取材依頼がきたらすべきこと
皆さんは取材依頼がきた際、どの様な基準で「受ける」「受けない」などの判断をされているだろうか。案件、発信者としてのタイミング、媒体、取材対応者スケジュールなどさまざまなことを検討し、取材可否を判断していることだろう。なかには媒体だけで選んでしまっていることもあるのではないだろうか。媒体がメジャーであれば報道時のプラス効果は大きいが、マイナス影響も同様であるので慎重に対処すべきであろう。
さてここで取り上げたいのは、取材を受ける際での「意図確認」である。どこまで事前に確認できるかという問題はあるものの、これを怠ってしまうと記者、取材対応者のお互いが不幸になるので要注意である。記者にとっての不幸は、あてが外れて記事に出来ないこと。取材対応側は、イメージと全く違う記事が出てしまうことだ。
記者は取材をする際、間違いなく記事(報道)のストーリーを想定している。取材により行うのは、その確認と肉付けである。仮にそのストーリー(仮説)が間違っていたとしても、報道されてしまえば事実となってしまう。取材が終わるまでに正しい認識に変えてもらわなければならない。間違えた報道をされたとしても、半分は説明不足という責任があることを認識せねばならない。そういう意味でも、事前確認と取材時での充分な説明(準備)が重要となる。取材対応者も、自分が言いたかったことが記事にならなかったでは、やはり良い思いはしないであろう。今後の取材に対する協力度合いにも影響してくる。
しかし、記者に根掘り葉掘りと事前の意図確認を必要以上にするのは、余り良い印象を与えないので、「方向性の確認」と「事前準備の為」位に留めておくのが無難である。何かを隠そうとしている、或いは編集権の侵害などととられてしまう可能性があるからだ。
また微妙な広報案件などを抱えている場合は、記者は間違いなく事前には言わないしストレートには聞いてこない。その辺りは、想定Q&Aの出番であろう。
理想は、突然の取材依頼でも、時期や媒体からおおよその予測が付くことではあるが…。
広報12箇条 取材依頼が来たらまず意図を確認し、充分な準備を
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「良く見せる」が広報ではない
誰しも報道発表をした際、好意的な報道がされると気持ちが良いものである。報道したメディアに理解を得られただけでなく、またそれを見た視聴者や読者も好意的に受け止めるからだ。広報を担当していることの喜びを実感できる瞬間ではないだろうか。
しかしこの好意的な報道を獲得するのが広報の目的ではない。あくまでも広報は情報の受発信をする手段である。このことを履き違えている人は以外に多いのではないだろうか。
上辺だけで良く見せたいという姿勢は、結果的に良く見られるとは限らない。むしろ逆にとられると認識しなければならないであろう。
例えば、調子の良い時だけ都合の良い事を言う友人がいたら、あなたはこの人のことを親友と思えるだろうか?何かあった際に、助けたいと思うだろうか?むしろ調子の良い奴という認識をしないだろうか。うわべだけで中身は何を考えているか解らないと思わないか?しんどい時、苦しい時にも情報発信を行い、今こういう努力をしている、まだ不十分であるがこんな結果が出てきたなどと正直に言ってくれる人の方が、信用できるのではないだろうか?
メディアリレーションも同じこと。良い時にしか話さない、都合が悪いとダンマリを決め込む、社会貢献すれば良いのだろうと事業と全く関係ないCSRをアピールする、またそのCSRがメディアに取り上げられそうになければ企画段階でボツにするなど、思い当たる節はあるのではないだろうか?
売名行為だけのCSRを行ったとしても、少なくともメディアはお見通しであるため報道はしないのであろう。
結果的に良く見られたいのであれば、良いことだけを発信するのではなく、どんな時でも積極的に情報開示をしていく姿勢を見せていくことではないだろうか?
広報11箇条 広報は常に姿勢を見られていると理解せよ
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想定Q&Aは何故必要か
誰しも記者説明会や記者会見を行う際、必ずリリースや説明資料と共に想定Q&Aを作成するであろう。想定Q&Aの作成は、発表案件によっては、特に相手先などが加わるときなどは、リリース作成よりも非常に苦労する厄介なものであり、且つ記者は想定どおりに質問してくれず、その苦労がなかなか報われないという代物である。そのためか、リリース配布のみの場合、全て自分が対応する場合には作成の必要はないと思われている人もいるであろう。
では想定Q&Aの役割とはなんであろうか?
私はその役割として、大別して3点あると考えている。まず文字通りであるが、質問を想定しておき、質問された際にスムーズに答えられるよう、数値や事実、方向性などを確認しておくということである。これについて異議はないであろう。
では2つ目の役割としては、「リリースの精度向上」である。想定質問を考える際、リリースを読み返し質問を作成していることと思う。その際、すぐに出てくる質問、誰が見ても疑問に思う質問はないだろうか。直に出てくる質問は、言える、言えないという問題はあるだろうが、基本的にリリースの中に織り込むべきである。それをしなければ、質問してくれる記者は良いが、質問しなければ記事が書けないという事で、後回しにされる可能性もある。最低限、記事が書ける情報は盛り込んでおくべきであろう。
最後の役割としては、「口頭で説明することを明確にすること」である。基本的にリリースは、起こったことの事実、決定したことの事実などを淡々と書くだけのものであり、その裏に隠れた想いや狙い、背景などをダラダラ書くものではない。リリースには書けない伝えたいことを明確にし、質問時に効果的に答えることに加え、聞かれなくても話しの中に織り込んでいく、或いは個別の媒体のみにその情報を付加するという手法もある。媒体特性を考え、情報を振り分けていくことも効果的であろう。その準備としてもQ&Aの作成は非常に重要であり、面倒でも手を抜かずに行っておきたい重要な作業のひとつと言えよう。
広報10箇条 どんなリリースでも作成と同時にQ&Aを作成せよ
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