広報力向上ブログ -43ページ目

猪瀬知事の不適切発言に学ぶ取材対応

東京都の猪瀬知事が米ニューヨーク・タイムズ紙の2020年オリンピック招致に関するインタビューで不適切な発言があったことが波紋を呼んでいます。

取材慣れをしている猪瀬知事、そして外資系PR会社のサポートを受けていたにもかかわらず出てしまった意に反した報道。状況の詳細は多く報道されていることから割愛し、日頃の取材対応時に何を注意すれば良いのかについて書きたいと思います。


①最後まで気を抜かない

 小学校の頃か、「家に帰るまでが遠足」と言われた覚えのある方も少なくないと思います。解散場所で終わりでは無く、無事に家に帰るまで気を引き締めてとの意ですが、同様のことが取材時にも言えます。

記者側からの要請で行われる取材の場合、取材中は一般的な質問などを行い、今日は忙しいところありがとうございましたと終わりの挨拶をして如何にも取材後の雑談をしていると思える際に、本当に聞きたかったことを聞いたりします。なかには刑事コロンボのように、帰り際のドアの前で、そういえば...と振り向きざまに質問をし、コメント同様、表情という情報を持ち帰ることもあります。

しつこく言えば、取材部屋を出てからエレベーターに行くまでに社内を見渡し、社員の表情や社内の雰囲気をも読み取ることもあり、正に「記者が社に戻るまでが取材」との認識をすべきでしょう。


②取材対応は結局はひとり

 取材準備の段階では広報担当者や場合によってはPR会社も入ることがありますが、実際に取材対応するのは取材対応者ひとりであり、誰も修正や補足などをしてくれる訳ではありません。

つまり何を言うのか、何に気をつけるのかを十分に事前に確認をしておく必要があります。


③トップの発言は撤回できない

一担当者の不適切な発言は、取材後に訂正を出来る場合はあるものの、トップの発言は容易に修正できるモノではないばかりか、修正すること、撤回することでのマイナス面も出てくるケースが少なくなく、用意周到に行い安易な発言はすべきではないでしょう。


④記者からの取材要請時は内容、意図を確認

企業側から取材依頼した場合はさほど問題はありませんが、記者側からの要請で取材に応じる場合、取材前から既に記事内容が決まっていることがあります。できる限り事前に取材意図を確認し、またその中で誤解などがあれば事前に修正しておくことが重要になります。

また日頃から付き合いのある記者ならまだしも、そうでない記者からの取材要請の場合、本当に書きたいことを事前に言わずに取材することがあります。できる限り記者のこれまでの論調などを把握し、想定質問への対応を準備しておくことが重要。


⑤批判する気持ちは無くとも

競合を批判したい、できればそれを報道して欲しいという想いは無くとも、自社を強調したいがために、結果的に競合批判につながっていることがあります。競合批判は自社の信用を落とす可能性もある上、それを見た競合が反発し、紙面抗争勃発などというケースに発展するケースもあり、他社のことを言う場合は自社以上に配慮する必要があります。


⑥言った言わないかでは無く、伝わったか否かが重要

よく言ったか言わなかったかが問題にされますが、何れも何ら意味を持ちません。唯一意味があるのは記者にどう伝わったかです。または記者の共感を得られたか、情報を共有できたがだろうと思います。取材時は相手の表情を見て、どれだけ理解されたかを把握し、少しでも理解不足の表情をした際には確認する配慮が必要です。


一度日頃の取材対応を注意してみては如何でしょうか。

クリックをお願いします! にほんブログ村 経営ブログ 広報・IRへ

















多業種のサービス業化

先日最寄りの区役所に出向いた際、その対応の変わりぶりに驚きました。


市区町村の役所は、正にお役所仕事の象徴のひとつで、待たされるは、たらい回しに会うは、言葉遣いがタメ口など、「仕事をしてあげている」感が丸出しだったと記憶していました。


しかし最近では多くの地方自治体で「すぐやる課」が設置されるなど、実際の対応力には差や課題はあるのでしょうが、少なくとも大きく意識の変化が現れてきたと言えます。


当日、区役所ではカウンターの前にまるでコンセルジュを思わせんばかりに職員が立っているし、言葉遣いなどの対応含めて非常に変わったなとの印象を強く受けました。


また変わった業種でいうなら「病院」も挙げられると言えます。インフォームド・コンセントの導入やキャッシュレス化による待ち時間の低減など含めて様変わりしました。


この2つの共通点は、不況による環境の変化でしょうか。お役所では不況になれば国民の税負担が重荷に感じることで反感を買い、社会でリストラなどが進めば安定した職業である職員が余剰人員に見えてくるなどの変化が生じます。

病院でも経営の安定化に向け選ばれる病院を目指さねばならなくなったと言えるでしょう。



そしてここで取り上げたいのが「大学」です。

「手続きをしていただく」「診ていただく」と同様に、「学ばせていただく」という立場を考えると学校法人も同種に思えます。不況による影響は地方から東京に学生が出難くなったことでは該当するでしょうが、それよりも深刻なのは「少子化」による学生数の減少でしょう。


大学もここ数年で学生を「お客様」と認識しだしたのか、オープンキャンパスなどの受験対応も大きく変わりつつあると聞きます。


しかしまだ足りないのが「特徴の明確化」であり「他校との差別化」ではないでしょうか。

施設などおインフラや就職支援などのサービスについては以前より多く情報発信されてきた感がありますが、本業である「学業」での差別化についてはまだまだ足りていないというのが大きな課題だろうと思います。


入り口(学生募集)や出口(就職)に目が行きがちですが、本業での情報発信は両者に寄与することだろうと思いますので、積極発信を是非とも注力いただきたいものです。


クリックをお願いします! にほんブログ村 経営ブログ 広報・IRへ














広報担当と決算発表

早くも今日から5月に突入。


最近は世界標準化ということなのか決算期を12月に変更する企業が増えつつあるようですが、未だに圧倒的に3月決算の企業が多く、つまりは今頃決算発表の準備に追われている、或いは毎年気が気でないGWを過ごされている方も多いのではないでしょうか。


広報担当者の中でもコーポレートPR担当、或いはIR業務と兼務の方々は、今は一年の中でも最繁忙期であることは言うまでもありませんが、それ以外の商品やサービス、社内報などを担当している方々にとって決算発表は意外に縁遠い存在と思われている方々が多いように感じます。


しかし自身が直接の担当で決算を発表する立場に無くとも、広報担当者にとって決算発表の内容は非常に重要なモノであり、是非とも十分な理解を頂きたい事項だと切に思います。


例えば商品サービスのPR担当の方でも、担当する商品の予算や実績、前年比のみならず、所属事業部の状況やその中での商品の位置づけに加え、会社の状況や方向性を知っているのか否かでは記者への説得力も変わってきます。


記者が決算発表の直後に広報担当者に会った際、今期の決算はどうだったのか?と担当者に質問しても内容もさることながら発表があったことすら把握していないということも漏れ伝わってきます。こうなれば記者のその広報担当者に対する評価、つきあい方にも影響が出てくるでしょう。


また決算状況は社外の人に広く周知することも重要ですが、一番把握していなければならないのは社員だろうと思います。とはいえ財務諸表などを理解せよと言うことは無謀にも近い行為であり、私が企業広報担当だった際は社内報で決算の説明や競合他社比較の解説などをしていました。これも社内報の重要な役割だろうと思います。


現状の負荷状況もあるでしょうが、今回の決算をまず理解するということから始めてみてはいかがでしょうか?


クリックをお願いします! にほんブログ村 経営ブログ 広報・IRへ