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「1社に情報を流したらリーク」は大間違い

広報ではリークという発表手法があるが、皆さんはどの様な認識をされているだろうか。そもそもリークとは、記者会見やリリースの一斉配布などの一般的な発表方法ではなく、特定の1媒体だけに発表することと認識されているであろう。しかし、これでは正しい認識とは言えない。より詳しく言うと、本来記者会見やリリースによる一斉配布をしなければならない広報案件を、特定の1媒体だけに限定して発表することである。


つまり、リークをするには一定以上の“ニュース性”がなければ成立しないのである。またリークをしたから報道されるのが当たり前、また報道されることは当然であり、扱いが大きくなければ記者の力不足と認識されている方も多いようだが、本当にリークに値するニュース性があったのかどうかは事前に要検討である。決して報道されなかったからといって、記者に食ってかかるのは大間違いである。


また安易にリークという言葉を使われる方がいる。しかしこれはあまり望ましいことではない。本来、特に上場企業であればなおさらだが、フェアディスクローズという考え方があり、文字通り公平公正な報道をしなければならない。しかし、リークをした方が効果的、あるいは状況によってはリークをせざるを得ない場合もあり、結果的にその手法を選択するのだが、リークをすることは何もメリットだけではない。競合媒体へのマイナス影響というデメリットがあることを忘れてはならない。下手をすれば、マイナス報道の尾を引くこともあり、慎重に行うべき手法である。リークという言葉を広報担当者が日常的に使うことでのリークに対する意識の低下を懸念する。私は日常的に使う場合には、「1社レク」という言葉をお勧めしている。(本当の意味でのリークに値する案件は、さほどないという意味もある。)


リークをするにも見せ方があり、対外的には、「特定1社に情報を流して報道させた」という認識ではなく、「特定1社に抜かれた」というように思わせることが重要である。


広報18箇条 リークは事前検証のうえ慎重に!


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1つの案件で発信できる機会は一度ではない

皆さんは、新商品の発表を控えている場合、どのタイミングを狙って報道発表の準備を行うのだろうか?一般的なのは、発売開始時期であろう。しかし、案件により様々であるが、発信でき得る機会は一度ではない。


リリースに必要な要素は、「起こったことや決定した事実」と「発表の契機」である。新製品の発表の場合、販売開始というものは確かに解り易く消費者にとっても大きな契機であろう。しかし新製品を発売する前には当然開発を行う。開発稟議書に社長印が押された時点、或いは経営会議で製品開発が承認された時点で、開発を決定したというリリースの機会が発生する。加えて、試作が完成した、改良した(決定した)、量産品の完成、販売開始など、多くの機会がある。また発売開始後にもリリースする機会はある。販売目標数を超過した、累計○○に到達したなどの時点だ。この事から販売開始のリリースを行った後も、その案件についての情報収集を行っていく必要がある。


しかし、これらのことは広報担当だけでは決められない。広報は認知度を上げる、売り上げに貢献する、業界との差別化を図るなどの目的で行うが、早いタイミングで情報開示した場合に、競合に真似される、既存製品の売れ行きに影響するなどのマイナス影響も当然考えられる。ニッチな領域で静かに儲けたい場合などは、販売開始してもリリースしないものもあるだろう。どのタイミングで情報発信していくかは、関係部署との調整が必要である。


またこれらの機会を生かすには、リリース配布という手法だけではなく、取材や媒体の差別化などを行っていけば報道される確度は向上するだろう。基本的に同じ切り口では、既に情報発信されている場合、周知の事実という認識をされて報道されないため、工夫が必要である。


1つの素材で何度も露出を図るためには、予算時点での情報入手の他に、日頃から各部門のキーパーソンと情報交換をする必要があることは言うまでも無い。記者は記事を足で稼げと言われるが、広報マンも広報素材は足で稼ぐのである。


広報17箇条 広報素材の情報キャッチはお早めに



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オフレコはあるのか?

オフレコという言葉があるが、皆さんはどの様な認識をされているだろうか。広報用語の中でも一番理解されていない、或いは間違った使い方がされている部類に入るのではないだろうか。オフレコは、Of The Recordの略語であり、記録しない、つまり取材などで「記事にしない」という前提で記者に話しをすることであるが、広報業務のみならず一般的にもオフレコでと前置きして内緒話などをすることもあり、随分と間違えた認識がされているようだ。基本的にオフレコは存在しないと考えるべきものである。


取材や会見時に、通常の説明や質疑応答が面白くなく(ニュース性がない)、オフレコと前置きして話したことだけが報道されるというケースは充分にあり得ることだ。発信者側も取材や会見などで期待する報道のされ方があるであろう。しかし、不用意にオフレコとして話した内容が最初予定していたストーリーよりもニュース性があると判断した場合、やはり話しが逸れてしまいがちであり、報道結果にもそれがあらわれるケースは多い。記者が望むのは、あくまでも「報道できるネタ」であり、他社よりも早く、他社と違った情報を発信したいという事である。発信者側としても望んだ報道結果を出すためには、オフレコ含め余り脱線しない方が無難である。


また記者は、発信者の情報のみならず、競合他社や業界動向にも常にアンテナをはっており、取材時に他社の情報も収集している。記者が「最近ご無沙汰なので伺いたい」などと取材に来たとしても、必ず何かの意図があり、大前提は書ける(報道する)ネタ集めである。予期せず記者側から突然の取材依頼がきた場合は、自社の話しではなく、競合他社の情報などを狙っている場合が多い。その様な場合は、調子に乗って競合他社の悪口を言うなど不本意な発言には注意をすべきであろう。


敢えて競合他社の情報をオフレコとして話し報道を狙うという手法も無くは無いが、逆も充分にあり得るため、記者と十二分の信頼関係が構築でき、充分な経験を積まれた方以外は使うべきではないだろう。


広報16箇条 オフレコはないと思うべし!



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