広報力向上ブログ -289ページ目

具体策より大事なもの

先の総選挙で掲げられたマニフェストは、正に具体策のオンパレード。具体策を打ち出すのは確かにインパクトがある。しかし実行実現を考えた際、具体策を打ち出すにはタイミングなどを十分に議論した上で行わなければ逆効果な場合もある。それはどういうことか。


いくつかの報道によると、政権交代を果たした総選挙から1カ月近く経つ現在、民主党内ではマニフェストの内容如何について今更議論をしている様だ。これは簡単な話であり、マニフェストを打ち出す前に、本来の目的や現状認識に関し十分な議論がなされていなかった証拠である。それが露呈してしまうと、当然のことながら折角打ち出した具体策も“見せ掛けだけ”と取られ、信用問題にかかわる。十分議論し尽くした結果という見せ方も重要となる。


広報業務でよくあるのは、“社長の思い付きの鶴の一声”である。うちは酷い客先でよく耳にするが、これは間違いなく広報担当者の共通の悩みではないかと言える。大事なのは社長の声として発信するのではなく、如何に理由付けをするか、背景を説明するかだ。その作業をすることで、信憑性もさることながら効果も違ってくる。


また会社案内などの制作物を作る際にも重要な手順がある。担当者としては当然のことながら内容についての承認をとる必要がある訳だが、ポイントは具体策であるビジュアルは最後まで見せないということだ。その制作物の目的や、自社の置かれている立場、目指す方向性、デザインの方向性などをテキストベースで十分議論を重ねることが重要である。この時点で合意が出来ていれば、実際にビジュアルを出した時点での修正は最低限に抑えられる。最初に十分な説明なくビジュアルを見せてしまうと、個人の趣味趣向で指摘され仕事が前に進まない。


インパクトは確かに重要であるが、掛けをしたくなければ十分な内容の議論に注力すべきであろう。


広報91箇条 具体策より考え方の浸透を



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ポジティブな広報は誰でもできる

良いポジティブな広報素材を如何に発信し、効果的な報道を勝ち取るかには、やはり広報担当者の経験、知識やテクニックなどのスキルの差がどうしても出てくる。では広報担当者は、如何に効果的な報道を勝ち取ることに注力すれば良いのだろうか。


好景気の場合、商品サービスのサイクルは早いため発信する機会が多い。また業績も良いことから、上方修正などの前向きな内容のものも多くなる。この様なポジティブな発信であっても前述の通りスキルの差が出る訳ではあるが、報道件数に差が出る、或いは報道内容がインパクトに欠けるなど内容面などにも差が出る程度である。最も差が出るのは、これらと逆の環境での広報対応である。


不景気になると商品開発のサイクルが鈍り、必然的に情報発信の機会が減る。また業績が宜しくない時には、積極的に個別取材をとっていこうとはなかなか思われない。情報発信を、メディアとのコンタクトを控えるということは、当然のことながら露出量が減るが、勝手に書かれても致し方ないということでもある。各社の情報量が減ると、記者は業界まとめ記事を書く。その際に現実とは違った不利な報道をされるリスクがあることは念頭に置く必要がある。


また重要なのが有事の際の対応である。不祥事などの広報対応の如何により、これまで何十年と気付き上げてきたブランドを失墜させる、或いは企業の事業継続自体が危ぶまれることも多くはない。


最近、業績低迷=広報活動凍結という間違った考えを聞くことは少なくない。しかし前述の通り、発信しないことは存在しないことと同義であり、広報担当者の腕の見せ所と認識し、少なくともメディアコンタクト量は維持してもらいたいものだ。


広報90箇条 不景気、不祥事が広報の見せ所と心せよ



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大学の連合広告

毎年梅雨の頃からか、電車内で各大学のオープンキャンパスに関する広告が掲載される。今では電車自体にラッピング広告をだしているところもある。1大学単体で掲載する場合は、未だ主義主張ができるものの、連合広告だけの大学が非常に多い。


大学のオープンキャンパスは、入試広報の生命線であり、何とか受験希望者を集客したい、来てもらえさえすれば、うちの大学の良さは解ってくれる筈、というのが大学側の見解であろう。受験校を選択する高校生にとっても実際の大学生生活がイメージでき得るオープンキャンパスの存在は大きい。そのような受験生がどこに行こうか迷った際に、連合広告の効果は確かにあるだろう。


しかし、既に知名度のある大学、教育内容がある程度理解されている大学であればという前提付きである。知名度のない、教育内容が理解されていない大学が、連合広告だけ出しても、単に枠を埋めているだけとしか見られない。他が出しているから、うちも出さない訳にはいかないという認識ではないだろうか。


連合広告を生かすためには、他でもっと情報発信していく必要がある。大学は以前から広告依存型であるが、少子化などによる全入時代に突入している今、広告やタイアップなどでもなく純粋なパブリシティ活動が生死を分ける重要なキーワードではないかと、電車を乗る度に思う今日この頃である。


ご参考:大学広報のススメ




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