検証を行い記事をイメージした上でのアプローチをお勧めします。
意図しない記事を減らすために広報ができること
意図しない記事によって難しい立場に立たされるということは、広報担当者ならほとんどの人が経験しているのではないでしょうか。そうしたことがないとすれば、取材の立会経験が少ないか、よっぽど記者に恵まれているかのどちらかでしょう。“だまし討ち”は言い過ぎですが、知らないうちに意図されない記事を目の当たりにすることは往々にして起こることです。
なぜ、こういうことが起こるのか考えてみると、そこに両者(記者と広報)の意識のズレがあることがわかります。広報は「ようやく社長に時間を作ってもらった。“顔写真つきの一問一答”でうまくまとめてもらえれば」などと夢想し、そうなるように仕向けます。記者の多くもそうした広報の意図や気持ちを理解し、その実現に協力してくれることもあります。しかし、その一方で取材中に「これはニュースになる(あるいはしたい)」と感じた場合、「それはそれ。これはこれ」と、変わり身の早さを見せます。
「撤退から(他社との)提携までありとあらゆることを検討している」、「A社、B社のほかそれ以外の企業も提携先として検討している」、「(あらゆる可能性を検討しているが、)合併も選択肢の一つだ」・・・。その事業にとっての最善策を「あらゆる角度から検討している」ことを説明しているのであって、必ずしも具体性を伴っているものではないのですが、こうしたコメントは記者の書きたい意欲を刺激するようです。それだけトップの発言は重いということでもあるわけですが、後日、大きな見出しになり、目が点になったことがあります。
こうした経験を踏まえると、意図しない記事を減らすには“取材の最中”にアクションを起こすしかありません。自戒を込めて言えば、取材内容を一言一句、聞き漏らさまいとメモするよりも大事なことがあります。それは、取材応対者が上記のような踏み込んだ発言をした場合、その発言の真意を確認したり、記者に正しく理解してもらうために補足を試みたり、時には牽制したりすることです。言い換えれば社長と記者の情報流通を円滑に進めるための〝パイプ役“としての機能を果たすことです。インタビューが終わってしまった後に、「先ほど話した件は具体的にはこれからで、何も決まっていませんよ」とフォローをしても“後の祭り”です。
無論、“パイプ役”を無事務めたつもりでいても記事になることがあります。最近も「今回は広報からの概要説明なので、記事は事業部門の責任者とのインタビューを踏まえてお願いします」と何度か念を押しながら、セッティングした記者と広報によるブリーフィングの場での話が記事になってしまいました。記者が面談終了後におもむろにカメラを取りだし、広報担当者の写真を撮った際に、その場で「記事は次回の取材を踏まえて」と念を押すべきでした。記者自身から「もし今日の話を記事にするなら本人に確認する」と事前に聞かされていた時点で安心してしまったのが裏目に出てしまいました。
幸い、取材テーマそのものは前向きなもので、すでに他紙でも記事になっている内容だったので、マイナス面の影響は出ませんでした。記者自身も「ポジティブな話なので良かれと思って記事にした」とケロッとしていましたが、説明に臨んだ広報の方の表情は複雑でした。少々稀有なケースですが、これも“意図しない記事”の例として記憶にとどめておきたいものの一つです。
橋本拓志
広報コンサルタント
Twitter ID:@yhkHashimoto
https://twitter.com/yhkHashimoto
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発信者は柔軟な頭を!
広報や販売促進部門にも他部門同様に熱く仕事をされている方は多いと思います。
しかし”熱くなり過ぎる”ということは些か問題があります。もちろん、記者や一般消費者に対して”熱意”という情報は非常に重要ですが、熱く語れば熱意を感じてもらえるかと言えば別問題です。
逆に熱くなってしまうことで、引かれることもしばしば。また冷静さを失っている、客観性に欠けるなどの情報も発信してしまっていることが少なくなく、熱くなりすぎることでマイナス要素が生まれることもあります。
やはり持ってはならないのは”固定観念”です。
・先入観 ・決めつけ ・偏見 ・思い込み ・思い詰める
・こだわり ・予断 ・色眼鏡 ・独善的
・硬直的 ・視野が狭い ・柔軟性の欠如 ・固定化した価値観
これらは改めて考えると良くないことは理解できますが、知らず知らずのうちに囚われていることがあります。
あくまでも”発信することが目的”ではありません。”伝えることが目的”であり、その為には情報の切り方なども十分に検証していくことが必要と言えます。
今後発信する際に、一度見直すようにしてみては如何でしょうか?