広報力向上ブログ -317ページ目

情報発信の前にすべきこと

昨年からの景気後退を受け、4月から始まる2009年度の予算で広告宣伝費が大幅に削減され、広告宣伝よりも広報に注力すべしとの経営示達がでている企業が増えてきているのではないだろうか。これまで広告しか担当していなかったご担当者からすれば、急に広報をやれと言われて戸惑っていることであろう。しかし、リリース配信などを行いどう効果的に報道を獲得していくかを考える前にすべき重要なことがある。それは受信体制の整備である。


広報のみならず、広告でも同様であるが、如何に良い情報発信をするかは永遠の課題であろう。だが発信はあくまでも手段であって、目的は如何に有効な受信を得て問合せ、受注などのout putを獲得するかである。良い発信をしても、メディアからの問合せに適切な対応が出来なければ、報道されないばかりかその発信者に対して不信感を抱かせてしまう。また報道を見た読者や視聴者からの問い合わせに対しても同様である。情報発信は、あくまでもメディアや顧客などと有効な関係を構築する為のきっかけでしかない。そのきっかけを確実にものにするには、受信体制の整備が必須であり、これを怠ると発信したことが逆効果になるケースもあることを充分に認識しなければならない。


情報発信の手法やタイミングは、発信者側でコントロールできるが、受信については想定できるが限定できるものではない。手法では、電話、FAX、郵送、Web、訪問など多岐にわたり、加えてタイミングは発信の直後のみならず24hr365日と言って良いだろう。

それら全てに対して、的確な対応ができているだろうか。ルールが徹底されているだろうか。場所は何も本社広報部だけではない。販売部門然り、各支店や営業所、販売サービス会社も含めてである。地区の方たちが新聞を見て初めて知った情報に、的確に対応できるだろうか。知らぬ間に対応が悪いと言うマイナスの情報発信をしてしまっていないだろうか。


ブランディング=大掛かりなVI(ビジュアルアイデンティティ)と認識されているようだが、受信対応こそ重要なブランディング手法の1つではないだろうか。


広報15箇条 情報発信の前に受信体制を整えよ!



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定額給付金の発信方法から学ぶこと

本日、2008年度第2次補正予算関連法が成立した。これによりこれまで散々物議を醸した定額給付金が国民に支払われることとなった。国民一人当たり12,000円(18歳以下と65歳以上は+8,000円)の支給で、総額2兆円と言う規模だ。日本に先行して台湾でも国民全員に10,000円の定額給付を行ったようだ。日本とは違い歓迎ムード一色であり、また消費券であるため、景気喚起効果は日本よりも格段にあるのではないだろうか。ニュースによると、受け取りに来た指名手配犯が10人も逮捕されたと言う予想外の効果もあったようだ。


さてこの定額給付金、昨年の10月末に麻生首相が会見で「定額減税は給付金方式で、全所帯に実施する」と発言したのが発端である。その後、「富裕層には必要ない」、「僕は受け取る気はない」などと発言しつつも、結果的にはその発言を撤回したこととなった。

ご参考:定額給付金をめぐる首相会見の変遷http://jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009030200810


目的も変われば、実施時期も曖昧、配布方法などの具体策も検討されていない無様な発信振りであったが、これが首相発言を1ヶ月でも延ばし、その間事務方で用意周到に具体策を検討、調整した上で、ホームレスを含めた国民全員に地域振興券を配布すると発言したのであれば結果はどうであったろうか。基本的に何をやっても批判はされるだろうが、ここまで酷くなっていなかったのではないだろうか。

要は、同じことをするにしても、言い方、時期、具体性などの発言内容を間違ってしまうと効果がないだけでなく、マイナスの影響を出しかねないということである。


今回は日本のトップである首相であったが、身近なトップである自社社長の「思いつき発言」は日々あるのではないだろうか。社長を含めて取材対応者をどうコントロールし、或いは社内外にフォローすることでプラス効果に持っていけるかどうかも広報担当者の重要なミッションである。そのためには、日頃から充分なコミュニケーションをとり意思疎通を図り、時にはメディアトレーニングなどの外部協力者を活用するなど取り組む必要があるのではないだろうか。


相変わらず首相批判が減らぬ昨今であるが、私には事務方が機能していないことの方が気になってならない。


広報14箇条 発言を生かすも殺すも広報の役割と認識せよ



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「金が無いから広告ではなく広報」は大間違い

現在未曾有の不況突入に伴い、各社商品開発の見直しや人員の再配置、管理可能費用の削減などに取り組んでいることだろう。特に広告宣伝費の大幅削減ということをよく耳にする。広告宣伝費は、管理可能な経費であり、且つ高額な為、格好の削減対象となることは致し方ないことかも知れない。

昔から不景気時の経費削減は、広告宣伝費、交際費、給与の3Kを対象とする傾向が強く、永年広告宣伝部門、販売促進部門におられる方にすれば慣れたことなのだろうか。


最近、最近広告宣伝費の削減に伴い、広報を強化したいと言う話しを耳にする。確かに広告宣伝には莫大な費用が発生し、一方広報は社内で対応すれば大きな外注費は基本的に発生しない。しかし、そもそも広告と広報では、「役割」や「手法」が全く違うということを充分認識しなければならない。プラスに働かないだけでなく、マイナスの効果を生むリスクもあるからだ。


私はこれまでに、幾度と無く広告しかしておらず初めて広報に取り組みたいと言ったケースのトップインタビューに立ち会ってきた。これまで広告でのトップインタビューは何度も受けていたものの、純粋なパブリシティとしては初めてであったためか、様々な失敗があった。「何故あいつ(記者)は嫌なことばかり聞いてくるのだ」と声を荒げたケースや、取材の最後に、「記事の事前確認の要求」をしたなど、何れも一部上場企業のトップのケースである。事前にメディアトレーニングなどを提案したが、説得し切れなかった私にも責任があると痛感し、必死に取材頂いた記者へフォローをしてなんとか事なきを得たが、大分無駄な時間を要したことは確かである。


良い時期に良い事しか言わない企業もいる中で、悪い時期に広報活動を始めると言うことは、ある意味見上げたことかも知れない。しかし、広報とはどうものなのかを再認識し、広報活動を行う目的の明確化、体制のチェック、広報スケジュールの策定など行った上で、今後景気に左右されずに広報活動を継続していくことを願ってやまない。


広報13箇条 「広報」と「広告」の違いを充分に認識すべし



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