広報は翻訳家
広報は社会と企業(団体)のパイプ役とよく表現されます。
しかし、ただの繋ぎ手という役割だけではなく、「翻訳家」というスキルも必要となります。では翻訳家として大事な点とはどのようなことか。
◇何を翻訳するか
新製品や新サービスなどの解りやすい価値は、誰しも気付くこと。もちろん、これらを如何にメディアに取り上げられるかに注力することは重要ではありますが、翻訳家の役割としては、外部の人では解らない、もっと言えば内部の人も気付いていない価値を発掘し、世に出していくこと、メディアに取り上げてもらうことが重要であり、また醍醐味だろうと思います。
社内に染まってしまう、埋没してしまうのではなく、如何に世間一般の目で価値があるか否かという視点で社内をリサーチすることが重要なポイントだろうと思います。また価値があるように魅せていくかが腕の見せ所でしょうか。
◇どう翻訳するか
幾ら価値があるものでも、社内用語、社内で認識されている価値をそのまま外部に発信しても伝わらないことが多いのではないでしょうか。発信者と受信するメディアや読者、視聴者などとの間に、そもそも温度差があることも大きな要因だろうと思います。
この温度差を埋めるためにも、情報を押し付けるのではなく、受信者にとって理解できることばで、受信者にとっての価値を表現していくことが重要だろうと思います。
いずれにせよ、社内の翻訳家になるためには、社内のことをよく知ることも大事ですが、世の中の動き、一般の方々の感性など、受け手のことをよく知ることが重要だろうと思います。
リーディングカンパニー?
弊社は永年、業界のリーディングカンパニーとしての役割を担ってまいりました。或いは、「○×△のリーディングカンパニー」などといった表現をよく見かけます。
ホームページやパンフレットなどに使う表現としてはなんら問題はないと思いますが、メディア対応時に使う表現としては適切ではありません。
誰しも知る業界トップの企業が使用する場合はそのまま読み流せますが、そうでない企業の場合、逆にマイナスのイメージを醸してしまう場合があります。
「特に業界トップではない」「具体的なウリが表現できない」けれども、単によく見せたいだけで、「具体的に書きようがない」と思われるからです。
「書きようがない」という感覚を実感するには、一度海外法人のリリースを見て頂ければ、抽象的な表現が日常的に多用されているために「同記事を書けばいいのか解らない」という感覚が理解できるだろうと思います。
雰囲気を伝えるには抽象的な表現で良いのでしょうが、実際に報道に結びつけるには、「客観性のある具体的な表現」でなければならないということを徹底する必要があります。
少しでも抽象的な表現があった場合、逆にウィークポイントとして見られてしまうことを頭に入れておくことをお勧めします。
販促過多の代償
半年ほど前だったか、都内の大きな駅の1つ隣の小さな駅に突然長蛇の列が出来ました。
なんでもとある菓子パンの専門店がオープンしたようです。
駅前にできたものの、その近くに走る路線はひとつで、当然各駅しか止まらず、またその気になれば隣の大きな駅まで歩けるためか、大きなスーパーなどの店舗が全くない、23区内であっても寂れた町に、突然2-3日に亘って長蛇の列ができたため、極めて稀有というか異様な光景に映りました。
しかしその行列は極数日しかもたず、今では購入者を見かけることはありません。
有名な専門店がわが町に、あるいは特にチラシで集客したという状況には思えず、単なる「やらせ行列」だったのだろうと推測するのが妥当な状況分析だろうと思います。
なかにはつられて並んだ人、行列一過で試した方もおられるでしょうが、恐らく期待した商品ではなかったのでしょう。
もし一般的な商品力であるのであれば、他の浸透策で「街のパン屋さん」として生き残るという選択肢もあったように思いますが、無駄に期待値を上げてしまったこと、異様な行列により不信感を持たせてしまったことが大きな敗因のように思います。
店舗や商品力、その町に見合った販売促進という考え方も必要ではないでしょうか。
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