工場広報の意義
10数名の広報部ともなれば、非常に広報に理解があり、そして規模も大きな企業といえる。大手ともなれば各工場に広報部を設けて、10数名の要員で対応しているところもある。これは単に経営資源が豊富だから、要員に余裕があるから行っていることなのだろうか。
工場や開発の現場の広報活動を行う意義は少なくない。
◇企業力の訴求
生産性、生産技術力、調達力、コスト、品質や拘りなどは、なかなか口頭や資料だけでは伝わるものではなく、やはり実際に現場を記者に見て頂いた上で説明していくことが重要となる。当然のことながら記者に知られるということは競合にも知られることでありリスクは伴が、ある程度情報発信を行っていかなければ理解が得られないものも確か。何がウリなのかの見極めと十分な社内調整が必要。
◇従業員、契約社員、協力会社対策
一体感の醸成は非常に難しいものではあるが、意識して努力していかなければ永遠の課題で終わってしまう。そしてモチベーションの維持向上も、生産性という意味でも大きな要素であるが、工場で一番神経を尖らせる安全性(事故)という点でも重要なファクターである。加えて社員の定着も重要なこと。
またこの様に工場内での広報活動も重要であるが、本社や他部門とつなげる広報活動も重要だろう。
◇地域対策
工場などは壁、建設現場などでもシートに覆われ、外から中が見えない様になっている。どういう人が中で何をしているのかが解らないと、必然的に人は不信感を抱く。通常この様な状況が続いても問題は起こらないだろうが、なにかトラブルが起こった際には一気に加速度的に威力を発揮する場合がある。やはり日頃の地域との連携は危機管理という点でも重要。
◇採用広報
採用活動は広告でと割り切り方もあるのだろうが、日頃から採用を意識した広報活動を行うことが重要。専門家に自社の強みや位置づけを説明するのは難しくはないだろうが、学生にそれを説明することは簡単なことではない。日頃から学生に伝わる切り口や説明方法などを意識しておくことが大切だと思います。もちろん、工場採用のみならず本社採用もあるでしょうが、あの工場で働きたいという意識を持ってもらえればその収穫は工場ばかりではない筈。
◇記者とのリレーション
一般的に工場などの施設は都心部にはない。そのため取材が決まれば多くの時間を記者と共有出来るというメリットがある。移動時間含めて時間を掛けて自社やその施設の説明ができる。一度その様な場を設けておけば、その後の広報案件でも具体的なイメージが出来る、工場取材時のデータが活用できるなど、工場取材記事だけではない効果がある。
しかしそれだけ時間拘束される記者の立場を考えると、今なぜその取材が必要なのか、そしてそれが上司のデスクなどにも説明がつく切り口やタイミングなどを準備しておくことが重要でしょう。
工場に専任の広報担当をおくことは非常に難しい事。しかし工場部門でキーマンと日頃からリレーションを構築して情報を得て把握することはそう難しい事ではないと思います。前述のことに必要性を感じるか否か、やろうと思うか否かで大きな差が出てくると思います。一度自社の各施設の状況を、そしてニュース性を確認してみては如何でしょうか?
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社長取材の取り方
■広報活動に社長取材は必須(2-1)
一般的に広報活動は、ニュースリリースの配信が主な活動とされています。もちろん、新商品の販売開始や企業の取り組みなどでリリースを出していくことは非常に大事なことですが、これだけでは不十分と言えます。
企業や商品の認知度を上げ、信用信頼を得るには、出来る限り継続的な情報発信が必要となります。新商品の発表などは頻繁に出せるものではないため、継続的な発信をリリースという手法に依存するには無理があります。
またリリースは、起こった事実、決定した事実などを淡々と発表するものであり、特長ある企業活動や日頃の想いなどはリリースという形だけでは伝えられるものではなく、その場合は個別取材が有効だと言えます。
取材対応者は、その発表案件に関して十分に把握をして、かつ会社として責任を持って発言できる人が望ましいとされています。つまり、担当者ではなく、その上司であり、部門責任者が適任と言えます。
しかし中小企業の場合、その企業価値は「業績」「ビジネスモデル」が半分を占め、残りの半分は「社長自身」の価値、キャラクターであると言われています。社長自身の露出は企業価値向上にもつながります。
つまり新商品や新サービス、企業の取り組みなどから、何が報道を得ることにつながるかを考えることに加え、自社の社長をどうやったらメディアに取り上げられるだろうかという発想も必要になってくると言えます。
■社長をどこまでご存じ?(2-2)
あなたの会社の社長は、どの様な方ですか?という問いに、あなたはどこまで答えられる、あるいは情熱を持って語ることができますか?社長の趣味や、社長になるまでの経歴など「人となり」まではご存知ですか?
社長取材だから良いところをアピールしたいという想いはあるでしょうが、意外と多く記者から質問されるのが、失敗談です。成功談を自慢するよりは、失敗をどう克服したのかというエピソードの方が好まれるようです。
広報担当は社長を打ち出す前に、徹底的に社長を取材し、何が強みなのか、どこが特長的か、どんなエピソードがあるかを把握しておく必要があります。これには日頃からよく話をすることが必須ではないでしょうか。
そして社長取材でありがちなのは、(なんでもいいから)一度社長を取材して下さいというパターン。記者に任せれば記事になる、仲が良い記者がいれば記事になる訳ではもありません。やはり記事はニュース性次第なのです。
競合他社や類似企業の社長取材が出ている記事をよく読み、一度、自身で自社の社長をイメージして記事を書いてみれば、何を打ち出せばいいのか、そして今どんな情報が欠如しているのかが解ります。
社長をメディアに登場させていくことは企業価値向上に寄与するばかりか、社内広報的にも非常に重要な意味を持ちます。一度、自社の社長を商品と考え、広報戦略を練ってみてはいかがいかがでしょうか?
【ポイント】
1.中小企業の企業価値の半分は社長自身
2.社長を徹底的に勉強せよ
3.取材の前に自身で記事を書いてみる
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「モチベーション向上」が広報部門の課題なのか
最近、社員のモチベーション 向上 というキーワードでの検索が増加しているのか、手前味噌ではありますが、下記ブログのアクセス数が増えてきました。モチベーションを向上させるということも広報部門の役割という認識がされてきたのでしょうか。
広報100箇条:社員のモチベーションを上げる部署は?
広報力向上ブログ:広報活動の本来の目的
広報力向上ブログ:勿体ない!海猿効果が半減
良いように考えれば、商品PRや売上を意識した広報活動だけではなく、効果的な情報発信だけが広報活動という間違った認識からより社内に、社員に目が向けられてきたと考えると、非常に嬉しい状況と言えます。
しかし悪く考えると、不況が長期化、業績悪化などが原因で、社内が疲弊しきっており、何とかしなければならないという状況であるとも考えられます。
モチベーションを上げるには、評価制度や報奨制度などさまざまな方法があると思いますが、多額の財源あってのことであり昨今の景気状況を考えると非現実的といえるでしょう。費用を出来る限り掛けないという意味ではありませんが、広報ではイントラネットやメール、メディアなどを使ってモチベーションの維持向上を図れる手段はあります。具体的に示せれば良いのでしょうが、企業によってもこれまでの取り組みによってもマチマチであり、一概に事例として言えないのが難しいところです。
とは言え、経営企画や人事総務部門よりは、広報部門の方が迅速に施策が打てるのは間違いない事であろうと思います。社内を活気づける方がより業績等にも寄与すると考え、知恵を振り絞って頂きたいと思います。