前原発言は風説の流布?
以前、前原さんが国交相の際、「JALを法的整理しないとは言っていない。破たんさせないと言った」と発言したことがあった。破たんをしなければ法的整理もできないため、正直意味不明ではあるが、恐らくJAL関係者や航空業界への影響は極め大きいことから慎重に不安を与えない様に最大限の配慮を行った上で発言しただけだろうと推測する。
当然のことながら当時上場していたJALの株価にも大きな影響を与える発言と材料視されただろう。上場企業の場合、当然投資は自己責任ではあるが根拠のない発言は控えなければ多くの株主に不要な損害を与えることになる。大臣ともなれば影響は絶大であり最善の注意が必要であることは言うまでもない。
前原さんに悪気があった訳ではないだろうが、現在のJALは結果的に上場廃止で法的整理を行っており、またかなり強硬な手段でリストラを敢行し安全面でも非常に不安を与えている様な状態と言わざるを得ない。
つまり発言当時は最大限に配慮し妥当な発言であっても、結果的に嘘になることは少なくはない。広報で重要なことのひとつに”嘘をつかないこと”がある。一見簡単なようであるが、このように結果的に嘘になってしまうことがあるため、実に難しい事と言える。
自社の状況のみならず、取り巻く環境含めてめまぐるしく変化するものであるからしょうがない部分はあるにせよ、十分に検証に検証を重ね、慎重な発言をおこなうことが重要であるという良い例であったと思います。
有事の際、というのは事件や事故に限らず、社長の発言でも起こり得ること。日頃から注意を払い、検証不足で発言する嫌いのある社長を抱えた広報部門の方は、早めの対策をお勧めします。
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大学ブランド・イメージ調査2010-2011
日経BPコンサルティングが、この度大学のブランド力調査を発表。本年8月に調査を実施し、調査結果をまとめ11月12日に発表したもの。
「首都圏」「近畿」「北陸・東海」「中国・四国」「九州・沖縄・山口」の5地域359大学を対象。同地域在住のビジネスパーソンや中学生以上の子供のいる父母、また教育関連従事者の目線から調査したもの。
大学の「認知度/認知経路」「採用意向度」「入学推薦度」「子供の進学に対する意識」などの他、大学や学生などに対する49項目に及ぶブランドイメージを調査。
面白いのは各大学毎に、大学と学生に対するイメージが書かれていること。日頃情報発信を行っている相手がどう受け止めているのかを知る良い機会。また大学は高校生向けのみならず、産業界や官公庁、地域などと幅広い。発信先が偏っていないかなどの検証にも使えるのではないでしょうか?
大学広報部門の方は必見と言えます。
【リリースはこちら】
・首都圏編 (調査対象120校)
早稲田大が1位、地域産業に貢献=東京農工大、資格取得に積極的=東京学芸大
・北陸・東海編 (調査対象63校)
名古屋大が1位、キャンパスのデジタル化が進む=豊橋技術科学大/名古屋商科大
・近畿編 (調査対象66校)
京都大が1位、地域産業に貢献=大阪府立大、資格取得に積極的=武庫川女子大
・中国・四国編 (調査対象57校)
広島大が1位、地域産業に貢献=鳥取大、資格取得に積極的=徳島文理大
・九州・沖縄・山口編 (調査対象55校)
九州大が1位、地域産業に貢献=鹿児島大、資格取得に積極的=福岡教育大
ワタミの決算発表に学ぶ広報術
企業価値を決める要素には幾つかある。業績や財務状況はもちろんのこと、ビジネスモデルや「社長のキャラクター」も重要である。カリスマ社長やワンマン社長には、勢いや統率力などに加え、外部からの注目度などとメリットしかないと思われがちであるが、実はそれだけではない。
当然優秀有能な社長は、企業にとって大きなさまざまな利益をもたらすが、米国ではリスク要因としても見る様だ。要は企業価値の多くが「社長のキャラクター」に依存している場合、現在は好業績であっても不測の事態が起こった際には、その収益構造が機能しなくなるという考え方なのだろう。そのせいか、アメリカではかなり早い段階で後継者を指名し、教育に時間を掛けるという話を聞いたことがある。
つまり創業時などではカリスマ社長、ワンマン社長の原動力や統率力などは非常に重要であるが、ある一定の体制が出来た際には、カリスマ社長以外の人を表に出し、一人で会社を動かしている訳ではない、組織として機能していることや、次世代を担う人が十分に育ってきていることを表現していく必要があるということだろう。
先日行われたワタミの中間決算発表会では、これまでは渡邉会長が全て説明していたものを、決算に関する感想だけにとどめ、あとは桑原社長以下、各事業会社の社長らが説明を行ったとのこと。
一見、手を抜いているかのように見えるかも知れないが、事業継続という観点からも非常に重要なことであり、ワタミが益々企業組織として成長していく第一歩であったのではないかと感じます。