広報力向上ブログ -197ページ目

有事に向けた広報部門の役割

■現場の協力があってこそ(2-1)

トヨタ自動車のリコール騒動に加え、小糸工業の検査数値改ざん、ダイキンのリコール虚偽報告など、企業の不祥事が相次いでいます。この様な有事に備え、広報部門では日頃からどの様な取り組みが必要なのでしょうか。


まず有事の際の広報対応に技術必要かと問われれば、あると思います。一言でいえば、誰が、いつ、何を、どの位、どの様に発信するかですが、事象や企業状況により対応は異なり多くのケースが存在します。


しかし最適な手法、最適なタイミングで情報発信したとしても、「誠意」が伝わらなければ逆効果な場合もあります。私は有事の際の広報対応で一番大事なのは、「誠意ある対応」であると考えます。


有事の際のテクニックは、その時に専門家に聞けば済むことですが、専門家が介入しても急に社内から情報が集まる訳ではありません。情報収集については、日ごろから社内で対応するしか策がないと考えるべきでしょう。


加えて広報も社内の現場も外部から見れば同じ会社であり、情報は当然、共有していると見られます。つまり現場から情報が上がるタイミングが遅れれば、「隠ぺい工作」をしたと思われかねないということです。


有事の際の広報対応は、現場あってのことです。日ごろから広報活動に対する理解を促し、情報がタイムリーに広報部門へ届くように現場を味方にしておけるかが最も重要な課題であると考えます。



■社長を恐れてはダメ(2-2)


また有事の際に対応すべき相手は、しきりに電話攻撃をかけてくるメディアや非協力的な現場だけではありません。広報部の最大の敵は、「社長」である場合が少なくなく、特に有事の際の意見の相違はよくあることです。


広報は単に情報発信の手段ではなく経営思想の一部でもあることから、時には経営陣と向き合わなければならないことがあります。正直、厄介ではありますが、やりがいを実感でき得る時でもあります。


また有事の際、社長に対して苦言を呈し、本来企業が取るべき対応に誘導できるのは広報部門でしかないのも事実。手法は違えども会社を守りたいという想いは同じだと理解し、負けずに議論し合うことも重要でしょう。


有事の際は短時間勝負。遅れれば遅れるほど、状況は後退します。短時間勝負に勝つには、日ごろから従業員だけではなく経営陣に対しても広報活動や危機管理対応に関する啓発活動を継続して行うことが重要です。


有事の際の失敗例は少なくはありません。最近話題のTwitterにでも失敗例は存在します。これらの事例を使って、どの様な対応をしたため失敗したのかを日頃からインプットしておくことが効果的ではないでしょうか。


危機管理広報の成果は、日ごろの取り組み方で決まると思います。また完璧な手法を用いて無難に乗り切るよりは、最近の対応を見ていると下手でも誠実に対応する方が好感を持てるような気がします。


【ここがポイント】


1.有事の際に必要なのはテクニックよりも誠意

2.日頃から現場の協力を得ることが必須

3.社長に苦言を呈することができるのも広報だけ


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御社の強みはなんですか?

■軽視されている広報の役割(2-1)


一般的に広報活動の仕事や目的は、効果的な報道を勝ち取ることとされています。間違いではありませんが、これだけでは不十分です。「第三者的視点で自身を見つめ直す」ということも広報としての重要な役割です。


前々回のメルマガで、広報活動は発信だけではなく「受信体制が重要」と言う話をさせて頂きました。社外の情報や社内の情報収集をしていくことは、広報の重要な役割です。その上で必要なのは、「強み弱み」の検証です。


私はよくお客様に、御社の強みはなんですか?と伺います。なんでもない会話に聞えるかも知れませんが、ここで大きく広報力のあるなしで差がでます。即答できない方、長々と熱弁を奮う方、対応はさまざまです。


しかし優等生の答えが言えれば良いかということではありません。広報担当者が複数居れば同じ認識でしょうか?担当も社歴の違う人たちも同じ認識ですか?また広報部門のみならず社内で共通認識されていますか?


恐らく強みの共通認識ができていないと言うことは、正しい強みが認識されていないのでしょう。出来る限り多くの自社の強みや弱みに関する意見を取り入れ、誰しも納得する強みを明確にすることが大事だと思います。


強みの認識には、社内で徹底的な議論をすることに加え、第三者的な視点で見つめ直すことが必要です。加えて企業の存在価値を示すためには、社会環境の中での存在理由を明確にする必要もあります。



■もし蓮舫議員が御社に来たら?(2-2)


こんな経験はないでしょうか。これならいけそうだと思って記者に取材依頼を出し、取材後に出た記事が想像以上に良く書かれた記事だったことが。これは文章のプロである記者が書いたからだけではありません。


記者が第三者的視点で御社を判断し、かつ業界全体や社会動向などを踏まえた上で御社を検証し、その上で書いているからと言えます。つまり自社とは言え、まだまだ自社のことが解っていないというのが現状でしょう。


強み弱みの検証の他に必要なのは、社会の一員としての役割です。まあ、あり得ない話ですけども、仮に蓮舫議員が御社にあらわれ、「あなたの会社は必要ですか?」と問われたら、あなたはどう答えますか?


今の社会や経済では様々な問題が山積しています。その問題解決や予防などにどれだけ貢献しているのかということも重要な存在意義の一つです。
これらを一言で表現するならどう答えますか?ほんの一言で!


会社を一言で説明できるということは、強みや弱み、社会的位置付けを理解していないとできません。一言で説明する、そして15秒では?30秒では?と練習してみては如何でしょうか?自身の頭の整理にもなります。


そして時間を掛けて検証した強みや弱み、社会の中での役割などは、刻々と変化します。半年に一度位、時期を決めて見直す機会を作られては如何でしょうか?きっとメディアへのアプローチも変わります。



【ここがポイント】

1.第三者的視点での検証は、重要な広報の役割

2.自社の検証は、定期的に行う必要がある

3.デスクトップに蓮舫議員の写真を貼りつけよ(常に意識せよ)


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民主党のネガティブキャンペーンが意味するモノ

民主党の代表選を控え、ネガティブキャンペーンがはられている様だ。このネガティブキャンペーンは、昨年の政権交代がかかった衆院選で、自民党が民主党に行ったことでも話題となった。アメリカほどではないにせよ、日本でも以前から使われている手法である。では本当にこのネガティブキャンペーンは効果があるのだろうか?


そもそもネガティブキャンペーンとは、相手の政策上の欠点やアラ、人格的なマイナス要素などを批判して信頼を失わせるというものだ。選挙演説でこれらを訴求し、ビラの配布、CMを使ったりと手法はさまざまである。加えて、根拠のある事実か否かは解らないが、特定のメディアを活用して批判記事を書かせるなど周りを巻き込んでまでも行われている。


ネガティブキャンペーンは、成功すれば相手に対して大きなダメージを与えられるというメリットがあるが、相手から返り討ちにあうリスクと、そもそもネガティブキャンペーンを使ったことが表面化してしまうことでその姿勢が問われ、逆に信頼を失ってしまうという可能性も十分にある。


以前はネガティブキャンペーンというものが奏を功したのかも知れないが、国民の目が肥えてきたのか、やり方が稚拙なのか理由は解らないが、最近は効果的だとはとても思えず、むしろマイナスに寄与しているのではないかと思える。


ネガティブキャンペーンに頼るのは、”自信がないから”と言ったところだろうか。


散々ネガティブキャンペーンを行った自民党を批判していた民主党が、党の代表選で同じことを行っているなどの状況をみると、菅氏が良いのか、小沢氏が良いのかというよりも、民主党で良いのかと思えてならない。ネガティブキャンペーンは、自身が返り討ちにあうばかりか、党自体の信用や信頼、品位などにも影響を与えるため、安易に使うものではない。


そもそも代表選は、文字通り党の代表を決めるものであり、その候補者にネガティブキャンペーンを行うという意味をもっと考えるべきではないだろうか。その場しのぎのアピールはいい加減止めてもらいたいものだ。

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