「危機管理広報が重要」という発想はリスク!
私どもがお客さまとお話をさせていただく際、危機管理広報に妙に関心をもたれる方が多い。大学業界は特にその傾向が強いのではないだろうか。最近は大麻や事件事故に巻き込まれるケースが増えているから致し方ないことかも知れない。しかし広報業務の他の部分をおいて危機管理対応が最重要という発想は、何か有事の際に「表面を取り繕いたい」という様に感じてしまう。
私が新規のお客さまに対し非常に気になることに、その会社や代表者の「情報開示に対する考え方」がある。有事の際、そのリスクを最小限に抑えるには、誠実な対応(TPOをわきまえ、出せる情報は出す)にあると言える。しかし、表面的に取り繕いたいばかりに、「言えない、言いたくない」や「結論を出すのに時間をかけ過ぎる」となってしまうと、その会社に対する理解が得られないばかりか、必要以上に尾を引いてしまい、多大なる損害を被ることになりかねない。広報業務のリスク分析をする際、私は必ず代表者やその会社の情報開示に対する考え方、実情を伺っている。そのもの自体がリスク要因になりうるからだ。
有事の際、情報を出すのは当たり前として、そのタイミングが非常に重要となる。担当者が非常に努力して集めた結果であっても、遅ければそれは「隠蔽疑惑」ととられる可能性もある。有事の際は、第三者的な見解やテクニックなど必要であろうから、その際は外部のPR会社などに依頼すれば良い。しかし、その時点になってから情報を集めてみたところで遅すぎるのである。常日頃から情報の風通しを良くすることが、一番危機管理広報に必要なことではないだろうか。
広報6箇条:有事の際に向けて、社内(学内)広報を強化せよ!
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リリースの一斉配布は、ニュース性を下げる
皆さんは広報素材を発信する際、どの様な手法でメディアに伝達しているのだろうか。リリースの一斉配布という手法が一番多いだろう。大量にコピーし、ホッチキス止めや封入作業のあと郵送するところもあれば、ボタンひとつで一斉にFAX送信するサービスを活用しているところ、またはリリースの原紙をPR会社に渡し、後は宜しくというところもあるだろう。しかし苦労して一斉配布を行い、記事として取り上げられれば良いが、取り上げられなかったことはないだろうか。広報素材全てにリリース一斉配布が適しているとは言えないのである。
基本的に記者は、リリースは記事を書くきっかけとしか考えていない。もちろんリリースからも記事を書くが、その情報だけでは書けてもベタ記事だろう。記者は基本的に興味を持ったことを取材等で掘り下げ、独自に記事を書くことを好むしそれが仕事と考えている。もちろんその素材にもよるが、各メディアに同時に同じ情報を配布されて喜んで飛びつきはしないということである。自分が書かなければいけないとは思わない。わざとタイミングをずらして、業界動向や独自の見解などを加えて書くケースが多いことからもそう言えるのではないだろうか。
リリースの一斉配布は、一度により多くの記者に効率的に周知頂ける上、フェアディスクローズの観点からも適切な伝達方法であることは間違いない。ただ、報道されなければそれは単にメディアにお知らせしただけであり、読者や視聴者に伝わることはない。
リリース配信は、そもそも読者や視聴者に伝えるのが目的のはず。であれば、発信のたびに、どの様な手法でどのメディアにアプローチすべきかをよく検討する必要がある。
広報5箇条 広報素材によって発信方法を吟味せよ
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攻めの広報部門を目指せ!
現在2009年度の予算策定作業の追い込みをされている方も多いだろう。販売部門や販促部門は経費のみならず精緻に活動等スケジュールを作成するだろうが、広報部門で年間活動スケジュールは作成しているだろうか?これは経費積み上げのためのものではなく、あくまでも広報活動をより効果的に行うためのものである。
~主な目的~
①今年度の反省と課題抽出
②来年度の目標設定
③発表案件の情報収集と具体的スケジュールの策定
この1年間を振り返り、全体の露出数はどうであったか、ターゲット媒体は攻略できたか、メディアコンタクト量はどうであったかの反省とそれを補うための施策の策定である。来年度はどの位のリリースが出せるのか、情報発信量にバラつきがないか、それを平準化させるための準備も重要である。
加えて、発表案件の詳細とスケジュールは必ず抑えておき、これは日々社内から情報を集めてメンテしていく必要がある。掲載確度を上げていくための重要な作業だ。
お客様のところへ訪問した際、お客様同士の会話でよくこんなことを耳にする。「あの案件、そろそろだったよな」「えっ、来週なの?」「もう終わったの」というもの。広報素材には旬があり、それを1日でも過ぎてしまうとニュースとしての価値が半減する。より効果的な報道を勝ち取るためにも充分な検討期間が必要であり、予算策定のあと各部門に頻繁に足を運び情報収集を行うことが重要である。
広報4箇条 予算策定時に広報年間スケジュールを策定せよ!
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