広報力向上ブログ -313ページ目

取り敢えず“記者懇親会”はありか?

うちはメディアリレーションが弱いから、記者懇親会をやりたい。これは新規のお客様からよく聞く言葉である。正に“取り敢えず記者懇親会”と言った具合だ。しかしこれは、これから広報体制を構築していこうとするお客様だけではなく、名も知れた企業も含めてである。では記者懇親会に対する要望が多いのだろうか。


確かに記者懇親会は、日ごろの個別取材や記者会見などと違い、一定のテーマについて話をするわけではなく、ざっくばらんに話ができ、また記者からの話もゆっくりと聞ける。一度に多くの記者と接することができることもあり、リレーション構築という点ではメリットは大きいだろう。

またメリットは発信者側のみならず、記者側にもある。普段なかなか会えない社長に会えるばかりか、多くの担当役員にも一度に会える。しかも通常の取材と違って、広報の立ち会いのない環境で自由に聞けるのだ。


しかしメリットを裏返せば、デメリットにもなることを忘れてはならない。日ごろ頻繁に取材対応をしている社長は問題ないとして、余りメディア対応を行っていない役員の方々が不用意な発言をするケースは少なくはない。一般的に技術者は、自社の開発力を誇ろうとする傾向が強く、また営業サイドも敵対する競合企業の情報を必要以上に話すことが多い。

敢えてこの様な状況を活用するという手もあるが、大前提は広報のコントロール下で行うことではないだろうか。参加者へのメディアトレーニングなど、事前準備は必須であろう。


また記者懇親会で一番留意しなければならないことは、“記者は書くために来る”ということだ。そのためには、「書けるネタ」「書ける切り口」「書けるタイミング」などを準備しなければならない。でなければ、1度は参加したとしても2度目はないであろう。加えて、記者懇親会は継続的に実施することをお勧めする。決して都合の良い時にだけ開催してはいけない。いつ、どこで、誰が参加し、どのように、いつまで実施するのかという情報も発信していることも忘れてはならない。


広報27箇条 記者懇親会を甘く見るべからず!



クリックをお願いします! にほんブログ村 経営ブログ 広報・IRへ 人気ブログランキングへ

広報担当者としての最初の仕事

春は異動や組織改革が多い時期であり、最近新たに広報部の一員になられた方もおられるだろう。また広報部もない中で、いきなり広報担当もやれと言われた方も少なくはないだろう。では、広報担当として最初にすべきことはなんだろうか。


広報担当者に求められることのひとつに、“誰よりも会社のことを知っている”ということが挙げられる。これは現在の会社の状況のみならず、会社の歴史、経営計画も熟知している必要があり、また自社内だけでなくグループ会社なども対象となる。また新商品やサービスの情報以外にも、開発の状況なども知っておく必要がある。これらの情報については、継続して習得していかなければならないことだ。しかし、社内情報を習得する上でも大事なことがある。それは、自分の情報ルートの確立である。


広報の仕事は、基本的に部内だけでは何もできないと言っていい。リリース作成ひとつをとってもありとあらゆる関連部門から情報収集をしなければならない。しかしそれら部門(現場)が広報に協力的かというと、残念ながらそうではないのが現状だろう。また前任者には協力的でも、担当が変わってしまえば最初から関係構築のし直しである。ではどうするか。それは自分を売り込んでいくしかない。


広報に関わらず、take & takeは成り立たず、いくら日々情報をくれと通っても誰も情報はくれない。まずは、give & giveから始めよう。広報は一般的な人の何倍も新聞、雑誌、インターネットなどから情報を取得する。競合情報や規制関係など各部門の参考になる情報を徹底的に発信していく。そうすることで自身の名前を売っていき、自分と付き合うことはメリットがあると思われれば、各部門も情報が欲しいから自分から情報をもってくるようになる。加えて、リリースしたものの効果が出れば、次はこんな案件もあると情報を自ら持ってくるようになる。


私も企業広報担当時代に、各地区のイベントの情報のみならず、決算発表の時期になると競合含めた決算の解説などをイントラネットにて発信していた。そのお陰か、出張で初めていく地区販社の方にあった際、“イントラの方ですよね”と言われたことがあった。

対外的に広報担当は“黒子”であるが、社内に対しては積極的に自分を売っていくことが必要である。


広報26箇条 give & giveから始めよう!



クリックをお願いします! にほんブログ村 経営ブログ 広報・IRへ 人気ブログランキングへ

記事の事前確認の意味

皆さんは掲載される前に記事を見たことはあるだろうか?永年広報担当をしていると何度となくその様な場面に出くわすことがある。よくあるのは、プレゼントパブリシティやイベント、新商品などの告知欄だろうか。編集部からFAXが送られてきて、×日×時までに確認下さいというものだ。しかし、この「確認してください」という意味を誤解している人が意外と多い。


記者から事前に記事確認を求めるのは、「数値や事実の確認がしたい」からであり、それ以外の理由はない。そのため、記載されている数値に誤りはないか、事実に誤りはないかだけを確認して返事をすれば良い。言い方を変えれば、「それしかやってはいけない」のである。


発信者側からすれば、当然のことながら商品などをこう説明したい、こう言いたいという強い想いがある。掲載前の記事を見ると、自分ならこう書きたい、こう変えたいと思うものである。しかし記事には編集方針があり、その記者の想いもあり、また大前提として編集権というものもある。つまり表現方法などは記者に任せるしかない。発信者側ができることは、発信者側の想いを伝えられる説明やリリース作りに注力するしかないのだ。記者も限られた枠、時間の中で、自身の読者などに対しどう伝えたら良いかをプロとして考えた結果である訳であり、それを否定するのは失礼なことである。それ以前に類似する多くの広報案件の中から当該案件を選択してくれたことに感謝するべきであろう。


偶に発信者側から記事確認を要求するという話を聞くことがあるが、これはもってのほかであり、広報のなかでは一番してはいけない行為の1つである。また記事確認の際、言葉尻まで細かく指示する方もおられるようだが、編集権を無視して自分の主張を通したいのであれば、お金を出して広告を出すべきである。不用意な発言でも記者は“圧力”として捉える場合があり、目前の記事は修正されても、今後忘れたときに思わぬしっぺ返しを食らう可能性も否定できない。


広報25箇条 「記事が出る前に見せて」は、絶対にやめよ!



クリックをお願いします! にほんブログ村 経営ブログ 広報・IRへ 人気ブログランキングへ