平清盛 第六回『西海の海賊王』を観る | (不肖)大河ドラマ批評家「一大河」の批評レポート

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平清盛 第六回『西海の海賊王』


$(自称)大河ドラマ批評家「一大河」の批評レポート

広島県 竹原市




◎『平清盛』登場人物/キャスト


「俺は、海賊王になるぞー!」
(兎丸)



【あらすじ】
安芸の海に現れた海賊と平家軍の戦闘が始まった。
清盛も宋剣を手に加勢する。


乱戦のさなか、海賊の弓矢に狙われた清盛を
かばい、乳母(めのと)の盛康が重症を負う。


巨大な海賊船の正体は唐船であった。
出入りが禁じられているはずの唐船の出現に、
一同は困惑する。


清盛は単独で唐船の正体を突き止めようと、
早朝に波止場へ向かう。
そこには、自らも小舟で海に出ようとする
高階通憲の姿があった。


清盛が唐船との出会いを果たした頃、
源義朝は尾張の熱田にいた。


道中、熱田神宮への供物が盗賊に襲われている
ところに出くわし、これを退治する。


熱田神宮の宮司は、義朝に礼を言い、
娘の由良姫を紹介する。


しかし、由良姫は義朝が名高き平氏ではなく
源氏であることを知り、義朝を見下す。


すると義朝は、由良姫の心根の醜さを指摘する。
この由良姫こそ、のちに義朝の妻となり、頼朝の
母となる女性であった。


その頃、宮中は璋子と得子の権力闘争が激化していた。
得子は、鳥羽院の子を授かったと璋子に告げるが、
璋子は顔色ひとつ変えることはなかった。


小舟を漕ぎ、海賊船を目指す清盛と通憲。
通憲は、おのれの生い立ちや、学問への情熱、
宋の国の話を清盛に説く。


この国のしくみに憤りを感じていた清盛は、
唐船を乗っ取って宋に渡ろうと息巻く。
すると突然、水面から怪しげな男たちが姿を
現し、清盛たちに襲いかかった。


しばらくして、清盛は謎の言葉を話す者たちの
声で目を覚ます
清盛は手足を縛られ、船倉に囚われていたのであった。


同じく囚われていた通憲は、謎の言葉を話す者たちは
宋人であり、自分たちはこの唐船の頭領によって
捕縛されていると通訳する。


通憲が宋人と話しているところに、海賊の棟梁が現れる。
清盛は力任せに縄を解き、棟梁に賭けをしようと申し出る。
負けた方が、勝った方の言い分を聞こうというものだ。


棟梁は呆れながらも、賭けは嫌いでないと言って応じる。
双六の勝負は、船の揺れも手伝い、清盛が勝利する。


海賊の棟梁は兎丸といい、この唐船は博多で奪ったと言う。
また、自分は海賊王になって、民を虐げる朝廷に取って代わり、
この国をひっくり返すと豪語する。


兎丸は、忠盛によって殺された父・朧月が生きていれば、
今頃は海賊王になっていたであろうと言う。


清盛は、かつて自分が白河法皇の落胤であると吹き込んだ
あの少年が兎丸であったと気付く。


お互いの正体が明らかになり、清盛と兎丸は揉み合いになる。
結局、清盛は再度囚われ、忠盛をおびき出す人質となってしまう。


平家の宿営地には、兎丸が放った矢文が届いていた。
忠盛一人で唐船に来い、との通告であった。


苦渋の決断でひとり唐船に向かおうとする忠盛に、
重症の盛康は、自分のために仇討ちに行った清盛を
思い、涙する。


それを聞いた忠正は、忠盛の身代わりに自分が行くと
言い出す。
清盛は平家にとってなくてはならぬ存在であるという
兄の心を汲み取ってのことであった。


すると忠清が、夜明けに乗じて敵の不意を付けば、
勝機があると提案する。
また、鱸丸をはじめとする漁師たちもこの作戦に
加わりたいと申し出る。


かくして、平家一門は夜明けの奇襲作戦を決行する。


【レビュー】
いかがでしたでしょうか、今週のジャンプ大河『平清盛』
昨日の敵は今日の友、一大河でございます。


源氏のエピソードや恒例の?宮中ドロドロ愛憎劇
ものの数分で終わり、今回はそのほとんどが海賊vs平氏
でございました。


特に、「あれ?『ONE PIECE』実写化したの?」
言わんばかりのジャンプ系海賊マンガ風展開は、
大河ドラマの新たな可能性を見た気すらするのであります。


しかしまぁなんでしょう、たまに「王家問題」を記事にしている
一大河としては、ジャンプ系のストーリーよりも、海賊・兎丸の
「海賊王になったら、朝廷をひっくり返してやるんだい!」といった
趣旨の発言には心中ヒヤヒヤしました(笑)


「この国のお頭である帝に義があれば、海賊は悪」
「しかし、その海賊の王がこの国の頭になれば、我らが義」
「帝が悪となる!」


清盛「面白いいい!!」



さすがにこれは保守系の方にケンカを売っているとしか(笑)


しんぶん赤旗の購読者の方なら諸手を上げて喜びそう
台詞であります(笑)(笑)


この時代の海賊はマルクス・エンゲルスの階級闘争思想
持っていたのか!と思ってしまいました。
来週からの作品批判が怖いなァ(汗)


しかも、海賊船に乗り込む前、通憲が語った

今の日本のしくみでは、どんなに才能のある者も
身分によって差別されるが、宋ではどんなに身分が低くくても
その才能を生かして成り上がっていける……



といった台詞にもヒヤヒヤしますね。
「NHKは王家の犬じゃなくて中共の犬だー!!」
というシュプレヒコールが聞こえてきそうです。


あああ頑張れ『平清盛』


そんな共産主義の思想にどっぷり浸かった海賊(違う)に
対し、清盛を救い出さんと平家一門が一致団結するシーンは、
今回一大河が最も注目したシーンですね。


とくに叔父の忠正。
前回は清盛に厳しく当たっていたものの、満身創痍の盛康の
言葉に最も心を動かされたのは、この男でしたね。


危うく射殺されそうになった清盛を、紙一重のところで
救ったのも忠正でした。


そして、エクスカリバーよろしく宋剣を引きぬく清盛。
クライマックスは清盛と兎丸の殺陣であります。


「俺がヤンキーになったのはお前のせいだ!」
と、グレたのを人のせいにする不良少年清盛と、

「親父には義があったんや!!」
「俺は日本を赤化するひっくり返すんや!!」

という共産主義者海賊、兎丸。


戦いの末、「共に生きてはくれぬか」と婚約指輪を
差し出さんばかりのプロポーズ
で話を切り出し、
「お前の命、仲間の命ともども、我ら平氏に預けよ!」と
ジャンプ系海賊漫画ばりの殺し文句で兎丸を
ヘッドハンティング
する清盛。


その言葉に応え、「お前のアホさ加減に賭けたってもええ」と、
スッキリ!ガッチリ手を携える兎丸。


最初は「パイレーツ・オブ・瀬戸内海」なんて揶揄されて
いましたが、実は「ONE PIECE」だった
というオチ。


いやもうジャンプなんだかレディコミなんだか、はたまた
しんぶん赤旗なんだかわからない展開
でお腹いっぱいでしたが、
敵味方入り乱れての大殺陣には拍手。


惜しむらくは、忠盛の「いざ、都へ!」のところでかかるBGMは、
「タルカス」よりも「青春」がよかったなー


「タルカス」は平家の奇襲作戦のときにかけてたら、
今回は個人的な神回になったのですが。


はてさて、次回は深キョン時子が登場。
タイトルもぶっとんだ『光らない君』
ご期待ください!


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