広報力向上ブログ -175ページ目

リリース配布。ではその後は

■リリース配布後も大事(2-1)


広報担当者が苦労して切り口を探し出し、そして情報を集めてニュースリリースに仕上げて一斉配布が終わり、かつ幾つかの紙誌面に掲載されれば作業はひと段落と思うのが一般的な担当者の気持ちではないでしょうか。


しかし「リリース配布は広報活動の始まり」であり、この後に何をするのかで広報担当者のスキルに大きな差が生じます。もちろん、年中神経を張り詰めているよりは、偶の息抜きはとても大事なことではありますが。


まずは掲載に至っていないメディアに対して何かできることはないか。リリースには書いていない切り口や情報を付加させて、個別のレクチャーや取材などを用いて新たな記事掲載のきっかけを作るということは重要です。


そして掲載された記事の分析も重要です。リリースに書かれていることから記事の内容を引くと何が残りますか?もちろん見出しや冒頭部分は書かれますが、背景などまで書かれない場合、内容薄だった可能性があります。


「背景」は、そのリリース内容のニュース性を向上させる非常に大事な役割を果たすため、ここの内容が薄ければ十分な価値が評価されずに単なるベタ記事(ストレート記事)になってしまう可能性が大きくなります。


基本的にニュースは、一企業にとっての価値や想いを伝えるだけではなく、広く社会的にどの様な価値があるかを言えることが重要です。背景や社会からの位置付けの明確化などが今後の課題になるのではないでしょうか。



■記事―リリース=(2-2)


たまにリリースに書いていないことが記事に掲載されていることがあります。しかし良いように書かれていたからそのまま放置というのは問題です。今度は記事内容からリリースに書いたことを引き算してみましょう。


リリース情報に別の情報が付加されていた場合、大きく言って2つのケースが考えられます。ひとつは日頃の取材活動などが情報源の場合。大まかですが、友好な記者とのリレーションが築けていると言えます。


そしてもうひとつは記者が独自で調べたケースです。良く言えばリリースに記事の幅を拡げられるような書き方をしたのでしょうが、場合によっては調べて情報を付加させなければ記事にはならなかったとも言えます。


その場合、どのような情報が付加されていたのか、新たにどのような切り口が加わったのかを良く認識し、その知識や手法を自分のものにしていく必要があります。その後のリリースの書き方も変わっていくと思います。


また思いもよらずマイナス論調であった場合、リリースの中に誤解を生む表現がある、切り口や内容の検証が不十分である、日頃の記者とのリレーションに問題がある可能性があります。当然今後クリアすべき課題です。


このようにリリース配布後にもやるべきことは山積しています。これをそのまま放置していれば、永年広報に携わっても得るスキルは少ないと思います。同じ実務を担当してもこのようなことでスキルの差はついてきます。



【ポイント】

1.リリース配布は広報活動の始まり
2.未掲載メディアをどう攻めるかを検討せよ
3.記事から次につなげる課題を抽出し改善せよ

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「指示した」という言葉が示すもの

大臣クラス以上の政治家が良く使う言葉に”指示した”というものがある。


本来、”指示を出す”背景には、判断力や決断力、統率力などがある筈であり、それが大臣クラス以上の政治家の発言ともなれば、聞く側である国民が安心してもよさそうな場面ではある。


しかし背景にあるモノが見えない、日頃から何を考えているのか、何を目指しているのかが解らない上に、”指示した”を連呼されると、自分事として捉えていない、他人任せの責任転嫁しているように思えてならない。効果覿面ならぬ効果逆面である。


先日菅総理がハローワークを視察。就職難に喘ぐ新卒学生を見て、ハローワークと言えば失業者が利用するところというイメージがあるが、新卒雇用対策をしていることなどもっと広報活動をしていくようにと指示。


この発言は、そもそも失業者増加に加えて新卒者対策もせざるを得なくなったハローワーク職員にはどのように映ったのだろうか。景気対策を少しでも行ってくれと思ったに違いない。現地視察で活動をアピールという狙いだったのだろうが、残念ながら失笑としか言い表せない。


また「法人税減税5%引き下げを指示」なるものも目に入ってきた。かつての政権なら即プラス材料として株価にも反映されたのだろうが、案の定”1.5兆円は財源なし”の口先対策であり、逆に冷え込み加速という気もしなくはない。


積極的に指示を出すなどアピールしたいのは解らなくもないが、方向性を示す、中身を真剣に検討するなど内面を出していかなければ逆効果なのではないだろうか。


皆さんの会社では同様のことはないでしょうか?


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競合批判は効果的か?

新聞報道によると、米大手自動車メーカーであるGMのCEOが、トヨタのプリウスを名指しで批判した様だ。なんでもプリウスは「オタクっぽい車」(geek-mobile)と表現し、また「私は絶対に乗らない」と発言した様だ。CEOが公の場で競合の製品批判をするのは異例とのこと。


しかし米国では批判広告というものが浸透している。日本では自社の既存商品との比較が一般的であるが、米国では競合商品と比較した上で自社製品をアピールする比較広告(CM)が多い。


加えて選挙時には、強豪相手のウイークポイントを徹底追及する”批判広告”なども多く存在する。そのため、今回のCEOによる競合批判は他国では非常に違和感を抱くかも知れないが、米国では日頃の延長上であり、特筆すべきことではないのだろう。


しかし効果的なのか否かは非常に疑わしい。競合で且つハイブリッド車のトップブランドとも言えるプリウスを批判したが良いが、その内容が「オタクっぽい車」と非常に抽象的であり、具体的な指摘ではない。


加えて自社製品であるボルトを「格好は良い」としか訴求できておらず、事実上見た目はボルトの方が格好良く見えるが中身ではプリウスには勝てていない。プリウスを前にしては、ボルトは具体的な長所が表現できないと言っている様なもの。


また企業のトップがその様な発言をすることで、企業としての”焦り”や”苛立ち”を表現してしまっているとも言える。


企業トップが痛烈に競合批判を行うことは、一見勢いみたいなものを感じるかも知れないが、冷静に見た場合に自社のウイークポイントを曝け出したり、悪い意味での自社状況を露呈してしまう可能性があります。


皆さんはこのGMのCEO発言をどの様に捉えますか?


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